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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない W29
管理番号 1351500 
審判番号 取消2017-300140 
総通号数 234 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-06-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2017-02-27 
確定日 2019-04-15 
事件の表示 上記当事者間の登録第5639700号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5639700号商標(以下「本件商標」という。)は、「菌活」の文字を標準文字で表してなり、平成25年2月8日に登録出願、第29類「加工きのこ,乾燥きのこ,粉末きのこ,調理用きのこジュース,きのこの缶詰及び瓶詰,きのこの漬け物,冷凍きのこ,きのこ入りカレー,きのこ入りシチュー又はスープのもと,きのこ入り即席カレー,きのこ入り即席シチュー,きのこ入り即席スープ,きのこ入り即席みそ汁,きのこ入りうどんの具,きのこ入りそばの具,きのこを主材とした惣菜,きのこ入りソーセージ,きのこ入りコロッケ,きのこ入りスパゲッティの具,きのこ入りラーメンの具」のほか、第30類ないし第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月27日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成29年3月13日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、平成26年(2014年)3月13日ないし同29年(2017年)3月12日である(以下「要証期間」という場合がある。)。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条の規定により、本件商標の指定商品中、第29類「加工きのこ,乾燥きのこ,粉末きのこ,調理用きのこジュース,きのこの缶詰及び瓶詰,きのこの漬け物,きのこ入りカレー,きのこ入りシチュー又はスープのもと,きのこ入り即席カレー,きのこ入り即席シチュー,きのこ入り即席スープ,きのこ入り即席みそ汁,きのこ入りうどんの具,きのこ入りそばの具,きのこを主材とした惣菜,きのこ入りソーセージ,きのこ入りコロッケ,きのこ入りスパゲッティの具,きのこ入りラーメンの具」(以下「本件審判の請求に係る商品」という場合がある。)についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第13号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中、本件審判の請求に係る商品について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、本件審判の請求に係る商品についての本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきものである。
2 審判事件弁駁書における主張
(1)「ホクト マイタケカレー」の包装箱(乙1、乙2)について
ア 乙第1号証(包装箱の正面の画像)における使用標章
被請求人は、乙第1号証に示される包装箱の正面の右上方に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が使用されている旨主張するところ、当該包装箱の正面の右上方には、別掲1に示すとおり、赤い地色の角丸四角形の枠内において、「美容も健康も毎日の食事から。」及び「きのこで菌活。」(「菌活」部分を図案化してなるもの。)を二段に白抜きで表してなる標章(以下、その構成全体を「使用標章1」といい、その構成中、「きのこで菌活。」部分を「使用標章2」、「菌活」部分を「使用標章3」という。なお、乙第3号証に係る「ホクト エリンギカレー」の包装箱の正面の右上方にある同じ赤い地色の角丸四角形の枠及びその枠内の文字等についても同様とする。)が表示されている。
(ア)本件商標と使用標章3との同一性について
使用標章1においては、その構成中の使用標章3における「菌」の部分が高度に図案化されており、使用標章3と本件商標とは、外観において、需要者に全く異なる印象を与える。
また、使用標章3における「菌」の部分は、草冠の下に国構えが配されているところ、かかる構成により何らかの漢字を模した図形と認識される可能性があるとしても、そのような構成を備える漢字は、「苗」、「茵」、「茴」、「薗」等、「菌」のほかにも複数存在する。そのため、当該「菌」の部分が、これらの中のどの漢字を模したものであるかを推測することは困難であり、当該「菌」の部分から「菌」の文字が認識されるとはいえない。
この点につき、被請求人は、使用標章3に類似する商標について商標登録出願しており、特許庁データベースでは当該商標に「キンカツ」の称呼が付されている旨述べているが、需要者は、乙第1号証に係る包装箱を視認することにより商品を識別するものであって、特許庁データベースにおいて付された称呼は、実際の使用態様において何ら考慮されない。
さらに、被請求人は、使用標章1と本件商標とが社会通念上同一であるとの主張の根拠として、取消2004-30723に係る審決(甲2)を引用するところ、当該審決は、既成の語である「HOP」が存在するからこそ、その左右に配された欧文字「H」及び「P」とあいまって、それらの間に挟まれた渦巻状の図形が欧文字「O」を表したものと判断したにすぎないものであるのに対し、本件においては、「きのこで○活。」なる既成の語は存在しない上、使用標章2における「菌」の部分が極めて高度に図案化され、当該「菌」の部分から「菌」の漢字が認識されないことから、当該審決は、本件と事案を異にするものであり、被請求人の主張を裏付ける証拠とはなり得ない。
なお、文字商標と図案化された標章とについて、社会通念上同一とは認められないと判断した審決は、以下に例示するように、多数存在する。
a 取消2009-301085審決(甲4)
b 取消2004-30370審決(甲5)
c 取消2005-31529審決(甲6)
d 取消2002-30949審決(甲7)
e 取消2016-300084審決(甲8)
上記審決例と同様に、本件商標と使用標章3とは、社会通念上同一とはいえない。
(イ)使用標章2から使用標章3のみを分離抽出することの是非について
仮に、使用標章3における「菌」の部分から「菌」の文字に通ずることがあるとしても、使用標章2は、同一枠内において、文章の終わりを表す句点「。」が語尾に付され、ほぼ同一の書体、同一の大きさ、等間隔にて、一連一体にまとまりよく表されているから、外観上、一体のものとして看取される。
また、仮に、使用標章3における「菌」の部分から「菌」の文字に通じたとしても、それにより使用標章2から生じる「キノコデキンカツ」との称呼は、格別冗長なものではなく、よどみなく一気に称呼できるものである。
さらに、使用標章3における「菌」の部分から「菌」の文字が認識されたとしても、被請求人によれば、「キノコ、ヨーグルト、納豆などの体に良い働きをする菌を含む食品を食生活に取り入れる活動のこと」が「菌活」と称されている事実が認められるとのことであるから、使用標章2からは、その全体として、「きのこを食べて菌を含む食材(発酵食品等を含む)を食生活に取り入れる活動をしよう」ほどの一つのまとまった観念を生じる。
