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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W28
審判 全部申立て  登録を維持 W28
審判 全部申立て  登録を維持 W28
審判 全部申立て  登録を維持 W28
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審判 全部申立て  登録を維持 W28
審判 全部申立て  登録を維持 W28
管理番号 1354365 
異議申立番号 異議2019-900067 
総通号数 237 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-09-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2019-02-22 
確定日 2019-08-22 
異議申立件数
事件の表示 登録第6101904号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6101904号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6101904号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成29年12月6日に登録出願、第28類「運動用具,ストレッチ用運動用具」を指定商品として、同30年10月12日に登録査定、同年11月30日に設定登録されたものである。

第2 引用商標及び申立人商標
1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録商標は、次の(1)ないし(10)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
そして、これらの引用商標をまとめていうときは、単に「引用商標」という。
(1)登録第1825534号商標
商標 SEIKO
指定商品 「運動用具」を含む第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 昭和57年7月30日
設定登録日 昭和60年12月25日
(2)登録第1979187号商標
商標 セイコー
指定商品 「運動用具」を含む第28類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 昭和59年3月8日
設定登録日 昭和62年8月19日
(3)登録第5385098号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「体操用マット」を含む第27類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年1月21日
(4)登録第5385108号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「スリーピングバッグ」を含む第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年1月21日
(5)登録第5385110号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「コッフェル」を含む第21類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年1月21日
(6)登録第5385111号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「ウインドサーフィン用のセイル,ザイル,登山用又はキャンプ用のテント」を含む第22類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年1月21日
(7)登録第5390843号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を含む第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年2月10日
(8)登録第5395299号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「水中ナイフ,水中ナイフ保持具,ピッケル」を含む第8類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年3月4日
(9)登録第5395302号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「ウエイトベルト,浮袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター」を含む第9類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年3月4日
(10)登録第5395305号商標
商標 「SEIKO」及び「セイコー」の文字を二段に表したもの
指定商品 「飛び込み台(金属製のものを除く。)」を含む第19類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品
登録出願日 平成22年8月19日
設定登録日 平成23年3月4日
2 引用防護標章
(1)申立人が、本件登録異議の申立ての理由において引用する登録防護標章は、次の(2)のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第1613546号商標に係る防護標章登録第1号標章
標章 SEIKO
原登録の指定商品 第9類「眼鏡」及び第14類「時計」
防護標章登録に係る指定商品及び指定役務 第28類「運動用具」を含む第1類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務
登録出願日 平成22年3月18日
設定登録日 平成22年8月27日
3 申立人商標
申立人が、本件登録異議の申立ての理由において、本件商標が商標法第4条第1項第7号、同項第8号、同項第10号、同項第15号及び同項第19号に該当するとして引用する商標又は標章(以下「申立人商標」という。)は、「セイコー」又は「SEIKO」の文字を横書きした構成からなるものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同項第8号、同項第10号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号に該当し、これらの規定に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により、取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第64号証(枝番号を含む。)を提出した。以下、証拠については、「甲1」のように記載する。
