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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W35
審判 一部申立て  登録を維持 W35
審判 一部申立て  登録を維持 W35
審判 一部申立て  登録を維持 W35
審判 一部申立て  登録を維持 W35
管理番号 1343232 
異議申立番号 異議2018-900069 
総通号数 225 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-09-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-03-22 
確定日 2018-08-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第6005982号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第6005982号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第6005982号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成29年5月2日に登録出願、第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薫料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む、第35類、第36類、第37類及び第42類に属する商標登録原簿に記載の役務を指定役務として、同年11月16日に登録査定され、同年12月22日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、次のとおりであり(以下、それらをまとめて「引用商標」という。)、いずれも願書に記載のとおり、「アース」、「EARTH」、「Earth」の文字からなるもの又は当該文字を構成中に含むものであり、それらの指定商品又は指定役務、登録出願日及び設定登録日はそれぞれの商標登録原簿に記載のとおりである。
また、引用商標の商標権はいずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第248908号商標
(2)登録第258476号商標
(3)登録第1674260号商標
(4)登録第1674261号商標
(5)登録第1674262号商標(防護標章登録あり)
(6)登録第1886824号商標
(7)登録第1886826号商標
(8)登録第1878463号商標
(9)登録第1878465号商標
(10)登録第2235736号商標
(11)登録第2353757号商標(防護標章登録あり)
(12)登録第2353758号商標
(13)登録第2488180号商標
(14)登録第2691798号商標
(15)登録第369817号商標
(16)登録第369818号商標
(17)登録第1085293号商標
(18)登録第1668872号商標
(19)登録第1668873号商標
(20)登録第1668874号商標
(21)登録第3234062号商標
(22)登録第4061824号商標
(23)登録第4556142号商標
(24)登録第4685834号商標
(25)登録第5498279号商標
(26)登録第5548584号商標

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定役務中、第35類「薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧品・歯磨き及びせっけん類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,薫料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件申立役務」という。)について、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当し、商標登録を受けることができないものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第122号証を提出した。
(1)本件商標
本件商標は、前記1のとおりであり、本件申立役務の類似群コードは、01B01、04A01、04B01、04C01、04D02に該当する(甲1)。
(2)申立人の沿革
申立人は、明治25年4月に大阪において創業し、大正14年に株式会社へ組織変更、昭和4年に家庭用殺虫剤「アース」、同15年に蚊取線香「アース渦巻」、同28年自噴式殺虫剤「アースエアゾール」の製造を開始した。
同39年には商号を商標と同じ「アース製薬株式会社」に変更、同40年に電気蚊取器「電子アース」及び電気蚊取マット「アースマット」の製造を開始した。
さらに、同45年に大塚グループに編入後、各種医薬品及びゴキブリ捕獲器「ごきぶりホイホイ」、加熱蒸散型殺虫剤「アースレッド」、液体電子蚊取器「アースノーマット」、ジェット噴射式殺虫剤「アースジェット」、入浴剤「バスロマン」、芳香洗浄剤「セボン」、口中清涼剤「モンダミン」と次々にユニークなヒット商品を生み出し、その商品の優秀性等と相まって、「アース」は我が国において周知著名の商標となっている(甲2?甲9)。
また、平成29年1月5日から、コーポレートロゴとして英語表記の「EARTH」を用いたロゴを使用し、現在に至っている(甲10?甲16)。
(3)商標使用の状況
申立人は、前記したように相当に古くして、かつ広範囲にわたり実績を有するものであって、その創業当初より「アース」、「EARTH」を多くの製品に使用し、新聞、雑誌等で宣伝し、現在に至っている(甲17?甲68)。
「アース」、「EARTH」と言えば、少なくとも本件商標の登録出願日以前において、申立人の製造販売する商品であることが老若男女を問わずして全国津々浦々に至るまで広く知られて周知著名の商標となっているものである。
(4)本件商標の分析
本件商標の文字部分は、英文字で「Earth Link Innovation」と横書きしており、申立人の商標、商号と類似であることは明白であり、これについてなんら異論をはさむ余地はない。
(5)申立人の登録商標
申立人の有する登録商標の一例を挙げると、上記2のとおりである(甲69?甲96)。
(6)商標の比較
上記のようにみてくると、本件商標の文字部分は、英文字で「Earth Link Innovation」と横書きされ、申立人の有する前記登録商標とは明らかに類似たるを免れないものである。
