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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W18
審判 全部申立て  登録を維持 W18
審判 全部申立て  登録を維持 W18
審判 全部申立て  登録を維持 W18
審判 全部申立て  登録を維持 W18
管理番号 1353366 
異議申立番号 異議2017-900004 
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-08-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-01-07 
確定日 2019-05-13 
異議申立件数
事件の表示 登録第5887026号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5887026号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5887026号商標(以下「本件商標」という。)は,「PLEMO」の欧文字を標準文字で表してなり,平成28年3月29日に登録出願,同年8月24日に登録査定,第18類「傘,携帯用化粧道具入れ,かばん類,袋物,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,皮革,皮革製包装用容器」を指定商品として,同年10月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証を提出した。
(1)第4条第1項第10号該当性について
ア 本件商標と引用商標の類否について
(ア)本件商標は,「PLEMO」の標準文字からなるものであって,「プレモ」の称呼を生ずるものである。また,「PLEMO」との単語は存在せず,特定の観念を生じない。
(イ)引用商標は,本件商標と同様に「PLEMO」(「Plemo」「plemo」と表記された場合もあるが,以下「PLEMO」と記す。以下同じ。)の文字を横書きしてなるものであって,「プレモ」の称呼を生ずるものであり,特定の観念を生じない。
(ウ)したがって,本件商標と引用商標とが類似であることは明らかである。
イ 引用商標の周知性について
(ア)甲第2号証は,申立人(販売者)に係るアマゾンジャパンのホームページにであって,「PLEMO」の商品(傘,かばん類)が販売されている。甲第3号証は,日本においてアマゾンジャパンを介して販売された申立人の製品売上であって,本件商標の登録出願された平成28年3月においては,1月当たり1万点以上の数量,3000万円以上の金額の売上となっていた。
(イ)甲第4号証は,「PLEMO」をキーワードとしたインターネット検索の結果を示す。申立人の製品のみが上位に表示されている。
(ウ)甲第7号証は,平成28年1月にホームページに掲載されたPLEMO(傘)のレビューであって,「Amazonの『紳士折りたたみ傘』カテゴリでベストセラー1位にもなっている」と記載されている。
(エ)甲第8号証は,平成27年3月から同年11月までにホームページに掲載されたPLEMO(傘)のレビューである。
(オ)甲第9号証は,平成26年12月から同27年9月までにホームページに掲載されたPLEMO(傘)の動画である。
(カ)甲第10号証は,平成26年10月から同27年5月までにホームページに掲載されたPLEMO(かばん類)のレビューである。
(キ)甲第11号証は中国から日本に輸出した証明書であって,申立人は,商品「傘」及び「かばん類」について,日本に輸出販売していた。
(ク)以上のとおり,引用商標は,申立人の業務に係る商品「傘,かばん類」を表示するものとして幅広い需要者の間に認識されていた。
ウ 小括
以上のとおり,引用商標は商品「傘,かばん類」について申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものであり,かつ,本件商標は引用商標と類似であるから,本件商標は,その指定商品中「傘,かばん類,袋物」について,商標法第4条第1項第10号に該当する。
(2)第4条第1項第15号該当性について
申立人は,「PLEMO」の商標を用いてトレッキングポール(ステッキ)を販売した(甲5)。甲第4号証に示すとおり,引用商標が申立人の商標として広く知られており,ステッキ等の第18類の商品全般にわたり,本件商標がその指定商品に使用された場合,商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当する。
(3)第4条第1項第19号該当性について
ア 甲第6号証は,英国のAMAZONにおける販売に係るホームページには,「ベストセラー」との表示があり,申立人の製品である傘が良好な売上を有していることが示されており,甲第12号証は,中国から米国に輸出した証明書であって,申立人は,商品「傘」及び「かばん類」について,米国にも輸出販売していた。
したがって,申立人は,「PLEMO」の商標を使用して,傘,かばん類について,世界的に販売していた。
イ 本件商標権者は,申立人の所在地の香港に隣接する深せん(審決注:「せん」の文字は「土」偏に「川」のつくりからなる。)に所在する会社であり,「PLEMO」の商標について本件商標の登録出願時には詳しく知っていたと考えられる。
