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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1351645 
異議申立番号 異議2018-900078 
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-06-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-03-28 
確定日 2019-05-20 
異議申立件数
事件の表示 登録第6009426号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6009426号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6009426号商標(以下「本件商標」という。)は、「NATURECO」の欧文字を標準文字により表してなり、平成29年5月2日に登録出願、第3類「化粧品,脱毛用ワックスシート,脱毛ワックス,脱毛剤,脱毛クリーム,せっけん類,口臭用消臭剤,動物用防臭剤,香料,薫料,つけづめ,つけまつ毛」を指定商品として、同年11月15日に登録査定、同30年1月5日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録第5181145号商標(以下「引用商標」という。)は、「ネイチャーアンドコー」の片仮名及び「NATURE&CO.」の欧文字を上下二段に横書きしてなり、平成20年4月17日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」及び第21類「化粧用具」を指定商品として、同年11月14日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
2 申立人が、商標法第4条第1項第10号及び同項第15号に該当するとして引用する株式会社コーセー(以下「コーセー」という。)が、同社の製造、販売に係る商品「化粧品」に使用しているとする商標(以下「使用商標」という。)は、別掲1のとおり、「NATURE」及び「&CO」の文字を上下二段に横書きした構成からなるものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号又は同項第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号に基づき取り消されるべきものであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第51号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号
本件商標と引用商標とは、同一の観念が生じ、外観は類似し、称呼上の相違は、観念の同一性、外観の類似性から受ける印象を凌駕するものではない。
そして、本件商標を本件指定商品に使用した場合、本件商標と引用商標とを見誤り、引用商標の出所に係るものであると誤信することがある。
よって、本件商標を付した商品について、コーセーの商品であると混同される可能性が極めて高いから、両商標は類似するものである。
2 商標法第4条第1項第10号及び同項第15号
本件商標と使用商標とは、同一の観念が生じ、外観は類似し、称呼上の相違は、観念の同一性、外観の類似性から受ける印象を凌駕するものではない。
そして、本件商標を本件指定商品に使用した場合、本件商標と使用商標とを見誤り、使用商標の出所に係るものであると誤信することがある。
よって、本件商標を付した商品について、コーセーの商品であると混同される可能性が極めて高いから、両商標は類似するものである。

第4 当審の判断
1 使用商標の周知性について
(1)コーセーは、昭和21年(1946年)3月2日に創業以来、化粧品の製造、販売を行っている会社であり、「雪肌精」、「ESPRIQUE」等多数のブランドを展開している企業であって(甲19)、平成25年度の化粧品業界の経常利益ランキングにおいて、第3位(215億円)に位置している(甲20)。
また、コーセーは、「ビューティ週刊紙WWDビューティ(平成28年6月9日発行 vol.411)」(甲21)によれば、「2015年(平成27年)度版世界のビューティ企業TOP100」において第21位であり、「ビューティ週刊紙WWDビューティ(平成29年6月22日発行vol.459)」(甲22)によれば、「2016年(平成28年)度版世界のビューティ企業ランキング」において第19位である。
(2)コーセーは、自然派化粧品と称する商品に、「Nature&Co」の文字を筆記体で表した、別掲2のとおりの構成からなる標章(以下「旧使用商標」という。)を使用した「ヘアトリートメント、ファンデーション、美容液、美白クリーム」等の商品を2009年2月16日から販売し(甲8?甲13、甲29、甲30、甲33?甲36、甲39、甲40、甲42?甲47)、その後、旧使用商標のデザインをリニューアルし、「NATURE」及び「&CO」の文字を上下二段に横書きした構成からなる別掲1のとおりの構成からなる使用商標を使用した「ヘアコンディショナー、クレンジングクリーム」等の商品(以下「旧使用商標」又は「使用商標」を使用した商品を「使用商品」という。)を2016年8月21日から販売している(甲14、甲15、甲30、甲31、甲49、甲50)。
(3)A社が作成した「2017年 オーガニック・ナチュラルコスメの市場分析調査」(甲18)によれば、上記市場における使用商品の販売高は、2013年?2016年(見込み)において、14億5千万円?20億5千万円である。また、そのシェアは、上記期間において、0.9%?1.0%であり、そのうちの「オーガニック系」のカテゴリーでは約5%である。
なお、A社が2017年3月に、全国の20?60代の女性を対象に行ったインターネットによるアンケート調査結果によれば、18%が、現在、主にオーガニック・ナチュラルコスメを使用しているという結果であった(甲18)。
(4)ウェブサイトにおいて配布、掲示したとされるコーセーに係る2010年8月4日、2011年2月3日、同年7月13日、同年12月8日、2012年7月18日、2015年8月11日(甲8?甲13)の日付の「NEWS RELEASE」には、旧使用商標が表示された使用商品が、2016年7月20日付け及び同年12月26日付けの「NEWS RELEASE」(甲14、甲15)には、使用商標が表示された使用商品が掲載されている。
また、主に雑誌のライターを対象としたマスコミ向けとされる、2009年2月16日?2016年2月16日発売の使用商品に係るカタログには旧使用商標が、2016年8月21日及び2017年2月16日発売の使用商品に係るカタログには使用商標が表示されており(甲30)、さらに、コーセーのウェブサイトにおいて、使用商品に関するニュースリリースが2件掲載されている(甲31)。
