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審判番号(事件番号) | データベース | 権利 |
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不服201514815 | 審決 | 商標 |
不服201615097 | 審決 | 商標 |
無効2018890037 | 審決 | 商標 |
無効2018890036 | 審決 | 商標 |
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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W24 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W24 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W24 |
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管理番号 | 1353288 |
審判番号 | 不服2018-11453 |
総通号数 | 236 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2019-08-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-08-07 |
確定日 | 2019-07-16 |
事件の表示 | 商願2017-82197拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第24類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成29年6月7日に登録出願されたものである。 その後,原審における平成29年12月20日付けの手続補正書により,その指定商品は,第24類「布製身の回り品,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン」と補正された。 2 原査定の拒絶の理由 原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標(以下,これらの商標をまとめていうときは「引用商標」という。)は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4876834号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成17年2月2日登録出願,第14類「貴金属製のくるみ割り器・こしょう入れ・砂糖入れ・塩振出し容器・卵立て・ナプキンホルダー・ナプキンリング・盆及びようじ入れ」を含む,第14類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同年7月1日に設定登録されたものである。 (2)登録第4952253号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成17年1月7日登録出願,第16類「家庭用食品包装フィルム」を含む,第3類,第16類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同18年5月12日に設定登録されたものである。 (3)登録第5039288号商標(以下「引用商標3」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成18年9月29日登録出願,第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,ストロー,盆(金属製のものを除く。)」,第21類「アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ・砂糖入れ及び塩振り出し容器(貴金属製のものを除く。),卵立て(貴金属製のものを除く。),ナプキンホルダー及びナプキンリング(貴金属製のものを除く。),盆(貴金属製のものを除く。),ようじ入れ(貴金属製のものを除く。),ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。)」及び第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン」を含む,第9類,第11類,第18類,第20類,第21類,第24類,第26類,第27類,第28類,第29類,第30類,第32類及び第34類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同19年4月6日に設定登録されたものである。 (4)登録第5381034号商標(以下「引用商標4」という。)は,別掲3のとおりの構成よりなり,平成20年7日11日登録出願,第16類「家庭用食品包装フィルム」,第20類「クッション,座布団,まくら,マットレス,ストロー」,第21類「アイスペール,泡立て器,こし器,こしょう入れ,砂糖入れ,塩振り出し容器,卵立て,ナプキンホルダー,ナプキンリング,盆,ようじ入れ,ざる,シェーカー,しゃもじ,手動式のコーヒー豆ひき器及びこしょうひき,じょうご,すりこぎ,すりばち,ぜん,栓抜,大根卸し,タルト取り分け用へら,なべ敷き,はし,はし箱,ひしゃく,ふるい,まな板,麺棒,焼き網,ようじ,レモン絞り器,ワッフル焼き型(電気式のものを除く。)」及び第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布,織物製テーブルナプキン」を含む,第3類,第5類,第9類,第11類,第14類,第16類,第18類,第20類,第21類,第24類,第26類,第27類,第28類,第29類,第30類,第32類,第35類及び第38類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同23年1月7日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は,別掲1のとおり,左上には黒塗りの縦長楕円を,右上には黒塗りの略三角形を配し,下側には両端上がりの長い弧線及びその右端に弧に略垂直になるような短い棒状の線を配してなる図形を表してなるもので,全体として,顔の輪郭なしに目と口のみからなる人の顔を簡潔かつ象徴的に表現したものであって,左目を細めて,左口角を上げることで,にやりとした表情を表したとの印象を与えるものである。 