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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない W28
管理番号 1353317 
審判番号 取消2017-300829 
総通号数 236 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-08-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2017-11-08 
確定日 2019-07-01 
事件の表示 上記当事者間の登録第5700968号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5700968号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成26年3月19日に登録出願、「おもちゃ,人形」を含む第28類並びに、第3類、第14類、第16類、第18類、第25類及び第27類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として同年9月12日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、平成29年11月21日である。
なお、本件審判において商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、平成26年11月21日ないし同29年11月20日である(以下「要証期間」という場合がある。)。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中、第28類「おもちゃ,人形」(以下「本件請求商品」という場合がある。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を審判請求書、平成30年2月19日付け審判事件弁駁書及び同31年3月6日付け口頭審理陳述要領書において、要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、本件請求商品について継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用された事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定によりその登録は取り消されるべきである。
2 答弁に対する弁駁
被請求人が提出した証拠資料には、棚に陳列されたキネコと思しきキャラクターのぬいぐるみ自体の写真が示されているだけである。これは、商品そのものを示しているにすぎず、本件商標に係る標章が付された物を示しているのではない。
このように被請求人が提出した証拠資料には、本件商標が「商標として使用」されている事実は全く開示されていない。
なお、仮に、製品写真に示されたぬいぐるみが本件商標の使用に係る商標だとしても、複数の文字部分と複数の図形部分からなる本件商標と、図形部分のみからなる上記商標は、その表示態様が全く異なっているため、社会通念上同一の商標と認められることはない。
以上から、被請求人は、「おもちゃ,人形」について本件商標と同一の商標を使用しているとは認められないから、本件商標の指定商品中の「おもちゃ,人形」について、本件商標は取り消されるべきものと思料する。
3 口頭審理陳述要領書
(1)乙第4号証について
被請求人は、単に本件商標を使用する製品(以下「本件ぬいぐるみ」という。)を要証期間に作成していることを説明しているのみであり、要証期間において、本件商標が表示された商品タグが本件ぬいぐるみに付されていることは証明していない。
したがって、仮に被請求人のいうとおり、ぬいぐるみの作成が要証期間であったとしても、乙第4号証及びこれに関するその他の証拠は、本件商標を本件ぬいぐるみについて使用している証拠とはなり得ない。
(2)乙第5号証について
乙第5号証には、確かにぬいぐるみを販売と記載されているが、一般常識に鑑みれば個展に関する広告である。需要者が、乙第5号証を見て本件ぬいぐるみの広告と認識することは考えられない。さらに、本件商標が付された位置は、被請求人のプロフィール欄であり、グッズ販売の欄でもない。グッズ販売の欄には、本件商標とは異なる図形が付されている。この点も踏まえれば、本件商標が本件ぬいぐるみに関する広告に付されているとは思えない。