そのため、使用標章2から、殊更、使用標章3のみを分離、抽出する合理的な理由はなく、使用標章2は、常に一体として認識されるものである。
そうすると、本件商標と使用標章2とは、その外観、称呼及び観念のいずれにおいても全く異なるから、これらは、社会通念上同一とはいえない。
(ウ)乙第1号証についての小括
上記のとおり、使用標章3における「菌」の部分から「菌」の文字が認識されることはなく、また、使用標章2は、一体としてのみ把握されるものであるから、本件商標と使用標章1とは、社会通念上同一の商標であるとはいえない。
イ 乙第2号証(包装箱の裏面の画像)について
(ア)商標の本質は、当該商標を使用した結果、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができるものとして機能すること、すなわち、商品又は役務の出所を表示し、識別する標識として機能することにあると解されるから、商標がこのような出所表示機能、出所識別機能を果たす態様で用いられているといえない場合には、形式的には商標法第2条第3項各号に掲げる行為に該当するとしても、当該行為は、商標の「使用」には当たらない。
しかるに、乙第2号証においては、別掲2に示すとおり、「菌活とは」(以下、その構成中の「菌活」部分を「使用標章4」という。なお、乙第4号証に係る「ホクト エリンギカレー」の包装箱の裏面における「菌活とは」の構成中の「菌活」部分についても同様とする。)、「『菌活』とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動のこと。」(以下、その構成中の「『菌活』」部分を「使用標章5」という。なお、乙第4号証に係る「ホクト エリンギカレー」の包装箱の裏面における「『菌活』とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動のこと。」の構成中の「『菌活』」部分についても同様とする。)との記載があるところ、当該記載は、他の文字や文章とともに包装箱に記載されたものであって、「菌活」との語について、「菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動」ほどの意味を説明したものと理解させるにすぎないから、使用標章4及び使用標章5が出所表示機能、出所識別機能を果たす態様で用いられているとは到底いえず、当該記載を商品の包装箱に付す行為は、本件商標の使用に当たらない。
(イ)被請求人は、使用標章4の文字が異なる色で大きく表示されていること、使用標章5が文頭にかぎ括弧でくくられた態様で表示されていることをもって、本件商標が使用されている旨主張するが、登録商標と社会通念上同一の標章が引用符でくくられているとしても、文章中において他の文字や文章とともに使用されている場合には、商品の広告に商標が付されているとは認められないとすることは、以下の審決からも明らかである。
a 取消2016-300227審決(甲9)
b 取消2015-300313審決(甲10)
そうすると、乙第2号証の記載における使用標章4及び使用標章5は、一連の文中に含まれているにすぎず、また、「菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動」ほどの意味を説明したものと理解されるにすぎないから、異なる色で大きく表示され、かぎ括弧でくくられた態様であったとしても、商品の識別標識として機能しているとはいえない。
ウ 「ホクト マイタケカレー」の包装箱(乙1、乙2)についての小括
上記ア及びイのとおり、乙第1号証及び乙第2号証によっては、本件商標が、要証期間に、本件審判の請求に係る商品について使用をされたことが証明されていない。
(2)乙第3号証ないし乙第9号証について
乙第3号証及び乙第4号証は、「ホクト エリンギカレー」の正面及び裏面の画像であるところ、乙第3号証に記載された使用標章2が本件商標と社会通念上同一ではなく、また、乙第4号証に記載された使用標章4及び使用標章5が商標の「使用」に該当しないことは、上述したとおりである。
また、乙第5号証ないし乙第8号証は、「ホクト マイタケカレー」及び「ホクト エリンギカレー」の販売の事実を示すものとのことであるが、これらの商品の販売によって本件商標が使用されたことにならないことは、上述のとおりである。
さらに、乙第9号証は、新聞記事の写しであるところ、新聞記事は、商標法第2条第3項第8号の「広告、価格表若しくは取引書類」のいずれにも該当せず、商標権者等が本件審判の請求に係る商品について本件商標を使用していたことを証明するものではないし、当該記事に記載された「ホクト マイタケカレー」及び「ホクト エリンギカレー」の包装箱によって本件商標を使用したことにならないことは、上述のとおりである。
3 平成29年10月13日付け口頭審理陳述要領書における主張
(1)使用標章3について
ア 被請求人は、乙第1号証及び乙第3号証に示される使用標章2から使用標章3を分離、抽出し、当該使用標章3について、本件商標と社会通念上同一か否かが判断されるべきである旨主張する。
しかしながら、使用標章2は、同一枠内において、文章の終わりを表す句点「。」が語尾に付され、ほぼ同一の書体、同一の大きさ、等間隔にて、一連一体にまとまりよく表されているから、当該使用標章2が、外観上、一体のものとして看取されることは明らかである。
また、使用標章2の構成中の「で」の文字は、連体修飾語をつくる格助詞の「で」であり、一般に前方の語(ここでは「きのこ」)が後方の語(ここでは使用標章3)を修飾するものであり、言語構成的に結合した表示を構成するものであるから、使用標章2からは、その全体として、「きのこを食べて菌を含む食材を食生活に取り入れる活動をしよう」ほどの一つのまとまった観念を生じる。
被請求人が新たに提出した乙第12号証ないし乙第15号証の審決に示された使用商標は、いずれも上記のような格助詞を含んでおらず、本件とは事案を異にするものであり、当該審決で使用商標の一部分を分離、抽出しているからといって、本件においても使用標章3を分離、抽出するべきであるとの被請求人の主張は妥当でない。そして、例えば、指定商品に「洋酒」を含む登録商標「夢」について請求された取消2015-300137審決(甲11)においては、「・・・一体にまとまりよく表示された本件使用標章1から、殊更『夢』の文字部分のみが分離抽出して認識され、自他商品識別標識として機能を発揮するものとはいえない。そうすると、本件使用標章1は、本件商標と別異の商標というべきであるから、本件商標と社会通念上同一の商標とはいえない。」と判断されていることからすれば、本件においても、当該審決例と同様に、使用標章2から、殊更、使用標章3のみを分離、抽出する合理的な理由はなく、当該使用標章2は、常に一体として認識されるべきものである。
なお、被請求人は、新たに乙第10号証及び乙第11号証を提出して、本件商標が被請求人の商標として周知性を獲得している旨主張するが、仮に、本件商標が被請求人の商標として周知であったとしても、使用標章2から使用標章3のみが分離、抽出される理由にはならない。
イ 仮に、使用標章3と本件商標とが社会通念上同一か否か判断したとしても、既述のとおり、両者は、社会通念上同一とは認められない。
