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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W10
審判 一部申立て  登録を維持 W10
審判 一部申立て  登録を維持 W10
審判 一部申立て  登録を維持 W10
管理番号 1347924 
異議申立番号 異議2018-900201 
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2019-02-22 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-07-31 
確定日 2019-01-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第6046466号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第6046466号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第6046466号商標(以下「本件商標」という。)は,「&TERUMORE」の記号及び欧文字を標準文字で表してなり,平成30年2月28日に登録出願,第10類「吸い飲み,矯正機械器具,おしゃぶり,健康帯,ペッサリー,医療用指サック,脱腸帯,哺乳用具,耳かき,腹帯」及び第20類「まくら,揺りかご,屋内用ブラインド,装飾用ビーズカーテン,衣服用ハンガー,きゃたつ及びはしご(金属製のものを除く。),寝具類(リネン製品除く。),座布団,日よけ」を指定商品として,同年5月15日に登録査定,同月25日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由において引用する商標は以下の7件であり,いずれも現に有効に存続しているものである(以下,これらをまとめて「引用商標」ということがある。)。
1 登録第784081号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様:別掲1のとおり
指定商品:第5類「医療用腕輪」,第10類「医療用機械器具」の他,第1類,第9類及び第12類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日:昭和41年9月12日
設定登録日:昭和43年6月19日
書換登録日:平成20年1月23日
2 登録第2179352号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様:別掲2のとおり
指定商品:第3類「つけづめ,つけまつ毛」,第8類「ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつげカール器,マニキュアセット」,第10類「耳かき」,第18類「携帯用化粧道具入れ」,第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。)」,第26類「つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」の他,第14類,第18類,第25類及び第26類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日:昭和61年9月29日
設定登録日:平成元年10月31日
書換登録日:平成21年8月5日
3 登録第2322329号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様:別掲2のとおり
指定商品:第10類「医療用機械器具」
出願日:昭和61年7月7日
設定登録日:平成3年7月31日
書換登録日:平成13年7月18日
4 登録第4857796号の1商標(以下「引用商標4」という。)
商標の態様:別掲2のとおり
指定商品及び指定役務:第3類「つけづめ,つけまつ毛」,第5類「医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環」,第8類「ピンセット,ひげそり用具入れ,ペディキュアセット,まつ毛カール器,マニキュアセット」,第10類「おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,綿棒,指サック,避妊用具,耳かき」,第14類「貴金属製コンパクト」,第18類「携帯用化粧道具入れ」,第21類「デンタルフロス,化粧用具」,第26類「つけあごひげ,つけ口ひげ,ヘアカーラー(電気式のものを除く。)」の他,第1類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務
出願日:平成16年5月28日
設定登録日:平成17年4月15日
5 登録第4857796号の2商標(以下「引用商標5」という。)
商標の態様:別掲2のとおり
指定商品:第10類「医療用機械器具」
出願日:平成16年5月28日
設定登録日:平成17年4月15日
6 登録第784081号防護第3号(以下「引用商標6」という。)
商標の態様:別掲3のとおり
指定商品:第1類ないし第5類,第8類ないし第10類,第16類,第19類,第21類及び第30類に属する商標登録原簿に記載の商品
出願日:平成4年3月31日
設定登録日:平成6年7月27日
書換登録日:平成16年9月15日
7 登録第4857796号の2防護第1号(以下「引用商標7」という。)
商標の態様:別掲2のとおり
指定商品及び指定役務:第1類ないし第45類に属する商標登録原簿に記載の商品及び役務
出願日:平成23年1月27日
設定登録日:平成23年9月30日

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は,その指定商品中,第10類「全指定商品」(以下「本件申立商品」という。)について,商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されているものであるので,同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第24号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
本件商標は欧文字記号交じり表記で「&TERUMORE」と書してなるところ,その構成中の一部に申立人を示す著名な商標「TERUMO」の文字を有していることから,「TERUMO」の文字部分が,取引者・需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められ,本件商標から「アンドテルモア」の他,「テルモア」の自然的な称呼も生じ,その場合,引用商標1ないし引用商標5から生ずる「テルモ」の称呼と類似の称呼が生じ,さらに外観や観念を併せ考慮すると互いに類似の商標である。
また,本件商標と引用商標1ないし引用商標5とは,その指定商品も同一又は類似のものである。