1 商標法第4条第1項第8号について
本件商標は、申立人、その子会社、関連会社及びその他の関係会社等のグループ会社(以下、これらを合わせて「申立人等」という。)の著名な略称である「SEIKO」と同じつづりの「Seiko」を含む商標であり、申立人等の承諾を得ていないにもかかわらず、その登録がなされている。
2 商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、申立人等の業務に係る商品・役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている申立人商標と類似の商標であって、かつ、本件商標の指定商品は、申立人商標が使用されている商品・役務と同一又は類似である。
3 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、その商標登録出願の日前の商標登録出願に係る引用商標と類似の商標であって、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似である。
4 商標法第4条第1項第15号について
申立人商標は、申立人等の業務に係る商標として、取引者・需要者に広く知られており、申立人商標と類似する本件商標がその指定商品に使用をされた場合、申立人等の商品・役務と出所の混同を生じるおそれがある。
5 商標法第4条第1項第7号及び同項第19号について
本件商標は、出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ない場合に該当し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標である。
また、本件商標は、申立人等の業務に係る商品・役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されている申立人商標と同一又は類似の商標であり、申立人商標の周知・著名性に便乗して利益を得る又は申立人商標の周知・著名性を稀釈化(ダイリューション)させようとする不正の目的をもって出願されたものである。

第4 当審の判断
1 申立人商標の周知著名性について
(1)申立人の提出に係る証拠によれば、次の事実が認められる。
ア 申立人の名称は、「セイコーホールディングス株式会社」であり、その英語による表示は、「SEIKO HOLDINGS CORPORATION」である(甲3)。そして、申立人のグループ会社の多くは、「セイコー○○」又は「SEIKO○○」のように、その名称には「セイコー」又は「SEIKO」の文字が含まれている(甲4の1、甲5及び甲6)。
イ 申立人は、遅くとも昭和3年(1928年)には、商品「時計」について、申立人商標の使用をしていた(甲23の3及び甲23の4)。
ウ 申立人等は、平成24年(2012年)9月27日から平成29年(2017年)5月26日までの間に発行された全国紙の各新聞に、申立人等の「時計」に関する広告を相当程度の回数にわたり掲載しており、その広告には、申立人商標及び「時計」の写真が表示されている(甲25)。
エ 申立人等は、平成19年(2007年)2月14日から同月17日までの間にいくつもの全国紙に2007年東京マラソンの開催時の広告を掲載し(甲26)、また、平成30年(2018年)5月20日及び同年6月24日発行の朝日新聞に広告を掲載した(甲27の1及び甲27の2)。これらの広告には、申立人商標及び「時計」の写真又は図が表示されている。
オ 申立人等は、平成25年(2013年)9月から平成29年(2017年)12月に発行の日本航空株式会社の機内誌「SKYWARD」及び平成25年(2013年)4月から平成29年(2017年)12月に発行の株式会社宝島社の30代女性向け雑誌「InRed」に申立人等の「時計」の広告を掲載した(甲28、甲29の1及び甲29の2)。これらの広告には、申立人商標及び「時計」の写真が表示されている。
カ 申立人等は、平成29年(2017年)に申立人商標及び「時計」が表示されるテレビコマーシャルを相当程度の回数放映した(甲30、甲32の1ないし甲32の3)。
キ 申立人等は、平成25年(2013年)12月に各地の駅及びJR東日本車内(甲34の6)、同月に東京メトロ新宿駅(甲34の7)、平成27年(2015年)12月に福岡(甲34の24)、平成28年(2016年)12月に東京メトロの各駅(甲34の26)、同月に東京メトロ車内(甲34の30)、平成29年(2017年)11月及び12月に東京メトロ各駅及び車内、阪急百貨店、JR東日本秋葉原駅、福岡地下鉄博多駅(甲34の33)、同年12月に各地の駅等(甲34の34)、平成27年(2015年)9月に羽田空港(甲35の8)、平成28年(2016年)2月に福岡空港(甲35の9)に、それぞれ屋外広告及び車内広告を掲載した。これらの広告には、申立人商標及び「時計」の写真が表示されている。
ク 世界陸上2001、同2005、同2009、同2013、同2015及び同2017において、その競技場内に設置されたタイマーの表示板等に申立人商標が表示されていた(甲37の1、甲37の4及び甲37の5)。また、東京マラソン2015ないし同2018、大阪マラソン2014ないし同2017並びに名古屋ウィメンズマラソン2015、2017及び2018のパンフレットにおいて、申立人等の広告が掲載され、その広告には、申立人商標及び「OFFICIAL TIMER」の文字が表示されている(甲38の2、甲40及び甲41)。
ケ 平成19年(2007年)8月28日及び平成30年(2018年)4月24日にテレビ東京で放送された「ガイアの夜明け」において、申立人等のことを「セイコー」と紹介している(甲60の1ないし甲60の3)。また、各種の新聞記事及び申立人等に関する書籍において、申立人等のことを「セイコー」と称している(甲59、甲61の4及び甲61の5)。
コ 申立人等は、スポーツ関連の商品も製造、販売しており、そのパンフレットには、申立人商標が表示されている(甲64の1、甲64の5、甲64の7、甲64の11ないし甲64の13)。
(2)前記(1)で認定した事実によれば、申立人等は、遅くとも昭和3年から申立人商標を商品「時計」について使用をしており、申立人商標は、「時計」の商標として、本件商標の登録出願時及び登録査定時前において、大規模に広告宣伝されていた。