被請求人は、「使用標章3は、『きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー』の包装箱に表示されるものであり、きのこは菌類に分類されるものであるため、使用標章3に接する取引者、需要者は、使用標章3における『菌』の部分は『菌』を表したものと容易に認識し、菌類とかけ離れた植物である『苗』を認識することはない。」、「使用標章3は、『菌活』が被請求人の商標として周知性を獲得してから使用されているので、取引者及び需要者は、使用標章3における『菌』の部分は『菌』を表したものと迷わず認識する。」旨主張しているが、取引者及び需要者は、使用標章3と「菌活」とが全く同一ではないと認識した上で、その標章の構成以外の情報を基にして、使用標章3における「菌」は「菌」を表すものであろうと推測しているにすぎないのであって、そのように取引者及び需要者が推測するかどうかと、両者が社会通念上同一であるかどうかは無関係である。
仮に、使用標章3が分離、抽出される程度に独立したものと取引者及び需要者が看取するのであれば、使用標章3における「菌」の部分が高度に図案化され、外観において全く異なる印象を取引者及び需要者に与えることによるものであると認められるから、使用標章3と「菌活」とは、社会通念上同一ではない。
他方、被請求人が主張するように、「使用標章3における『菌』の部分は『菌』を表したものと迷わず認識する」のであれば、なおさら、使用標章3を分離、抽出する理由はないから、上記アで述べたとおり、使用標章2は一体であると解するのが相当である。
(2)使用標章4及び使用標章5について
ア 被請求人は、「本件商標は、いわゆる識別機能を有するものとして商標登録が認められたものであり、造語である本件商標の意味・語源である『菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動』が、本件商標の出所識別機能を否定する理由になるはずはない」、「本件商標は、被請求人の商標として周知である」旨主張している。
しかしながら、本件商標がその審査過程で識別性を有すると判断されたことや、(実際に周知かどうかはさておき)本件商標が被請求人の商標として周知であることと、使用標章4及び使用標章5の使用態様がいわゆる商標的使用態様であるかどうかは無関係である。既に述べたとおり、問題となるのは、その使用の態様が商品の自他商品識別機能を発揮する態様かどうかであって、包装箱裏面において、「菌活とは」の文字の直下に、「『菌活』とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動のこと。」の文章が記載されていることから、これらは、「菌活」の文字の意味を説明する表示と理解されるにとどまるものであって、商品の自他商品識別機能を発揮する態様でないことは明らかである。
イ 被請求人は、「文章の『文頭』に商標として表示されているので、出所識別機能も有する」と主張しているが、「菌活」の文字の意味を説明する表示である以上、文章の文頭にあろうが、文章の途中にあろうが、かぎ括弧を付けていようが、かぎ括弧を付けていまいが、商品の自他商品識別機能を発揮する態様ではない。
ウ 被請求人は、甲第4号証及び甲第8号証の事案が、いずれも元の文字が判別できないほどデザイン化された商標を使用している事案であるから、本件とは事案を異にするものである旨主張し、また、甲第5号証ないし甲第7号証の事案は、登録商標自体がデザイン化されたものであるから、本件とは事案を異にするものである旨主張する。
しかしながら、上記いずれの事案も、登録商標と使用標章との対比において、一方が文字商標(標章)を含み、もう一方がその文字商標の一部が図案化された商標(標章)であることに変わりはなく、文字商標と図案化された標章とについて、社会通念上同一と認められないと判断された不使用取消審判の審決であることには違いがない。
したがって、上記審決例に基づいて、使用標章3における「菌」の部分が高度に図案化され、当該部分から「菌」の漢字が認識されない使用標章3と本件商標とが社会通念上同一ではないと主張することは妥当である。
4 平成29年12月1日付け上申書における主張
(1)被請求人は、乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱の使用開始時期と終了時期の証明のために乙第17号証を提出し、また、乙第5号証ないし乙第8号証に係る請求書(控)に記載された「マイタケカレー」及び「エリンギカレー」が乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱に入っていたことの証明のために乙第18号証を提出している。
しかしながら、乙第17号証及び乙第18号証は、いずれも陳述者の名称及び住所がマスキングされており、その陳述内容の真正性を確かめることができない。特に、乙第17号証及び乙第18号証のいずれにおいても、陳述者は、個別商品を特定した上で、日付や個数まで細かく陳述しているが、陳述者がこれらの細かい内容まで全てを正確に記憶して陳述しているのかどうか、疑義がある。
また、乙第18号証においては、陳述日の下に位置する、陳述者の住所や名称が記載された欄が不自然に黒枠で囲まれており、これを見る限り、別紙として用意した陳述者の住所や名称、会社印が捺されたものを陳述書に貼付した可能性も否定できない。
(2)被請求人は、乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱が要証期間に譲渡されたことを示す例として乙第19号証ないし乙第23号証を提出し、また、乙第3号証及び乙第4号証に係る包装箱が要証期間に譲渡されたことを示す例として乙第24号証ないし乙第27号証を提出しているが、これらの証拠のうち、乙第20号証、乙第23号証、乙第24号証及び乙第26号証については、URLが最後まで表示されておらず、証拠として不十分である。
また、被請求人は、乙第19号証に関して、「乙第19号証に係るブログ記事の執筆者は、記事のタイトル『176商品目【ホクト マイタケカレー】カレーで菌活できるって!?』に『菌活』の語を含めるとともに、記事に『菌活』の語のタグを付している。これは、ブログ記事の執筆者が乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱に記載の使用標章3、4及び5から本件商標を強く認識したためと思われる。したがって、使用標章3、4及び5は、本件商標と同一又は社会通念上同一の商標として出所識別機能を有していると思量する。」旨主張している。
しかしながら、上記ブログ記事に「菌活」の語のタグを付したとしても、当該ブログ記事の執筆者が、記事の中で紹介しているレトルトカレーに関する商標として「菌活」を認識したと推測することに合理的理由はなく、飽くまでも、当該記事において話題になったことをタグにしているにすぎず、ブログ記事のタグと商標的使用とは無関係である。事実、当該ブログ記事においては、「おもしろレトルトカレー」や「レトルトビーフカレー」といった語もタグとして付されているが、これらの語についても、当該ブログ記事の執筆者が、記事の中で紹介しているレトルトカレーに関する商標として認識したわけではなかろうし、単に、その執筆者の主観によって、当該記事の話題がタグとして付された語に関連することを示しているだけである。
仮に、上記ブログ記事の執筆者が「菌活」をレトルトカレーに関する商標として認識したのであれば、記事のタイトルを、例えば、【ホクト 菌活 マイタケカレー】のように記載するのが自然であると考えられるところ、商品識別標識として、商標「ホクト」や商標「マイタケカレー」を認識したからこそ、他の商品と識別するために、「176商品目【ホクト マイタケカレー】カレーで菌活できるって!?」と記事にタイトルを付けたのであって、「菌活」が商標として認識されなかったからこそ、このようなタイトルになっているのである。そして、新たに提出された乙第20号証ないし乙第27号証についても同様のことがいえる。
