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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W030914161825
管理番号 1343231 
異議申立番号 異議2018-900025 
総通号数 225 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-09-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2018-01-19 
確定日 2018-08-09 
異議申立件数
事件の表示 登録第5991796号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5991796号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5991796号商標(以下「本件商標」という。)は、「Follissimo」の文字を標準文字で表してなり、2016年7月13日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成29年1月13日に登録出願、第3類、第9類、第14類、第16類、第18類及び第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年9月15日に登録査定、同年10月27日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号に基づき、取り消されるべきものである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第14号証(枝番号を含む。以下、枝番号の全てを引用するときは、枝番号を省略して記載する。)を提出した。
(1)申立ての理由の要旨
本件商標は、アルファベット10文字から構成された「Follissimo」の標準文字からなるものであるところ、該文字は、辞書には存在しない。
他方、別掲に示す申立人のハウスマーク、申立人の略称をアルファベット表記した「FELISSIMO」の文字及びこれらの読みである「フェリシモ」は、我が国において、著名であり(甲3)、このハウスマークの著名性は、新聞等のマスコミにおける会社の紹介記事、TVコマーシャル、申立人の業務である通販のカタログ本の配布数、申立人が全国各地で開催している店舗における使用等から明らかである(甲4?甲14)。
そして、本件商標と申立人のハウスマークとは、称呼としては1音違いであり、外観も紛らわしい。
(2)まとめ
上記(1)によれば、本件商標は、申立人の業務に係る商品又は役務と混同を生じさせる商標である。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 本件商標は、前記1のとおり、「Follissimo」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、辞書類に載録された既成の語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として知られているものでもないから、その構成文字に相応して、「フォリッシモ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、申立人が自己の業務である被服及び生活雑貨の通信販売等において主に使用しており、ハウスマークとする標章(以下「引用標章」という。)は、別掲のとおり、黒地の矩形に白抜きで「FELISSIMO」の文字を表してなるもの(その構成中、4文字目の「I」の下部及び7文字目の「I」の上部には白抜きで表された小さな丸がある。以下同じ。)であるところ、その構成中の「FELISSIMO」の文字は、そのつづりのほか、辞書類に載録された既成の語ではないこと、引用標章の読みとして「フェリシモ」の文字が使用される場合があることを鑑みれば、「フェリシモ」の称呼を生じるとはいえるものの、特定の観念を生じるとまではいえないとみるのが相当である。
なお、申立人は、自己の略称のアルファベット表記である「FELISSIMO」の文字やその読みである「フェリシモ」の文字に接する取引者、需要者が引用標章及び申立人を強固に認識する旨主張するが、その主張に係る証拠を総合してみても、そのような認識が生じると認めるに足りない。
イ 本件商標と引用標章とは、それぞれ、上記アに述べたとおりの外観を有し、称呼を生じるものであるところ、両者は、図形の有無のほか、文字構成においても少なからず差異があることから、外観上、明確に区別され得るものといえ、また、音構成に少なからず差異があることから、称呼上、明瞭に聴別され得るものといえる。そして、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。
そうすると、本件商標と引用標章とは、観念において比較することができず、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合勘案すれば、非類似の商標であって、十分に区別し得る別異の商標というべきものである。
ウ 本件商標と引用標章とは、たとえ、引用標章が、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務である被服及び生活雑貨の通信販売等を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、上記イのとおり、非類似の商標であって、十分に区別し得る別異の商標というべきものであり、ほかに商品の出所について混同を生じるおそれがあるとすべき特段の事情も見いだし得ない。
してみれば、本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する需要者が、引用標章ないし申立人を連想、想起して、該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように認識することはなく、その商品の出所について混同を生じるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
なお、申立人の主張に係る「FELISSIMO」の文字及び「フェリシモ」の文字については、上記アのとおり、取引者、需要者において、引用標章及び申立人との密接な関連性を認識するに至っているとは認められず、また、それぞれの文字構成に照らし、本件商標との比較をしたときに、本件商標と引用標章との比較においてした上記認定、判断を覆すに足りる特段の事情は見いだせない。
(2)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではない。
その他、本件商標の登録について、取り消すべき理由は見いだせない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲
引用標章



異議決定日 2018-07-30 
出願番号 商願2017-2424(T2017-2424) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W030914161825)
最終処分 維持  
前審関与審査官 白鳥 幹周 
特許庁審判長 田中 敬規
特許庁審判官 小松 里美
中束 としえ
登録日 2017-10-27 
登録番号 商標登録第5991796号(T5991796) 
権利者 フォリフォリ・コマーシャル・マニュファクチュアリング・アンド・テクニカル・ソシエテ・アノニム“エフエフ・グループ”
商標の称呼 フォリシモ、フォリッシモ 
代理人 豊島 真 
代理人 日比野 明希子 
代理人 小島 秀樹 
代理人 古谷 栄男 
代理人 松下 正 

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