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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W2835
審判 一部申立て  登録を維持 W2835
審判 一部申立て  登録を維持 W2835
審判 一部申立て  登録を維持 W2835
管理番号 1356241 
異議申立番号 異議2019-900121 
総通号数 239 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-11-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-04-18 
確定日 2019-09-30 
異議申立件数
事件の表示 登録第6117398号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6117398号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6117398号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成よりなり、平成30年3月19日に登録出願、第28類「遊園地用機械器具,おもちゃ,人形,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,運動用具,釣り具,昆虫採集用具」及び「おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載の役務並びに第9類、第16類、第18類、第20類、第21類、第24類及び第25類に属する商標登録原簿に記載の商品を指定商品及び指定役務として、同年12月13日に登録査定、同31年1月25日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するとして引用する登録第3293798号商標(以下「引用商標」という。)は、「PAVILION」の欧文字を横書きしてなり、平成5年4月28日に登録出願、第28類「遊戯用器具,さいころ,すごろく,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,バックギャモン用具,クリベッジの得点表示盤,ビリヤード用具,パズルおもちゃその他のおもちゃ,人形,運動用具」を指定商品として、同9年4月25日に設定登録されたものであり、現在、有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品及び指定役務中第28類「全指定商品」及び第35類「おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「申立商品及び役務」という。)について、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標の「けものフレンズ」は一見して判読しづらい程にロゴ化されており、これに比して判読し易く描かれた「PAVILION」のロゴ文字は独立して二段目に描かれている。本件商標における各構成語の構成態様に鑑みれば、各構成語が分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど強く結合しているとはいえず、その一部だけから称呼、観念が生じ得ると考えるべきである。特に、本件商標を構成する「PAVILION」の語は、そのデザインやカラ一により強い識別力をもって需要者に理解・認識されるというべきであるから、本件商標はその「PAVILION」のロゴ部分より、独立して「パビリオン」の称呼が生じるというべきである。また、二段書き構成からなる態様において一連一体にのみ捉えることには無理がある。むしろ、まとまりの良い音節数を考慮して「ケモノフレンズ」、又は「パビリオン」として称呼されると考えるべきである。このことは、本件商標の最下段において「KEmOnO FRIEnDS」と「ぱびりおん」が分離して(「ぱびりおん」のみが「-」(ハイフン)に挟まれて「-ぱびりおん-」として)描かれていることにも合致する。また、本件商標が「けものフレンズ」シリーズに属するゲームタイトルとして使用されている事実(甲3、4)に鑑みても、「PAVILION」部分は「けものフレンズ」とは独立した構成要素と理解すべきである。すなわち、本件商標は「けものフレンズ」シリーズに属するゲーム「PAVILION」として、「PAVILION」部分から単に「パビリオン」のみの称呼が生じる可能性が高いと考えられる。
一方、引用商標は、その構成語より「パビリオン」の称呼のみが生じる。
両商標を対比した場合、両者は「パビリオン」の称呼において共通するのであり、互いに類似するというべきである。
イ 引用商標は、申立人が特に「おもちゃ」、「ボードゲーム」、「将棋」、「チェス」、「オセロ」等に冠するブランドとして使用している商標であり、これらの商品は、世界的なおもちゃ製造・販売・小売店として著名な「トイザらス/TOYS”R”US」の各店舗(インターネット通販を含む。)において広く販売されている(甲5)。
「トイザらス/TOYS”R”US」が日本のみならず世界中の需要者間で著名であることは論を待たないところであり(甲8)、かかる著名な店舗において「PAVILION」を冠した「おもちゃ」や「ボードゲーム」等が多く継続販売されている事実は、「PAVILION」自体の日本国内での周知・著名性をも裏付けるものである。申立人の「PAVILION」ブランドの「おもちゃ」や「ボードゲーム」等は、インターネット通販として著名な「Amazon.co.jp」や「楽天」においても広く販売されている(甲9、10)。