よって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 商標法第4条第1項第15号について
引用商標は,申立人の商標として,医療関係従事者の間で広く知られている(甲7,甲8)から,これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合,商品の出所につき混同を生ずるおそれがある。
よって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当する。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は,「&TERUMORE」の記号と欧文字からなるところ,これらを構成する記号と文字は,同じ書体,同じ大きさ,同じ間隔で外観上一体的に表されており,構成全体から生じる「アンドテルモア」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
そして,本件商標の構成中「&」の記号が「and(・・・と)」の意味を有する記号であり,「TERUMORE」の文字が,辞書等に載録のない文字であるとしても,記号及び文字のいずれかが,看者の注意を惹き,強く印象されるというような特段の事情は見当たらないから,本件商標はその構成全体をもって一体の造語と認識されるものである。
そうすると,本件商標は,その構成全体に相応して,「アンドテルモア」の称呼を生じ,特定の観念は生じないというべきである。
(2)引用商標1ないし引用商標5について
ア 引用商標1について
引用商標1は別掲1のとおり「TERUMO」の欧文字を書してなるところ,該文字は辞書類に載録のない文字であり,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
そうすると,引用商標1は,その構成文字に相応して「テルモ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2ないし引用商標5について
引用商標2ないし引用商標5は別掲2のとおり図形と「TERUMO」の欧文字からなるところ,文字部分と図形部分とは,視覚上分離して観察され得るものであるばかりでなく,これらを常に一体不可分のものとしてのみ観察しなければならない特段の事情も見いだし得ないものであるから,それぞれが独立して自他商品・役務の識別標識としての機能を果たし得るものである。
そこで,「TERUMO」の文字部分についてみるに,該文字は,引用商標1と同じつづりである。
そうすると,引用商標2ないし引用商標5は,上記アと同様にその構成文字に相応した「テルモ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
なお,引用商標2ないし引用商標5の図形部分は,特定の事物を表したもの又は何らかの意味合いを表すものとして認識されているというべき事情は認められないから,特定の称呼及び観念は生じない。
(3)本件商標と引用商標1ないし引用商標5の類否について
ア 本願商標と引用商標1の類否について
本件商標と引用商標1を比較するに,外観においては,「&」の記号及び文字部分の語尾における「RE」の文字の有無の差異を有するものであるから,外観上,十分に区別できるものである。
次に,称呼においては,本件商標から生じる「アンドテルモア」の称呼と引用商標1から生じる「テルモ」の称呼とは,語頭の「アンド」及び語尾の「ア」の音の有無により,その音構成及び音数において明確な差異を生ずるものであるから,両者は,称呼上,明確に聴別できるものである。
そして,観念においては,本件商標と引用商標とは特定の観念を生じないものであるから比較することはできない。
イ 本願商標と引用商標2ないし引用商標5の類否について
本件商標と引用商標2ないし引用商標5を比較するに,外観においては,「&」の記号,文字部分の末尾における「RE」の文字及び引用商標2ないし引用商標5の構成中にある図形部分の差異を有するものであるから,外観上十分に区別できるものである。
また,本件商標と引用商標2ないし引用商標5の文字部分を比較したときには,上記ア同様の差異を有するものであるから,外観上,十分に区別できるものである。
次に,称呼においては,本件商標と引用商標2ないし引用商標5とは,上記アと同様の差異が生じるものであるから,両者は,称呼上,明確に聴別できるものである。
そして,観念においても,本件商標と引用商標2ないし引用商標5とは,上記アと同様に比べることはできない。
ウ まとめ
そうすると,本件商標と引用商標1ないし5とは観念において比較することができないものの,外観においては,区別し得るものであり,また,称呼においても十分に聴別できるものであるから,その称呼,外観及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両商標をそれぞれ同一又は類似の商品に使用しても,その出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当であり,両商標は,非類似の商標というべきである。
(4)小括
以上のとおり,本件商標と引用商標1ないし引用商標5とは,非類似の商標であるから,本件申立商品と引用商標1ないし引用商標5の指定商品が同一又は類似であるとしても,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1) 引用商標の周知著名性について
申立人の提出に係る証拠及び同人の主張については,以下のとおりである。
ア 申立人について
申立人は,体温計の国産化を目的として1921年(大正10年)に設立された赤線検温器株式会社を前身とし,1974年(昭和49年)に現在の社名へ変更した。
申立人は,医療機器事業,医薬品事業,ヘルスケア事業等に関連する事業活動を国内外において多角的に展開している。
2018年(平成30年)3月現在,申立人は,申立人の連結子会社96社,持分法適用関連会社5社と共に「テルモグループ」を形成しており,2018年(平成30年)3月期の連結売上高は5,878億円である(甲10,甲11)。
イ 申立人の有する登録商標について
申立人の有する登録商標の一部は,防護標章登録されている(甲7,甲8)。
これらの標章は,申立人及びテルモグループの商号として,及び製造販売に係る商品又は提供に係る役務を表示するものとして現在に至るまで継続して使用されているものである。
申立人の有する登録商標は,社団法人国際工業所有権保護協会日本部会発行の日本有名商標集及び英文ジャーナル「A.I.P.P.I」のFAMOUS TRADEMARKS IN JAPANにも長年に亘り著名商標として掲載されている(甲12?甲19)。
ウ 申立人の製造に係る商品について
申立人の製造に係る商品には,体温計,転倒予防靴下等の一般の需要者向け商品が含まれる(甲24)。
