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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W34
審判 全部申立て  登録を維持 W34
審判 全部申立て  登録を維持 W34
管理番号 1359799 
異議申立番号 異議2019-900228 
総通号数 243 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-03-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-08-19 
確定日 2020-02-03 
異議申立件数
事件の表示 登録第6146901号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6146901号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6146901号商標(以下「本件商標」という。)は、「iHEAT」の欧文字を標準文字で表してなり、2017年(平成29年)12月8日にアゼルバイジャン共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、平成30年6月6日に登録出願、第34類「紙巻たばこ,たばこ,たばこ製品,代用たばこ(医療用のものを除く。),葉巻たばこ,シガリロ,ライター,マッチ,喫煙用具,紙巻たばこ用紙,紙巻たばこ用筒,たばこ用フィルター,たばこ紙巻き器,紙筒にたばこを挿入するための機器,電子たばこ,電子たばこ用液体,加熱して使用することを目的とするたばこ製品,たばこ及び代用たばこを吸引するために加熱するための装置及びその部品,葉巻たばこを加熱することでニコチン成分が含まれるエアゾール(霧)を放出・発生させ、これを吸入するために使用する電子式の喫煙用具及びその部品」を指定商品として、同31年4月26日に登録査定、令和元年5月24日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立てにおいて引用する国際登録第1326410号商標(以下「引用商標」という。)は、「HEETS」の欧文字を表してなり、2016年(平成28年)1月28日にカザフスタン共和国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、同年7月19日に国際商標登録出願、第34類「Wired vaporizers for electronic cigarettes and electronic smoking devices; tobacco, raw or manufactured; tobacco products, including cigars, cigarettes, cigarillos, tobacco for roll-your-own cigarettes, pipe tobacco, chewing tobacco, snuff tobacco, cigarettes with or without filter, made of a mix of tobacco and cut clove, and wrapped in cigarette paper; smokeless tobacco products for oral use made of heat-treated, moist to semi-moist tobacco which is used either loose or packed in portions; tobacco substitutes (not for medical purposes); smokers' articles, including cigarette paper and tubes, cigarette filters, tobacco tins, cigarette cases and ashtrays, pipes, pocket apparatus for rolling cigarettes, lighters; matches; tobacco sticks, tobacco products for the purpose of being heated, electronic devices and their parts for the purpose of heating cigarettes or tobacco in order to release nicotine-containing aerosol for inhalation; liquid nicotine solutions for use in electronic cigarettes; electronic smoking devices; electronic cigarettes; electronic cigarettes as substitute for traditional cigarettes; electronic devices for the inhalation of nicotine-containing aerosol; oral vaporizing devices for use by smokers, tobacco products and tobacco substitutes; smokers' articles for electronic cigarettes; parts and fittings for the aforesaid products included in this class; extinguishers for heated cigarettes and cigars as well as heated tobacco sticks; electronic rechargeable cigarette cases.」及び第9類に属する国際商標に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成29年10月6日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
(1)申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号を含む。以下、証拠の表記に当たっては、「甲第○号証」を「甲○」のように省略して記載する。)を提出した。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、小文字の「i」に対し、平易な英単語として一般にも用いられている「HEAT」の部分が大文字で顕著に表されている。
また、本件商標中の「i」のようなアルファベット1字は、多くの産業分野において、商品の品番、型番、仕様等を表示するための記号・符号として取引上普通に採択、使用されており、日常生活でも目にする機会が多い。
そうすると、本件商標に接する取引者、需要者は、これをアルファベットの小文字で表記された「i」と前記英単語の大文字で表記された「HEAT」の構成からなるものと容易に看取・認識し、視覚的にもより強い印象を受ける大文字の「HEAT」部分に着目して取引に資する場合も少なくない。