かかる「PAVILION」商標の周知・著名性を考慮すれば、当該商標を構成中に含む本件商標は、引用商標と類似すると考えるべきである。
ウ 本件商標の第28類の指定商品は、引用商標の第28類の指定商品と多くを共通している。同一でない商品についても、その需要者の共通性を考慮すれば類似するというべきである。
また、本件商標の第35類の指定役務「おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は引用商標の第28類の指定商品を小売又は卸売するものであって類似する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
前述のとおり、引用商標は第28類の「おもちゃ」や「ボードゲーム」等との関係において日本を含め世界中の需要者の間に広く知られるに至っている。当該「PAVILION」をその構成中に含む本件商標が第28類及び第35類の指定商品・役務に使用された場合、本件商標を付した商品・役務があたかも申立人の商品・役務であるかのように誤解が生じるか、又は、当該商品・役務が申立人と何らかの関係を有する者により提供されているかのように誤解が生じるおそれがある。
特に「PAVILION」の語は「おもちゃ」や「ボードゲーム」等との関係においてその内容を示さず、識別力は強いというべきであるから、需要者が本件商標においても「PAVILION」部分に着目する可能性は高く、また、本件商標の第28類の指定商品は引用商標の指定商品と完全同一であって両者間に混同が生じる可能性は極めて高いというべきである。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知著名性について
ア 申立人の提出に係る証拠及び申立人の主張によれば、以下のとおりである。
(ア)申立人は、「トイザらス/TOYS”R”US」の関連商標及び引用商標等を従前の所有者から承継した会社である(甲2、6、7、申立人の主張)。
(イ)引用商標を構成する文字「PAVILION」及びその表音を片仮名表記した「パビリオン」の文字が、将棋ゲーム、バトルゲームおもちゃ等の商品に使用され、該商品が「トイザらス」、「Amazon」、「楽天」のインターネット通販を介して販売されている(甲5、9、10)。
(ウ)商標登録第2711408号商標「TOYS”R”US」が、「J-PlatPat」に掲載の日本国周知・著名商標に挙げられている(甲8)。
イ 前記アによれば、申立人に係る将棋ゲーム、バトルゲームおもちゃ等の商品について、引用商標又は「パビリオン」の文字が使用されていることを認めることができる。
しかしながら、引用商標についての使用開始時期が不明であり、また、引用商標が使用された商品についての売上高、市場シェアなどの販売実績並びに引用商標に係る広告宣伝の費用、方法、回数及び期間などについては、その事実を量的に把握することができる証拠は何ら提出されていない。
そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国における需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。また、「パビリオン」の文字についてみても、上記のとおり引用商標が広く認識されていると認めることができないことと同様に、我が国の取引者、需要者において広く認識されているものと認めることはできない。
なお、申立人は、おもちゃの製造・販売・小売店として著名な「TOYS”R”US」の店舗において「PAVILION」を冠したボードゲーム等が継続販売されている事実は、「PAVILION」自体の周知・著名性をも裏付けるものであると主張するが、たとえおもちゃの小売店等として「TOYS”R”US」が著名性を有するものであったとしても、それをもって直ちに当該店舗で取り扱う商品もまた周知著名性を有するとは認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、上段に「けものフレンズ」の文字をデザイン化したもの、中段に「PAVILION」の文字をデザイン化したもの、下段に「KEmOnO FRIEnDS -ぱびりおん-」(「-」部分は、その中央に円形が付されている)の文字が表されたものと把握することができるものであり、上段及び中段は、近接して、共通する様々な色彩をもって表現されていることによって外観上の統一感があり、また、下段の構成各文字は、同書同大同色で横一連に表されていることから、外観上一体性のあるものである。また、本件商標は、その構成から、下段の構成文字は、上段と中段の部分を異なる文字種によって一連に表したものと看取するのが自然である。
そして、本件商標は、その構成文字に相応して「ケモノフレンズパビリオン」の称呼を生じ、やや冗長であるものの、よどみなく一連に称呼し得るものである。
また、本件商標は、「獣」、「友人」を意味する英語「friends」及び「パビリオン(pavilion)」の各語を当該英語で表記又は平仮名、片仮名若しくはローマ字で表記したものと理解される「けもの」又は「KEmOnO」、「フレンズ」又は「FRIEnDS」及び「PAVILION」又は「ぱびりおん」から構成されると把握し得るところ、各語を結合して特定の観念が生じるとはいえないが、上記構成各語の何れかが、申立商品及び役務との関係において、商品の品質又は役務の質を表示するものであるなど、出所識別標識としての称呼、観念が生じないというものではない。
