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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
管理番号 1342205 
異議申立番号 異議2017-685027 
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-09-06 
確定日 2018-05-10 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1285319号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1285319号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件国際登録第1285319商標(以下「本件商標」という。)は、「SWEET MONSTER」の文字を横書きしてなり、2015年(平成27年)11月23日に国際商標登録出願、第30類「Pop corn;preparations made from cereals;confectionery;chewing gum;biscuits;bread;sweetmeats(candy);iced cakes;ice cream;confectionery in jelly form;chocolate;cookies;rice cakes;umami seasonings;sauces;tea;coffee;cocoa-based beverages;tea-based beverages;chocolate products.」を指定商品として、平成29年3月28日に登録査定、同年7月21日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する登録商標は、以下の1ないし7に示すとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第5379390号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MONSTER」の文字を標準文字で表してなり、平成22年7月8日に登録出願、第32類「アルコール分を含まない飲料,清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、同年12月24日に設定登録されたものである。
2 登録第5057229号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成18年6月9日に登録出願、第32類「エネルギー補給用清涼飲料,スポーツ用清涼飲料,その他の清涼飲料,果実飲料,エネルギー補給用のアルコール分を含有しない飲料,スポーツ用のアルコール分を含有しない飲料,ビール風味の麦芽を主体とするアルコール分を含有しない飲料,その他のアルコール分を含有しない飲料」を指定商品として、同19年6月22日に設定登録されたものである。
3 登録第5393681号商標(以下「引用商標3」という。)は、「MONSTER ENERGY」の文字を標準文字で表してなり、平成22年7月8日に登録出願、第32類「アルコール分を含まない飲料,清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、同23年2月25日に設定登録されたものである。
4 登録第5769176号商標(以下「引用商標4」という。)は、「MONSTER ENERGY ABSOLUTELY ZERO」の文字を標準文字で表してなり、平成27年1月14日に登録出願、第5類「液状の栄養補給剤,その他の栄養補給剤,その他の薬剤,液状のサプリメント,その他のサプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」及び第32類「アルコール分を含有しない飲料」を指定商品として、同年6月5日に設定登録されたものである。
5 登録第5715016号商標(以下「引用商標5」という。)は、「MONSTER ENERGY ULTRA」の文字を標準文字で表してなり、2014年6月12日にアメリカ合衆国においてした商標の登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成26年8月11日に登録出願、第5類「液状の栄養補給剤,その他の栄養補給剤,その他の薬剤,液状のサプリメント,その他のサプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」及び第32類「アルコール分を含有しない飲料」を指定商品として、同年10月31日に設定登録されたものである。
