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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W09
審判 査定不服 観念類似 登録しない W09
審判 査定不服 外観類似 登録しない W09
管理番号 1344044 
審判番号 不服2018-2267 
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-02-19 
確定日 2018-08-29 
事件の表示 商願2016-67131拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「びはださんぐらす」の平仮名と「美肌サングラス」の文字を上下2段に書してなり、第9類「サングラス,サングラスの部品及び附属品」を指定商品として、平成28年6月21日に登録出願されたものである。

2 原審において通知した拒絶理由の要点
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について
本願商標は、「びはださんぐらす」の平仮名と「美肌サングラス」の文字を上下2段に書してなるところ、全体として「美肌効果のあるサングラス」の意味合いを理解・認識させるにとどまる。また、インターネット情報によれば、「目から紫外線が入ることによって起きるメラニンの過剰生成によりできるシミ、ソバカス、日焼けなどを予防するための、紫外線カット機能つきのサングラス」が、販売されている。そうすると、本願商標は、これを本願の指定商品中の「紫外線カット機能により、(シミやソバカスを予防し、)肌を美しく保つためのサングラス・サングラスの部品及び附属品」に使用しても、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表したにすぎず、自他商品の識別標識として機能し得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)商標法第4条第1項第11号について
原審において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
ア 登録第5890799号商標(以下「引用商標1」という。)は、「美肌メガネ」の文字を標準文字で表してなり、平成28年2月15日に登録出願、第9類「眼鏡,眼鏡レンズ」を指定商品として、同年10月21日に設定登録されたものである。
イ 登録第5890800号商標(以下「引用商標2」という。)は、「美肌眼鏡」の文字を標準文字で表してなり、平成28年2月15日に登録出願、第9類「眼鏡,眼鏡レンズ」を指定商品として、同年10月21日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は、「びはださんぐらす」の平仮名と「美肌サングラス」の文字を上下2段に書してなるところ、その構成中の「美肌」の文字は、「肌を美しくすること。また、美しい肌。」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)の意味を有する語であり、また、「サングラス」の文字は、本願の指定商品との関係においては、「サングラス」の普通名称を表示するものであって、自他商品の識別標識としての機能を有しない語である。
そして、本願商標の構成中、上段の「びはださんぐらす」の文字部分は、下段の「美肌サングラス」の文字部分の読みを表したものと無理なく理解されるものである。
してみれば、本願商標において自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、「美肌」の文字部分にあるといえるものであるから、該文字部分に着目し、強く印象されるとともに、「美肌」の文字を捉えて取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成文字全体から「ビハダサングラス」の称呼を生ずるほかに、該「美肌」の文字部分に相応して「ビハダ」の称呼をも生じ、「美しい肌」程の観念を生じるものである。
イ 引用商標
引用商標1は、「美肌メガネ」の文字を、引用商標2は、「美肌眼鏡」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「美肌」の文字は、「肌を美しくすること。また、美しい肌。」の意味を有する語であり、また、「メガネ」及び「眼鏡」の文字は、いずれも、引用商標1及び2の指定商品との関係においては、「眼鏡(メガネ)」の普通名称を表示するものであって、自他商品の識別標識としての機能を有しない語である。
してみれば、引用商標1及び2において自他商品の識別標識としての機能を果たす部分は、「美肌」の文字部分にあるといえるものであるから、該文字部分に着目し、強く印象されるとともに、「美肌」の文字を捉えて取引に資する場合も決して少なくないというのが相当である。
そうすると、引用商標1及び2は、その構成文字全体から「ビハダメガネ」の称呼を生ずるほかに、該「美肌」の文字部分に相応して「ビハダ」の称呼をも生じ、「美しい肌」程の観念を生じるものである。
ウ 本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、両商標は、その構成を異にするものであるが、前記ア及びイに記載したとおり、本願商標の要部と引用商標の要部である「美肌」の文字部分は、いずれも同一の「美肌」の漢字からなるものであるから、両者は、外観上の共通性を有し、近似した印象を与えるものであるといえる。
そして、称呼においては、本願商標と引用商標の要部である「美肌」の文字部分は、ともに「ビハダ」の称呼を生じるものであるから、称呼上、両者は同一である。
また、観念においては、本願商標と引用商標の要部である「美肌」の文字部分は、ともに「美しい肌」程の観念を生じるものであるから、観念上、両者は同一である。
以上のとおり、本願商標の要部と引用商標の要部である「美肌」の文字部分は、外観上近似した印象を与えるものであって、称呼及び観念を同一にするものであるから、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に勘案すれば、両商標は、互いに相紛れるおそれのある類似の商標というべきである。
エ 本願の指定商品と引用商標の指定商品の類否
本願の指定商品は、「サングラス,サングラスの部品及び附属品」であり、引用商標の指定商品は、「眼鏡,眼鏡レンズ」であるところ、両者は、同一又は類似する商品である。
オ 小括
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願の指定商品と引用商標の指定商品が同一又は類似の商品であるといえるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張
請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標は登録されるべきであると主張するが、請求人の挙げる登録例は、商標の構成態様において本願とは事案を異にするものであり、それらの登録例が上記判断を左右するものではない。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2018-06-13 
結審通知日 2018-06-22 
審決日 2018-07-09 
出願番号 商願2016-67131(T2016-67131) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (W09)
T 1 8・ 261- Z (W09)
T 1 8・ 262- Z (W09)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人豊田 純一高橋 梨理子 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 渡邉 あおい
榎本 政実
商標の称呼 ビハダサングラス、ビハダ 
代理人 坂口 信昭 

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