さらに、本件商標の構成中デザイン化された「PAVILION」の部分や「ぱびりおん」の文字部分より生じる称呼及び観念のみをもって取引にあたることが一般的であることを示す取引の実情は見出し得ない。
なお、申立人は、本件商標は「けものフレンズ」シリーズに属するゲーム「PAVILION」と認識され、単に「パビリオン」の称呼のみが生じる可能性が高いと主張するが(甲3、4)、当該証拠から取引上一般に、デザイン化された「PAVILION」の部分や「ぱびりおん」の文字部分のみが本件商標において独立して把握されるというべき事情を見いだすことはできない。
そうすると、本件商標は、その構成に相応して「ケモノフレンズパビリオン」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものであって、「パビリオン」の称呼及び観念を生じるものとはいうことができない。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「PAVILION」の文字からなるものであって、その構成文字に相応し「パビリオン」の称呼及び観念を生じるものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標とは、外観において、デザイン化された「けものフレンズ」の部分や「KEmOnO FRIEnDS」の文字の有無等、その構成態様において明らかな差異を有するから、その差異が両商標の視覚的印象に与える影響は大きく、両商標は、外観上、相紛れるおそれのないものである。
次に称呼においては、両商標は「ケモノフレンズ」の音の有無という明らかな差異を有するから、称呼上、互いに聞き誤るおそれのないものである。
さらに観念においては、本件商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「パビリオン」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれのないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
以上のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品又は役務の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 前記(1)イのとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国における需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできないことに加え、これを構成する文字は、成語であって書体に特徴のないものであるから、その独創性も高いとはいえない。
イ また、本件商標と引用商標とは、前記(2)ウのとおり、非類似の商標であって、両商標の類似性の程度は極めて低いものといわなければならない。
ウ そうすると、たとえ申立商品及び役務と引用商標の指定商品とが、おもちゃ又は運動用具に関連する商品又は役務であることによって、それらの性質、用途又は目的における関連性の程度が高く、需要者について共通性があるとしても、本件商標を申立商品及び役務について使用した場合に、これに接する取引者、需要者は申立人を連想、想起するようなことはないというべきであるから、その取引者、需要者をして、該商品及び役務が申立人又は同人と業務上何らかの関係を有する者の取扱業務に係る商品又は役務であるかのように、商品又は役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認めることはできない。
その他、本件商標が申立商品及び役務について、出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の指定商品及び指定役務中、登録異議の申立てに係る指定商品及び指定役務についての登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえず、他に同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(本件商標)(色彩は原本参照)



異議決定日 2019-09-19 
出願番号 商願2018-31905(T2018-31905) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (W2835)
T 1 652・ 263- Y (W2835)
T 1 652・ 262- Y (W2835)
T 1 652・ 261- Y (W2835)
最終処分 維持 
前審関与審査官 豊田 純一 
特許庁審判長 木村 一弘
特許庁審判官 山田 啓之
板谷 玲子
登録日 2019-01-25 
登録番号 商標登録第6117398号(T6117398) 
権利者 株式会社ファミマデジタルワン
商標の称呼 ケモノフレンズパビリオン、ケモノフレンズ、ケモノ、フレンズ、パビリオン 
代理人 吉村 仁 
代理人 特許業務法人深見特許事務所 
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