また,「PLEMO」なる成語は存在せず,「PLEMO」は申立人の発案した造語である。かかる造語と同一のつづりを有する本件商標は,申立人が「PLEMO」の商標に化体させた信用にフリーライドする不正の目的をもって使用するものであることは明らかであから,本件商標権者が引用商標が我が国において登録されていないことを奇貨として先取り的に登録出願したものである。
したがって,本件商標は,指定商品中「傘,かばん類,袋物」について,商標法第4条第1項第19号に該当する。
(4)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号,同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから,取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)引用商標の周知・著名性について
ア 申立人の提出した証拠によれば,以下の事実を認めることができる。
(ア)申立人は,アマゾンジャパンのウェブサイト(印刷日:平成29年1月5日)上において,「Plemo」の見出しの下,商品「アイマスク,自動折り畳み傘,ビジネスバック,空気まくら(枕)」等について,計18種類の商品について,商品名等及び商品写真を掲載した(甲2)。
(イ)申立人に係るアマゾンジャパンを介した製品売上げは,平成27年1月から12月までの月間の注文商品売上額は約260万円ないし約3000万円,注文された商品点数は約1400個ないし約1万5000個,及び平均出品数は73品ないし101品であり,そして,平成28年3月時点の注文商品売上額は約3300万円,注文された商品点数は約1万6000個,及び平均出品数は120品である(甲3)。
(ウ)申立人は,アマゾンジャパンのウェブサイト上において(印刷日:平成29年1月5日),取扱い開始日を平成28年10月19日とし,商品の販売を目的として,「PLEMO トレッキングポール 登山杖・・・」の見出しの下,商品「ステッキ」の写真,価格及び「商品の仕様」を掲載した(甲5)。
(エ)申立人は,英国アマゾンのウェブサイト上において,商品「自動折り畳み旅行傘」を「PLEMO」の文字及び商品写真とともに掲載し,当該商品写真の左上には「Best Seller」(ベストセラー)の文字が表示されている(甲6)。
(オ)申立人の商品「傘」は,平成28年1月4日付けのインターネット上の商品レビューにおいて,「Amazonの『紳士折りたたみ傘』カテゴリでベストセラー1位にもなっているPlemoの折りたたみ傘だ。」と紹介(甲7),並びに平成27年3月23日,同年9月10日及び同年11月2日付けで,インターネット上の商品レビューにおいて,「大きい自動おりたたみ傘!PLEMO」の見出しの下,製品の特徴,大きさ等の記載が商品の写真とともに紹介された(甲8)。
(カ)申立人に係る商品「自動開閉折り畳み傘」は,動画サイト「YouTube」において,「PLEMO クラシックブラック 自動開閉折り畳みトラベル傘を使ってみた。」及び「PLEMO 自動開閉折り畳み傘 余裕の大型113cm!【商品提供動画】」の見出しの下,動画が提供され,これらの動画の視聴回数は,平成29年1月12日時点において,あわせて6190回である(甲9)。
(ク)申立人に係る商品「かばん(パソコンケース)」は,平成26年10月13日付けのインターネット上の商品レビューにおいて,「PLEMO パソコンケース」の見出しの下,製品の特徴等の記載が商品の写真とともに紹介,及び平成27年5月28日付けのインターネット上の商品レビューにおいて,「PLEMO ボヘミアン スタイル キャンパス布地 iPad用ケース(全シリーズ対応)」の見出しの下,製品の特徴等の記載が商品の写真とともに紹介された(甲10)。
(ケ)申立人の「PLEMO」の商標に係る商品「傘,かばん類」が,平成26年7月23日,同27年1月28日及び同年2月11日に,中国より傘995本及びかばん類1480個が我が国に輸出された(甲11)。
(コ)申立人の「PLEMO」の商標に係る商品「傘,かばん類」が,平成28年1月6日,同月12日及び同年2月26日に,中国より傘250本及びかばん類461個が米国に輸出された(甲12)。
イ(ア)前記アで認定した事実によれば,申立人は,我が国,英国及び米国において,引用商標「PLEMO(Plemo)」の表示の下,商品「自動折り畳み傘,ビジネスバック」等を販売していたことは認め得としても,申立人に係る商品の我が国における販売期間は比較的短く,英国での販売期間及び販売数量等は明らかでなく,並びに,米国への輸出も短期間における限定的なものといわざるを得ない。
(イ)申立人のアマゾンジャパンにおける1月あたりの注文商品売上額は約3300万円,注文された商品点数は約1万6000個であるとしても,注文商品の売上額及び注文された商品点数の内訳は明らかでなく,しかも,申立人は多数の種類の商品を出品しているから,申立人に係る商品「傘,かばん類」の売上等を推認することはできない。
(ウ)申立人に係る商品「自動折り畳み傘,ビジネスバック」は,インターネット上の商品レビューにおいて紹介されているが,掲載件数はわずかであり,しかも,それらは購入者等の個人的な感想にすぎない。また,動画サイト「YouTube」において,申立人に係る商品「自動折り畳み傘」が掲載されたとしても,その視聴回数は,6000回程度にすぎない。
