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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W4144 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W4144 |
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管理番号 | 1345994 |
審判番号 | 不服2018-3835 |
総通号数 | 228 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2018-12-28 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-03-19 |
確定日 | 2018-11-05 |
事件の表示 | 商願2016-93136拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「パーフェクトフィルイン」の片仮名を書してなり、第41類及び第44類に属する願書記載のとおり役務を指定役務として、平成28年8月15日に登録出願、その後、指定役務については、原審における同29年7月18日受付の手続補正書により、第41類「セミナーの企画・運営又は開催,爪に関する美容技術の教授,爪の美容技術に関する資格の認定及び付与,爪の美容技術に関する検定及び認定,爪の美容技術に関するセミナーの企画・運営又は開催,爪の美容技術に関する講習会の企画・運営又は開催,爪の美容技術に関するイベント又はコンテストの企画・運営又は開催,爪の美容技術に関する電子出版物の提供,爪の美容技術に関する図書及び記録の供覧,爪の美容技術に関する図書の貸与,爪の美容技術に関する書籍の制作,爪の美容技術に関する教育用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),爪の美容技術に関する教育研修のための施設の提供」及び第44類の「美容,ネイルケア美容」に補正されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、『パーフェクトフィルイン』の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるところ、その構成中の『パーフェクト』の文字は、『完璧なこと、完全であること』の意味を有する語であり、また、本願指定役務中の『美容』等との関係においては、『パーフェクト○○』のように、その施術法や施術のメニュー名の一部として採択され、『(内容や仕上がりが)完璧なこと、完全であること』程の意味合いをもって使用されている。また、その指定役務中の『美容』等との関係において、『フィルイン』の文字は、『つけ爪のお直しのこと』の意味を有する語であるから、その構成全体として、『完璧なつけ爪のお直し』程度の意味合いを容易に認識させるものである。そうすると、本願商標をその指定役務について使用しても、これに接する取引者、需要者は、『完璧なつけ爪のお直しに関する役務,完璧なつけ爪のお直しを内容とするセミナーに関する役務』であることを認識させるにとどまり、本願商標は、単に役務の質(内容)を普通に用いられる方法で表示するものと判断するのが相当である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記の役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「パーフェクトフィルイン」の片仮名からなるところ、その構成中の「パーフェクト」の文字は、「完全なさま、申し分のないさま」(「コンサイスカタカナ語辞典第3版」株式会社三省堂)等の意味を有する語であり、また、「フィルイン」の文字は、「fillin」の英語の表音を片仮名表記したもので「満たす人(もの)、補欠、代用品」(「小学館ランダムハウス英和大辞典」株式会社小学館)等の意味を有する語の他、本願の指定役務の業界において「つけ爪のお直しのこと」(weblio辞典「ネイル用語辞典」より)の意味を有する語であることからすれば、これらの文字全体からは、「完全なつけ爪のお直し、申し分のないつけ爪のお直し」程の意味合いを暗示させる場合があるとしても、これが直ちに本願の指定役務との関係において、役務の質(内容)等を具体的かつ直接的に表示するものとはいい難いものである。 さらに、当審において職権をもって調査するも、原審説示のインターネット情報及び請求人の提出した証拠も含め、「パーフェクトフィルイン」の文字は、請求人又は請求人の関係者のウェブサイトにおいて、使用が認められるものの、請求人(請求人の関係者を含む。)以外の第三者が提供する役務として、取引上、普通に用いられていると認められる事実を発見できず、さらに本願の指定役務の取引者、需要者が該文字を役務の質(内容)を表示したものとして認識するというべき事情も発見できなかった。 そうすると、上記の「パーフェクト」及び「フィルイン」の各文字を一連にした本願商標からは、その構成をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されているとみるのが相当である。 してみれば、本願商標は、これをその指定役務について使用しても、役務の質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、その文字構成において自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。 したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2018-10-24 |
出願番号 | 商願2016-93136(T2016-93136) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
WY
(W4144)
T 1 8・ 272- WY (W4144) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 阿部 達広、清川 恵子 |
特許庁審判長 |
井出 英一郎 |
特許庁審判官 |
網谷 麻里子 榎本 政実 |
商標の称呼 | パーフェクトフィルイン、パーフェクト、フィルイン |
代理人 | 高橋 孝仁 |