何となれば、本件商標は、その意味合いから「Earth」「Link」「Innvation」に分けられ、「Earth Link」や「EarthLink Innovation」では何らの意味もなさないものである。また、左端の図形も特に顕著な図形ではない。本件商標は単なる3語の組み合わせであり、最前部の「Earth」がメインとなることは明白である。
したがって、一般需要者は、本件商標の「Earth」を見たり聞いたりして、申立人と何らかの関連性があるかのように認識する。
(7)過去の異議事件
申立人は、過去において「アース」、「EARTH」との結合商標に商標登録異議の申立てをした結果、申立人の著名商標「アース」、「EARTH」との関係で、申立人の業務に係る商品と出所について混同を生ずるおそれがある、と認定されている(甲97?甲122)。
(8)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当する。

4 当審の判断
申立人の主張において、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号の各号について引用する商標が不明確なところがあるが、当審は、同法第4条第1項第11号について引用する商標は上記2の引用商標と、同第10号及び同第15号について引用する商標は「アース」及び「EARTH」(以下「申立人使用商標」という。)と認定し、判断した。
(1)「アース」及び「EARTH」の周知性について
ア 申立人提出の甲各号証、同人の主張及び職権調査によれば、次の事実を認めることができる。
(ア)申立人は、明治25年に大阪で創業し、昭和39年にアース製薬株式会社に社名変更し、平成3年に本社を東京に移転した(甲3)。
(イ)申立人は、昭和4年に家庭用殺虫剤「アース」の製造、販売を開始し、その後、蚊取線香、ゴキブリ捕獲器、電気蚊取器、電気蚊取マットなどの商品(以下「申立人商品」という。)を製造、販売し、現在も継続している(甲2、甲3)
(ウ)申立人商品には「アース」の文字が付されているものがあり、申立人商品の広告には、「アース」の文字が表示され、少なくとも昭和62年から平成27年頃まで新聞、雑誌に多数掲載された(甲17、甲19?甲43、甲47、甲48、甲50、甲51、甲55?甲62、甲67)。
(エ)申立人は、平成29年1月に、別掲2のとおりの構成からなる「EARTH」の文字が含まれるコーポレートロゴ(及びスローガン)を導入し、使用を開始した(甲3、甲10?甲16)。
(オ)しかしながら、申立人が、平成29年1月より前に、申立人の取扱いに係る商品を表すものとして、商標「EARTH」を使用したと認め得る証左は見いだせない。
イ 上記アの事実によれば、「アース」の文字は、本件商標の登録出願日前から登録査定日はもとより現在まで継続して、家庭用殺虫剤等の申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標と判断するのが相当である。
しかしながら、「EARTH」の文字は、平成29年1月以降コーポレートロゴの構成中に含まれて使用されていることは認められるものの、当該文字が単独で使用された事実は、それ以前を含め現在も確認できないから、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標と認めることはできない。
(2)本件商標について
申立人は、本件商標の構成中、「Earth」の文字部分が要部となるものであることを前提として、本件商標が商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号に該当する旨主張しているので、まず、この点について検討する。
本件商標は、別掲1のとおり、青色と黄色の二つの正方形状の図形をややずらして重ね、重なった部分は緑色で表された図形部分と緑色の「EarthLinkInnovation」の文字部分からなるものであり、「EarthLink」の文字部分と「Innovation」の文字部分とは、書体及び文字の太さが異なるものであるところ、図形部分と「EarthLinkInnovation」の文字部分とは、視覚的に分離され、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特別の事情は見いだせず、それぞれが独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
そして、当該文字部分全体からは、その構成文字に相応して、「アースリンクイノベーション」の称呼が生じるものであって、当該称呼は、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。
また、その構成中の「Earth」の文字が「地球」、「Link」の文字が「つながり、連結する」、「Innovation」の文字が「発明、革新」の意味(いずれも「ジーニアス英和辞典」)を有する比較的平易な英語ではあるものの、「EarthLinkInnovation」の構成文字全体からは、特定の意味合いが認識されるとはいい難い。
そして、本件商標構成中の図形部分からも、特定の称呼、観念が生じるというべき事情も見いだせない。
そうすると、本件商標からは、「アースリンクイノベーション」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものというべきである。
さらに、本件商標の文字部分の書体及び文字の太さが異なることから、「EarthLink」の文字と「Innovation」の文字とを結合したものと認識される場合があるとしても、上記(1)のとおり、「Earth(EARTH)」の文字は申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されている商標と認めることはできないものであって、他に「Earth」の文字部分が取引者、需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足りる事情、及び、それ以外の部分から出所識別標識としての称呼、観念が生じないと認めるに足りる事情は、いずれも見いだせない。
(3)商標法第4条第1項第10号について
ア 上記(1)のとおり、申立人使用商標「アース」は、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められるものの、申立人使用商標「EARTH」は、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認められないものである。
そうすると、申立人使用商標「アース」からは、「アース」の称呼、及び「(申立人のブランドとしての)アース」の観念を生じるものであり、申立人使用商標「EARTH」からは、「アース」の称呼、及び「地球」の観念を生じるものといえる。
イ 本件商標は、上記(2)のとおり、図形部分と「EarthLinkInnovation」の文字部分からなるところ、「アースリンクイノベーション」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