エ 上記アないしウの事実によれば,引用商標は,本件商標の登録出願日前から登録査定日はもとより現在まで継続して,医療機器等,申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして,医療機器の取扱いに係る者等の間では,一定程度知られているものと認められる。
しかしながら,申立人の業務に係る商品には,一般需要者向けの商品も見受けられるものの,それらの広告回数,商品別のシェア及び売上高等は不明であり,申立人の提出した証拠からは,一般需要者向けの商品についてまで,引用商標が周知著名であるとまでは認めることはできない。
(2)本件商標と引用商標の類似性の程度について
本件商標と引用商標とは,前記1(3)のとおり,相紛れるおそれのない非類似の商標と認められるものであるから,両者の類似性は,高いものではない。
(3)引用商標の独創性について
引用商標は,「TERUMO」の欧文字又は図形部分と「TERUMO」の欧文字からなるところ,欧文字部分は特定の意味を有しない造語であり,図形部分も創作された図形と認められるから,引用商標の独創性は高いものといえる。
(4)商品間の関連性及び取引者,需要者の共通性について
本件申立商品は,矯正機械器具等の医療用機械器具に関連する商品を含むものであり,引用商標が付されている申立人の製造に係る商品は,上記(1)アのとおり医療用機械器具を含むものであるから,両者は,医療用機械器具の範囲については,取引者,需要者を共通にする場合がある。
(5)出所の混同のおそれについて
上記(1)ないし上記(4)によれば,引用商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,我が国の取引者,需要者の間に一定程度は知られているものと認められるが,周知著名とまでは認められないものであって,かつ,本件商標と引用商標との類似性は高くなく,両者は別異の商標である。
そうすると,本件申立商品と申立人の製造に係る商品は,医療用機械器具の範囲において関連性を有し,需要者を共通にする場合があり,また,引用商標の独創性は高いものであるとしても,本件商標をその指定商品について使用した場合に,これに接する取引者,需要者は引用商標を連想,想起することはなく,該商品が申立人又は同人と経済的又は組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように,商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものと判断するのが相当である。
また,他に本件商標が他人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある商標であるというべき事情も見いだせない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 申立人の主張について
(1)申立人は,過去の裁判例を挙げて,「本件商標はその構成中に申立人を示すものとして著名な商標『TERUMO』の文字を有していることから,『TERUMO』の文字部分が,取引者・需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められ,かかる部分より生じる『テルモ』の称呼がより意識されることからも,互いに称呼すると両商標は語調,語感が近似し,称呼上類似する。」旨を主張する。
しかしながら,上記2(1)のとおり,引用商標は,医療機器等の申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして,それらの需要者の間に一定程度は知られているものと認められるものの,周知著名とまでは認められないから,本件商標の構成中の「TERUMO」の文字が殊更,看者の注意を惹き,強く印象されることはないというべきである。
また,上記1(1)のとおり,本願商標は,その構成全体をもって一体不可分の造語と認識されるものであり,構成中の「TERUMO」の文字部分を抽出すべき事情は見いだせない。
(2)申立人は,「独立行政法人工業所有権情報・研修館の提供による,J-Platpatの商標出願・登録情報データにおいて,構成中に『TERUMO』の語を有する商標は,全区分でほぼすべてが申立人の商標であり,他者によるものは本件商標のみである(甲20)から,特許庁の審査実務では過去から現在に至るまで,商標の構成中に『TERUMO』の文字を有する場合,申立人の提供する商品との間で現実の出所の混同が生ずる恐れが高いと認められていた。」旨を主張する。
しかしながら,上記の商標出願・登録情報データを抽出した時点において,構成中に「TERUMO」の文字を有する商標が申立人の商標以外には本件商標のみであったとしても,これをもって,申立人以外の「TERUMO」の文字を有する商標に申立人との出所の混同を生じるという主張は,申立人の独自の解釈というほかない。
(3)申立人は,「本件商標の使用においては『&』が大きく図案化され,その右隣りに間隔をあけて『Terumore』の文字が書されており,『Terumore』の部分が容易に分離観察でき,より目立つ態様であり(甲21?甲23),申立人の著名な商標である『TERUMO』と語頭から『Terumo』の6文字を共通にする態様であることから,これに接する取引者,需要者は当該商品が申立人,若しくは申立人の系列に属するものが提供する商品であると誤信する可能性が極めて高い。」旨を主張する。
しかしながら,上記1のとおり,本件商標は,「&TERUMORE」の記号と欧文字からなるところ,これらを構成する記号と文字は,同じ書体,同じ大きさ,同じ間隔で外観上一体的に表されており,記号部分と文字部分を分断する理由もなく,引用商標とは非類似の商標である。
よって,申立人の上記主張は,いずれも採用できない。
3 まとめ
以上のとおり,本件商標の指定商品中,登録異議の申立てに係る指定商品についての登録は,商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれにも該当しないものであるから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(引用商標1)


別掲2(引用商標2?引用商標5,引用商標7)


別掲3(引用商標6)


異議決定日 2018-12-27 
出願番号 商願2018-24088(T2018-24088) 
審決分類 T 1 652・ 263- Y (W10)
T 1 652・ 271- Y (W10)
T 1 652・ 262- Y (W10)
T 1 652・ 261- Y (W10)
最終処分 維持 
前審関与審査官 谷村 浩幸 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 榎本 政実
大森 友子
登録日 2018-05-25 
登録番号 商標登録第6046466号(T6046466) 
権利者 野邊 祥一朗
商標の称呼 アンドテルモア、テルモア 
代理人 小川 雅也 
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