本願商標は,上記のとおり,人の顔を簡潔かつ象徴的に表現した図形よりなるところ,そのようなモチーフの描写方法や描写態様は多種多様であり,当該図形部分をして直ちに特定の図案やキャラクターを描いたものとも認識し得ないから,これより特定の称呼及び観念は生じない。 (2)引用商標について ア 引用商標1ないし3について 引用商標1ないし3は,別掲2のとおり,円輪郭の中に,左上には黒塗りの縦長楕円を,右上には松葉状に右側に開く2本の短い弧線を配し,下側には左右対称の両端上がりの長い弧線及びその両端に弧に略垂直なるように短い棒状の線を配してなる図形を表してなるもので,全体として,円輪郭の人の顔を,簡潔かつ象徴的に表現したものであって,左目をウインクし,左右の口角を大きく上げた笑顔を表したとの印象を与えるものである。 引用商標1ないし3は,上記のとおり,人の顔を簡潔かつ象徴的に表現した図形であるところ,そのようなモチーフの描写方法や描写態様は多種多様であり,当該図形部分をして直ちに特定の図案やキャラクターを描いたものとも認識し得ないから,これより特定の称呼及び観念は生じない。 イ 引用商標4について 引用商標4は,別掲3のとおり,左上に黒塗りの縦長楕円を,右上には松葉状に右側に開く2本の短い弧線を配し,下側には左右対称の両端上がりの長い弧線及びその両端に弧に略垂直なるように短い棒状の線を配してなる図形を表してなるもので,全体として,顔の輪郭はないものの,目と口のみからなる人の顔を簡潔かつ象徴的に表現したものであって,左目をウインクし,左右の口角を大きく上げた笑顔を表したとの印象を与えるものである。 引用商標4は,上記のとおり,人の顔を簡潔かつ象徴的に表現した図形であるところ,そのようなモチーフの描写方法や描写態様は多種多様であり,当該図形部分をして直ちに特定の図案やキャラクターを描いたものとも認識し得ないから,これより特定の称呼及び観念は生じない。 (3)本願商標と引用商標の比較 ア 本願商標と引用商標1ないし3の比較 本願商標と引用商標1ないし3を比較すると,いずれも人の顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる点において共通する。しかし,両商標における左目及び口角に相当する部分の構成上の相違から,互いの表情としての印象は異なり(本願商標はにやりとした表情の印象を与えるのに対し,引用商標1ないし3はウインクした笑顔の印象を与える。),また,円輪郭の有無という比較的目立つ相違もあるため,外観から受ける印象において差異がある。 そうすると,両商標は,人の表情を目及び口のみで表現するシンプルな構成であることも考慮すれば,表情の印象の差異や輪郭線の有無が全体の印象に与える影響は大きく,両商標に時と所を異にして接する場合であっても,全体としては外観上相紛れるおそれがないというべきである。また,両商標は,特定の称呼及び観念は生じないため,相互に比較することができず,称呼及び観念においても相紛れるおそれはない。 そのため,本願商標は,引用商標1ないし3とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標ではないから,これらを総合的に勘案しても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 イ 本願商標と引用商標4の比較 本願商標と引用商標4を比較すると,いずれも輪郭のない目と口のみからなる人の顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる点において共通する。しかし,両商標における左目及び口角に相当する部分の構成上の相違から,互いの表情としての印象は異なり(本願商標はにやりとした表情の印象を与えるのに対し,引用商標4はウインクした笑顔の印象を与える。),外観から受ける印象において差異がある。 そうすると,両商標は,人の表情を目及び口のみで表現するシンプルな構成であることも考慮すれば,表情の印象の差異が全体の印象に与える影響は大きく,両商標に時と所を異にして接する場合であっても,全体としては外観上相紛れるおそれがないというべきである。また,両商標は,特定の称呼及び観念は生じないため,相互に比較することができず,称呼及び観念においても相紛れるおそれはない。 そのため,本願商標は,引用商標4とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標ではないから,これらを総合的に勘案しても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。 (4)まとめ 以上のとおり,本願商標は,引用商標とは類似する商標ではないから,その指定商品における同一又は類似について言及するまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当しない。 その他,本願について拒絶の理由を発見しない。 よって,結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1(本願商標) 別掲2(引用商標1ないし引用商標3) 別掲3(引用商標4) |
審決日 | 2019-06-25 |
出願番号 | 商願2017-82197(T2017-82197) |
審決分類 |
T
1
8・
263-
WY
(W24)
T 1 8・ 261- WY (W24) T 1 8・ 262- WY (W24) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 吉野 晃弘、河島 紀乃、豊田 純一 |
特許庁審判長 |
小出 浩子 |
特許庁審判官 |
阿曾 裕樹 山田 啓之 |