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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W21
管理番号 1346050 
審判番号 不服2017-19407 
総通号数 228 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-12-27 
確定日 2018-10-26 
事件の表示 商願2016-8027拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「時短」の文字を標準文字で表してなり,第16類及び第21類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年1月26日に登録出願されたものである。
その後,原審における同年10月14日付けの手続補正書及び当審における同29年12月27日付けの手続補正書により,その指定商品は,最終的に,第21類「化粧用具(「電気式歯ブラシ」を除く。),化粧用パフ」と補正された。

2 原査定の拒絶の理由
本願商標は,「時短」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は「時間短縮の略」等を意味する語で,特に化粧品を取り扱う業界において,他の商品と比較して時間短縮につながる商品を表す際に,使用されている実情が確認できる。また,本願の指定商品には,化粧品と密接に関連する「化粧用具」等が含まれる。
そうすると,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者は,単に「時間短縮につながる商品」であることを表したものと認識するにとどまり,商品の品質又は効能を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審における証拠調べ通知
当審において,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて,職権により証拠調べをした結果,別掲1ないし3の事実を発見したので,同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき,その結果を請求人に通知し(平成30年6月1日付け証拠調べ通知書),意見を求めた。

4 証拠調べ通知に対する請求人の回答
請求人は,上記3の証拠調べ通知に対して,所定の期間内に何ら応答するところがない。

5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号該当性
本願商標は,「時短」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は一般の辞書等によると「時間短縮。労働時間の短縮。」の意味を有する語であるところ(別掲1),新聞の掲載記事等によれば,「時短」の語は,時間の短縮の意味に限らず,家事や化粧の時間を短縮することを示す略語として,白物家電,食品,化粧品などを含む幅広い分野において一般に使用されているものである(別掲2)。
そして,化粧や作業の「時短」(時間短縮)を特徴とする化粧品や化粧用具について,例えば,髪をとかしながら早く乾かせる時短ブラシ(ヘアブラシ),メイクの時短につながるメイクアップブラシ,おでかけ前の時間を短縮するのに最適な時短メイクセット,時短ケアしたい朝のお手入れに使えるスキンケアマスク,パフのワンストロークで瞬間カバーする時短ファンデーション,時短メイクに最適なBBクリームバーなどが販売されており,「時短」,「時短!」,「超時短!」などの語を表示した化粧に係る時間を短縮できる化粧品や化粧用具が広く流通している実情がうかがえる(別掲3)。
そうすると,本願商標は,その語義及び上記のような取引の実情も踏まえると,全体として,単に「時間短縮」の略語を表記したものと容易に認識させるものであり,これに接する需要者,取引者は,その指定商品との関係においては,商品の品質を表したものと容易に理解するというべきである。
したがって,本願商標は,その指定商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであり,商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は,本願商標「時短」は,本願指定商品との関係において,極めて抽象的な意味合いしか生じ得ないものであると理解,認識するのが自然であり,単なる商品の品質等を表示したものとして理解されることは無く,十分に自他商品識別機能を果たし得る旨主張するが,上記(1)で記載したとおり,一般的に「時短」の文字は,「時間短縮。労働時間の短縮。」の意味を有する語であると理解され,また,本願指定商品との関係において,「時短」の文字を用いて時間短縮を特徴とする商品が流通している実情が認められることよりすれば,その主張を採用することはできない。
また,請求人は,過去の登録例を挙げ,本願商標も登録されるべき旨主張するが,商標が識別力を有するか否かの判断は,査定時又は審決時において,取引の実情を勘案し,その指定商品の需要者の認識を基準として,商標ごとに個別具体的に判断すべきであるところ,請求人が挙げた登録例は,いずれも本願商標とはその構成や指定商品等を異にし,かつ,本件の審決時における我が国における取引の実情は上記(1)のとおりであるから,その主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 「時短」の語の辞書における記載
(1)「広辞苑 第7版」(2018年1月12日,岩波書店)において,「時短」の項に,「時間短縮の略。労働時間短縮を示す。」の記載がある。
(2)「大辞泉 第2版」(2012年11月7日)において,「時短」の項に「〈『時間短縮』の略〉労働時間の短縮。」の記載がある。
(3)「大辞林 第3版」(2006年10月27日)において,「時短」の項に「『(労働)時間短縮』の略。」の記載がある。

別掲2 (家事や化粧の)「時間短縮」を示す略語として,「時短」の語が使用されている具体例
(1)「日本経済新聞」(2018年4月20日)朝刊において,「白物家電が好調,『時短』ニーズ増す,昨年度出荷額,3年連続増。」の見出しの下,「共働き世帯が増え家事の時間を短くする『時短』ニーズが高まり大容量の洗濯機などが伸びた。」,「背景にあるのは家事の時間を短くしたいというニーズの高まりだ。」の記載がある。
(2)「日本経済新聞」(2017年6月16日)朝刊において,「『時短』消費に食い込め,東洋水産,パック米飯5割増産,花王,泡洗剤販売,計画の倍。」の見出しの下,「調理など家事の時間を短くする『時短』需要を狙って食品メーカーが生産増強に乗り出している。」の記載がある。
(3)「東京読売新聞」(2017年3月21日)朝刊において,「簡単 時短 美の味方 目元・頬・唇メイク 1本で 洗髪やネイル 手間省く」の見出しの下,「複数の役目を一つに集めた多機能化粧品が続々と登場している。忙しい朝などに手早く化粧すれば時短(時間短縮)にもなる。顔全体の色味を統一できるため,自然に仕上がるのもうれしい。」の記載がある。
(4)「日経MJ(流通新聞)」(2015年5月1日)において,「美容ジャーナリスト城後紗織氏-時短化粧品,止まらぬ進化(eyemode)」の見出しの下,「『時短化粧品がどんどん進化している』と驚くのは美容ジャーナリストの城後紗織氏。忙しい朝の時間帯にメーク時間を少しでも短縮しようと,化粧水や乳液,美容液,クリームといった機能を併せ持つオールインワン化粧品を活用する女性は近年増加中だ。」の記載がある。