(3)被請求人は、乙第23号証に関して、「乙第23号証に示すブログ記事の執筆者は、記事のタイトルを『菌活カレー』としているが、当該『菌活カレー』の語は、乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱に記載がない。よって、当該『菌活カレー』の語は、ブログ記事の執筆者による造語といえ、その執筆者は、乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱に記載の使用標章3、4及び5から本件商標を強く認識し、商品の普通名称である『カレー』の語と結合させて『菌活カレー』の造語を創作したものと推察される。ブログ記事の執筆者は、使用標章3、4及び5から本件商標を想起しているので、当該各使用標章は、本件商標と同一又は社会通念上同一の商標として出所識別機能を有している。」旨主張している。
しかしながら、上記ブログ記事のタイトルが「菌活カレー」であることと、当該ブログ記事の執筆者が記事の中で紹介しているレトルトカレーに関する商標として「菌活」を認識したと推測することに合理的理由はない。当該ブログ記事において、執筆者は、「ここが提唱する“菌活”とは・・・『菌活』とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動のこと。きのこは菌そのものだけを食べられる唯一の食材です。」と記載していることから、「菌活」をそのような活動を示す言葉として捉え、そのことを受けて、ブログ記事のタイトルを「菌活カレー」としたにすぎず、当該ブログ記事から、「菌活」をレトルトカレーに関する商標として執筆者が認識したことをうかがい知ることはできない。
(4)被請求人は、ウェブサイト「楽天市場」のページとされる乙第22号証及び乙第27号証を提出して、「ホクト マイタケカレー」又は「ホクト エリンギカレー」について、「発売日2016年4月11日が明記されている。」と主張している。
しかし、上記ウェブサイト「楽天市場」のトップページで「ホクト マイタケカレー」と検索しても、乙第22号証に係るページは検索結果に表示されず(甲12-1、甲12-2)、同様に、「ホクト エリンギカレー」と検索しても、乙第27号証に係る検索結果は表示されない(甲12-3、甲12-4)。
また、インターネットアーカイブの閲覧サービスであるウェイバックマシン(Wayback Machine)(http://archive.org.web/)により参照しても、乙第22号証及び乙第27号証に係るURLのアーカイブ情報は存在しない(甲13-1、甲13-2)ことから、乙第22号証及び乙第27号証は、その存在及び履歴が確認できないものである。
なお、当然のことながら、乙第19号証ないし乙第27号証における商品の写真の掲載や「菌活」なる語の使用は、各ウェブサイトを運営する個人なり法人なりによってなされたものであるから、その掲載や使用が被請求人による登録商標の使用には当たらない。
(5)被請求人は、乙第2号証及び乙第4号証に係る包装箱(裏面)に記載された「『菌活』はホクト(株)の登録商標です。」(以下「使用標章6」という。)との記載が本件商標の使用に当たる旨主張している。
しかしながら、使用標章6は、飽くまでも被請求人が「菌活」を商標登録している、という事実を述べているにすぎず、この記載によって、「使用標章3、4及び5のいずれもが本件商標の使用であることを明確にする」という被請求人の主張は、失当である。
そもそも、使用標章3、4及び5は、いずれも本件商標とは異なる商標であって、「菌活」が登録商標であることを明記したからといって、それらの使用標章が本件商標と同一又は社会通念上同一であることにはならない。すなわち、取引者及び需要者が「菌活」を登録商標であると認識することと、使用標章3、4及び5が本件商標の使用であることとは無関係である。
また、被請求人は、「使用標章3、4、5及び6は一つの包装箱の正面と裏面に印刷されているものであるため、取引者及び需要者は、それらの使用標章を分離して認識することはなく、それらの使用標章を一体として認識し、包装箱に本件商標が表示されていると強く認識する。」と主張しているが、これは、当該使用標章のそれぞれが本件商標の使用であるのではなく、当該使用標章が一体となって本件商標の使用に該当していると主張しているものと理解されるものであり、そうであれば、「使用標章3、4、5及び6は、全て出所識別機能を有する商標の使用に該当する。」との主張と矛盾する。
(6)被請求人提出の平成29年11月17日付け上申書は、乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱の使用時期の特定と、当該包装箱の裏面に記載された使用標章6に関する主張を目的とするものであるが、仮に、乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱の使用時期が要証期間であるとしても、乙第1号証及び乙第3号証に係る包装箱の表面に記載された使用標章2や、乙第2号証及び乙第4号証に係る包装箱の裏面に記載された「菌活とは」や「『菌活』とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動のこと。」が本件商標の使用に該当しないことは、上記2及び3において述べたとおりである。

第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第27号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 審判事件答弁書における主張
(1)本件審判の請求に係る商品に本件商標を使用していることについて
被請求人である本件商標権者は、要証期間に日本国内において、本件審判の請求に係る商品のうち、「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」に本件商標及び本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用している。
ア 被請求人は、本件商標権者が販売するマイタケ入りカレーの包装箱の正面の画像を乙第1号証として提出する。マイタケは、きのこの一種であり、マイタケ入りカレーは、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」に該当する商品である。
乙第1号証の右上方には、使用標章3が表示されている。そして、使用標章3の前には、「きのこで」の文字も表示されているが、当該文字は、使用標章3に比べて小さく、書体も異なるため、使用標章3が目立つ構成になっている。
また、上記「きのこで」の文字は、カレーの原材料「きのこ」と接続助詞「で」からなるが、本件審判の請求に係る商品がきのこに関する商品であるため、「きのこで」の文字の自他商品識別機能は弱いといえる。
したがって、上記「きのこで」の文字を除外して、使用標章3と本件商標の同一性を判断すべきである。
ところで、使用標章3は、「菌」の文字の「禾」の部分をきのこの図形に置き換えた構成であるが、近年、構成文字の一部をデザイン化したり、図形をもって表現することが少なくないことからすれば、使用標章3における「菌」の部分は、漢字の「菌」を表したものと認識可能である。
また、使用標章3は、「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」の包装箱に表示されるものであり、きのこが菌類に分類されるものであるため、使用標章3に接する取引者及び需要者は、使用標章3における「菌」の部分が漢字の「菌」を表したものと容易に認識する。
