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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W10
管理番号 1350812 
審判番号 不服2018-13775 
総通号数 233 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-05-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-10-17 
確定日 2019-05-07 
事件の表示 商願2017-97407拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「MRA」の欧文字を標準文字で表してなり,第10類「医療用生化学自動分析装置及びその部品,医療用の純水・超純水製造装置並びにその部品及び附属品」を指定商品として,平成28年11月7日に登録出願された商願2016-123522に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同29年7月21日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は,「本願商標は,『MRA』の欧文字を標準文字で表してなるところ,医療用機械器具の業界において,『MRA』は,『[magnetic resonance angiography]磁気共鳴血管撮影。核磁気共鳴を利用して血流を画像化する技術。』を理解させ,新聞記事情報やインターネット検索情報等を参照すると,『MRA』を活用した検査(MRA検査)が実際に行われ,MRA検査を行うための医療用検査装置や医療用画像分析のための商品が実際に取引されている実情が見受けられる。このような事情を鑑みると,本願商標を本願の指定商品に使用した場合,これに接する需要者・取引者は,本願の指定商品と医療用機械器具との隣接性ゆえに,本願の指定商品が,あたかも『MRA検査を行うための医療用検査装置や医療用画像分析装置』であるかのように,商品の品質について誤認を生ずるおそれがあるから,商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,「MRA」の欧文字を標準文字で表してなるところ,原審も摘示しているとおり,医療用機械器具との関係において,「MRA」の欧文字は,「[magnetic resonance angiography]磁気共鳴血管撮影。核磁気共鳴を利用して血流を画像化する技術。」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有する語である。
ところで,請求人は,証拠方法として,甲第1号証ないし甲第9号証を提出しており,これによれば,以下の事実が認められる。
医療分野においては,「X線を使わずに,磁場と電波を使って体の中を見る画像診断装置」として「MRI(「magnetic resonance imaging」の略で,核磁気共鳴画像法)装置」が広く知られているところ,「MRA」は,当該MRI装置を使用した血管撮像のことで,造影剤を使用せずに脳全体に張り巡らされている血管だけを描き出すことができ(甲5?甲8),数多くのMRI検査メニューの一種である(甲5,甲6)。
(2)本願商標の指定商品(以下「本願商品」という。)について
本願商品中の「医療用生化学自動分析装置及びその部品」は,血液や尿などの体液成分を検体とし,糖やコレステロール,タンパク,酵素などの各種成分の測定を行う装置及びその部品であり(甲1),また,「医療用の純水・超純水製造装置並びにその部品及び附属品」は,不純物を含まないか,あるいは,ほとんど含まない,純度の高い水(純水又は超純水)を製造し,それを生化学自動分析装置などに供給する装置並びにその部品及び附属品である(甲2,甲3)。
(3)商標法第4条第1項第16号該当性について
医療現場で行われる臨床検査は,一般的に,患者から採取した血液や尿,便,細胞などを調べる「検体検査」と心電図や脳波など患者を直接調べる「生理機能検査」の2つに大きく分けられる(甲9)。
本願商品は,主に「検体検査」の中の「生化学(的)検査」において,血液中の糖質,たん白質,ビタミン,ホルモンなどを調べ,臓器の異常を把握することを目的に使用される商品である。
一方,「MRA」とは,脳全体に張り巡らされている血管だけを画像化する技術(血管撮像)の意味を有する語であり,MRI装置を用いた血管撮像の検査(MRA検査)は,「生理機能検査」の中の「磁気共鳴画像検査」の一種である。
以上のことからすれば,MRI装置を使用した頭部の血管の状態を画像化する検査が「MRA検査」と称されているとしても,本願商品は,医療用生化学自動分析装置及び純水・超純水製造装置で,主に「検体検査」において使用されるものであるから,「MRA」の欧文字が,本願商品との関係において,直ちに商品の品質,用途,使用目的を,直接的又は具体的に表示するものとして,一般に理解されているとはいい難い。
また,当審において調査しても,本願商品を取り扱う業界において,「MRA」の欧文字が商品の品質(用途)を表すものとして,取引上一般に使用されている事実も発見できなかった。
加えて,実際に本願商品を用いた検体検査やMRA検査等の臨床検査を行う者は,臨床検査技師という国家資格を有する専門職及び医師(臨床検査専門医)であり,専門的知識を有する者である。
そうすると,本願商標「MRA」の欧文字を,本願商品に使用しても,その商品の品質について誤認を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって,本願商標が,商標法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取り消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決日 2019-04-16 
出願番号 商願2017-97407(T2017-97407) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W10)
最終処分 成立 
前審関与審査官 豊田 純一 
特許庁審判長 榎本 政実
特許庁審判官 平澤 芳行
浜岸 愛
商標の称呼 エムアアルエイ 
代理人 特許業務法人YKI国際特許事務所 
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