6 登録第5844163号商標(以下「引用商標6」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成27年8月11日に登録出願、第32類「アルコール分を含有しない、果汁を含む飲料」を指定商品として、同28年4月22日に設定登録されたものである。
7 登録第5903396号商標(以下「引用商標7」という。)は、「MONSTER REHAB」の文字を横書きしてなり、平成28年3月14日に登録出願、第5類「液状の栄養補給剤,その他の栄養補給剤,その他の薬剤,液状のサプリメント,その他のサプリメント,食餌療法用飲料,食餌療法用食品,乳幼児用飲料,乳幼児用食品」及び第30類「コーヒー,茶,ココア,代用コーヒー,コーヒー飲料,茶飲料,チョコレート飲料,タピオカ及びサゴ,その他の食用粉類,食用穀粉及び穀物からなる加工品,穀物の加工品,パン,ペストリー(生地)及び菓子,氷菓,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,酵母,ベーキングパウダー,イーストパウダー,こうじ,マスタード,香辛料」を指定商品として、同年12月9日に設定登録されたものである。
以下、上記引用商標1ないし引用商標7をまとめていうときは、「引用商標」という場合がある。
第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標について、商標法第4条第1項第15号及び同項第7号に違反して登録されたものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第308号証(枝番号を含む。なお、枝番号に係る全てを示すときは、その枝番号の記載を省略する。)を提出した。
1 申立人の使用に係る商標「MONSTER」の著名性
(1)申立人による商標の使用
申立人は、1930年代に創業した米国の飲料メーカーであり、2002年にエナジードリンクの新ブランド「MONSTER ENERGY」を創設し、米国で同年3月から広告宣伝を開始し、同年4月から製造、販売を開始した(甲4、甲7、甲18、甲58)。
申立人の「MONSTER ENERGY」ブランドのオリジナル版のエナジードリンクには、従来の清涼飲料製品の容器とは異なる黒色ベースのボトル缶にモンスター(MONSTER)の爪を形取ったロゴマーク(以下「爪の図柄」という。)と独特のロゴデザインの太字で大きく顕著に「MONSTER」の文字を表示してなり、野性味あふれる独特な雰囲気が経済・ビジネス界でも注目を浴び(甲56?甲58)、男性若者層を中心にたちまち人気商品となった。
申立人の「MONSTER ENERGY」ブランドの各種エナジードリンクには、2002年の発売開始以降、現在に至るまで継続して、「MONSTER」の文字を基調とする様々な商標が製品名として使用されており、特徴的なロゴデザインの太字で、缶の正面中央に「MONSTER」の文字が顕著に表示されている(以下、申立人のエナジードリンクを「『MONSTER』エナジードリンク」といい、「MONSTER」の文字を基調とする個々の商標を総称して「『MONSTER』ファミリー商標」という。)。
(2)広告、マーケティング及び販売促進活動
申立人は、2002年から現在まで、全世界における「MONSTER」エナジードリンクに関する広告、マーケティング及び販売促進活動費として、総額30億米ドルを超える費用を支出した(甲58)。その販売促進活動の主な内容は、世界の有名アスリート、レーシングチーム及び競技会、アマチュア選手、音楽祭及びミュージシャン、米国ラスベガスの公共機関モノレールに対する支援活動(スポンサー提供)並びに販売店用什器及び備品の供給である(甲58)。そこでは、看板やユニフォーム、備品、ビデオクリップなどに、特徴的なデザインの太字で表示した「MONSTER」の文字や爪の図柄、それらと「ENERGY」の文字とを組み合わせたロゴマーク(引用商標2)(以下、これらの文字等を総称して「MONSTERブランドマーク」という。)が表示されている。
このようなMONSTERブランドマークを用いた世界の著名アスリート及びチームに対するスポンサー活動は、申立人自らが発信する情報のみならず、スポンサー提供を受けるアスリートたちが運営するホームページやブログ、有名経済ビジネス誌、一般の報道ニュース、スポーツファンのホームページなどを通じて、我が国の一般消費者にも発信、紹介されている(甲34?甲45、甲52、甲53、甲56、甲57)。
(3)我が国での販売実績、広告・マーケティング及び販売促進活動
ア 我が国における「MONSTER ENERGY」ブランドのエナジードリンクの販売は、アサヒ飲料株式会社(以下「アサヒ飲料」という。)を通じて行われており、「MONSTER ENERGY」及び「MONSTER KHAOS」という2種類のエナジードリンクの販売が2012年5月8日から開始された(甲5?甲7、甲12、甲14、甲58)。