さらに、本件商標権者は、使用標章3とほぼ同一の商標について商標登録出願しており(商願2016-32814)、特許庁は、当該商標に本件商標の称呼「キンカツ」と同一の称呼を付与している。
なお、不使用取消審判の審決には、登録商標が構成文字の一部を図形に置き換えた構成であるのに対し、使用商標は図形に置き換えない構成であった事案について、使用商標は、登録商標と社会通念上同一の商標と判断したものがある(取消2004-30723)。
以上の事実からすれば、構成文字の一部をきのこの図形に置き換えた使用標章3についても、文字のみからなる本件商標と社会通念上同一と認められる商標と判断されるべきである。
イ 乙第1号証に示す包装箱の裏面(乙2)においては、その最上方に、「菌活」の文字が他の文字とは異なる色で大きく表示(使用標章4)されるとともに、次の行の文頭にかぎ括弧でくくられた態様(使用標章5)で表示されている。
したがって、乙第2号証は、「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」の包装箱に本件商標が使用されている事実を示すものである。
ウ 上記したように、本件商標権者がマイタケ入りカレーの包装箱に使用標章3、4及び5を表示して販売した行為は、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」に本件商標及び本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して譲渡した行為として、商標法第2条第3項第1号及び同項第2号の使用行為に該当する。
エ 本件商標権者は、きのこの一種であるエリンギ入りカレーも販売しており、当該エリンギ入りカレーも、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」に該当する商品である。
そして、上記エリンギ入りカレーの包装箱の正面にも、乙第1号証と同様に、使用標章3が表示されており(乙3)、その包装箱の裏面にも、乙第2号証と同様に、使用標章4及び5が表示されている(乙4)。
したがって、本件商標権者が上記エリンギ入りカレーの包装箱に使用標章3、4及び5を表示して販売した行為は、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」に本件商標及び本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して譲渡した行為として、商標法第2条第3項第1号及び同項第2号の使用行為に該当する。
(2)要証期間の日本国内での使用について
ア 被請求人は、本件商標権者が要証期間に乙第1号証ないし乙第4号証に示す包装箱に入った「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」を販売していた事実を明らかにするため、2016年8月から10月にかけて本件商標権者が発行した「請求書(控)」の写しを乙第5号証ないし乙第8号証として提出する。
上記「請求書(控)」には、商品名、商品ごとの販売数量、請求書の発行日付、請求先の名称及び住所等が表示されているが、そのうちの請求先の名称及び住所は、個人情報保護の観点から黒く塗りつぶして提出する。
なお、上記「請求書(控)」において、商品名として記載されている「マイタケカレー」及び「エリンギカレー」は、乙第1号証ないし乙第4号証に示す包装箱に入った商品を指すものである。
イ 2016年10月19日の「日本食糧新聞」(乙9)には、本件商標「菌活」に関する記事とともに、乙第1号証に示すマイタケ入りカレーの包装箱の正面及び乙第3号証に示すエリンギ入りカレーの包装箱の正面の写真も掲載されている。当該写真には、マイタケ入りカレーの包装箱及びエリンギ入りカレーの包装箱の各正面の右上方に使用標章3が表示されていることは明らかであるから、これにより、遅くとも2016年10月19日に、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」の包装箱に本件商標と社会通念上同一と認められる商標が使用されていた事実が示されている。
2 平成29年9月29日付け口頭審理陳述要領書における主張
(1)使用標章3について
ア 乙第1号証及び乙第3号証の右上方には使用標章3が表示されており、その表示の前には「きのこで」の文字も表示されているが、当該文字は、使用標章3に比べて小さい。
また、使用標章3は、その構成中、「菌」の文字の「口」の内部をきのこの図形に置き換えたものとしたことに伴い、「活」の文字の「口」の部分も通常より拡大して、2つの文字の書体の統一性を図っている一方、「きのこで」の文字は、通常の書体である。
この点について、請求人は、「きのこで」と使用標章3とがほぼ同一の書体、同一の大きさ、等間隔にて、一連一体にまとまりよく表されていると主張するが、実際には書体が全く異なる上、文字の大きさも異なるので、その主張は、事実に反する。
イ 使用標章3と「きのこで」の文字の表示とは、自他商品識別機能において大きな差がある。「菌活」は、被請求人による造語であり、被請求人が平成25年3月20日から「菌活」を使用した広告宣伝活動を継続して行った結果、被請求人の商標として周知性を獲得している(乙10、乙11)。そして、本件商標「菌活」が周知性を獲得した結果、食品分野の取引者及び需要者は、被請求人(ホクト)といえば「菌活」、「菌活」といえば被請求人(ホクト)と認識しており、「菌活」の語の自他商品識別機能は高い。
他方、「きのこで」の文字は、食材「きのこ」と接続助詞「で」からなり、本件審判の請求に係る商品は、きのこに関する商品(きのこ入り即席カレー、きのこ入りカレー)であるため、取引者及び需要者は、「きのこで」の表示を材料名及び接続助詞と理解するにすぎず、使用標章3のみが自他商品識別機能を有するものと認識する。
この点について、請求人は、「きのこで」と使用標章3から一つのまとまった観念を生じる旨主張するが、その主張は、自他商品識別機能の強弱を無視し、本件商標が周知であるという商取引の実情を考慮していないものであって、妥当ではない。
なお、登録商標に他の文字等を付加して使用する場合であって、当該付加した文字等が使用に係る商品又は役務との関係で自他商品識別機能を果たさないときは、自他商品識別機能を有する部分について登録商標と社会通念上同一の商標と認められるとした審決例は、以下のとおりであり、これらの審決例からすれば、使用標章3に自他商品識別機能を有しない文字「きのこで」が付加されて使用されている場合には、自他商品識別機能を有する使用標章3について、登録商標と社会通念上同一か否かが判断されるべきである。
(ア)取消2014-300507(乙12)
(イ)取消2014-301026(乙13)
(ウ)取消2014-300636(乙14)
(エ)取消2014-300479(乙15)
ウ 使用標章3における「禾」の部分をきのこの図形に置き換える着想は、「菌」の漢字が「きのこ」の意味を有することにヒントを得ている(乙16)。「禾」は、「ノ」と「木」から構成されるため、きのこの図形は、「ノ」の部分を「横に伸びたきのこの笠」で表し、「木」の部分を「きのこの笠から左斜め下方に延びたきのこの柄」で表している。
この点について、草冠の下に「口」が配された漢字は、「菌」、「苗」、「茵」、「茴」、「薗」のように複数あるが、そのうち、取引者及び需要者が認識可能なものは、「菌」及び「苗」のみである。そして、「菌」の「口」の内部は「禾」であり、「苗」の「口」の内部は「十」であるが、きのこの図形は、柄(縦)の部分が笠(横)部分から上方に突き出ていないのに対し、「苗」の「十」の部分は、縦線が横線から上方に突き出ているので、当該きのこの図形が「十」を表すと認識する者はいない。