そして、2015年及び2016年に発行された雑誌「an・an」、「サンキュ」、「LEE」及び「CHANTO」には、旧使用商標が表示された使用商品の記事が掲載されている(甲33?甲36)。
(5)上記(1)ないし(4)によれば、旧使用商標及び使用商標の使用者であるコーセーが、化粧品に関して、広く知られていたといえるものの、使用商標の使用は2016年(平成28年)8月からであるから、その使用期間は本件商標の登録出願日時点(平成29年5月2日)において、1年にも満たないものであり、使用商品の販売高及びシェアは、化粧品中の「オーガニック・ナチュラルコスメ」と称される分野において、約1%にすぎず、そのうちの「オーガニック系」においても約5%にすぎないものである。また、ニュースリリースはウェブサイトにおいて掲示されていたとされるものであり、当該サイトにアクセスしなければ見ることができないものであって、その発行回数も多いものとはいえず、カタログは、その配布方法、配布範囲、配布枚数等が明らかではなく、雑誌における掲載も2年間で僅か4回にすぎないものである。
さらに、申立人は、全国各地のテレビ放送局において、使用商品についてのテレビCMが放映されたと主張して、B社のウェブサイト(甲32)を提出しているが、当該テレビCMの内容、放映回数及び範囲等、その詳細を明らかにする具体的な証拠は提出されていない。
その他、申立人の提出に係る甲各号証を総合してみても、本件商標の登録出願時(平成29年5月2日)及び登録査定時(同年11月15日)において、使用商標が、コーセーの製造、販売に係る商品であることを表示するものとして、需要者の間に広く認識されるに至っていると認めるに足る事実は見いだせない。
なお、2009年から2016年8月に使用商標にリニューアルされるまで使用されていた旧使用商標については、これが、約7年間使用されていたものであるとしても、上記(1)ないし(4)によれば、使用商標と同様に、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、コーセーの製造、販売に係る商品であることを表示するものとして、需要者の間に広く認識されるに至っていると認めるに足る事実は見いだせない。
したがって、使用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、コーセーの業務に係る商品(化粧品)を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたとはいえないものであり、旧使用商標についても同様に、広く認識されていたとはいえないものである。
2 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、前記第1のとおり、「NATURECO」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書等に掲載のない一種の造語と認められるから、特定の観念を生じないものである。
そして、一般的には、特定の意味合い又は特定の読みを想起しない本件商標のような綴りの欧文字からなる場合、これに接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれているローマ字読み又は英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、ローマ字読みで「ナツレコ」の称呼を生じ、英語読みでは、例えば、「Nature」の英語が「ネイチャー」と発音され、「Core」、「Coin」の英語が、それぞれ「コア」、「コイン」と発音されることからすると、本件商標からは「ネイチャーコ」の称呼が生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、前記第2のとおり、「ネイチャーアンドコー」の片仮名及び「NATURE&CO.」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、その構成中、「NATURE&CO.」の欧文字部分は、その前半部の「NATURE」の文字が「自然」の意味を有する英語であり、後半部の「&CO.」の文字から「会社」ほどの意味合いを看取させる場合があり得るとしても、その構成文字全体として特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として看取、理解されるとみるのが相当であり、また、上段の「ネイチャーアンドコー」の片仮名は、下段の欧文字の読みを表したものと無理なく認識されるものである。
してみれば、引用商標は、その構成文字全体に相応して、「ネイチャーアンドコー」の称呼を生じ、特定の観念を生じることのないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標とを対比するに、両者は、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有するものである。
また、本件商標から生じる「ナツレコ」の称呼と引用商標から生じる「ネイチャーアンドコー」の称呼とは、構成音及び構成音数が明らかに異なるものであるから、明瞭に聴別できるものであり、また、本件商標から生じる「ネイチャーコ」の称呼と引用商標から生じる「ネイチャーアンドコー」の称呼とを比較しても、構成音数が相違するばかりでなく、「アンド」の音及び語尾における長音の有無という顕著な差異を有するものであるから、明瞭に聴別できるものであり、両者は、称呼上、相紛れるおそれはない。
さらに、本件商標と引用商標とは、共に特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することができない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼について明らかに相違するものであるから、これらを総合してみれば、両者は、相紛れるおそれのない非類似の商標であるというのが相当である。
(4)申立人の主張
申立人は、「NATURE&CO」の文字からなる使用商標が、コーセーが製造、販売する化粧品を表示する商標として、取引者、需要者の間に広く認識されているものであるから、引用商標の構成中の「NATURE&CO.」の欧文字部分も需要者に広く認識されており、これを要部として把握することが可能であり、本件商標と当該文字部分とは、外観上の類似性及び観念上の同一性が認められること、化粧品業界においては、欧文字のみの商標が付されており、これから受ける印象が重視され、片仮名や発音は重視されないことからすれば、本件商標を付した商品について、コーセーの商品と混同されるおそれが極めて高いものといえ、両者は類似する商標である旨を主張している。