上記各商品は、その発売直後から我が国でもたちまち人気商品となり、2012年9月時点で既に年間売上目標の100万箱を突破し(甲8、甲65?甲67)、その後も好調に売上げを伸ばして、157万箱の売上げを記録した(甲9、甲65?甲67)。
イ 上記各商品の販売開始後も次々に新製品が発売され、2013年5月7日に糖類ゼロ・カロリーゼロの「MONSTER ABSOLUTELY ZERO」(甲10、甲13、甲15)、2014年8月19日からは濃縮飲みきりサイズの「MONSTER ENERGY M3」(甲59、甲61)、2014年10月7日からはエナジーブレンド入りコーヒー飲料の「MONSTER COFFEE」(甲60、甲62)、2015年7月21日からは白いパッケージと甘すぎないすっきりした味わいが特長の「MONSTER ENERGY ULTRA」(甲101?甲103、甲118)が発売された。
また、「MONSTER ENERGY M3」は2016年4月12日から、「MONSTER KHAOS」は2016年5月17日から、「MONSTER ABSOLUTELY ZERO」は2017年4月下旬から、それぞれリニューアル発売がされた(甲127?甲131、甲252?甲255)。
さらに、2017年6月27日には、柑橘系フレーバーの夏季限定販売の「MONSTER ENERGY THE DOCTOR」が発売された(甲256、甲257、甲263、甲264)。
加えて、2017年12月上旬には、日本限定かつ冬季限定で、「MONSTER ENERGY」及び「MONSTER ENERGY ULTRA」のスペシャルデザイン缶が発売された(甲308)。
ウ 上記各商品は、日本全国のコンビニエンスストア、自動販売機、キオスク、スーパーマーケット、列車の売店、会員制スーパー、店舗、ゲームセンター、ドラッグストア及びホームセンター等のほか、アサヒ飲料の通販サイトからも直接購入可能である(甲11?甲17、甲61、甲62、甲72、甲131、甲264)。また、大手ネットショッピングサイトにおいては、当該各商品のほか、我が国では発売していない製品の輸入販売も取り扱われている(甲33、甲126)。
エ 2012年5月の販売開始から2015年6月30日までに、申立人は、国内で約2億3,600万缶の「MONSTER」エナジードリンクを販売し、その期間の総販売額は、1億7,500万米ドル以上であり、日本円で170億円以上である(甲58)。
また、「MONSTER」エナジードリンクについては、我が国での販売開始直後から継続的にテレビコマーシャル放映、国内開催の多数のスポーツイベント等へのスポンサー提供、サンプル配布等を含む大々的な宣伝広告活動が実施されている(甲58)。
(4)全世界の販売国及び地域並びに販売額
申立人は、現在までに世界の100以上の国及び地域において、「MONSTER」ファミリー商標を使用した「MONSTER」エナジードリンクを販売し、又は販売中である。
申立人の「MONSTER」エナジードリンクは、2002年に米国で販売を開始して以来、130億缶以上販売され、世界中で毎年30億缶以上の売上げがあり、全世界で総額240億米ドルを超える収益を生み出している。また、当該エナジードリンクの全世界での小売販売額は、毎年60億米ドルを超え、申立人の全売上額の92%以上を占める(甲58)。さらに、申立人の年間総販売額は、23.7億米ドル(2012年度)、25.9億米ドル(2013年度)、28.3億米ドル(2014年度)であり、当該エナジードリンクの売上げは、申立人の年間総純売上げに対して、それぞれ95.4%(2012年度)、95.6%(2013年度)、96.1%(2014年度)を占める。
そして、申立人の「MONSTER ENERGY」ブランドは、販売量において、米国で最も売れ、また、世界第2位のエナジードリンクである。また、申立人の「MONSTER」エナジードリンクは、現在、米国におけるエナジードリンク市場の36.8%のシェアを占め、その販売量において、全世界で最も高成長を遂げた主要ブランドの地位を維持している。
(5)アパレル製品、ビデオゲーム製品等の販売
2002年から現在に至るまで継続して、申立人による許諾の下、MONSTERブランドマークを付したアパレル製品等が多数のライセンシーにより製造、販売されており、一般消費者の高い人気を獲得している。当該ライセンス商品は、現在、日本及びアジア全域、オーストラリア、米国、カナダ、中央アメリカ、南米、ヨーロッパ、アイスランド、スカンジナビア及びメキシコを含む世界各地で販売中である(甲58)。
そして、MONSTERブランドマークが付された被服、運動用特殊衣服、運動用ヘルメット、ステッカー、リュックサック等は、我が国でも人気の高い商品であり、インターネットの通信販売業者により輸入販売されている(甲47、甲48)。