よって、取引者及び需要者は、使用標章3における「菌」の部分について、「苗」とは認識せず、「菌」としか認識しない。
エ 使用標章3は「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」の包装箱に表示されるものであり、きのこは菌類に分類されるものであるから、使用標章3に接する取引者及び需要者は、使用標章3における「菌」の部分は「菌」を表したものと容易に認識し、菌類とかけ離れた植物である「苗」を認識することはない。
また、使用標章3は、「菌活」が被請求人の商標として周知性を獲得してから使用されているので、取引者及び需要者は、使用標章3における「菌」の部分は「菌」を表したものと迷わず認識する。
したがって、取引者及び需要者は、使用標章3における「菌」の部分を「菌」と同一と認識するので、使用標章3は、本件商標と同一の称呼及び観念を生じるといえるから、使用標章3と本件商標とは、社会通念上同一と認められる商標と判断されるべきである。
なお、乙第1号証及び乙第3号証から明らかなように、包装箱正面の最上部右側には使用標章3が、同じく左側にはきのこに関する会社として周知な本件商標権者のハウスマークが表示され、その次の行に本件商標権者の名称「ホクト」の表示、さらに、その次の行には原材料名及び普通名称からなる商品名「マイタケカレー」が表示されているところ、食品分野の商取引においては、代表的出所標識と個別商標の併記が普通に行われており、当該ハウスマーク及び「ホクト」が本件商標権者自体を表す代表的出所標識であることに鑑みれば、当該包装箱に接する取引者及び需要者は、使用標章3を「きのこ入り即席カレー,きのこ入りカレー」の商標として認識する。
(2)使用標章4について
乙第2号証及び乙第4号証に示す包装箱の裏面の最上方には、使用標章4が、他の文字とは異なる色で、かつ、他の文字より大きく表示されているところ、使用標章4は、取引者及び需要者の印象に残りやすい包装箱の最上方に、他の文字とは明確に区別されて表示されているので、取引者及び需要者は、使用標章4を一瞬見ただけでも印象に強く残るといえる。
この点について、請求人は、使用標章4が他の文字とともに記載されたものであって、「菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動」の意味を有することを理由に、使用標章4が出所識別機能を有しない旨主張するが、本件商標は、いわゆる識別機能を有するものとして商標登録が認められたものであり、造語である本件商標の意味・語源である「菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動」が本件商標の出所識別機能を否定する理由になるはずはなく、上述のとおり、本件商標は、本件商標権者の商標として周知であるから、使用標章4も、当然に出所識別機能を有する。
したがって、使用標章4は、他の文字とは明確に区別されて記載されていて、出所識別機能を有する態様で使用されており、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。
(3)使用標章5について
使用標章4の下には、造語である本件商標の意味・語源を説明する文章の「文頭」に、かぎ括弧を付けて他の文字と区別された使用標章5が表示されているところ、当該文章は、「菌活」が本件商標権者による造語であり、直ちに特定の意味合いを想起させるものではないため、本件商標権者が商標「菌活」に込めた意味合いを需要者へ伝えるために記載されているものである。
そして、使用標章5が本件商標の意味・語源を説明する文章の「文頭」にかぎ括弧でくくられて商標として記載されているのに対し、請求人が提出した甲第9号証及び甲第10号証の審決は、いずれも登録商標が文章の「途中」に記載されたものであるところ、文章の「文頭」に「かぎ括弧を付けて」商標として記載されるか、文章の「途中」に記載されるかで、取引者及び需要者の受ける印象は全く異なるから、使用標章5は、当該審決のいずれとも事案を異にするものであり、この点に関する請求人の主張を裏付ける根拠にはなり得ない。
したがって、使用標章5は、本件商標と同一の商標であり、文章の「文頭」の商標として表示されているので、出所識別機能も有する。
(4)請求人の主張に対する反論
請求人は、使用標章3に関して、標準文字からなる登録商標がデザイン化されて使用されていた事案に係る審決例として甲第4号証及び甲第8号証を示すが、当該審決例は、いずれも元の文字が判別できないほどにデザイン化された商標を使用している事案であり、元の文字「菌」と同一と認識できるものを使用する使用標章3とは事案を異にするものである。
また、甲第5号証ないし甲第7号証の審決例は、登録商標自体がデザイン化されたものであり、標準文字からなる本件商標とは事案を異にする。
したがって、請求人が示す審決例は、いずれも本件に関する請求人の主張を裏付ける根拠にはなり得ない。
3 平成29年11月17日付け上申書における主張
(1)被請求人は、乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱の使用の開始時期及び終了時期の証明をするため、乙第17号証として、当該包装箱を製造した会社の社員の陳述書を提出する。
上記陳述書においては、「乙第1号証に示される図案を正面として乙第2号証に示される図案を裏面とした包装箱の製造を受任し、平成28年3月25日ないし同年10月20日の間」本件商標権者へ納品した旨及び「乙第3号証に示される図案を正面として乙第4号証に示される図案を裏面とした包装箱の製造を受任し、平成28年3月25日ないし同年10月20日の間」本件商標権者へ納品した旨が陳述されている。
上記陳述内容からすれば、本件商標権者が、乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱について、初回納品日(平成28年3月25日)以後に使用を開始し、最終納品日(平成28年10月20日)以降に使用を終了したことが推認可能である。
そして、上記初回納品日及び最終納品日のいずれも、要証期間である。
なお、被請求人は、乙第17号証について、営業秘密の保護の観点から、陳述者の氏名及び住所をマスキング(黒塗り)して提出する。
(2)被請求人は、乙第5号証ないし乙第8号証に係る請求書(控)に記載された「マイタケカレー」及び「エリンギカレー」が乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱に入っていたことの証明をするため、乙第18号証として、乙第7号証に係る請求書(控)のあて先である会社の支社長による陳述書を提出する。
上記陳述書においては、「商標『菌活』が付された乙第1号証及び乙第2号証に示す包装箱入りの商品『ホクト マイタケカレー』を2016年9月に計300個受領」した事実及び「商標『菌活』が付された乙第3号証及び乙第4号証に示す包装箱入りの商品『ホクト エリンギカレー』を2016年9月に計300個受領」した事実が陳述されている。
したがって、乙第7号証に係る請求書(控)に記載された「マイタケカレー」及び「エリンギカレー」が乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱に入っていた事実は、当該請求書(控)のあて先の会社の支社長によって証明されたと思量する。