したがって、仮に要証期間に乙第5号証が頒布されたとしても、乙第5号証は、要証期間において本件商標を本件ぬいぐるみの広告として使用した証拠とはなり得ない。
(3)乙第6号証について
乙第6号証も個展に関する広告であり、需要者が乙第6号証を見て本件ぬいぐるみの広告と認識するとは思えない。
したがって、仮に要証期間に乙第6号証が頒布されたとしても、乙第6号証は、要証期間において本件商標を本件ぬいぐるみの広告として使用した証拠とはなり得ない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を平成30年1月9日受付の審判事件答弁書、同30年8月23日付け審判事件回答書及び同31年2月20日付け口頭審理陳述要領書において、要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第29号証を提出した。
1 審判事件答弁書
被請求人は、2017年3月より製品作成のため各社へ見積依頼を行い、試作を重ね同年8月製品完成。12月には被請求人の作品展を開催した渋谷LOFT会場において製品を販売。
翌年2月には表参道ヒルズにて開催する被請求人の作品展において製品の販売を予定していることもあり、商標法第50条第1項の責任義務に相当すると考える。
2 審判事件回答書
(1)本件ぬいぐるみの制作
被請求人は、2017年3月より、本件ぬいぐるみ作成のため各社へ見積依頼を行い、同年8月には製品を完成させた。乙第2号証の見積書、乙第3号証の請求書はそれぞれ本件ぬいぐるみの制作に関する見積書、請求書であり、本件ぬいぐるみが実際に制作されたことを証明するものである。
制作された本件ぬいぐるみのサンプル写真は乙第4号証に示すとおりである。本件ぬいぐるみ背面の尾にあたる部分には、本件商標が印刷されたタグがつけられている。
したがって、被請求人は、本件審判請求の日前より本件商標を、その指定商品「ぬいぐるみ」について使用するものである。
(2)被請求人が本件ぬいぐるみを販売した事実
被請求人は、2017年12月に渋谷LOFTにおいて翌2018年2月に表参道ヒルズにおいて開催された自身の作品展において、本件ぬいぐるみを販売した。特に渋谷LOFTにおける本件ぬいぐるみの販売の状況は乙第1号証に示すとおりである。
また、宣伝のために、被請求人が平成29年8月14日に開催した京都個展において配布された乙第5号証の次回個展予告フライヤー及び渋谷LOFTにおいて配布された乙第6号証のフライヤーには販売グッズとして本件ぬいぐるみの画像が掲載されるとともに、紙面右下部にはいずれも本件商標が掲載されている。
乙第7号証のブログ、SNSのスクリーンショットは、乙第5号証、乙第6号証の各フライヤーが実際に各作品展において配布されたことを証明するものである。また、乙第8号証のイベント企画書は、渋谷LOFTにおける作品展開催にあたり作成されたものであり、2ページ目において本件ぬいぐるみの写真及び本件商標の画像が使用されている。
したがって、被請求人は、本件審判請求の日前より本件商標を、その指定商品「ぬいぐるみ」の販売のための広告に使用するものである。
3 口頭審理陳述要領書
(1)乙第4号証について
ア 本件ぬいぐるみの撮影日、撮影者、撮影場所
乙第4号証の本件ぬいぐるみの各写真は、要証期間外の平成30年8月6日に被請求人のオフィスにおいて、被請求人により撮影されたものであるが、本件ぬいぐるみ自体は、以下の事情により要証期間に被請求人により作成されたものである。
イ 本件ぬいぐるみの作成経緯
本件ぬいぐるみの制作については、ぬいぐるみ制作サイト「ぬいぐるみ屋本舗」及びこれを運営するリコルドと被請求人の個人スタッフA氏との間で、製作に向けたメールのやり取りが行われていた(乙9?乙12)。
そして、被請求人は、この本件ぬいぐるみの製造過程において、A氏より適宜制作について連絡を受け、方向性を指示する関係にあった(乙13?乙15)。
以上の証拠により、本件ぬいぐるみは以下の過程で製作されたものである。
(ア)平成29年3月30日、A氏はリコルドに対し、ぬいぐるみ屋本舗内の問い合わせページからぬいぐるみ制作について見積りを依頼し、あわせてイメージ画像を送信した。大きさは座高25cm?30cm、数量は100個とした(乙10)。
(イ)同年3月31日、リコルドはA氏に対し、依頼内容に応じた見積書(乙2)を送信した。