また、申立人は、ビデオゲーム制作販売会社と提携関係を結んだ販売促進活動も展開しており、MONSTERブランドマークは、ビデオゲーム製品の中で使用されている(甲58)。
(6)その他の活動等
申立人は、経済界等からの数々の表彰を受けるとともに、ウェブサイト及びソーシャルメディアによる情報発信、国内外での商標登録(引用商標を含む。)によるブランド保護、国内における申立人の商標権を侵害する模倣品に係る水際取締り、スポーツイベント等やプロモーションキャンペーン等も行っている。
(7)営業及び広告における「MONSTER」及び「モンスター」の文字の使用
申立人が許諾した「MONSTER」ライセンス商品には、「MONSTER」又は「Monster」の文字を表示して販売及び宣伝広告がなされている。
また、申立人による営業及び販売促進活動全般においては、申立人又は申立人の取扱いに係るエナジードリンク等の商品表示として、「MONSTER」及びその表音である「モンスター」の文字が単独で繰り返し用いられている。
(8)小括
以上の事実に照らせば、申立人の使用に係る商標「MONSTER」は、申立人の業務に係る商品及び役務を表示する出所識別標識として、本件商標の登録出願日前より、米国を始めとする外国で広く認識されていたものであり、また、本件商標の登録出願時及び登録査定時には、我が国の取引者及び需要者においても、「MONSTER」及びその表音「モンスター」が申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして広く認識されていたことが明らかである。
2 商標法第4条第1項第15号について
(1)本件商標
本件商標は、「SWEET MONSTER」の文字を横書きしてなり、第30類「Pop corn;preparations made from cereals;confectionery;chewing gum;biscuits;bread;sweetmeats(candy);iced cakes;ice cream;confectionery in jelly form;chocolate;cookies;rice cakes;umami seasonings;sauces;tea;coffee;cocoa-based beverages;tea-based beverages;chocolate products.」(以下「本件指定商品」という。)に使用されるものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1は、標準文字で横書きした「MONSTER」の欧文字から構成されるものであり、本件商標と「MONSTER」の文字を共通にする。
イ 引用商標2は、「MONSTER」の頭文字の欧文字「M」の字形を基調としてデザインされた爪の図柄を最上段に表示し、その下に、特徴的なデザイン文字の太字で大きく表記した「MONSTER」の文字を上段に、通常の活字体の細字で小さく表記した「ENERGY」の文字を下段に表示してなるもの(MONSTERブランドマーク)であり、引用商標2もまた、本件商標と「MONSTER」の文字を共通にする。
なお、引用商標2の構成中の「MONSTER」の文字は、爪の図柄及び「ENERGY」の文字部分から物理的に分離、独立した位置に配置され、かつ、「ENERGY」の文字部分とは視覚的に一見して明らかに異なるデザインの書体及び圧倒的に大きなサイズの文字を用いて顕著に書され、独立して見る者の注意をひくように表示されていることから、取引者及び需要者に対して、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与え、独立の自他商品識別標識としての機能を果たすことが明らかである。
ウ 引用商標3は、標準文字の欧文字で書した「MONSTER ENERGY」の文字からなるもの、引用商標4は、標準文字の欧文字で書した「MONSTER ENERGY ABSOLUTELY ZERO」の文字からなるもの、引用商標5は、標準文字の欧文字で書した「MONSTER ENERGY ULTRA」の文字からなるもの、引用商標6は、橙色の長方形の背景図形の中央に顕著にMONSTERブランドマーク(引用商標2)を示し、その上方に「KHAOS」、下方に「果汁30%」の各文字を配置したもの、引用商標7は、通常の活字体の欧文字で書した「MONSTER REHAB」の文字からなるものであり、これら引用商標3ないし引用商標7も、本件商標と「MONSTER」の文字を共通にする。
エ 上述したとおり、申立人の使用に係る商標「MONSTER」(引用商標1)及びこの「MONSTER」の文字を顕著に表示してなるMONSTERブランドマーク(引用商標2)は、申立人の取扱いに係るエナジードリンクを始め、申立人が支援するモータースポーツのアスリート及びチームが使用する自動車及び二輪自動車の車体に貼付されるステッカー、運動用ヘルメット、レーシングスーツ(ユニフォーム)、モータースポーツ用手袋、帽子、Tシャツ等にも顕著に表示されている。
