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審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 取り消して登録 W45 |
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管理番号 | 1345997 |
審判番号 | 不服2017-16083 |
総通号数 | 228 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2018-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-10-12 |
確定日 | 2018-10-29 |
事件の表示 | 商願2015-120488拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第45類「結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供,婚礼(結婚披露を含む。)に関する相談・指導及び助言,婚礼(結婚披露を含む。)に関する企画・運営又は開催,婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供の媒介・手配又は取次ぎ,婚礼(結婚披露を含む。)に関する情報の提供,婚礼(結婚式・披露宴・結納を含む。)のための衣服の貸与」を指定役務として、平成27年12月8日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由(要点) 原査定は、「本願商標は、赤字で『YASUNAGA』の欧文字と、その上段に小さく赤字で『ブライダル』の片仮名文字とを、二段に併記して書してなるところ、構成中の『YASUNAGA』の欧文字は、日本人のありふれた氏『安永』に通じるものであり、同じく、『ブライダル』の文字は、『結婚式場』等の意味を有するから、全体として『ありふれた氏の安永氏が役務を提供する結婚式場』ほどの意味合いを理解させるにとどまり、これをその指定役務に使用しても、全国に多数存在する安永氏のうちのいずれによるものかを判別することができないことから、需要者は、何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、別掲のとおり、赤色で「YASUNAGA」の欧文字を横書きし、当該欧文字中の「UNA」の上段部分に、赤色で小さく「ブライダル」の片仮名を配した構成からなるところ、上段と下段それぞれの構成文字は、各段において、同じ大きさ、同じ書体で等間隔にまとまりよく表されており、その上段と下段とは、僅かな隙間をもって配され、各構成文字の全てが同じ赤色で表されていることからすると、本願商標は全体として、視覚上まとまりの良い印象を与え、一体的に看取されるものである。 そして、構成中の「ブライダル」の語は、「結婚式」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)を意味する語である。また、「YASUNAGA」の欧文字については、原審説示のように、これが我が国における氏の一つである「安永」を欧文字で表したものであったとしても、例えば、インターネット上の名字検索ウェブサイトを参照するに、「安永」の氏の全国における検索結果は、「3,405件」(「姓名分布&姓名ランキング 写録宝夢巣」https://www2.nipponsoft.co.jp/bldoko/index.asp)であるところ、同検索サイトの上位3位の氏は、1位の「佐藤」が「366,803件」、2位の「鈴木」が321,135件、3位の「高橋」が「266,782件」である。 してみれば、「安永」の氏は、これら上位の氏と比較すると、はるかに少ないものであることから、ありふれた氏とはいい難いものである。 そうすると、たとえ「YASUNAGA」の欧文字が、「安永」を表したものであったとしても、本願商標は全体として「ありふれた氏の安永氏が役務を提供する結婚式場」との意味合いを認識させるにとどまるものということはできない。 また、構成中の「YASUNAGA」の欧文字に相応する氏は、他にも「安長」、「泰永」、「保永」があるところ、上記ウェブサイトによれば、これらの氏は、いずれも「安永」よりもはるかに少ないものであり、ありふれた氏とはいい難いものであるから、たとえ「YASUNAGA」の欧文字が、これらの氏を表したものであったとしても、本願商標は全体として「ありふれた氏の者が役務を提供する結婚式場」との意味合いを認識させるにとどまるものということもできない。 そして、本願の指定役務の分野において、本願商標を構成する「ブライダル YASUNAGA」の文字が、一般に使用されている事情もないことからすると、本願商標は、全体として特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものである。 また、本願商標は、構成上もまとまりよく一体的に表したものであり、その構成文字に相応して生ずる「ブライダルヤスナガ」の称呼も、よどみなく一連に称呼できるものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標をその構成全体をもって把握、認識するというのが相当である。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきであって、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標(色彩については原本参照) |
審決日 | 2018-10-05 |
出願番号 | 商願2015-120488(T2015-120488) |
審決分類 |
T
1
8・
16-
WY
(W45)
|
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 日向野 浩志 |
特許庁審判長 |
冨澤 美加 |
特許庁審判官 |
鈴木 雅也 真鍋 恵美 |
商標の称呼 | ブライダルヤスナガ、ブライダル、ヤスナガ |
代理人 | 藤本 英夫 |
代理人 | 西村 幸城 |
代理人 | 藤本 英二 |
復代理人 | 富永 夕子 |