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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W30
管理番号 1357918 
異議申立番号 異議2019-900026 
総通号数 241 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2020-01-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-01-24 
確定日 2019-12-23 
異議申立件数
事件の表示 登録第6095600号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6095600号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6095600号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成30年2月27日に登録出願、第30類「コーヒー,ココア,茶,ウーロン茶,紅茶,麦茶,緑茶,昆布茶,ハーブティー,ミントティー,カモミールティー,砂糖,角砂糖,果糖,ぶどう糖,はちみつ,水あめ,菓子」を指定商品として、同年10月10日に登録査定、同年11月2日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議申立ての理由として引用する欧文字の「MANZANILLA CON MIEL」からなる商標(以下「引用商標」という。)は、申立人が2013年(平成25年)4月から現在に至るまで、「はちみつ入り紅茶(特にカモミールティー)」に使用しており、当該商標は、本件商標の出願前には既に、当該商品分野の需要者の間に広く認識されるに至っているとするものである。

第3 登録異議の申立ての理由
1 申立人は、本件商標は、その指定商品中の第30類「茶,紅茶,ハーブティー,ミントティー,カモミールティー」(以下「登録異議の申立てに係る指定商品」という。)について、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第37号証(枝番号を含む。以下、枝番号を含む証拠で枝番号の全てを引用するときには、枝番号を省略して記載する。)を提出した。
2 申立て理由の要点
引用商標は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている(甲2?甲37)。
本件商標中「MANZANILLA CON MIEL」の欧文字は引用商標と共通し、また「マンサニージャ コンミエル」の片仮名は当該欧文字の称呼を表記したものであるから、本件商標と引用商標とは外観及び称呼において共通にする類似の商標である。
また、本件商標の指定商品中、登録異議の申立てに係る指定商品は、引用商標に係る商品「はちみつ入りのカモミールティー」等と抵触する。
したがって、本件商標は、その指定商品中、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断
1 引用商標の周知・著名性について
申立人の主張及び同人の提出に係る上記甲各号証によれば、以下のとおりである。
(1)申立人及びその事業について
申立人は、2005年から現在に至るまで、「紅茶専門店ラクシュミー」の屋号の下で、紅茶の販売、紅茶の提供、紅茶教室等を営んでおり(甲2)、紅茶の販売に関しては、自社店舗、ショッピングサイト、百貨店等で行われる催事等において、商品の小売を行うとともに、ホテル、レストラン、小売事業者向けに紅茶の卸売を行っている。例えば、本件商標の登録出願前約1年間のうち、少なくとも2016年10月19日から同月25日まで大丸神戸店の「スイーツ&ベーカリーフェア」(甲19)に出店するなど、2016年10月から2018年1月までの期間においては、百貨店等で行われる催事及び各種イベントに約9回出店し、紅茶の販売を行っていることがうかがえる(甲19?甲27)。
(2)引用商標について
ア 申立人は、はちみつ入り紅茶のうちの一つとして引用商標を付して「はちみつ入りのカモミールティー」(以下「使用商品」という場合がある。)を兵庫県神戸市に所在する自社店舗で販売しているとして商品写真(甲14)を提出するとともに、店舗での販売のために、POPと称するチラシ(甲16)、使用商品のいれ方の説明(甲17)、使用商品を使用したレシピ(甲18)、製品規格書(甲35)を提出している。これらの書類には、「MANZANILLA CON MIEL」の文字が目立つように表示されているが、商品写真(甲14)の撮影日の記載はあるものの、その他の証拠には作成年月日等の記載がなく、その他の証拠についても、作成枚数、配布場所、配布方法等は不明であり、かつ、作成日等の記載がないから、その使用時期も不明である。
イ 申立人は、上記(1)に示した百貨店等で行われる催事及び各種イベントにおいて、使用商品は安定した売上げを誇っているとして売上げのリスト(甲19の2、甲20の3、甲21の4、甲22の2、甲23の2、甲24、甲25の2、甲26の3、甲27の3)を提出しているが、その作成日及び作成者が不明であり、そこに記載の数字を裏付ける具体的な証拠の提出もなく、また、同業他社の販売額等が不明であり、使用商品の販売におけるシェアなど比較することができないからリストに記載された金額の多寡について評価することはできない。
ウ 申立人は、使用商品を、自社オンラインショップでも販売しているとして、当該オンラインショップのウェブページとおぼしき写しを提出しているところ(甲28)、その2葉目に「はちみつ入りカモミールティー」と表記された商品画像とともに引用商標と「はちみつ入りカモミールティー」の記載がある。しかしながら、本ウェブページがいつ公開されたかなどを確認することができず、上記商品が掲載された日付等を確認することはできない。
エ 申立人は、使用商品は、安定的な売上げを記録している旨主張し、その一例として、2017年4月から2018年1月までのオンライン売上リスト(甲30)及び同じ期間における店舗での売上リスト(甲31)を提出している。
しかしながら、上記各リストは、その作成日、作成者が不明であり、そこに記載の数字を裏付ける具体的な証拠の提出もなく、また、同業他社の販売額等は立証されておらず、使用商品の販売におけるシェアなど比較することができないからリストに記載された金額の多寡について評価することはできない。
オ 申立人は、ホテル、レストラン、スーパーマーケットなどに使用商品を卸している旨主張し、卸先は、少なくとも本件商標が出願された平成30年2月27日において、約140もあり、兵庫、大阪、滋賀、奈良、東京をはじめとして日本全国に広く分布しているとして申立人の卸先リスト(甲32)を提出し、また、使用商品の卸売数量は年間10万個にも及ぶとして売上げ個数リスト(甲37)を提出している。
