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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1359786 
異議申立番号 異議2019-900212 
総通号数 243 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-03-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-08-02 
確定日 2020-01-31 
異議申立件数
事件の表示 登録第6143535号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6143535号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6143535号商標(以下「本件商標」という。)は、「Perfume Jelly」及び「パフュームジェリー」の文字を上下二段に横書きしてなり、平成30年6月19日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,香料,薫料」を指定商品として、同31年3月26日に登録査定、令和元年5月10日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第20号証を提出した。
(1)商標法第3条第1項第3号該当性
ア 本件商標は、「香水」、「芳香」の意味を有する英語「Perfume」にその日本語読みを片仮名で「パフューム」と併記した「Perfume(パフューム)」の語と、「ゼリー」、「ゼリー状のもの」の意味を有する英語「Jelly」にその日本語読みを片仮名で「ジェリー」と併記した「Jelly(ジェリー)」の語からなるものである。
イ 本件指定商品のうち、香水、オーデコロン等においては、液状の商品だけではなく、ゼリー状(ジェリー状、ジェル状ともいう)の商品があって普通に市場に流通しているものである(甲1?甲14)。
ウ 本件指定商品において「Perfume(パフューム)」の語は、「香水」を意味する語として普通に使用されており(甲15?甲17)、「Jelly(ジェリー)」の語は、ゼリー状の商品の形状、品質を表す語として普通に使用されているものである(甲18?甲20)。
エ したがって、本件指定商品を取り扱う化粧品業界において、ゼリー状の香水等が普通に市場に流通している状況から、「Perfume(パフューム)」の語と「Jelly(ジェリー)」の語からなる本件商標は、「ゼリー状の香水」の観念を直感させ、単に商品の品質を表す標章にすぎないものであることから、本件商標は、商標法第3条第1項第3号の規定に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第16号該当性
本件商標を「ゼリー状の香水」以外の本件指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「ゼリー状の香水」であるかのごとく直感させ、その商品の品質について誤認を生じるおそれのあることは明白であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。

3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、前記1のとおり、「Perfume Jelly」及び「パフュームジェリー」の文字を上下二段に横書きしてなるものである。
そして、本件商標を構成する「Perfume」、「パフューム」及び「Jelly」、「ジェリー」の文字は、それぞれ「香水」、「ゼリー」等の意味を有する語(広辞苑第6版)として一般に使用され、本件商標の構成文字全体からは、「香水のゼリー」ほどの意味合いを想起させる場合があるとしても、申立人の提出に係る証拠において、これらの語を結合させた「Perfume Jelly」又は「パフュームジェリー」の文字(語)の使用が確認できるのは、甲第1号証のインターネットの口コミ記事の1件のみであり、本件商標が商品の品質を表すものとして、普通に使用されているとはいえないことから、本件商標の指定商品を取り扱う業界において、品質等を表すものとして、一般に使用され、認識されているということはできない。
また、当審において職権をもって調査したが、本件商標の指定商品を取り扱う業界において、「Perfume Jelly」及び「パフュームジェリー」の各文字が、商品の品質を直接的に表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本件商標の指定商品の取引者、需要者が、当該文字を商品の品質を表したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると、本件商標は、その構成全体として特定の意味合いを認識させることのない一種の造語として理解、把握されるものとみるのが相当であるから、本件商標をその指定商品について使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえ、また、本件商標が商品の品質等を表示するものでない以上、本件商標は、商品の品質の誤認を生じるおそれもないものである。
(2)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項に基づき、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2020-01-23 
出願番号 商願2018-80523(T2018-80523) 
審決分類 T 1 651・ 272- Y (W03)
T 1 651・ 13- Y (W03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 吉田 昌史 
特許庁審判長 岩崎 安子
特許庁審判官 中束 としえ
金子 尚人
登録日 2019-05-10 
登録番号 商標登録第6143535号(T6143535) 
権利者 株式会社フィッツコーポレーション
商標の称呼 パフユームジェリー、パヒュームジェリー 
代理人 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 

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