イ 引用商標
引用商標は、申立人が販売する加熱式たばこ「IQOS」の専用たばこに関して使用されている商標であって(甲3)、共に2014年11月にイタリア・ミラノで発表された後、ヨーロッパやアジアを始めとする世界38か国(2018年8月時点)で販売され、人気を博している商品である。日本でも、インターネットを通じて「HEETS」は日本発売前から成人喫煙者向けに度々紹介されており(甲6)、その結果、引用商標は、遅くとも本件商標の登録出願時には、成人喫煙者の間で申立人の標章として広く知られたものとなるに至っている。なお、「HEETS」はこのような日本の成人喫煙者における需要の高まりを受け、平成30年10月より日本でも販売が開始されている。
ウ 本件商標と引用商標の対比
本件商標中の「HEAT」の部分は、引用商標と語頭の2文字である「HE」とその後の「T」の文字、すなわち、5文字中3字が共通し、引用商標と外観上相紛らわしい印象を付与する。
また、本件商標の当該部分から生じる称呼「ヒート」と引用商標から生じる称呼「ヒーツ」も相紛らわしい。
このような状況において需要者である成人喫煙者が本件商標に接した場合、我が国における需要者において、上記のとおり既に広く知られている引用商標を想起し、本件商標が使用されている商品を申立人の商品と誤解する可能性は否定できない。
さらに、本件商標の指定商品の分野においては、成人喫煙者がこれら商品の包装に付された各商標を直接対比して、あるいはその細部まで正確に観察・記憶しているとは通常考えにくい。とりわけ引用商標は、我が国の需要者において広く知られた商標となっていることを考えれば、本件商標と引用商標を時と所を異にして離隔的に観察した場合には、互いに相紛れるおそれがあり、成人喫煙者は、本件商標が使用されている商品を申立人の商品と誤解する可能性はより高いものとなる。
よって、上記の取引の実情を踏まえると、本件商標は、引用商標の類似商標にあたる。
エ 指定商品の同一・類似性
本件商標の指定商品は、引用商標の第34類の指定商品と同一又は類似する。
オ 小括
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似する商標であり、また、その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、前記1のとおり、「iHEAT」の欧文字を標準文字で表してなり、その構成文字は同書同大でまとまりよく一体に表され、これから生じる「アイヒート」の称呼はよどみなく一連に称呼し得るものであって、特定の観念を生じないとするのが相当である。
申立人は、本件商標の構成中の「i」の文字が、多くの産業分野で商品の品番等を表示するための記号・符号であるから、視覚的により強い印象を受ける大文字の「HEAT」部分に着目して取引に資する場合も少なくないため、本件商標から「ヒート」の称呼が生ずる旨主張する。
しかしながら、たとえ「i」の文字が商品の品番等を表示するための記号・符号として使用される場合があるとしても、まとまりよく一体に表された構成及びよどみなく一連に称呼し得る称呼に照らせば、本件商標は、「HEAT」の部分に着目されるというよりも、構成全体が一体のものとして把握され、認識されるというべきである。
したがって、この点についての申立人の主張は採用することができない。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「HEETS」の欧文字を表してなり、その構成文字に相応して、「ヒーツ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないとするのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標とを比較するに、両者の外観は、それぞれの構成文字のつづりにおいて、明らかな差異を有するものであるから、外観において明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本件商標から生じる「アイヒート」の称呼と、引用商標から生じる「ヒーツ」の称呼とは、構成音及び音数において明らかな差異を有するものであるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼しても、語調、語感が異なり、明確に区別できるものである。
さらに、両者の観念においては、共に特定の観念を生じないものであるから、比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標との外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、たとえ観念において比較できないとしても、外観及び称呼において明確に区別できる両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とが同一又は類似するものであるとしても、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)申立人の主張について
申立人は、引用商標が我が国の成人喫煙者である需要者において広く知られた商標である旨主張している。
申立人の提出に係る証拠によれば、引用商標は、申立人が販売する加熱式たばこの専用たばこについて使用され、その商品が、インターネット上の3つのウェブサイトにおいて紹介されていることが認められる(甲6の1ないし甲6の3)。
しかしながら、これらのみによって、引用商標が需要者の間に広く認識されていたということは到底できない。
他に、引用商標に関する販売数、市場シェア、広告の回数・範囲等については明らかにされていない。
したがって、引用商標が需要者の間に広く認識されていたとは認めることができないから、申立人の主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当せず、その登録は、同項の規定に違反してされたものとはいえない。
他に、本件商標の登録が商標法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。

別掲

異議決定日 2020-01-24 
出願番号 商願2018-74948(T2018-74948) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W34)
T 1 651・ 263- Y (W34)
T 1 651・ 262- Y (W34)
最終処分 維持 
前審関与審査官 安達 輝幸 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 板谷 玲子
山田 啓之
登録日 2019-05-24 
登録番号 商標登録第6146901号(T6146901) 
権利者 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(ブランズ)リミテッド
商標の称呼 アイヒート 
代理人 秋山 朋子 
代理人 竹中 陽輔 
代理人 中山 真理子 
代理人 達野 大輔 
代理人 和田 信博 
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