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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W09
審判 査定不服 観念類似 登録しない W09
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W09
審判 査定不服 商品と役務の類否 登録しない W09
管理番号 1351618 
審判番号 不服2018-650007 
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-06-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-01-26 
確定日 2019-02-26 
事件の表示 国際登録第1247667号に係る国際商標登録出願の拒絶査定に対する審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「CORTEXX」の欧文字を横書きしてなり、第9類に属する日本国を指定する国際登録において指定された商品を指定商品として、2014年9月23日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2015年(平成27年)3月20日に国際商標登録出願され、その後、指定商品については、原審における平成28年1月20日付け手続補正書及び2017年(平成29年)5月31日付けで国際登録簿に記録された限定の通報並びに当審における2018年(平成30年)1月26日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果、最終的に、第9類「Software to run on manufacturing machines,software for handling and processing machine and product parameters and data,namely automatic production control,maintenance support,operating and production history recording,software for graphical user interface between human and machine,software for universal peripheral interface between machine and overlaying factory control systems in the nature of production planning systems;all aforesaid goods used only for tire manufacturing machines,rubber manufacturing machines,plastics manufacturing machines.」となったものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5719289号商標(以下「引用商標」という。)は、「CORTEX」の欧文字を標準文字で表してなり、平成24年8月31日に登録出願、第9類「コンピュータハードウェア,集積回路,マイクロプロセッサ,マイクロコントローラ,コンピュータ用のインターフェース,プリント回路基板,半導体デバイス」を指定商品として、同26年11月21日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標について
本願商標は、「CORTEXX」の文字からなるところ、該文字に相応して、「コルテックス」又は「コーテックス」の称呼を生じ、該文字は、特定の意味合いを有しない造語であるから、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、「CORTEX」の文字からなるところ、該文字に相応して、「コルテックス」又は「コーテックス」の称呼を生じ、該文字は「皮質、外皮」(ランダムハウス英和大辞典第2版(株)小学館)等の意味を有する英語として、辞書に載録が認められるものの、我が国において広く一般に知られている語とは認められないものである。
そうすると、該文字は、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるとみるべきであり、特定の観念を生じないものとみるのが相当である。
ウ 本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標との類否を検討すると、両商標は、上記ア及びイのとおりの構成からなるところ、共に普通に用いられる書体をもって表された欧文字からなるものであって、「CORTEX」の6文字を共通にし、相違するところは、商標の末尾の「X」の有無にすぎないものであるから、当該差異は、外観において顕著な差異として認識されるとはいい難く、両者は、外観上類似すると判断するのが相当である。
次に、称呼については、本願商標と引用商標は、共に「コルテックス」及び「コーテックス」の称呼を同一にするものである。
そして、観念については、共に特定の観念を生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観上類似するものであって、「コルテックス」及び「コーテックス」の称呼を同一にするものであるから、これらを総合的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。
エ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、コンピュータに関するハードウェアとソフトウェアの関係にあり、その指定商品の製造者、販売者等を共通にするものであるから、これらの商品に、同一又は類似の商標を使用した場合には、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるというべきである。
したがって、両商品は、類似する商品である。
オ 小括
以上のとおり、本願商標は、引用商標に類似する商標であって、かつ、引用商標に係る指定商品と同一又は類似する商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
ア 請求人は、過去の審決、登録例を挙げ、本願商標は登録されるべきである旨主張している。
しかしながら、商標の類否の判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品、指定役務の取引者、需要者の認識を基準に比較される商標について個別具体的に判断されるべきものであるところ、請求人の挙げた商標登録の例は、いずれも本願商標とは、その構成態様が異なり、、本願商標と比べ、構成文字数が少ないことから、比較する商標との差異がより目立つという点において事例を異にするものというべきであり、これらの事例の存在によって、本件の判断が左右されるものではない。
イ 請求人は、本願商標の限定後の指定商品は、事業場において業務用として使用される機械器具であり、また、機械器具に使用されるソフトウェアも需要者、取引者は製造に携わる専門業者であり、ソフトウェアは実際の購入にあたっては、その性能やメーカの信用性について慎重な検討が重ねられるから、本願商標と引用商標の称呼が共通する場合があるとしても、需要者が商品の出所について混同をするという事態が起こりえない旨主張している。
しかしながら、これを具体的に裏付ける証拠の提出がなく、また、本件商標と引用商標が類似し、それぞれの指定商品も類似することは、上記(1)のとおりである。
したがって、請求人の上記主張は、いずれも採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2018-09-27 
結審通知日 2018-10-01 
審決日 2018-10-18 
国際登録番号 1247667 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (W09)
T 1 8・ 262- Z (W09)
T 1 8・ 265- Z (W09)
T 1 8・ 261- Z (W09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 石戸 拓郎浦崎 直之 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 木住野 勝也
小俣 克巳
商標の称呼 コーテックスエックス、コーテックス、コルテックス 
代理人 特許業務法人栄光特許事務所 

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