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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W10143235
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W10143235
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W10143235
管理番号 1359724 
審判番号 不服2019-16021 
総通号数 243 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2020-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2019-11-27 
確定日 2020-02-28 
事件の表示 商願2018-51563拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類、第5類、第9類、第10類、第14類、第18類、第24類、第25類、第28類、第32類及び第35類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成30年4月20日に登録出願されたものである。
そして、その指定商品及び指定役務については、原審における同31年4月17日付け及び当審における令和元年11月27日付けの手続補正書により補正され、第10類「医療用機械器具,医療用サポーター,扁平足用サポーター,医療用のテープ状鼻孔拡張器具,家庭用電気マッサージ器,医療用磁気ネックレス」、第14類「貴金属,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」、第32類「清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,アイソトニック飲料,エネルギー補給用清涼飲料,プロテインを含む清涼飲料,飲料水」及び第35類「清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」となったものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、登録第1086969号商標、登録第3205496号商標、登録第3261044号商標、登録第4057705号商標、登録第4057706号商標、登録第4318086号商標、登録第4339760号商標、登録第4346941号商標、登録第4595217号商標、登録第4660843号商標、登録第5021212号商標、登録第5610216号商標、登録第5887924号商標、登録第5967915号商標、登録第6014020号商標、国際登録第617198号商標(事後指定日 2000年11月28日)、国際登録第783946号商標、国際登録第926887号商標及び国際登録第1295915号商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品又は役務について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と登録第1086969号商標、登録第3205496号商標、登録第3261044号商標、登録第4057705号商標、登録第4057706号商標、登録第4318086号商標、登録第4339760号商標、登録第4346941号商標、登録第4595217号商標、登録第4660843号商標、登録第5021212号商標、登録第5610216号商標、登録第5967915号商標、登録第6014020号商標、国際登録第617198号商標(事後指定日 2000年11月28日)、国際登録第783946号商標、国際登録第926887号商標及び国際登録第1295915号商標(以下、まとめて「引用商標A」という。)との類否について
本願の指定商品及び指定役務は、前記1のとおり、当審において補正された結果、引用商標Aの指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務は全て削除され、その結果、本願の指定商品及び指定役務は、上記引用商標Aの指定商品及び指定役務と類似しないものになった。
したがって、本願商標が、上記引用商標Aとの関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)本願商標と登録第5887924号商標(以下、「引用商標B」という。)との類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、構成中の左側には、逆三角形内に、上辺と平行する2本の白抜きの横線と、それとつながるように左辺と平行する白抜きの斜線とを配してなる黒色の図形と、その右横に、右上から左下に下ろした直線と、両端がいずれも鋭角で左上から右下に次第に細く伸びる直線を中心部で交差させてなるオレンジ色の図形からなる図形部分を配し、構成中の右側には、上段に大きく「TREME」の多少デザイン化して表した文字と、下段に小さく「PERFORMANCE GEAR」の文字とを、二段に横書きしてなる文字部分を配した、図形と文字との結合商標であるところ、当該図形部分は、上記構成よりすれば、たとえ、「E」及び「X」の欧文字をモチーフに図案化されたものであるとしても、その図案化の程度からすると、これより直ちに特定の文字を表したものと認識させるとはいい難いものである。
そして、当該図形部分と文字部分とは、それぞれの構成態様及び配置によれば、視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、また、本願商標の、図形部分と文字部分とは、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないものであるから、それぞれが独立して自他商品の出所識別標識として機能し得るものである。
また、本願商標の構成中の文字部分についてみると、下段の文字に比べ、ひときわ大きく、かつ、デザイン化して表されている「TREME」の文字が、視覚上、看者の注意を引くこと明らかである。また、本願商標の構成文字全体をもって、特定の意味合いを生じるものともいい難いから、本願商標においては、構成中、大きく顕著に表された「TREME」の文字部分も、独立して自他役務の出所識別標識として機能し得るものといえる。
そうすると、本願商標は、構成中の「TREME」の文字部分に相応して「トリーム」の称呼を生じ、また、該文字は辞書等に掲載のない語であって、特定の観念を認識させない一種の造語といえるものであるから、当該文字部分からは、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標Bについて
(ア)引用商標Bは、別掲2のとおりの構成からなり、平成28年2月5日に登録出願され、「加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類、第36類及び第39類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同年10月14日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(イ)引用商標Bは、別掲2のとおり、上段に赤い線を組み合わせてなる図形を、その下段に、図形に比して3分の1程の大きさで「XTREME」の欧文字を配した構成よりなる、図形と文字との結合商標であるところ、当該図形部分と文字部分とは、それぞれの構成態様及び配置によれば、視覚上、分離して看取、把握され得るものであり、また、引用商標Bの、図形部分と文字部分は、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいえないものであるから、それぞれが独立して自他役務の出所識別標識として機能し得るものである。
そうすると、引用商標Bは、構成中の「XTREME」の文字部分に相応して「エックストリーム」の称呼を生じ、また、該文字は辞書等に掲載のない語であって、特定の観念を認識させない一種の造語といえるものであるから、当該文字部分からは、特定の観念は生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標Bとの比較
本願商標と引用商標Bとの類否について検討すると、これらは、外観においては、それぞれ上記ア及びイ(イ)のとおりの構成からなるものであるから、外観上、明確に区別し得るものであることは明らかである。また、本願商標の構成中の要部である「TREME」の文字部分と引用商標Bの構成中の「XTREME」の文字部分との外観を比較してみても、書体の違いや、語頭における「X」の文字の有無という相違により、明らかに区別し得るものであり、相紛れるおそれはない。
そして、本願商標から生じる「トリーム」の称呼と、引用商標Bから生じる「エックストリーム」の称呼を比較すると、「エックス」の音の有無により、その音構成及び音数において明白な差異を有するものであるから、両者は、称呼上、明確に聴別できるものである。
さらに、観念については、上記の本願商標と引用商標Bからは特定の観念を生じないから、両者は、観念上、比較することができないものである。
そうすると、本願商標と引用商標Bとは、観念において比較できないとしても、外観上は明らかに相違し、称呼は明確に聴別できるものであるから、これらの外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、これらは相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
エ 小括
以上より、本願商標は、引用商標Bとは非類似の商標であるから、その指定役務と引用商標Bの指定役務とを比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標は、引用商標Aとの関係において、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなり、また、引用商標Bとの関係において、非類似の商標であるから、本願商標が同号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消を免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲

別掲1(本願商標、色彩については原本参照)


別掲2(引用商標、色彩については原本参照)


審決日 2020-02-17 
出願番号 商願2018-51563(T2018-51563) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W10143235)
T 1 8・ 261- WY (W10143235)
T 1 8・ 262- WY (W10143235)
最終処分 成立  
前審関与審査官 内田 直樹山川 達央中山 寛太福田 洋子 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 中束 としえ
黒磯 裕子
商標の称呼 トリームパフォーマンスギア、トリーム、エクストリームパフォーマンスギア、エクストリーム、パフォーマンスギア 
代理人 中村 理弘 
代理人 山田 泰之 

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