なお、被請求人は、乙第18号証について、営業秘密の保護の観点から、陳述者の氏名及び住所をマスキング(黒塗り)して提出する。また、乙第18号証の下方に乙第7号証に記載の住所から移転した旨の記載があるのは、乙第18号証に記載された住所が移転後の住所のためである。
他方、乙第5号証、乙第6号証及び乙第8号証に係る請求書(控)に記載された「ホクトマイタケカレー」及び「ホクトエリンギカレー」が乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱に入っていた事実については、後述する乙第19号証ないし乙第21号証及び乙第24号証ないし乙第26号証からも推認可能である。すなわち、2016年9月9日から同年11月25日にわたる複数のブログの記事に乙第1号証ないし乙第4号証に係る包装箱の写真が掲載されていることからすれば、乙第5号証、乙第6号証及び乙第8号証に係る請求書(控)が発行された同年8月から10月の時点で、「ホクトマイタケカレー」の包装箱が乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱であり、「ホクトエリンギカレー」の包装箱が乙第3号証及び乙第4号証に係る包装箱であったといえる。
なお、乙第5号証、乙第6号証及び乙第8号証に係る請求書(控)に関しては、そのあて先である会社の協力が得られなかったため、上記乙第7号証と同様の陳述書の提出は断念する。
(3)乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱の譲渡例
被請求人は、商標法第2条第3項第1号及び同項第2号に該当する商標の使用を証明するため、使用標章3、4及び5が付された乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱が要証期間に譲渡されたこと示す例として、乙第19号証ないし乙第23号証を提出する。
ア 乙第19号証は、2016年9月9日付けの個人のブログ記事であり、乙第1号証に係る包装箱の正面写真が掲載されている。
乙第19号証に係るブログ記事の執筆者は、記事のタイトル「176商品目【ホクト マイタケカレー】カレーで菌活できるって!?」に「菌活」の語を含めるとともに、記事に「菌活」の語のタグを付している。これは、ブログ記事の執筆者が乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱に記載の使用標章3、4及び5から本件商標を強く認識したためと思われる。
したがって、使用標章3、4及び5は、本件商標と同一又は社会通念上同一の商標として出所識別機能を有していると思量する。
なお、上記ブログ記事の執筆者は、特に、使用標章5に着目して記事に引用している。
イ 乙第20号証は、2016年11月22日付けの個人のブログ記事であり、乙第1号証に係る包装箱の正面写真が掲載されている。
ウ 乙第21号証は、株主優待に関する2016年11月3日付けの個人のブログ記事であり、乙第1号証に係る包装箱の正面写真が掲載されている。
エ 乙第22号証には、乙第1号証と同様の画像が掲載されており、「ホクト マイタケカレー」の発売日2016年4月11日が明記されている。
オ 乙第23号証は、2017年3月17日付けの個人のブログ記事であり、乙第1号証に係る包装箱の正面写真、乙第2号証に係る包装箱の裏面写真及び「ホクト マイタケカレー」を食べる直前の写真が掲載されている。
そして、上記ブログ記事は、2017年3月17日付けのものではあるが、本件商標権者が小売店に販売し、小売店が執筆者に販売した経緯を鑑みれば、乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱は、要証期間に、本件商標権者から小売店へ譲渡されたものと思われる。
ところで、乙第23号証に示すブログ記事の執筆者は、記事のタイトルを「菌活カレー」としているが、当該「菌活カレー」の語は、乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱に記載がない。よって、当該「菌活カレー」の語は、ブログ記事の執筆者による造語といえ、その執筆者は、乙第1号証及び乙第2号証に係る包装箱に記載の使用標章3、4及び5から本件商標を強く認識し、商品の普通名称である「カレー」の語と結合させて「菌活カレー」の語を創作したものと推察される。ブログ記事の執筆者は、使用標章3、4及び5から本件商標を想起しているので、当該各使用標章は、本件商標と同一又は社会通念上同一の商標として出所識別機能を有している。
なお、上記ブログ記事の執筆者は、特に、使用標章5に着目して記事に引用している。
(4)乙第3号証及び乙第4号証に係る包装箱の譲渡例
被請求人は、商標法第2条第3項第1号及び同項第2号に該当する商標の使用を証明するため、使用標章3、4及び5が付された乙第3号証及び乙第4号証に係る包装箱が要証期間に譲渡されたこと示す例として、上記(3)において述べた乙第21号証に加え、乙第24号証ないし乙第27号証を提出する。
ア 乙第21号証には、乙第3号証に係る包装箱の正面写真も掲載されている。
イ 乙第24号証は、2016年11月23日付けの個人のブログ記事であり、乙第3号証及び乙第4号証に係る包装箱の正面写真及び裏面写真が掲載されている。
なお、上記包装箱の裏面写真の右下には、「賞味期限 2018.03.24」と記載されている。
ウ 乙第25号証は、2016年10月24日付けの個人のブログ記事であり、乙第3号証及び乙第4号証に係る包装箱の正面写真及び裏面写真が掲載されている。
エ 乙第26号証は、2016年11月25日付けの個人のブログ記事であり、乙第3号証に係る包装箱の正面写真が掲載されている。
オ 乙第27号証には、乙第3号証と同様の画像が掲載されており、「ホクト エリンギカレー」の発売日2016年4月11日が明記されている。
(5)乙第2号証及び乙第4号証に係る包装箱の裏面に記載された使用標章6に関する主張について
ア 乙第2号証及び乙第4号証に係る包装箱の裏面の左下には、使用標章6の記載がある。使用標章6は、使用標章3、4及び5のいずれもが本件商標の使用であることを明確にするために、特に明記されたものであって、商標法第73条に記載されている「商標登録表示」であり、本件商標権者は、販売する商品に商標登録表示を付することに努めている。
そして、本件商標権者が「ホクト マイタケカレー」及び「ホクト エリンギカレー」に使用標章3、4、5及び6を付することは、商標法第2条第3項第1号に該当し、本件商標権者が「ホクト マイタケカレー」及び「ホクト エリンギカレー」を販売(譲渡)することは、同項第2号に該当する。
また、本件商標権者は、乙第1号証及び乙第2号証に示す「ホクト マイタケカレー」の包装箱及び乙第3号証及び乙第4号証に示す「ホクト エリンギカレー」の包装箱について、使用標章3、4、5及び6をそれぞれ同じ位置に配することで、きのこ入り即席カレーの商品シリーズにおける本件商標の使用方法を統一しており、使用標章3、4、5及び6は一つの包装箱の正面と裏面に印刷されているものであるため、取引者及び需要者は、それらの使用標章を分離して認識することはなく、それらの使用標章を一体として認識し、包装箱に本件商標が表示されていると強く認識する。
現に、乙第19号証においては、ブログ記事のタイトルに「菌活」の語が含まれるとともに、ブログ記事に「菌活」の語のタグが付けられており、ブログ記事の執筆者は、使用標章3、4、5及び6を一体的に認識して本件商標を記憶したものと思量する。同様に、乙第23号証においても、ブログ記事のタイトルは「菌活カレー」であり、ブログ記事の執筆者は、使用標章3、4、5及び6を一体的に認識して本件商標を記憶したものと思量する。