別掲3 (化粧や作業の)「時短」(時間短縮)につながる化粧品や化粧用具の具体例
(1)「朝日新聞」(2015年10月15日)夕刊において,「ブームの卵 マリオン」の見出しの下,「とかしながら乾かす時短ブラシ」の項において,「『グディ クイックスタイルブラシ』(長さ25cm,1890円)は,マイクロファイバー製のタオルとブラシが一体化したヘアブラシ。タオルが水分を吸収して,髪をとかしながら早く乾かせるんだって。ドライヤーと一緒に使うと,ブラシ側面の穴から熱風が伝わって,ブラシが早く乾くから,時間短縮になるね。」の記載がある。
(2)「KOBAKO」のウェブサイトにおいて,「レディー フォー レディ コバコ ベースメイクキット」の商品紹介の項において,「化粧筆の名産地として知られる広島・熊野でつくられている<KOBAKO>のメイクアップブラシ。」,「刷毛のような幅広フォルムで一気に仕上げることができ,メイクの時短につながる点も好評です。」の記載がある。
http://www.kobako.com/special/limited21/
(3)「Amazon」のウェブサイトにおいて,「アマゾン限定時短メイクセット(日本製)」の商品紹介の項において,「商品の説明」の欄に「おでかけ前の時間を短縮するには最適な商品です。持ちやすい厚手タイプのスポンジでファンデーションをサッサッと付けグローブ形のコットンパフでポンポンとフェイスパウダーを付けるだけ,あっ!という間に完成です。」の記載がある。
https://www.amazon.co.jp(商品名から検索可能。)
(4)「KOSE/COSMEPORT」のウェブサイトにおいて,「クリアターン プリンセスヴェール モーニング スキンケア マスク」の商品紹介の項において,「寝起きの肌もすっきり!時短ケアしたい朝のお手入れに モーニングスキンケアマスク」,「朝の1分マスクケア1枚で朝のスキンケア完了。寝起きの肌もすっきりとひきしめ,速攻うるおい美肌にします。」の記載がある。
http://www.kosecosmeport.co.jp/skin/sheet_mask_overall/wcfv.html
(5)「RIMMEL」のウェブサイトにおいて,「リンメル クイックパーフェクション コンパクト」の商品紹介の項において,「手軽に,リキッドファンデの仕上がり。しっとり“ほのつや肌”を叶える究極の時短ファンデーション。」,「ポンポン不要。手洗いも不要。パフでワンストローク,瞬間カバー。」の記載がある。
http://www.rimmellondon.jp/product/face/face_26.html
(6)「KOJI」のウェブサイトにおいて,「カバーファクトリーBBクリームバー」の商品紹介の項において,「時短カバーファンデ」,「時短メイクに最適」,「6つの機能がこれ1本に。スキンケア後お肌に直塗りでOK!簡単ステップでベースメイクが完成します。」の記載がある。
https://www.koji-honpo.co.jp/bbcreambar/
(7)「Amitie」のウェブサイトにおいて,「アミティエ/ベースメイクシリーズ」の商品紹介において,「ナチュラルコスメの印象が変わる!/カバー力×くずれにくい×時短」の記載が,そして「時短派ナチュラルコスメ」の見出しの下,「誰でも手早くキレイな美肌に仕上がるように,伸びの良さやスポンジの使い心地など,中身や仕様にも徹底的にこだわった時短派ナチュラルコスメです。」の記載がある。
https://elizabeth.jp/amitie/
(8)「サンドラッグe-shop」のウェブサイトにおいて,「バイソン ラクイック 朝のふくだけ洗顔水 さっぱり310ml」の商品紹介の項において,「商品説明」の欄に「コレ1本,コットンにつけてふくだけで洗顔から化粧水まで完了。(洗い流し不要)」の記載とともに,商品の写真が掲載されており,その商品容器には「朝はふくだけ。」,「時短!」,「洗顔+化粧水」の記載がある。
https://store.shopping.yahoo.co.jp/sundrugec/4901525006378.html?sc_e=slga_pla
(9)「三ツ星LUCK」のウェブサイトにおいて,「三ツ星LUCK オールインワンらくリッチミスト」の商品紹介の項において,「超時短!」の記載があり,「商品説明」の欄に「☆三ツ星Point1☆もっと時短!」,「いつでもシュシュッと10秒で!」の記載がある。
http://www.makeup-store.jp/SHOP/MTB5001.html

審理終結日 2018-08-27 
結審通知日 2018-08-29 
審決日 2018-09-13 
出願番号 商願2016-8027(T2016-8027) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W21)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 山田 啓之 
特許庁審判長 小出 浩子
特許庁審判官 瀬戸 俊晶
平澤 芳行
商標の称呼 ジタン 
代理人 眞島 竜一郎 
代理人 棚井 澄雄 
代理人 田中 彰彦 
代理人 安部 聡 
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