また、引用商標3ないし引用商標7も、それぞれ構成文字中に「MONSTER」の文字を包含する「MONSTER」ファミリー商標であり、国内で販売中の申立人のエナジードリンクの個別製品名として,現在まで継続的に使用されている。
(3)商品間の類似性、関連性
本件商標の指定商品中の第30類「tea;coffee;cocoa-based beverages;tea-based beverages;chocolate products」は、嗜好品として摂取される飲料製品であり、申立人が引用商標を2002年(国内では2012年)から継続的に使用しているエナジードリンクと使用目的、原材料、効能が共通することが多く、主な販売場所もコンビニ、スーパー、ドラッグストア等である点で共通し、需要者の範囲が一致ないし重複する。
また、本件商標の指定商品中の第30類「Pop corn;preparations made from cereals;confectionery;chewing gum;biscuits;bread;sweetmeats(candy);iced cakes;ice cream;confectionery in jelly form;chocolate;cookies;rice cakes;chocolate products」は、一般に、お茶請け、おやつ、食後のデザート等の通常の食事とは別の用途で購入、消費される嗜好品的性質の強い加工食品であり、これらも申立人の取扱いに係るエナジードリンクと同一店舗内の近接する売場で販売され、消費者が同時に購入又は消費することが多く、販売場所、需要者層が一致ないし重複することが多い。
したがって、本件商標の指定商品中の上記各商品とエナジードリンクとは、極めて類似性、関連性が強いものである。
(4)商標間の類似性
本件商標は、英単語の「SWEET」と「MONSTER」との2語を結合したものと容易に看取されるものであるところ、「SWEET」は、その音訳が「甘いこと、甘口」、「食後のアイスクリーム、プディングなどの甘い料理、または砂糖菓子、キャンディー類」を意味する外来語の「スイート(sweet)」として親しまれ(甲306、甲307)、食品や飲料の味について「甘いこと、甘口」の表示として取引界で普通に使用されており、また、「MONSTER」は、その音訳が外来語の「モンスター(monster)」として一般に広く親しまれている(甲304、甲305)。
そして、本件商標の指定商品は、上記のとおりの飲食料品であるから、これらに本件商標が使用される場合、本件商標の構成中の「SWEET」の文字部分は、単に商品の味及び品質が「甘いこと、甘口であること」を表示するものとして看取されるにとどまり、自他商品識別標識として機能しないというべきであり、仮に、当該文字部分が何らかの自他商品識別機能を果たす場合があるとしても、本件商標の構成中の「MONSTER」の文字部分と比較して、その自他商品識別力の程度が極めて弱いことは明白である。
したがって、本件商標は、「MONSTER」の文字部分が出所識別標識として強く支配的な印象を需要者に与えることが明らかであるから、申立人の使用に係る商標「MONSTER」との類似性の程度が極めて高い。
そして、本件商標の指定商品の最終的な需要者は一般消費者であるから、その需要者の注意力の程度は、高いものとはいえない。
(5)小括
上述したとおり、申立人の使用に係る商標「MONSTER」は、本件商標の登録出願時及び査定時に、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、取引者、需要者の間で広く認識されていたものである。
したがって、これらの事柄を総合すれば、本件商標がその指定商品に使用された場合、これに接した取引者、需要者は、申立人の使用に係る引用商標又は申立人を直観し、当該商品が申立人又は申立人と経済的若しくは組織的に関係を有する者の取扱いに係るものであると誤信し、その出所について混同を生じるおそれがあることは明らかである。
また、商標法第4条第1項第15号は、出所の混同防止のみならず、著名商標の顧客吸引力へのフリーライド、その出所表示力のダイリューションを防止する趣旨も含むものであると解されるから、申立人の商品及び役務の出所識別標識として使用されている「MONSTER」と類似性の程度が高い本件商標が、申立人と何ら経済的又は組織的に関係を有しない本件商標の商標権者によってエナジードリンクと類似性、関連性が強い本件商標の指定商品に使用された場合、2002年から現在に至るまでの継続的使用と営業努力により、申立人の業務に係る商品及び役務の出所識別標識として広く認識されるに至った「MONSTER」の強力な出所表示力が希釈化されるおそれがある。