(ウ)同年5月2日、A氏はリコルドに対し、ぬいぐるみサイズを18cm、サンプル内のぬいぐるみ写真を基に、改めてサンプル製作を依頼した(乙10)。
(エ)同年5月25日、A氏はリコルドに対し、ぬいぐるみサンプル制作費用を支払った(乙10)。
(オ)同年6月12日、リコルドはA氏に対し、初回サンプル画像を送信した(乙11)。この初回サンプルに関するメールと初回サンプル画像は、A氏によって被請求人へと同日転送された(乙12)。
(カ)同年6月19日から6月21日にかけて、A氏とリコルドの間で、初回サンプルに対する修正案に関して一連のやり取りが行われた(乙14)。このやり取り内でA氏がリコルドに行った指示は、A氏と被請求人との間で行われた協議内容に従ったものである(乙13)。
(キ)同年6月20日、A氏はリコルドに対して上記指示内容に関するデータを送信した。
(ク)同年6月21日、リコルドは上記指示に基づいた仕様書(乙15)をA氏に送信した(乙14)。
(ケ)同年7月7日、A氏と被請求人でデザイン協議を行われるなど(乙16)、リコルドとの間でデザイン調整が続けられた。
(コ)同年8月7日、最終デザインが確定し(乙17)、製品の増産が決定された。
(サ)同年8月8日、ぬいぐるみ費用についての請求書が作成され、リコルドからA氏に送付された(乙3)。
(シ)同年8月11日、A氏はリコルドに対し、増産費用の支払いを完了した。
(ス)同年8月30日、本件ぬいぐるみの製品受け取りが完了した。
したがって、本件ぬいぐるみは被請求人がA氏に指示し、要証期間にリコルドに作成させたものである。
(2)乙第5号証について
ア 個展、作品展の性質について
アーティストの個展は、主たる目的としてその作品を展示し、鑑賞させることを目的として開かれる役務であるといえる。しかし、作品展の多くは作品の展示、販売のほか、関連グッズの販売コーナーを併設し、各種商品の販売を行うことが一般的となっている。この点を証明する証拠として、平成30年2月に表参道ヒルズにおいて行われた、被請求人の個展に関するインスタグラムのスクリーンショット(乙18)及び会場の写真(乙19)を提出する。また、表参道ヒルズの同じ会場において平成30年1月に開催された他のアーティストB氏の個展においても、グッズ販売が行われていたこと証明するため、B氏の個展のフライヤー画像(乙20)、同個展におけるグッズ販売に関するインスタグラムのスクリーンショット(乙21)を提出する。これらの画像、写真からも、アーティストの個展においては、本件ぬいぐるみ等、各種グッズの販売が行われていることは一般的であることが確認可能である。
上記事情を考慮するならば、個展、作品展は、作品の展示会の役務としての性格を有するとともに、アーティストの関連グッズ(商品)の販売としての性格を有するものと一般に認識されるべきものといえる。
したがって、個展、作品展の広告も、役務の広告としての機能に必ずしも限定されるものではなく、少なくともその内容からグッズ販売が行われることが需要者に認識可能な広告については、グッズ(商品)についての広告の機能も当然に有するものと認められるべきである。
イ 乙第5号証の性質について
以上をもとに乙第5号証を観察した場合、確かに乙第5号証のフライヤーの主題は「田中純弥展 決定!」であり、被請求人の個展に関するものとなっている。しかし、タイトル下の説明文に「多数の新作立体ポップアートや限定グッズを展示、販売いたします。」と記載されているほか、「新作グッズ」として、「キネコぬいぐるみを渋谷ロフトにて先行で数量限定販売!!」との具体的な記載もあり、本個展において物販コーナーが併設され、本件ぬいぐるみを含む各種グッズが販売されることが明確に表示されている。そして、乙第5号証が頒布された被請求人の京都個展開催時点(平成29年8月11日から同月16日)で、前述のとおり本件ぬいぐるみのデザインが確定したこと、増産費用の支払いが行われていることが確認できることから、本件ぬいぐるみの販売について具体的な準備も進められていたといえる。
以上の事実から、乙第5号証のフライヤーの中で、本件商標は、商品「ぬいぐるみ」との具体的関係においても使用されていると解すべきものである。
また、本個展が開催される渋谷LOFTは、各種グッズを販売する場所として適した雑貨店でもある。よって、需要者は会場となる渋谷LOFTで行われるイベント、展示会については、関連グッズの販売コーナーが併設されることは当然に認識可能であるといえる。この点について、平成29年8月に渋谷LOFTにおいて開催された被請求人製作のダイアリー販売に関して、渋谷LOFTによって作成されたイベント計画書(乙22)内においても、ライブイベント会場と併設される形で、ガラス什器を用いて商品の陳列及び販売が行われていることが確認できる。
