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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W05
審判 一部申立て  登録を維持 W05
審判 一部申立て  登録を維持 W05
管理番号 1344116 
異議申立番号 異議2017-685029 
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-10-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-09-20 
確定日 2018-07-09 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1324903号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1324903号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件国際登録第1324903号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、2016年(平成28年)3月30日に国際商標登録出願、第5類「Drug made of raw materials;drugs for medical purposes;prepared Chinese medicine;medicines for human purposes;dietetic substances adapted for medical use;depuratives;medicines for veterinary purposes;pesticides;first-aid kit;dental lacquer;pharmaceutical preparations;herbicides;preparations for destroying noxious plants.」及び第1類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成29年4月11日に登録査定、同年7月21日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由として引用する国際登録第1278762号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2015年(平成27年)10月19日に国際商標登録出願、第5類「Pharmaceutical preparations for the treatment of cancer;and pharmaceutical preparations for side effects of the treatment of cancer,namely,mucositis,pain,nausea,bone marrow depletion,fibrosis,nerve damage,rashes,sore skin,hair loss,flu-like symptoms,fatigue,weakness,fever,and drop in blood pressure.」を指定商品として、平成28年7月15日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
1 本件商標と引用商標の類否について
本件商標は、多少図案化されているものの欧文字で「YOnTA」と書してなり、その構成態様から「ヨンタ」との称呼が生じる。また、観念に関しては造語と判断するのが相当である。
一方、引用商標は、欧文字で「YONSA」と書してなり、その構成態様から「ヨンサ」との称呼が生じ、また、観念に関しては造語と判断するのが相当である。
本件商標と引用商標を比較すると、本願商標から生ずる「ヨンタ」と、引用商標から生ずる「ヨンサ」は、共に3音構成よりなるところ、前半部の「ヨン」を共通にし、語尾における「タ」と「サ」の音にその差異を有するものである。
しかして、「タ」(ta)と「サ」(sa)の音は、子音〔t〕と〔s〕の調音方法、調音位置に差があるとしても、共に無声音であって母音〔a〕を共通にし、比較的近似する音といえる。
そうすると、この差異音が印象に残り難い語尾に位置することとも相まって、全体としての称呼の識別に及ぼす影響は少ないものであり、両商標をそれぞれ一連に称呼するときは、その語感、語調が相似たものとなって、聴者をして彼此聞き誤まらせるおそれあるといわざるを得ない。
2 本件商標と引用商標の指定商品の類否について
本件商標の第5類の指定商品「Drug made of raw materials;drugs for medical purposes;prepared Chinese medicine;medicines for human purposes;dietetic substances adapted for medical use;depuratives;medicines for veterinary purposes;pesticides;first-aid kit;pharmaceutical preparations」と引用商標の第5類の指定商品は、共に薬剤の一種で、互いに類似する商品である。
第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は、別掲1のとおり、「YOnTA」の欧文字をやや図案化した構成よりなるところ、該文字は、一般の辞書等に掲載がなく、特定の意味合いを有しない造語と理解されるものであるから、特定の観念を生じないものである。そして、欧文字からなる商標を称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字表記又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当であるから、本件商標は、その構成文字に相応して、「ヨンタ」の称呼を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「YONSA」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、一般の辞書等に掲載がなく、特定の意味合いを有しない造語と理解されるものであるから、特定の観念を生じないものである。そして、欧文字からなる商標を称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字表記又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当であるから、引用商標は、その構成文字に相応して、「ヨンサ」の称呼を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標は、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおり、明らかに構成態様が異なるから、外観において相紛れるおそれはない。
そして、本件商標から生じる「ヨンタ」の称呼と引用商標から生じる「ヨンサ」の称呼とを比較すると、両商標は、語尾の「タ」と「サ」の音に差異を有し、該差異音が3音という短い音構成において、称呼全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼するときは、語調、語感が相違するから、称呼において相紛れるおそれはない。
さらに、本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念において比較できないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないものであるとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであり、両商標が需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、非類似の商標というべきである。
(4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否
本件商標の指定商品中の第5類「Drug made of raw materials;drugs for medical purposes;prepared Chinese medicine;medicines for human purposes;dietetic substances adapted for medical use;depuratives;medicines for veterinary purposes;pesticides;first-aid kit;pharmaceutical preparations」と引用商標の指定商品とは、同一又は類似の商品である。
(5)小括
上記(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標というべきであるから、上記(4)のとおり、本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるとしても、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】


異議決定日 2018-07-03 
審決分類 T 1 652・ 261- Y (W05)
T 1 652・ 263- Y (W05)
T 1 652・ 262- Y (W05)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鈴木 雅也 
特許庁審判長 金子 尚人
特許庁審判官 大森 健司
小松 里美
登録日 2016-03-30 
権利者 ZHEJIANG YONGTAI TECHNOLOGY CO., LTD.
商標の称呼 ヨンタ 
代理人 柳生 征男 
代理人 吉川 俊雄 
代理人 青木 博通 
代理人 片山 礼介 
代理人 中田 和博 

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