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審決分類 審判 一部無効 商品(役務)の類否 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W09
審判 一部無効 称呼類似 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W09
審判 一部無効 外観類似 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W09
審判 一部無効 観念類似 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) W09
管理番号 1354244 
審判番号 無効2017-890066 
総通号数 237 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-09-27 
種別 無効の審決 
審判請求日 2017-09-15 
確定日 2019-07-23 
事件の表示 上記当事者間の登録第5675953号商標の商標登録無効審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 登録第5675953号の指定商品及び指定役務中,第9類「全指定商品」についての登録を無効とする。 審判費用は,被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5675953号商標(以下「本件商標」という。)は,「CM(CLEANMASTER)SECURITY」の文字を標準文字により表してなり,平成26年1月21日に登録出願,第9類「コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム(記憶されたもの),コンピュータ用アンチウイルスソフトウェア,コンピュータのデータセキュリティ用コンピュータソフトウェア,ファイアウォール作成用のコンピュータソフトウェア,インターネットの閲覧のために使用されるコンピュータソフトウェア,コンピュータのシステムクリーニング及び最適化用コンピュータソフトウェア,クラウドコンピュータネットワーク及びアプリケーションの開発・操作用コンピュータソフトウェア,クラウドコンピュータネットワーク及びアプリケーション用のコンピュータソフトウェアプラットフォーム,検索エンジンサービスの提供に使用されるコンピュータソフトウェア,携帯機器及びコンピュータの機能をテスト・評価するために使用されるコンピュータソフトウェア,電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「クラウドコンピューティング,コンピュータデータベースのホスティング,ウェブサイトのホスティング,アプリケーションサービスプロバイダーによるコンピュータプログラムの提供,アプリケーションサービスプロバイダーによるコンピュータプログラムの貸与,他人のための製品及びサービスに関する情報の収集・集約及び普及のためのオンラインプラットフォームのホスティング,グローバルコンピュータネットワーク及び通信ネットワークを介したデジタルメディア及び情報の収集・集約及び普及のためのウェブ上のホスティングプラットフォームの提供,電子データの保存用記憶領域の貸与,コンピュータソフトウェアの設計・作成又は保守に関する助言,アプリケーションサーバーに関するコンピュータコンサルティングサービス,コンピュータウィルスの侵入防止用プログラムの設計・作成・保守又はそのプログラムの提供,コンピュータシステムの遠隔監視,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供,コンピュータセキュリティに関する指導及び助言,コンピュータソフトウェアに関するコンサルティング,検索エンジンの提供,クラウドコンピュ-ティングに関するコンサルティング」を指定商品及び指定役務として,同26年5月1日に登録査定,同年6月6日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
請求人が,本件商標の登録の無効の理由として引用する登録第5411194号商標(以下「引用商標」という。)は,「クリーンマスター」の片仮名を標準文字により表してなり,平成22年5月12日に登録出願,第7類「業務用電気洗濯機,業務用攪はん混合機,業務用皮むき機,業務用食器洗浄機,業務用切さい機,業務用電気式ワックス磨き機,業務用電気掃除機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,廃棄物圧縮装置,廃棄物破砕装置,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,電機ブラシ」,第9類「写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」,第11類「暖冷房装置,業務用衣類乾燥機,太陽熱利用温水器,電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」及び第12類「車いす,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー」を指定商品として,同23年5月13日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。

第3 請求人の主張
請求人は,結論同旨の審決を求め,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第3号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標の指定商品及び指定役務中,第9類「全指定商品」は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第46条第1項の規定により,無効とすべきである。
2 本件商標を無効とすべき理由
(1) 本件商標と引用商標との類否について
ア 両商標の類否について
本件商標は,「CM」の欧文字と「SECURITY」の欧文字の間に,「CLEANMASTER」の欧文字を「( )括弧」で括っており,意図的に「CLEANMASTER」の欧文字を強調させていることから,「CLEANMASTER」の欧文字が本件商標の要部であると判断することができ,これより,「クリーンマスター」の称呼を生ずる。
一方,引用商標は,「クリーンマスター」の片仮名からなるものであるから,これより,「クリーンマスター」の称呼を生ずる。
イ 指定商品について
本件商標の指定商品及び指定役務中,第9類「全指定商品」と引用商標の指定商品中,第9類「電子応用機械器具及びその部品」とは,特許庁が示す類似群コード11C01及び11C02に属する商品であるから,同一又は類似の商品である。
ウ 結論
本件商標と引用商標とは,外観及び観念が相違するとしても「クリーンマスター」の称呼を共通にする類似の商標であり,その指定商品も同一又は類似する商品であるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。