以上の事情から、乙第5号証は、被請求人の個展の広告として機能するだけでなく、本件ぬいぐるみの販売についての広告としての機能も有するものと十分認識可能である。なお、乙第22号証の作成時点において、渋谷LOFT担当者C氏が担当部署(MDコントロール部)に所属していた証拠として、C氏の当時の名刺(乙23)を追加する。
したがって、乙第5号証は、被請求人が自身の個展のみならず、本件ぬいぐるみの販売に関しても本件商標を付した広告であり、その頒布は商標法第2条第3項第8号の使用に該当するものである。
(3)乙第6号証について
ア 乙第6号証の作成日、作成者、作成数について
乙第6号証は、要証期間である平成29年11月19日、被請求人が提供した本件商標を含む画像データを基に、渋谷LOFTが作成、頒布したものである。渋谷LOFTで行われた個展及び乙第6号証の制作が、被請求人との協議及びデータのやり取りに従って行われたことを証明するため、渋谷LOFT担当者と被請求人との間の渋谷LOFTで行われる個展の会期に関するインスタントメッセージによるやり取り(乙24?乙26)及び乙第6号証のフライヤー制作に関するインスタントメッセージによるやり取りに関する画像(乙27)、乙第6号証作成用の画像送付に関するメールのやり取り(乙28、乙29)を提出する。また、本件商標に関する画像については、乙第8号証及び乙第22号証の各イベント計画書に付されているとおり、被請求人から以前より提供され、使用が認められているものである。
イ 乙第6号証の作成経緯
以上の証拠より、乙第6号証は以下の経緯で作成、頒布されたものである。
(ア)平成29年11月8日、渋谷LOFTより被請求人にフライヤー作成のための画像提供を依頼した(乙27)。
(イ)同年11月16日、被請求人は依頼に従い、渋谷LOFT担当者へ最新作品の画像をメールに添付する形で送信した(乙28)。
(ウ)同年11月18日、渋谷LOFT担当者より、被請求人提供の画像について、Web、アプリでの告知に使用する旨の通知がされた(乙29)。
(エ)同年11月19日、渋谷LOFTは被請求人からこれまでに提供された画像を基に、乙第6号証のフライヤーを作成し、頒布を行った。
したがって、乙第6号証は乙第5号証と同様に、被請求人の関与により本件商標が付された本件ぬいぐるみの販売についての広告であるといえる。
よって、その頒布は、被請求人の許諾の下に行われた、本件ぬいぐるみについての被請求人による商標法第2条第3項第8号の使用に該当するものである。

第4 当審の判断
1 被請求人提出の乙各号証及び同人の主張によれば、次のとおりである。
(1)乙第1号証は、「キネコぬいぐるみ」と表示された商品「ぬいぐるみ」が展示されている写真であり、当該写真には、商品「ぬいぐるみ」、価格表及び掲示板などが確認できる。価格表には、被請求人の氏名、「キネコぬいぐるみ」、「¥3,000(税込 ¥3,240)」の記載があり、また、掲示板には、「カラフル3Dアート 田中純弥 作品展」「期間:11月22日(水)?12月10日(日)」「場所:6階グラフィクス売場」「Loft」の記載がある。
(2)乙第3号証は、ぬいぐるみの製造に係るリコルドから、被請求人個人スタッフA氏宛の2017年(平成29年)8月8日付け「請求明細書」であり、当該明細書には、「日付」欄に「8.8」、「商品名」欄に「キネコぬいぐるみ」、「数量」欄に「100」の記載がある。
(3)乙第5号証は、被請求人の主張によれば、被請求人が平成29年(2017年)8月14日に開催した京都個展において頒布した次回個展の予告フライヤーであり、「田中純弥展決定!」の表題の下、「・・・多数の新作立体ポップアートや限定グッズ等を展示、販売いたします。」の記載、「渋谷LOFT」の項には「2017年11月22日(水)?12月10日(日)」の記載がある。また、「新作グッズ」の項には、「ぬいぐるみ」の画像とともに「夏の新作!キネコぬいぐるみを渋谷ロフトにて先行で数量限定販売!!」の記載があり、当該「ぬいぐるみ」の画像は乙第1号証において「キネコぬいぐるみ」と表示された商品「ぬいぐるみ」と形状がおよそ一致する。さらに、プロフィール欄には被請求人の氏名、活動内容の記載及び本件商標が表示されている。