さらに、本件商標のその指定商品についての使用は、申立人が「MONSTER」について獲得した信用力、顧客吸引力にフリーライドする行為といわざるを得ない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 商標法第4条第1項第7号について
本件商標が使用された場合、申立人の商品及び役務の出所識別標識として広く認識されている商標「MONSTER」の出所表示力が希釈化されるおそれが高く、また、本件商標の使用は、申立人が当該商標について獲得した信用力、顧客吸引力にフリーライドするものといわざるを得ず、申立人に経済的及び精神的損害を与える。
したがって、本件商標は、社会一般道徳及び公正な取引秩序の維持を旨とする商標法の精神並びに国際信義に反するものであり、公の秩序を害するおそれがあるものといわざるを得ない。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
第4 当審の判断
1 申立人の使用に係る商標の周知性について
(1)申立人の主張及び同人提出の甲各号証によれば、以下の事実が認められる。
ア 申立人である「モンスター エナジー カンパニー(Monster Energy Company)」は、米国の飲料メーカーであり、2002年にエナジードリンクの新ブランド「MONSTER ENERGY」を創設し、米国において販売を開始した(甲7)。
イ 申立人のエナジードリンク(以下「申立人商品」という。)は、我が国においては、2012年5月8日に「Monster Energy」(モンスターエナジー)及び「Monster KHAOS」(モンスターカオス)が発売され(甲7、甲8)、その後、2013年5月7日に「モンスター アブソリュートリー ゼロ」(甲10)、2014年8月19日に「モンスターエナジー M3」(甲59)、同年10月7日に「モンスターコーヒー」(甲60)、2015年7月21日に「モンスター ウルトラ」(甲101)が発売された。
そして、上記各商品のうち、「Monster KHAOS」(モンスターカオス)は、「果汁入り飲料(炭酸ガス入り)」、「モンスターコーヒー」は、「コーヒー飲料」であり、その他の商品は、全て「炭酸飲料」である。
ウ アサヒ飲料のニュースリリースには、申立人商品の発売及び販売と関連して、「アサヒ飲料 国内独占販売権取得!・・・『Monster Energy(モンスターエナジー)缶355ml』『Monster KHAOS(モンスターカオス)缶355ml』・・・アサヒ飲料株式会社(本社 東京・・・)は、・・・エナジードリンク『モンスターエナジー』ブランドの日本国内における独占販売権を取得しました。」(甲7)、「・・・5月8日(火)から新発売したエナジードリンク『モンスターエナジー』ブランドの販売が好調・・・」(甲8)、「・・・『モンスター アブソリュートリー ゼロ 缶355ml』・・・本商品は・・・『モンスターエナジー』ブランドの中でも、レギュラーカテゴリーの『モンスターエナジー』に次いで2番目に人気のあるカテゴリー、ダイエット系エナジーです。・・・」(甲10)、「2013年度の『モンスターエナジー』ブランドの販売数量は大変好調であり、『モンスターエナジー』『モンスターカオス』『モンスターアブソリュートリーゼロ』の3品で前年比150%となる237万箱を販売し・・・」(甲59)、「『モンスターエナジー』ブランドの販売は大変好調に推移しています。・・・本年は上記3品に続き、『モンスターエナジーM3』、『モンスターコーヒー』をラインアップに追加・・・」(甲60)、「『モンスターウルトラ』をラインアップに加えることにより、・・・更に『モンスターエナジー』ブランドの強化を図ってまいります。」(甲101)の記載がある。
エ 申立人商品の容器の側面には、以下のような表示がある。
(ア)「Monster Energy(モンスターエナジー)缶355ml」の容器下部には、「MONSTER」の文字、その下には「ENERGY」の文字が表されている(甲14、甲17)。
(イ)発売当初の「Monster KHAOS(モンスターカオス)缶355ml」の容器下部には、「MONSTER」の文字、その下には「KHAOS」の文字、さらにその下には「ENERGY」及び「+果汁」の文字が表されている(甲14、甲17)。そして、2016年にリニューアル発売された同商品の容器には、上部に「KHAOS」の文字、その下に爪の図柄の図形を配し、下部に「MONSTER」の文字、その下に「ENERGY」の文字が表されている(甲130)。
(ウ)「モンスター アブソリュートリー ゼロ 缶355ml」の容器下部には、「MONSTER」の文字、その下には「ENERGY」の文字、さらにその下には「ABSOLUTELY ZERO」の文字が表されている(甲13)。