ウ そこで、本件商標と申立人使用商標を比較すると、外観については、本件商標の構成全体と申立人使用商標とを比較したときには、図形部分の有無、文字部分の差異等から、明らかに異なるものである。
また、本件商標の文字部分と申立人使用商標との外観について比較しても、その構成文字の差異、構成文字数の差異等から、外観上、判然と区別できるものである。
次に、称呼については、本件商標から生じる「アースリンクイノベーション」の称呼と申立人使用商標から生じる「アース」の称呼とは、構成音数の差異等から、明らかに異なるものである。
そして、観念については、申立人使用商標からは「(申立人のブランドとしての)アース」又は「地球」の観念が生ずるものであるとしても、本件商標からは特定の観念は生じないものであるから、観念において、紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標は、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
エ その他、本件商標と申立人使用商標が類似するというべき事情は見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記(2)のとおり、図形部分と「EarthLinkInnovation」の文字部分からなるところ、「アースリンクイノベーション」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
他方、引用商標は、上記2のとおり「アース」、「EARTH」、「Earth」の文字からなる、又は、当該文字をその構成中に含むものであって、「アース」、「EARTH」、「Earth」が引用商標における自他商品識別標識としての機能を果たす部分であるとしても、上記(3)において検討したとおり、本件商標からは、「アース」の称呼、「(申立人のブランドとしての)アース」又は「地球」の観念は生じないものであることよりすれば、本件商標と引用商標の外観、観念、称呼等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみても、本件商標は引用商標のいずれとも相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
その他、本件商標と引用商標が類似するというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(5)商標法第4条第1項第15号について
ア 申立人使用商標の周知性について
上記(1)のとおり、申立人使用商標「アース」は、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められるものの、申立人使用商標「EARTH」は、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものとは認められないものである。
イ 本件商標と申立人使用商標との類似性について
上記(3)において検討したとおり、本件商標と申立人使用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
ウ 申立人使用商標の独創性等について
「Earth」の文字(語)は、「地球」の意味を有する英語の成語として我が国において極めて親しまれた語であることから、これと同じつづりからなる申立人使用商標「EARTH」は、格別独創性が高いものとはいえない。
一方、申立人使用商標「アース」は、独創性が高いものとはいえないものの、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められ、申立人のハウスマークであるといい得るものである。
エ 本件申立役務と申立人商品の間の関連性、需要者の共通性について
申立人商品が本件申立役務に係る小売等役務の取扱商品であることから、当該商品の販売場所や需要者の範囲が、当該役務の提供場所や需要者の範囲と一致することも少なからずあるとみるのが相当である。
オ 出所の混同のおそれについて
上記アないしエのとおり、本件申立役務と申立人商品の間の関連性が高く、その需要者の範囲を共通にするものであって、「アース」が申立人のハウスマークであるといい得るものであり、申立人使用商標「アース」は、申立人の業務に係る商品を表示するものとして本件商標の登録出願の日前から需要者の間に広く認識されているとしても、「Earth(EARTH)」の文字(語)は、独創性が高いものとはいえず、かつ、申立人の取扱いに係る商品を表示するものとして、需要者の間に広く認識されているものとはいえないことからすれば、本件商標に接する取引者、需要者が、本件商標の「Earth」の文字部分のみに着目するということもできない。そして、本件商標は、申立人使用商標と外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標であることを総合的に判断すれば、本件商標に接する取引者、需要者が、申立人使用商標を連想又は想起するものということはできない。
してみれば、本件商標は、商標権者がこれを本件申立役務について使用しても、取引者、需要者は、申立人使用商標を連想又は想起することはなく、その役務が他人(申立人)あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(6)むすび
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第11号及び同第15号のいずれにも該当するものでなく、その登録異議の申立てに係る指定役務(本件申立役務)についての登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)
(色彩については原本参照。)


別掲2(申立人のコーポレートロゴ)
(色彩については原本参照。)


異議決定日 2018-07-12 
出願番号 商願2017-62058(T2017-62058) 
審決分類 T 1 652・ 271- Y (W35)
T 1 652・ 263- Y (W35)
T 1 652・ 261- Y (W35)
T 1 652・ 25- Y (W35)
T 1 652・ 262- Y (W35)
最終処分 維持 
前審関与審査官 杉本 克治 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 小俣 克巳
冨澤 美加
登録日 2017-12-22 
登録番号 商標登録第6005982号(T6005982) 
権利者 株式会社アースリンクイノベーション
商標の称呼 アースリンクイノベーション、アースリンク、アース、リンクイノベーション、リンク、イノベーション 
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