そうすると、申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものであり、その周知著名性の程度は極めて高いものであるといえる。
また、申立人等の名称の多くは、「セイコー○○」又は「SEIKO○○」のように、その名称には「セイコー」又は「SEIKO」の文字が含まれており、申立人等は、本件商標の登録出願時及び登録査定時前において、テレビ番組、新聞記事及び書籍において、その名称を「セイコー」と略称されていた。
そして、申立人商標が申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたことをも合わせ考慮すれば、申立人商標は、申立人等の名称の著名な略称であるともいえる。
2 本件商標と引用商標及び申立人商標との類否について
(1)本件商標
本件商標は、別掲のとおり、角の丸い横長長方形の赤い輪郭内に「Shine」及び「Seiko」の欧文字を筆記体風の書体により赤い色で表し、その間に赤い花の図形を配した構成からなるものであり、その構成は同色でまとまりよく一体に表され、その欧文字部分についてみても、その構成文字は、同書同大でまとまりよく一体に表されており、これより生じる「シャインセイコ」又は「シャインセーコ」の称呼も特に冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標は、たとえ、「Shine」及び「Seiko」の欧文字の間に赤い花の図形を配した構成からなるものであるとしても、前記構成及び称呼においては、その構成中のいずれかの文字部分が、取引者、需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとは認められず、また、構成中のいずれかの文字部分が、出所識別標識としての称呼、観念が生じないものとも認められない。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって、「シャインセイコ」又は「シャインセーコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じない不可分一体のものとして認識、把握されるものといわなければならない。
(2)引用商標及び申立人商標
引用商標及び申立人商標は、前記第2の1及び3のとおり、「SEIKO」の欧文字、「セイコー」の片仮名又は「SEIKO」の欧文字と「セイコー」の片仮名を二段に表した構成からなるものである。
そして、前記1(2)のとおり、「セイコー」又は「SEIKO」の文字からなる申立人商標は、申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものであり、かつ、申立人等の名称の著名な略称であるから、引用商標及び申立人商標は、その構成文字に相応して「セイコー」の称呼を生じ、「申立人等の業務に係る『時計』を表示するブランド又は申立人等の名称の略称」の観念を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標及び申立人商標との比較
本件商標と引用商標及び申立人商標とを比較すると、外観においては、その構成において明らかな差異を有するものであるから、明確に区別し得るものである。
また、称呼においては、本件商標から生じる「シャインセイコ」又は「シャインセーコ」の称呼と引用商標及び申立人商標から生じる「セイコー」の称呼とは、その音構成及び音数において明らかな差異を有するものであるから、明確に区別し得るものである。
さらに、本件商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用商標及び申立人商標からは「申立人等の業務に係る『時計』を表示するブランド又は申立人等の名称の略称」の観念を生じるものであるから、観念においても明確に区別し得るものである。
そうすると、本件商標と引用商標及び申立人商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても明確に区別し得る非類似の商標というべきである。
(4)申立人の主張について
申立人は、本件商標の構成中「Seiko」の文字部分が、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与える旨主張している。
しかしながら、たとえ、「SEIKO」の文字からなる申立人商標が申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識され、かつ、申立人等の名称の著名な略称であるとしても、前記(1)のとおり、本件商標の構成はまとまりよく一体に表されているものであり、その構成中「Seiko」の文字部分は、申立人商標とは大文字か小文字かの違いがある。また、本件商標から生じる「シャインセイコ」又は「シャインセーコ」の称呼も特に冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであることに加え、後記3のとおり、本件商標の指定商品と申立人の業務に係る商品「時計」とは非類似の商品であることをも踏まえれば、本件商標の構成中「Seiko」の文字部分から申立人商標を想起することはないというべきである。さらに、本件商標の構成中「Shine」の文字部分は、本件商標の指定商品との関係において出所識別標識としての称呼、観念が生じないものとは認められないことからしても、本件商標は、その構成中「Seiko」の文字部分が強く支配的な印象を与えるものではなく、むしろ、本件商標の構成全体が不可分一体のものとして認識、把握されるものであるとみるのが相当である。
したがって、申立人の主張は、採用できない。
3 商標法第4条第1項第10号該当性について
前記1(2)のとおり、申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものである。
しかしながら、前記2のとおり、本件商標と申立人商標とは非類似の商標である。
また、本件商標の指定商品「運動用具,ストレッチ用運動用具」と申立人等の業務に係る商品「時計」とは、生産部門、販売部門、品質、用途及び需要者を異にするものであるから、非類似の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第11号該当性について
前記2のとおり、本件商標と引用商標とは非類似の商標である。
したがって、引用商標の指定商品中に本件商標の指定商品と同一又は類似する商品が含まれているとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
5 商標法第4条第1項第19号該当性について