第4 被請求人の答弁
被請求人は,請求人の主張に対して何ら答弁していない。

第5 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1) 本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標について
本件商標は,「CM(CLEANMASTER)SECURITY」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の括弧内の「CLEANMASTER」の文字部分は,我が国において親しまれた英単語である「CLEAN」と「MASTER」の文字からなるものであって,括弧の前の「CM」の文字は,両単語の語頭の文字と一致することから,両単語の頭文字を2文字で表したものとして認識され,一般的に欧文字の2文字の標章が商品の規格等を表示するための記号,符号として,取引上,普通に用いられている実情からすると,商品の記号,符号と認識され得るものであるから,その後に続く括弧で括られた「CLEANMASTER」の文字部分が,看者の印象に残る部分であるといえる。
また,「SECURITY」の文字は,「防護,警備」等の意味合いを有する広く親しまれた英単語であって,本件商標の指定商品及び指定役務中の「コンピュータソフトウェア,コンピュータプログラム(記憶されたもの)」等又はこれに係る商品及び役務との関係においては,コンピュータを不正利用などから防護することを意味する語として,広く使用されているものであるから,自他商品,役務の識別力がないか又は極めて弱いといえるものである。
そうすると,本件商標は,その構成中の括弧で括られた「CLEANMASTER」の文字部分に着目し,これが独立して把握,認識され,自他商品及び役務の識別機能を果たし得る場合も決して少なくないものと判断するのが相当であるから,該「CLEANMASTER」の文字部分を要部として抽出し,引用商標と比較することが許されるものである。
したがって,本件商標は,構成文字全体より「シイエムクリーンマスターセキュリティ」の一連の称呼を生じるほか,要部である「CLEANMASTER」の文字部分より「クリーンマスター」の称呼をも生じるものである。
また,要部である「CLEANMASTER」の文字部分は,「CLEAN」の文字が「きれいな,清潔な」等の意味を有し,「MASTER」の文字が「主,支配者」等の意味を有する親しまれた英単語であるとしても,これらを一連に書した「CLEANMASTER」の文字部分は,特定の意味合いを有しない一種の造語と認識されるから,該文字部分からは,特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は,「クリーンマスター」の片仮名を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して,「クリーンマスター」の称呼を生じ,また,該文字は,辞書に載録されていない語であって,一種の造語とみるのが相当であるから,特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標との対比
本件商標の要部である「CLEANMASTER」の文字部分と引用商標の類否についてみると,外観については,両者は,欧文字と片仮名とで文字種が異なるとしても,いずれも標準文字で表され,平易な書体であることに加え,我が国の商取引においては,欧文字からなる商標をその読みに対応した片仮名で代替的に表記することが,取引上,一般に行われていることからすると,両者の外観における差異は,外観上,取引者,需要者に対して特段印象付けられるものではない。
次に,称呼については,本件商標の要部と引用商標からは,共に「クリーンマスター」の称呼を生じるものであるから,称呼上,両者は,同一である。
そして,観念については,本件商標の要部と引用商標は,ともに特定の観念を生じないものであるから,両者は,観念上,比較することができない。
そうすると,本件商標の要部と引用商標とは,観念において比較することはできないとしても,その称呼を同一にするものであって,外観における差異は,特段印象付けられるものではないから,取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合的に勘案すれば,本願商標と引用商標は,互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
(2)本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品との類否について
本件商標の指定商品及び指定役務中,第9類「全指定商品」と,引用商標の指定商品中,第9類「電子応用機械器具及びその部品」とは,同一又は類似の商品である。
(3)まとめ
したがって,本件商標は,引用商標と類似する商標であり,かつ,本件商標の指定商品及び指定役務中,第9類「全指定商品」は,引用商標の指定商品中,第9類「電子応用機械器具及びその部品」と同一又は類似の商品であるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 むすび
以上のとおり,本件商標は,その指定商品及び指定役務中,本件審判請求に係る指定商品である第9類「全指定商品」について,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第46条第1項の規定に基づき,その登録を無効にすべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
別掲
審理終結日 2019-01-25 
結審通知日 2019-01-29 
審決日 2019-02-14 
出願番号 商願2014-3802(T2014-3802) 
審決分類 T 1 12・ 263- Z (W09)
T 1 12・ 264- Z (W09)
T 1 12・ 261- Z (W09)
T 1 12・ 262- Z (W09)
最終処分 成立  
特許庁審判長 薩摩 純一
特許庁審判官 榎本 政実
大森 友子
登録日 2014-06-06 
登録番号 商標登録第5675953号(T5675953) 
商標の称呼 シイエムクリーンマスターセキュリティ、クリーンマスターセキュリティ、シイエムセキュリティ、セキュリティ、クリーンマスター、マスター 
代理人 中村 繁元 
代理人 岡島 章 
代理人 植村 元雄 

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