しかしながら、前記1のとおり、使用商標がコーセーの業務に係る商品を表示するものとして広く認識されているとは認められないものであり、また、化粧品業界において、欧文字のみの商標が付されており、これから受ける印象が重視され、片仮名や発音は重視されないことを裏付ける証拠は見いだせないことから、このような取引の実情が指定商品全般についての一般的、恒常的なものであるということはできないものであり、商標の類否の判断は、当該商標と他人の登録商標(引用商標)との対比において、個別具体的に判断すべきものであるところ、本件商標と引用商標の類否の判断は、前記(3)のとおりであるから、申立人の上記主張は採用することができない。
(5)小括
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第10号該当性について
使用商標は、前記1のとおり、他人(コーセー)の業務に係る商品(化粧品)を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標とは認められないものであるから、その他の要件の該当性について論ずるまでもなく、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
なお、旧使用商標についても、他人(コーセー)の業務に係る商品(化粧品)を表示するものとして需要者の間に広く認識されている商標とは認められないものであるから、本件商標は、旧使用商標との関係においても、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)使用商標の周知性について
使用商標は、前記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、コーセーの業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたとはいえないものである。
(2)本件商標と使用商標との類似性の程度
ア 本件商標は、前記第1のとおり、「NATURECO」の欧文字を標準文字で表してなるところ、前記2(1)のとおり、「ナツレコ」及び「ネイチャーコ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 使用商標は、別掲1のとおり、「NATURE」及び「&CO」の欧文字を上下二段に横書きしてなるところ、同じ書体、同じ大きさで表してなるものであり、視覚上、その構成全体をもって、まとまりある一体的なものとして看取、把握されるといえ、そのうちのいずれかの文字部分のみが強く印象付けられることはないとみるのが相当である。
また、使用商標は、その構成全体から生じる「ネイチャーアンドシイオオ」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものであり、加えて、申立人の提出に係る証拠によれば、使用商標は「ネイチャーアンドコー」の読みをもって取引に資されていることが認められるところ、当該読みも使用商標の読みを表すものとして理解され得るものであることからすれば、使用商標からは「ネイチャーアンドコー」の称呼も生じ得るものといえる。
してみれば、使用商標は、その構成文字全体に相応して、「ネイチャーアンドシイオオ」及び「ネイチャーアンドコー」の称呼を生じ、特定の観念を生じることのないものである。
ウ 本件商標と使用商標との比較
本件商標と使用商標とを比較するに、本件商標は、上記アのとおり、「NATURECO」の欧文字を一連に横書きしてなるものであるのに対し、使用商標は、上記イのとおり、「NATURE」及び「&CO」の欧文字を上下二段に横書きしてなるものであるから、その構成態様が異なるものであり、加えて「&」の文字の有無という差異を有するものであるから、両者は、「NATURE」及び「CO」の文字を共通にするものであるとしても、外観上、判然と区別し得る差異を有するものである。
また、本件商標から生じる「ナツレコ」及び「ネイチャーコ」の称呼と使用商標から生じる「ネイチャーアンドシイオオ」及び「ネイチャーアンドコー」の称呼とは、いずれも、称呼上、相紛れるおそれはないものである。
さらに、両者は、共に特定の観念を生じないものであるから、観念において比較することができないものである。
そうすると、本件商標と使用商標とは、「NATURE」及び「CO」の文字を共通にするものであって、観念において比較することができないものであるとしても、外観及び称呼について明らかに相違するものであるから、これらを総合してみれば、両者の類似性の程度は低いものというべきである。
(3)小括
使用商標は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、コーセーの業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたとはいえないものである。
また、本件商標と使用商標とは、上記(2)のとおり、その類似性の程度は低いものである。
そうすると、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する需要者が、使用商標を連想、想起して、その商品がコーセー又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように認識することはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、使用商標との関係において、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
なお、旧使用商標についても、前記1のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、コーセーの業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたとはいえないものであるし、本件商標と旧使用商標とは、使用商標と同様に、非類似の商標というべきものであって、類似性の程度も低いものであるから、本件商標は、旧使用商標との関係においても、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
5 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1
(使用商標)


別掲2
(旧使用商標)



異議決定日 2019-05-09 
出願番号 商願2017-62098(T2017-62098) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W03)
T 1 651・ 262- Y (W03)
T 1 651・ 271- Y (W03)
T 1 651・ 263- Y (W03)
T 1 651・ 25- Y (W03)
最終処分 維持 
前審関与審査官 小田 昌子寺澤 鞠子 
特許庁審判長 金子 尚人
特許庁審判官 中束 としえ
小松 里美
登録日 2018-01-05 
登録番号 商標登録第6009426号(T6009426) 
権利者 株式会社リピカ
商標の称呼 ネーチャーコ、ネーチャーシイオオ、ナチュレコ、ナツレコ、ネーチャー 
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