したがって、使用標章3、4、5及び6は、全て出所識別機能を有する商標の使用に該当する。
イ 使用標章6は、比較的小さな文字で記載されているものの、加工食品である即席カレーを購入する際は、包装箱の正面のみならず、裏面に記載された原材料名、内容量、製造所等も確認する場合が多く、包装箱の裏面に記載された比較的小さな文字も確認されやすい傾向にあるため、取引者及び需要者は、使用標章6についても確認すると思量する。
現に、乙第23号証及び乙第24号証において、包装箱の裏面に比較的小さな文字で記載された「製造所 株式会社アーデン」に関して言及されていることからすれば、その文字と同程度の大きさで記載された使用標章6についても認識し、「菌活」が登録商標であることを認識すると思量する。
4 平成29年12月12日付け上申書における主張
(1)請求人は、乙第17号証及び乙第18号証について、いずれも陳述者の名称及び住所がマスキングされているため、その陳述内容の真正性を確かめることができない旨主張するが、被請求人は、審判合議体から要請があれば、審判合議体のみに対し、そのマスキングのない原本を提出して取調べを受ける用意がある。
また、乙第18号証の原本は、1枚の用紙であって、別紙が貼付される余地などない。
(2)被請求人は、乙第20号証、乙第23号証、乙第24号証及び乙第26号証に示す各ブログ記事について、URLを最後まで表示させて印刷したものを乙第20号証-1、乙第23号証-1、乙第24号証-1及び乙第26号証-1として提出する。
(3)請求人は、ウェブサイト「楽天市場」のトップページで「ホクト マイタケカレー」及び「ホクト エリンギカレー」と検索しても、乙第22号証及び乙第27号証に係る検索結果が表示されないこと、並びに、ウェイバックマシンにより参照しても、乙第22号証及び乙第27号証に係るURLのアーカイブ情報が存在しないことを根拠に、乙第22号証及び乙第27号証の存在及び履歴が確認できない旨主張するが、乙第22号証及び乙第27号証のそれぞれの下部に記載されているURLについて検索すれば、乙第22号証及び乙第27号証に示したウェブページが表示される。
また、検索サイトの「Google」及び「YAHOO!」により、「楽天市場 ホクト マイタケカレー」及び「楽天市場 ホクト エリンギカレー」について検索すると、検索結果の上位に乙第22号証及び乙第27号証に示したウェブページが表示される。
したがって、請求人が主張する、楽天市場のトップページで検索しても検索結果に表示されないこと及びウェイバックマシンにより参照しても乙第22号証及び乙第27号証に係るURLのアーカイブ情報が存在しないことは、乙第22号証及び乙第27号証の存在及び履歴が確認できない理由にはならない。
なお、被請求人は、2017年12月11日付けで、インターネット上のウェブサイトをキャッシュとして取得、保存するウェブサイト「archive.is」(https://archive.is)に、乙第22号証及び乙第27号証に示したウェブページを保存したので、今後、仮に乙第22号証及び乙第27号証に示したウェブページが削除されたとしても、当該ウェブサイトで乙第22号証及び乙第27号証に係るURLを検索すれば、被請求人が保存したウェブページの内容が表示される。

第4 当審の判断
1 被請求人の主張及び同人の提出に係る乙各号証によれば、以下の事実が認められる。
(1)被請求人である本件商標権者は、2016年(平成28年)10月19日には、自己の商品として、「ホクト エリンギカレー」と称する商品を販売しており、その包装箱の表面及び裏面には、それぞれ、乙第3号証及び乙第4号証に係る文字や図形等の表示がされていた(乙3、乙4、乙9、乙24-1)。
(2)上記「ホクト エリンギカレー」の包装箱には、その表面に「ホクト」及び「エリンギカレー」の各文字が二段に表示されており、その裏面に商品の販売者が本件商標権者である旨の記載や、商品がレトルトパウチ食品であって、エリンギ等を原材料とするカレーである旨の記載がある(乙3、乙4、乙9、乙24-1)。
また、上記包装箱の裏面には、その最上段に使用標章4である「菌活とは」(その構成中の「菌活」の文字部分は、他の文字に比して大きく表され、かつ、暗めの芥子色で彩色されている。)の文字が表示されており、その直下に「『菌活』とは菌の力を利用した食品を食べることで、健康やキレイを目指す活動のこと。」の使用標章5に係る記載があるほか、その裏面の下段左方には、本商品の問合せ先としての「ホクト株式会社」の記載とともに、使用標章6である「『菌活』はホクト(株)の登録商標です。」の記載がある。
2 本件商標の使用について
上記1において認定した事実によれば、本件商標権者は、要証期間である2016年(平成28年)10月19日には、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入りカレー,きのこ入り即席カレー」の範ちゅうに含まれる「エリンギ等を原材料とするカレー(レトルトパウチ食品)」を販売していたといえる。
また、上記カレーの包装箱の裏面には、本件商標と社会通念上同一と認められる「菌活」の文字が3か所に表示されているところ、当該「菌活」の文字自体は、一般の辞書類に載録されている語ではない。そして、当該文字については、それが本件商標権者の所有する登録商標である旨の表示がされている。
そうすると、上記カレーの包装箱に接する者は、その裏面に表示されている「菌活」の文字について、本件商標権者の所有する登録商標であることを看取、把握するといえるから、上記カレーの包装箱には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が付されていたとみるのが相当である。
してみれば、本件商標権者は、要証期間に、本件審判の請求に係る商品中の「きのこ入りカレー,きのこ入り即席カレー」について、その包装に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付したものを譲渡した又は引き渡した(商標法第2条第3項第2号にいう使用)ことが優に推認できる。
3 むすび
以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標権者が、本件審判の請求に係る商品について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 使用標章1ないし使用標章3


2 使用標章4ないし使用標章6
(「ホクト エリンギカレー」の場合)


(上記1及び2に係る各標章の色彩については、原本参照のこと。)

審理終結日 2019-02-15 
結審通知日 2019-02-19 
審決日 2019-03-06 
出願番号 商願2013-8173(T2013-8173) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (W29)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 福田 洋子 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 田中 敬規
小松 里美
登録日 2013-12-27 
登録番号 商標登録第5639700号(T5639700) 
商標の称呼 キンカツ 
代理人 特許業務法人太陽国際特許事務所 
代理人 田岡 洋 
代理人 早川 裕司 
代理人 村雨 圭介 
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