(エ)申立人に係る商品「自動折り畳み傘」が,我が国及び英国の通信販売(アマゾン)のウェブサイトにおいて,「ベストセラー」又は「Best Seller」の文字が表示されているとしても,当該通信販売において商品「自動折り畳み傘」の売上げ総数が明らかでないから,当該表示をもって,申立人に係る商品「自動折り畳み傘」が広く知られているということはできない。
(オ)その他,引用商標に係る商品「傘,かばん類」に関して,申立人が,本件商標の登録出願日前より,我が国において,その主たる需要者といえる一般の消費者に向け,各種メディアを通じて積極的に広告をしたという事実を明らかにする証拠はなく,さらに,本件商標の登録出願日前において,我が国でどの程度の販売数量・売上高があったのかも明らかとはいえない。
ウ 以上よりすると,申立人の提出した証拠をもってしては,本件商標の登録出願日及び登録査定日の時点において,引用商標が,申立人の業務に係る商品「傘,かばん類」を表示するものとして,我が国,英国及び米国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同項第15号について
ア 引用商標の周知・著名性
上記(1)のとおり,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていた商標とまでは認めることはできない。
イ 本件商標と引用商標との比較
本件商標は,「PLEMO」の欧文字を標準文字で表してなり,辞書等に掲載が見受けられず,特定の意味を有しない造語と認識されるものであるから,その構成文字に相応して,「プレモ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
他方,引用商標は,「PLEMO(Plemo)」の欧文字を横書きしてなるものであって,本件商標と同様に「プレモ」の称呼を生ずるものであり,特定の観念を生じない。
したがって,本件商標と引用商標とは,観念においては比較できないとしても,共に同一のつづりからなり,外観が近似するものであって,称呼を共通にするものであるから,類似の商標である。
ウ 両商標が使用される商品の関連性
引用商標は商品「傘,かばん類」に使用するものであり,他方,本件商標の指定商品には「傘,かばん類」が含まれるから,両商品は,同一又は類似するものであって,関連性が認められる。
エ 以上によると,上記(1)のとおり,引用商標は申立人に係る商品を表示するものとして,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることができないものであるから,本件商標は,その指定商品中「傘,かばん類,袋物」について,引用商標の使用に係る商品と同一又は類似するものであるとしても,商標法第4条第1項第10号に該当しないし,また,本件商標は,引用商標との類似性及び関連性を考慮したとしても,これをその申立てに係る商品について使用をした場合,これに接する需要者をして,当該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係がある者の取扱いに係る商品であるかのように誤認し,その商品及び役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものということはできないから,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第19号について
上記(1)のとおり,本件商標の登録出願日及び登録査定日の時点において,引用商標が,申立人の業務に係る商品「傘,かばん類」を表示するものとして,我が国,英国及び米国の需要者の間に広く知られていたものと認めることができない。
さらに,申立人が提出した証拠からは,本件商標が不正の目的をもって使用をするものというべき事実も見いだせない。
してみると,本件商標は,引用商標と類似するものとしても,引用商標の持つ顧客吸引力へのただ乗り(いわゆるフリーライド)をするなどの不正な目的をもって使用するものとはいえない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号,同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
異議決定日 2018-12-26 
出願番号 商願2016-35500(T2016-35500) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (W18)
T 1 651・ 253- Y (W18)
T 1 651・ 251- Y (W18)
T 1 651・ 252- Y (W18)
T 1 651・ 271- Y (W18)
最終処分 維持 
前審関与審査官 山田 啓之 
特許庁審判長 小出 浩子
特許庁審判官 庄司 美和
早川 文宏
登録日 2016-10-07 
登録番号 商標登録第5887026号(T5887026) 
権利者 徳臨国際有限公司
商標の称呼 プレモ 
代理人 金子 宏 
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