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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W05
管理番号 1357051 
異議申立番号 異議2019-900131 
総通号数 240 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-12-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-04-26 
確定日 2019-11-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第6118885号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6118885号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6118885号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成30年10月26日に登録出願,第5類「マカおよび酵素を配合してなるサプリメント」を指定商品として,同31年1月18日に登録査定,同年2月1日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人が引用する標章
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由に引用する標章(以下「申立人標章」という。)は,別掲2の構成からなり,商品「マカ末サプリメント」について使用するものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第7号に該当するものであるから,その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
(1)申立人について
申立人は,2016年(平成28年)7月28日に日本において設立された法人であり,設立当初の商号は,galaxy market株式会社であったが,2017年(平成29年)6月8日に商号変更登記をしている(甲2)。
申立人は,日本においてサプリメントや化粧品の商品企画を行い,これら企画商品の製造を日本国内のOEM製薬会社に委託したうえで,最終商品を韓国に輸出・販売することを事業の中心としている(甲3,甲4)。
(2)本件商標と申立人標章との酷似性について
両者は,共に金色に配色した漢字の「大地力」の文字を力強い印象を与える毛筆体で横書きにし,その上方に,片仮名の「ダイチチカラ」を横書きにして、二段併記している。さらに,下方の白色の山形の図形要素,上方の赤色の模様,四隅に装飾を施した金色の外枠の要素,黒色の背景も共通しており,両者は外観において酷似しているというべきである。
そして,両者の商品は,共に「サプリメント」である点で同一である。
(3)申立人商品の販売時期について
申立人は,2016年(平成28年)からSayurijapan Limited(以下「さゆりジャパン」という)と,健康機能食品について韓国を対象とする独占販売契約を2016年(平成28年)8月1日に締結(甲5)し,日本で製造した自社の商品をさゆりジャパンに供給し,さゆりジャパンが運営しているオンラインストア「SAYURI・JAPAN」(www,sayurijapan.net)において,商品「サプリメント」(以下「申立人商品」という。)を販売している。
(4)韓国での対応出願について
申立人は,申立人商品の韓国内での販売後,「大地力」を欧文字及びハングル文字により二段書きにした態様の商標について,第5類の「サプリメント,薬剤等」を指定商品として,2018年(平成30年)7月27日に韓国において登録出願した。
(5)悪意の存在について
申立人が先に販売し,また韓国において先に申立人が登録出願していた商標と酷似する態様の本件商標を,本件商標権者は日本において登録出願しており,その登録出願は申立人の商標を剽窃する意図をもってなされたというべきである。
そうすると,本件商標の登録出願の経緯について,社会的相当性を欠くものがあり,登録を認めることは,商取引における秩序を乱すものであり,公序良俗に反するおそれがあるといえるから,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当する。

4 当審の判断
(1)申立人提出の証拠及び同人の主張によれば,以下の事実が認められる。
ア 申立人は,2016年(平成28年)7月28日,galaxy market株式会社の名称で設立された法人であり,2017年(平成29年)6月8日に,小林株式会社に商号変更登記をした(甲2,甲4)。
イ 申立人と香港に所在する「さゆりジャパン」は,2016年(平成28年)8月1日,申立人の取扱商品を「さゆりジャパン」が韓国国内において独占販売する商品売買契約を締結した(甲5)。
ウ 申立人は,「大地力」を欧文字及びハングル文字により二段書きにした態様の商標について,第5類の商品を指定商品として,2018年(平成30年)7月27日に韓国において商標登録出願した(甲9)。
エ チャスンファン氏は,「ダイチチカラ」と「大地力」の文字からなる商標について,第5類の商品を指定商品として,2018年(平成30年)8月27日に韓国において商標登録出願した(甲10)。
オ チャスンファン氏と本件商標権者及び申立人との業務上の関係についての証左の提出はない。
カ 申立人標章を付した申立人商品について,我が国における販売数,売上高など販売実績,使用地域,並びに広告宣伝の方法,期間,地域及び規模を示す具体的な証左は見いだせない。
(2)上記(1)の事実からすれば,申立人と「さゆりジャパン」は,申立人の取扱商品を「さゆりジャパン」が韓国国内において独占販売する商品売買契約を締結したことは認められるものの,申立人標章を付した申立人商品が我が国おいて具体的に取引されている証左は見いだせない
また,本件商標権者が,本件商標の登録出願日前に申立人標章の存在を知り得る状況にあったと認め得るような証拠の提出や不正の目的をもって登録出願したことを示す具体的な証拠の提出はないから,本件商標の登録出願が,申立人標章による信用・利益を不正に得る意図で行われた剽窃的なものということはできない。
そして,申立人の主張及び同人の提出に係る甲各号証を総合してみても,商標法の先願登録主義を上回るような,本件商標の登録出願の経緯に社会的妥当性を欠くものがあり,登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底認容し得ないような場合に該当すると認めるに足りる具体的事実を見いだすことができない。
さらに,本件商標を,その指定商品について使用することが,社会公共の利益に反し,社会の一般的道徳観念に反するということもできず,他の法律によってその使用が禁止されているものでもなく,本件商標の構成自体が,非道徳的,卑わい,差別的,きょう激若しくは他人に不快な印象を与えるような構成態様でもない。
その他,本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標と認めるに足る証拠の提出はない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当しない。
(3)申立人の主張について
申立人は,申立人が先に販売し,また韓国において先に申立人が登録出願していた商標と酷似する態様の本件商標を,本件商標権者は日本において登録出願していることから,本件商標の登録出願の経緯について,社会的相当性を欠くものがあり,登録を認めることは,商取引における秩序を乱すものであり,公序良俗に反するおそれがある旨主張する。
しかしながら,申立人と本件商標権者との間の商標権の帰属等をめぐる問題は,あくまでも,当事者同士の私的な問題として解決すべき問題であるから,そのような場合にまで,「公の秩序や善良な風俗を害する」特段の事情があると解することはできない。
したがって,申立人の主張は採用することができない。
(4)まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当するものではなく,その登録は同条第1項の規定に違反してされたものとはいえず,他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標(色彩については原本参照。)


別掲2 申立人標章(色彩については原本参照。)


異議決定日 2019-11-06 
出願番号 商願2018-133875(T2018-133875) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W05)
最終処分 維持 
前審関与審査官 内藤 順子 
特許庁審判長 榎本 政実
特許庁審判官 平澤 芳行
薩摩 純一
登録日 2019-02-01 
登録番号 商標登録第6118885号(T6118885) 
権利者 有限会社COREA COMMERCE
商標の称呼 マカトミミズコーソノシナジーダイチチカラ、マカトミミズコーソノシナジー、ダイチチカラ、ダイチリョク 
代理人 小暮 君平 
代理人 船津 暢宏 
代理人 福井 孝雄 
代理人 特許業務法人BORDERS IP 
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