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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W24 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W24 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W24 |
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管理番号 | 1356235 |
審判番号 | 不服2019-3828 |
総通号数 | 239 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-11-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2019-03-22 |
確定日 | 2019-10-29 |
事件の表示 | 商願2018-89757拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「e-sheet」の文字を標準文字で表してなるものであり、第24類「織物製カーテン,ビニール製カーテン,プラスチック製カーテン」を指定商品とし、平成29年7月6日に登録出願された商願2017-91091に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同30年7月11日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4714733号商標(以下「引用商標」という。)は、「ESHEET」の欧文字を横書きしたものであり、平成15年4月7日登録出願、第6類「鉄及び鋼,非鉄金属及びその合金,建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建具,金属製金具,金属製建造物組立てセット,金属製貯蔵槽類,金属製の滑車,ばね及びバルブ(機械要素に当たるものを除く。),金属製包装用容器,金属製荷役用パレット,荷役用ターンテーブル,荷役用トラバーサー,金属製人工漁礁,金属製セメント製品製造用型枠,金属製の可搬式家庭用温室,金属製の吹付け塗装用ブース,金属製養鶏用かご,金属製航路標識(発光式のものを除く。),金属製道路標識(発光式又は機械式のものを除く。),てんてつ機,キー,金属製管継ぎ手,金属製フランジ,コッタ,いかり,金属製ビット,金属製ボラード,かな床,はちの巣,金網,ワイヤロープ,犬用鎖,金属製家庭用水槽,金属製工具箱,金属製貯金箱,金属製のきゃたつ及びはしご,金属製のネームプレート及び標札,金属製のタオル用ディスぺンサー,金属製帽子掛けかぎ,金属製郵便受け,金庫,金属製靴ぬぐいマット,金属製立て看板,金属製彫刻,金属製の墓標及び墓碑用銘板,金属製のバックル,つえ用金属製石突き,アイゼン,カラビナ,金属製あぶみ,金属製飛び込み台,拍車,ハーケン」を指定商品として、同年10月3日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、前記1のとおり、「e」の文字と「sheet」の文字とを「-」(ハイフン)の符号を介して結合した結合商標である。 そして、上記構成中の「e」の文字は、アルファベットの文字の一つであるほか、「e-」の語は、「電子の、オンラインの、インターネットの」を意味する接頭辞(ジーニアス英和辞典 第5版)であって、近年、広く一般に「e-mail」(電子メール)、「e-business」(電子媒体を活用した商取引や企業活動)、「e-commerce」(電子商取引)(いずれも「株式会社岩波書店 広辞苑第六版」参照)などのように使用されている語であり、上記構成中の「sheet」の文字は、「雨よけなどに使う布やビニール」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版参照)などの意味を有する親しまれた語である。 そうすると、本願商標は、その全体から特定の観念を生じるものではないものの、これに接する需要者、取引者をして、電子に関するものを表示する「e-」と「sheet」を組み合わせたものという程度は想起し、認識するものということができる。 また、本願商標は、これを構成する文字に相応して、「イーシート」の称呼を生じるものである。 (2)引用商標について 引用商標は、前記2のとおり、全て大文字で「ESHEET」の欧文字をスペース等を介することなく横一連に書したものである。 そして、該欧文字は、辞書等に載録されておらず、一般に親しまれた語でもないから、一種の造語であると解され、特定の観念を生じるものではない。 また、該欧文字は、造語であり常に特定の称呼が生じるものではないが、欧文字で書された造語にあっては、ローマ字読み風又は我が国で親しまれた外国語である英語読み風をもって称呼するのが一般的であるから、上記構成文字全体に相応して、「イーシート」「イーエスヒート」、「エスヒート」又は「エシート」といった称呼を生じ得るものである。 (3)本願商標と引用商標の比較 本願商標と引用商標の外観を比較すると、構成する欧文字のつづりを共通にするものの、「-」(ハイフン)の有無や大文字、小文字の相違があり明らかな差異を有するから、外観において相紛れるおそれのないものである。 また、両商標の称呼を比較すると、互いに「イーシート」の称呼を共通にする場合と、構成音や構成音数の明らかな違いにより容易に聴別できる場合があるといえる。 さらに観念において、本願商標からは、少なくとも電子に関するものを表示する「e-」と「sheet」を組み合わせたものという程度は想起し、認識するものということができるのに対し、引用商標からは特定の観念を生じないから、両商標は、観念上相紛れるおそれのないものである。 そうすると、本願商標は、引用商標とは、共に複数生じる称呼のうち1つを共通にする場合があるとしても、外観において明確に区別することができ、観念においても相紛れるおそれがあるとはいえないことから、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、商品の出所について混同を生ずるおそれはない非類似の商標と判断するのが相当である。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品と引用商標の指定商品とを比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-10-17 |
出願番号 | 商願2018-89757(T2018-89757) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(W24)
T 1 8・ 261- WY (W24) T 1 8・ 262- WY (W24) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 福田 洋子 |
特許庁審判長 |
木村 一弘 |
特許庁審判官 |
黒磯 裕子 板谷 玲子 |
商標の称呼 | イイシーツ、エシート |
代理人 | 林 崇朗 |