しかし、上記卸先リスト(甲32)は、単に申立人の取引先のリストであって、使用商品の取引の詳細を示したものでない上、その作成日、作成者が不明であり、周知性判断の基礎とすることはできない。
また、上記売上個数リスト(甲37)も、その作成日及び作成者が不明であるばかりでなく、そこに記載の数字を裏付ける具体的な証拠の提出もなく、また、同業他社の販売額等は立証されておらず、使用商品の販売におけるシェアなど比較することができないからリストに記載された金額の多寡について評価することはできない。
カ 以上アないしオを踏まえると、申立人は、「はちみつ入りのカモミールティー」に「MANZANILLA CON MIEL」の文字を使用していることは認められるものの、申立人から提出された証拠は、引用商標の使用の事実を把握することができないものがほとんどであり、また、売上等のリストは、その作成者、作成日等が不明であり、そこに記載の数字を裏付ける具体的な証拠の提出はないことから、シェア等の確認をすることができず、POPと称するチラシ、レシピ等にしても、それらの作成枚数、配布場所、配布方法等は不明であって、引用商標に係る宣伝広告の費用、規模、範囲等も明らかでないことから、申立人提出の証拠によっては、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、取引者、需要者の間に、申立人の業務に係る商品を表示する商標として広く認識されていたものと認めることはできない。
2 商標法第4条第1項第10号該当性について
(1)本件商標と引用商標の類否
ア 本件商標
本件商標は、別掲のとおり、オレンジ色や黄色等で彩色された横長長方形図形の内側に白抜きで「MANZANILLA」(「M」の文字は、他の文字と比較してやや大きく書されている。)の欧文字及び赤字で「CON MIEL」の欧文字を書し、当該図形の下部に「マンサニージャ コンミエル」の片仮名を書してなるものである。
そして、「MANZANILLA」、「CON」及び「MIEL」の各語は、それぞれ、特定の意味を有するものとして一般に広く知られているとはいえず、また、「CON MIEL」及びその組合せ全体をもって特定の意味を有するものとして一般に広く知られているともいえないから、構成文字全体としても、特定の観念を生じない造語からなるというのが相当である。
また、本件商標の構成中「マンサニージャ コンミエル」の片仮名は、「MANZANILLA」及び「CON MIEL」を組み合わせた欧文字部分全体の読みを特定したものと認識し得るものといえる。
そうとすれば、本件商標からは、「MANZANILLA CON MIEL」の欧文字より、「マンサニージャコンミエル」の称呼が生じ、特定の観念を生じるものとはいえない。
イ 引用商標
引用商標は、前記第2のとおり、「MANZANILLA CON MIEL」の欧文字を書してなるものであり、本件商標と同じく、「マンサニージャコンミエル」の称呼が生じ、特定の観念は生じるものとはいえない。
ウ 外観について
本件商標は、別掲のとおり、図形と文字とを組み合わせた構成からなるものであるから、欧文字のみからなる引用商標とは、構成全体の外観において明らかに相違するものであるが、本件商標の構成中「MANZANILLA」と「CON MIEL」の文字部分は、引用商標とつづり字を同じくするものであり、かつ、両者に共通する「MANZANILLA CON MIEL」の欧文字は、共に、両商標の称呼を特定する部分であって、出所識別標識として、重要な役割を果たす部分であるから、その限りにおいては、外観において近似するものといえる。
エ 称呼について
本件商標は、上記アのとおり、その構成中の「MANZANILLA」と「CON MIEL」の文字部分及びその読みを表したと認められる「マンサニージャ コンミエル」の片仮名より、「マンサニージャコンミエル」の称呼を生じるものである。
他方、引用商標は、前記第2のとおり、「MANZANILLA CON MIEL」の欧文字よりなるものであるから、本件商標と同じく、「マンサニージャコンミエル」の称呼が生じる。
そうすると、本願商標と引用商標とは、「マンサニージャコンミエル」の称呼を共通にするものである。
オ 観念について
本件商標と引用商標は、上記ア及びイのとおり、「MANZANILLA CON MIEL」の構成文字を同じくするところ、構成文字全体として、特定の観念を生じない造語からなるというのが相当である。
してみると、本件商標の文字部分と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから観念において比較することができない。
カ 小活
上記アないしオによれば、本件商標の文字部分と引用商標とは、観念において比較することはできないとしても、外観において近似し、称呼を共通にするものであるから、これらを総合的に勘案すれば,両者は相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
3 本件商標の指定商品と引用商標の使用商品との類否について
本件商標の指定商品中、登録異議の申立てに係る指定商品と引用商標の使用商品とは、目的、用途、需要者等を共通にする同一又は類似の商品である。
4 小活
本件商標が商標法第4条第1項第10号に該当するものというためには、引用商標が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていなければならないとするところ、引用商標は、上記1のとおり、我が国において、本件商標の登録出願時及び登録査定時における周知性を獲得していたものと認めることはできないものであるから、上記2及び3のとおり、本件商標と引用商標とが類似の商標であり、本件商標の指定商品と引用商標の使用商品とが同一又は類似するとしても、本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標又はこれに類似する商標について使用をするものということはできない。
したがって、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
5 まとめ
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。

別掲
本件商標(登録第6095600号)(色彩は原本参照。)

異議決定日 2019-12-13 
出願番号 商願2018-23329(T2018-23329) 
審決分類 T 1 652・ 25- Y (W30)
最終処分 維持 
前審関与審査官 松浦 裕紀子 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 金子 尚人
小松 里美
登録日 2018-11-02 
登録番号 商標登録第6095600号(T6095600) 
権利者 有限会社グランジャポン
商標の称呼 マンサニージャコンミエル、マンサニージャ、マンサニーリャ、マンサニーヤ、マンザニッラ、コンミエル 
代理人 特許業務法人IPRコンサルタント 
代理人 宮川 清 
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