(エ)「モンスターエナジー M3 ワンウェイびん150ml」の容器下部には、「MONSTER」の文字、その下には「ENERGY」の文字、さらにその下には「M-3 SUPER CONCENTRATE」の文字が表されている(甲61)。
(オ)「モンスターコーヒー 缶250g」の容器下部には、「COFFEE」の文字、その下には「MONSTER」の文字、さらにその下には「COFFEE」、「+」及び「ENERGY」の文字が表されている(甲62)。
(カ)「モンスターウルトラ 缶355ml」の容器下部には、「MONSTER」の文字、その下には「ENERGY」の文字、さらにその下には「ULTRA」の文字が表されている(甲101)。
オ 申立人商品の販売促進キャンペーン広告中の宣伝文句の中で、申立人商品の写真とともに、「モンスターを飲んで、Tスタンプを貯めてSATANIC CARNIVALに行こう!」(甲63)、「モンスターを飲んで、Tスタンプを貯めてMOTOGP日本グランプリでロッシに会おう!」(甲64、甲69、甲71)、「モンスターの対象商品を2本ご購入につき、くじ付きステッカーをプレゼント!」(甲79)、「本場アメリカで大ヒットの『白いモンスター』日本上陸!/『モンスター ウルトラ 缶355ml』7月21日(火)新発売」(甲101)、「スッキリなのにヤバイ、白いモンスター登場・・・誰よりも早くモンスターウルトラをゲットしろ!」(甲118)、「モンスターを買って、ギアを当てろ!」(甲132)、「モンスターを買ってUFC日本大会を観に行こう!」(甲162)などの表示をしている。
カ 申立人商品の広告、マーケティング及び販売促進活動と関連して、WRC(世界ラリー選手権)のチーム名を「MONSTER WORLD RALLY TEAM」(モンスターワールドラリーチーム)(甲42)、ロックバンドを「モンスターバンド」(甲120、甲235)、MOTOGPライダー又は鈴鹿8時間耐久ロードレースのライダーを「モンスターライダー」又は「モンスター契約ライダー」(甲168、甲238、甲245、甲247)、プロサーファー、スノーボーダー又はスケートボーダーを「モンスターアスリート」又は「モンスター契約アスリート」(甲229、甲235)、申立人商品の販売促進品を「モンスターグッズ」(甲232、甲242、甲244)又は「モンスターギア」(甲236)などと指称している。
キ 申立人商品は、我が国において、2012年5月の発売以降、2012年末までの約8か月で157万箱販売された(甲9)。
ク 申立人の最高経営責任者の宣誓供述書(甲58)によれば、申立人商品は、我が国において、2012年5月の販売開始から2015年6月30日までの約3年間で、約2億3,600万缶を販売し、その総販売額は、1億7,500万米ドル以上(日本円で170億円以上)であるとされる。
ケ 上記宣誓供述書(甲58)によれば、申立人は、申立人商品の広告、マーケティング及び販売促進活動のために、2002年以来、全世界で30億米ドル以上を支出しているが、「モンスター社のマーケティング戦略は、従来の方法とは異なり、MONSTER商標及び爪の図柄を広めるための広告を、直接テレビやラジオで行わない」とされ、広告などの予算の多くは、「競技選手への支援及び競技大会やその他イベントへのスポンサー活動」に当てている。特に、マーケティングの焦点は、「主要なターゲットとする若年成人層、主に男性が多くの時間を費やすインターネット上で、ネット配信されるイベント」であり、具体的には、ロードレース世界選手権グランプリ(MotoGP)、MotoGPレーシングチーム、F1レーシングチーム、モトクロスチーム、アルティメット・ファイティング・チャンピオンシップ(UFC)、音楽祭、音楽イベント、ミュージシャン及びビデオゲームチームへのスポンサー活動及び促進活動などである。
ただし、我が国においては、2012年5月及び6月に、申立人商品の販売開始を支援するために、主要テレビ局のテレビ広告枠を購入し、視聴者にウェブサイトで更なる情報を得るように促す広告を行い、それに約190万米ドルを支出したとされる。
コ 2016年3月31日付けのアサヒ飲料のニュースリリース(甲129)には、申立人商品につき、「『モンスターエナジー』ブランドは・・・ブランド力とファッション性で世界中の若者からの圧倒的な支持を背景に、急成長しているエナジードリンクです。」と紹介し、「エナジードリンク市場は、『モンスターエナジー』などの海外ブランドの浸透により、最近では10代、20代が『炭酸の刺激を楽しみたい』や『気分転換』を目的に飲用する傾向にあり・・・」との記載がある。
(2)上記(1)において認定した事実によれば、申立人が主張する申立人の使用に係る商標(以下「申立人商標」という。)と関連して、以下のような実情がうかがえる。
