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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W1641 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W1641 |
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管理番号 | 1356061 |
審判番号 | 不服2018-16096 |
総通号数 | 239 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-11-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-12-04 |
確定日 | 2019-10-01 |
事件の表示 | 商願2017-56890拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、ややデザイン化された「美術検定」の文字と「ART CERTIFICATION TEST」の欧文字を2段に横書きしてなり、第16類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成29年4月21日に登録出願、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同年12月22日付の手続補正書により、第16類「絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とするテキスト,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする参考書,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする演習問題集,チケット,紙類,文房具類,書画,写真」及び第41類「絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する知識の教授,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する知識についての検定試験の実施,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する知識についての検定試験に関するセミナーの企画・運営又は開催」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由 原査定は、「本願商標は、その構成中上段の『美術』の文字が『(fine artsの訳語)本来は芸術一般を指すが、現在では絵画・彫刻・書・建築・工芸など造形芸術を意味する。』等の意味を、『検定』の文字が『一定の基準に照らして検査し、合格・不合格・価値・資格などを決定すること。検定試験の略。』等の意味をそれぞれ有するものであり、また、その構成中下段の『ART』が『美術』等の意味を、『CERTIFICATION』が『認証』等の意味を、及び『TEST』が『試験』等の意味をそれぞれ有するものであるから、全体として『美術に関する検定試験』程度の意味合いを容易に認識することができる。そうすると、本願商標をその指定商品又は指定役務中、例えば『絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする検定試験についてのテキスト,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする検定試験についての参考書,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする検定試験についての演習問題集,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する検定試験についての知識の教授,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する知識についての検定試験の実施,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する知識についての検定試験に関するセミナーの企画・運営又は開催』について使用するときには、当該商品又は役務を『美術に関する検定試験について記載してあるテキスト,美術に関する検定試験について記載してある参考書,美術に関する検定試験について記載してある問題集,美術に関する検定試験についての知識の教授,美術に関する検定試験の実施,美術の検定試験に関するセミナーの企画・運営又は開催』であると容易に認識するものであるから、本願商標は、その商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であって、商標法第3条第1項第3号に該当する。また、前記商品又は役務以外の『絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とするテキスト,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする参考書,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する事項を内容とする演習問題集,絵画・彫刻・画家・美術史又は美術館に関する知識の教授』に使用するときは、商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、ややデザイン化された「美術検定」の文字と「ART CERTIFICATION TEST」の欧文字を2段に横書きしてなるところ、その構成中上段の「美術」の文字が「本来は芸術一般を指すが、現在では絵画・彫刻・書・建築・工芸など造形芸術を意味する。」の意味を、「検定」の文字が「一定の基準に照らして検査し、合格・不合格・価値・資格などを決定すること。」の意味をそれぞれ有する語(「広辞苑 第6版」岩波書店発行)であり、また、その構成中下段の「ART」の欧文字が「芸術、美術」の意味を、「CERTIFICATION」の欧文字が「証明、保証、認可」等の意味を、「TEST」の欧文字が「試験、検査」等の意味をそれぞれ有する語(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」小学館発行)であって、その構成全体から「美術に関する検定」程度の意味合いを想起させる場合があるとしても、これよりは、具体的な検定試験の内容を認識させるとまではいい難く、本願の補正後の指定商品及び指定役務との関係において、当該文字が商品の品質(内容)又は役務の質(内容)等を具体的かつ直接的に表すものと理解させるとはいい難い。 また、当審において職権をもって調査したが、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「美術検定」及び「ART CERTIFICATION TEST」の文字が、商品又は役務の具体的な品質又は質等を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願の指定商品及び指定役務の取引者、需要者が該文字を商品の品質又は役務の質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、本願商標は、その指定商品及び指定役務との関係において、具体的な商品の品質又は役務の質等を表示するものということはできず、かつ、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあるものということもできないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2019-09-18 |
出願番号 | 商願2017-56890(T2017-56890) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W1641)
T 1 8・ 13- WY (W1641) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 山田 啓之、豊田 純一 |
特許庁審判長 |
木村 一弘 |
特許庁審判官 |
板谷 玲子 瀬戸 俊晶 |
商標の称呼 | ビジュツケンテー、アートサーティフィケーションテスト |
代理人 | 佐藤 泰和 |
代理人 | 朝倉 悟 |
代理人 | 矢崎 和彦 |
代理人 | 本宮 照久 |
代理人 | 中村 行孝 |
代理人 | 永井 浩之 |
代理人 | 副田 圭介 |