(4)乙第7号証は、被請求人の主張によれば、「ブログのスクリーンショット」であり、2017年8月14日付けの個人ブログ記事には「田中純弥くん個展・・・@京都みやこめっせ」の表題の下、及び同月15日付けの個人ブログ記事には「田中純弥さん個展・・・」の表題の下、いずれにも乙第5号証の予告フライヤーの画像が掲載されている。
2 判断
(1)使用商品について
上記1(2)のとおり、被請求人がぬいぐるみの製造に係るリコルドに製作させた商品は「ぬいぐるみ」であり、「ぬいぐるみ」は、本件請求商品の範ちゅうに属する商品である。
(2)使用時期及び使用行為について
上記1(3)のとおり、フライヤー(乙5)には、「渋谷LOFT」「2017年11月22日(水)?12月10日(日)」の記載があり、また、上記1(4)のとおり、2017年8月14日付け及び同月15日付けのブログ記事には、当該フライヤーの画像及び「田中純弥くん個展・・・@京都みやこめっせ」等の記載があることからすると、当該フライヤーは、2017年11月22日から渋谷で開催される被請求人の作品展前に作成されたものといえ、被請求人が平成29年(2017年)8月14日に開催した京都の個展において頒布したとの被請求人の主張及び2017年8月14日付け及び同月15日付けの個人ブログ記事に当該フライヤーの画像とともに「@京都みやこめっせ」の記載が掲載されていることも併せみれば、フライヤー(乙5)が要証期間の2017年8月14日に京都で開催された被請求人の個展において頒布されたと推認し得るものである。
そして、当該フライヤーは、「渋谷LOFT」において2017年11月22日から被請求人の個展を開催すること、その際「キネコぬいぐるみ」と称する商品「ぬいぐるみ」を販売することを予告するものであり、また、上記1(1)のとおり、当該作品展では、当該フライヤーに掲載された「キネコぬいぐるみ」と称する商品「ぬいぐるみ」が価格表とともに展示されていることから、当該フライヤーは商品「ぬいぐるみ」の広告物と認めることができる。
(3)使用商標について
上記1(3)のとおり、2017年8月14日に京都で開催された被請求人の個展において頒布された予告フライヤー(乙5)には、本件商標が付されている。
(4)使用者について
上記1(3)のとおり、2017年8月14日に京都で開催された被請求人の個展において頒布された予告フライヤー(乙5)には、「田中純弥展決定!」の表題及びプロフィール欄に被請求人の氏名が記載されていることから、本件商標の使用者は、被請求人であるといえる。
(5)小括
上記(1)ないし(4)からすれば、被請求人(商標権者)は、要証期間の2017年8月14日に、日本国内において本件審判の請求に係る指定商品中の商品「ぬいぐるみ」に関する広告に、本件商標を付して頒布したといえる。
そして、被請求人(商標権者)による上記行為は、「商品若しくは役務に関する広告、価格表若しくは取引書類に標章を付して展示し、若しくは頒布し、又はこれらを内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」(商標法第2条第3項第8号)に該当するものである。
3 まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標権者が、本件審判の請求に係る指定商品について、本件商標を使用していたことを証明したということができる。
したがって、本件商標の登録は、本件審判の請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
本件商標(色彩は原本参照)





審決日 2019-05-20 
出願番号 商願2014-25250(T2014-25250) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (W28)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 北口 雄基箕輪 秀人 
特許庁審判長 金子 尚人
特許庁審判官 小松 里美
中束 としえ
登録日 2014-09-12 
登録番号 商標登録第5700968号(T5700968) 
商標の称呼 キネコ、キネコキネコアモジュンヤ、アモジュンヤ 
代理人 菊地 保宏 
代理人 山中 一郎 
代理人 徳田 雄飛 
代理人 小野尾 勝 
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