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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W38
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W38
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W38
管理番号 1361569 
審判番号 不服2019-7035 
総通号数 245 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-05-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-05-29 
確定日 2020-03-31 
事件の表示 商願2017-114782拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「みんな家族割」の文字を標準文字により表してなり、第38類「電気通信(「放送」を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,移動体電話・テレックス・電子計算機端末・電報・電話・ファクシミリによる通信,プロパイダーによるインターネットへの接続の提供,インターネットへの接続用回線の提供,通信ネットワークへの接続の提供及びこれに関する情報の提供,データ通信」を指定役務とし、平成29年8月30日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4669575号商標(以下「引用商標」という。)は、「家族割」の文字を標準文字により表してなり、平成13年11月12日に登録出願、第38類「移動体電話による通信,テレックスによる通信,電子計算機端末による通信,電報による通信,電話による通信,ファクシミリによる通信,無線呼出し,ビデオテックス通信,衛星による通信,音声・映像伝送通信,通信機能を有する映像機器による通信,総合デジタル通信,総合デジタルデータ通信,電子メールによる通信,テレビ会議通信,インターネットを含む電子計算機端末による通信ネットワークへの接続の提供,電気通信に関する助言,テレビジョン放送,有線テレビジョン放送,ラジオ放送,有線ラジオ放送,電気通信端末による報道をする者に対するニュースの供給その他の報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与,電話回線自動選択装置の利用契約の取次を含む市外電話・国際電話への加入契約の取次若しくは代理又は募集の代理,小型携帯無線呼出機・自動車電話・携帯電話その他の通信機器による通信への加入契約の取次・媒介又は代理,電子計算機端末による通信(インターネット・その他の通信ネットワークを利用した電子計算機端末による通信を含む。)の加入契約の取次・媒介又は代理,有線テレビジョンその他のテレビジョン放送・有線ラジオ放送その他のラジオ放送・衛星放送に関する契約の代理・媒介又は取次,電話加入権の貸与,通信に関する情報の提供,放送に関する情報の提供,電話帳記載情報の提供」を指定役務として、同15年5月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、上記1のとおり、「みんな家族割」の文字からなるところ、当該文字は、同書同大、等間隔でまとまりよく一体的に表されているものである。
そして、本願商標の構成中「みんな」の文字部分、あるいは「家族割」の文字部分のいずれかが、独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせず、これに接する取引者、需要者は、殊更いずれかの文字部分のみに着目するというよりは、まとまりよく一体的に表された構成全体をもって一体不可分の商標と認識し把握するものとみるのが自然である。
また、本願商標から生じる「ミンナカゾクワリ」の称呼も、語呂がよく、格別冗長であるということもできず、よどみなく一連に称呼し得るものである。
さらに、学生であることによる割引を「学割」、シニアであることによる割引を「シニア割」と称している例に徴すれば、「家族割」の文字からは、容易に「家族であることによる割引」の意味合いを理解し、本願商標の「みんな家族割」の文字からは、「みんなが家族であることによる割引」の意味合いを理解するといえる。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ミンナカゾクワリ」の称呼を生じ、「みんなが家族であることによる割引」の観念を生じるというのが相当である。
(2)引用商標について
引用商標は、上記2のとおり、「家族割」の文字からなるところ、当該文字に相応して「カゾクワリ」の称呼を生じ、「家族であることによる割引」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標を比較すると、本願商標は「みんな家族割」の文字からなり、引用商標は「家族割」の文字からなるものであって、「みんな」の平仮名の有無という顕著な差異を有するから、外観上、明確に区別できるものである。
次に、本願商標から生じる「ミンナカゾクワリ」の称呼と、引用商標から生じる「カゾクワリ」の称呼とを比較すると、語頭の「ミンナ」の音の有無において顕著に相違し、称呼上、明瞭に聴別できるものである。
また、本願商標から生じる「みんなが家族であることによる割引」の観念と、引用商標から生じる「家族であることによる割引」の観念は、近似する部分があるとしても、互いに紛れるおそれがあるとまではいえない。
そうすると、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念において相違するものであるから、これらを総合的に考慮すれば、両者は、互いに非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標は非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。

別掲
審決日 2020-03-17 
出願番号 商願2017-114782(T2017-114782) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W38)
T 1 8・ 263- WY (W38)
T 1 8・ 262- WY (W38)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大島 康浩 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 綾 郁奈子
鈴木 雅也
商標の称呼 ミンナカゾクワリ、ミンナ、カゾクワリ 
代理人 青木 篤 
代理人 田島 壽 

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