前記1(2)のとおり、申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものである。
しかしながら、前記2のとおり本件商標と申立人商標とは非類似の商標である。
また、申立人の提出に係る証拠からは、本件商標が不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用をするものと認めることはできず、他にこれを認めるに足りる具体的事実を見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
6 商標法第4条第1項第15号該当性について
前記2のとおり、本件商標と申立人商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても明確に区別し得る非類似の商標である。
また、前記3のとおり、本件商標の指定商品「運動用具,ストレッチ用運動用具」と申立人等の業務に係る商品「時計」とは、生産部門、販売部門、品質、用途及び需要者を異にする非類似の商品であるから、両商品の関連性は無く、需要者も異にするものである。
そうすると、たとえ、申立人商標が申立人等の業務に係る「時計」を表示するものとして需要者の間に広く認識され、かつ、申立人商標がスポーツ関連の商品にも表示されていたとしても、本件商標と申立人商標とが非類似の商標であること等からすれば、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者が、申立人商標を想起、連想することはなく、当該商品を申立人等の業務に係る商品又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
7 商標法第4条第1項第8号該当性について
前記1(2)のとおり、「セイコー」又は「SEIKO」の文字からなる申立人商標は、申立人等の名称の著名な略称である。
しかしながら、本件商標は、別掲のとおり、角の丸い横長長方形の赤い輪郭内に「Shine」及び「Seiko」の欧文字を筆記体風の書体により赤い色で表し、その間に赤い花の図形を配した構成からなるものであるから、その構成中に「セイコー」又は「SEIKO」の文字からなる申立人等の名称の著名な略称を含むものではない。
申立人は、本件商標の構成中には、申立人等の名称の著名な略称である「SEIKO」と同じつづりの「Seiko」の文字を含む旨主張している。
ところで、商標法第4条第1項第8号が、他人の肖像又は他人の氏名、名称、著名な略称等を含む商標はその他人の承諾を得ているものを除き商標登録を受けることができないと規定した趣旨は、人の肖像、氏名、名称等に対する人格的利益を保護すること、すなわち、人(法人等の団体を含む。)は、自らの承諾なしにその氏名、名称等を商標に使われることがない利益を保護することにあるが、問題となる商標に他人の略称等が存在すると客観的に把握できず、当該他人を想起、連想できないのであれば、他人の人格的利益が毀損されるおそれはないと考えられる。そうすると、他人の氏名や略称等を「含む」商標に該当するかどうかを判断するに当たっては、単に物理的に「含む」状態をもって足りるとするのではなく、その部分が他人の略称等として客観的に把握され、当該他人を想起・連想させるものであることを要すると解すべきである(知的財産高等裁判所 平成21年(行ケ)第10074号判決及び平成23年(行ケ)第10190号判決)。
そして、本件商標の構成中には、「Seiko」の文字は含むものの、申立人等の名称の著名な略称である全て大文字からなる「SEIKO」の文字は、物理的に含まれていない。
また、前記2(1)のとおり、本件商標の構成はまとまりよく一体に表されているものであり、その構成中「Seiko」の文字部分は、申立人商標とは大文字か小文字かの違いがある。そして、本件商標から生じる「シャインセイコ」又は「シャインセーコ」の称呼も特に冗長というべきものではなく、よどみなく一連に称呼し得るものであることからすると、「Seiko」の文字部分が申立人等の名称の略称として客観的に把握されるとはいえず、そのため、申立人等を想起・連想させるものともいえない。
したがって、申立人の主張は採用できない。
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第8号に該当しない。
8 商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は、本件商標は、出願の経緯に社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ない場合に該当し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標である旨主張している。
しかしながら、それを裏付ける証拠の提出はなく、他に、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標であるというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
9 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同項第8号、同項第10号、同項第11号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲 本件商標(色彩については原本参照)



異議決定日 2019-08-14 
出願番号 商願2017-166223(T2017-166223) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (W28)
T 1 651・ 271- Y (W28)
T 1 651・ 261- Y (W28)
T 1 651・ 262- Y (W28)
T 1 651・ 252- Y (W28)
T 1 651・ 263- Y (W28)
T 1 651・ 22- Y (W28)
T 1 651・ 251- Y (W28)
T 1 651・ 253- Y (W28)
T 1 651・ 23- Y (W28)
最終処分 維持 
前審関与審査官 河島 紀乃山本 敦子 
特許庁審判長 小出 浩子
特許庁審判官 山田 啓之
板谷 玲子
登録日 2018-11-30 
登録番号 商標登録第6101904号(T6101904) 
権利者 一ノ瀬 聖子
商標の称呼 シャインセイコ、シャインセーコ、シャイン、セーコ 
代理人 林 栄二 
代理人 篠田 貴子 
代理人 小野寺 隆 
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