ア 申立人商品は、2012年(平成24年)5月の我が国における発売以降、その販売額は、約3年間(2012年(平成24年)5月?2015年(平成27年)6月)で約170億円以上とされ、その販売期間は、発売から本件商標の登録出願時までは約3年半程度と長期にわたるものではないが、ある程度継続した販売実績があることがうかがえる。
しかし、申立人は、テレビ等の一般的なメディアを通じた広告宣伝をそもそも行わない方針であることもあり、我が国におけるテレビCMは、2012年(平成24年)の発売当初の1か月程度の短期間であって、その費用も約1億5,000万円(190万米ドル、80円/米ドルで計算)程度のものであり、また、継続的に行われているスポンサー活動や販売促進キャンペーンについても、その我が国における広告宣伝費は明らかではない。そして、その広告宣伝の多くは、主に比較的若い世代が集まるようなモータースポーツ、格闘技、音楽イベントやミュージシャン、ビデオゲームなどと関連したスポンサー活動やプロモーション活動であり、申立人商品の紹介に当たっても、10代や20代の需要者層における支持が言及されていることからすると、申立人商品の主要な需要者層や、広告等を通じて申立人商品を目にする需要者層の範囲も、自ずと若年層を中心としたものとみるのが相当である。
さらに、申立人商品は、エナジードリンクと称されるものではあるが、その実態は専ら「炭酸飲料」又は「コーヒー飲料」であって、清涼飲料の一種というべきものであるところ、我が国で販売されるこれらの飲料における申立人商品のシェア等は、何ら明らかではない。
イ 我が国で販売されている申立人商品の容器の側面には、文字の配置において幾つかのバリエーションはあるものの、概ね「MONSTER」の文字の下方に近接して「ENERGY」の文字を配置している。そして、これら申立人商品の個別名称は、「Monster Energy」(モンスターエナジー)、「Monster KHAOS」(モンスターカオス)、「モンスター アブソリュートリー ゼロ」、「モンスターエナジー M3」、「モンスターコーヒー」及び「モンスター ウルトラ」であるが、これら一連の商品を指称する際は、「モンスターエナジー」ブランドと総称されている。
ウ 申立人商品の販売促進キャンペーン広告等の宣伝文句においては、申立人商品を「モンスター」と略称したり、「MONSTER WORLD RALLY TEAM」(モンスターワールドラリーチーム)、「モンスターバンド」、「モンスターライダー」、「モンスターアスリート」、「モンスターグッズ」、「モンスターギア」など、申立人又は申立人商品の略称として「MONSTER」又は「モンスター」の語を用いる場合はある。
(3)上記(2)において述べた実情を踏まえると、申立人商品の販売期間は、比較的短いものであり、また、申立人商品について、幅広い需要者層が目にする機会の多い一般的なメディアを通じた広告宣伝の実績は乏しい上、その広告宣伝等を通じた商品名の露出も、主に若年層に向けた活動を通じて行われているものであり、さらに、我が国で販売されている清涼飲料(「エナジードリンク」と称される申立人商品と同種のものを含む。)の市場における申立人商品のシェア等も明らかではないことから、申立人商品は、本件商標の登録出願日前までには、若い世代を中心とした需要者の間ではある程度認知されていたということができても、需要者の間に広く認識されるに至っていたとまでは認めることができない。
そして、申立人商品は、その容器に「MONSTER」及び「ENERGY」の各文字が近接して表示されており、また、当該商品が「モンスターエナジー」ブランドと総称されている実情があることも踏まえると、申立人商品の獲得した上記認知度は、「Monster Energy」(モンスターエナジー)を中心とした「モンスターエナジー」ブランドのエナジードリンクとして、集合的に生じているというべきである。
なお、申立人商標を構成する「MONSTER」の語が、宣伝文句等において申立人又は申立人商品の略称として用いられる場合があるとしても、その略称が、エナジードリンクの需要者の間で広く認知され、周知、著名となっていたとの事実は、申立人提出の証拠からは見いだせない。
してみれば、申立人商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示する商標として、我が国の需要者間で広く認識されていたものということはできない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)申立人商標の周知性
申立人商標は、上記1(3)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示する商標として、我が国の需要者間で広く認識されていたものではない。
(2)本件商標と申立人商標との類似性
ア 本件商標について
本件商標は、前記第1のとおり、「SWEET MONSTER」の文字を横書きしてなるところ、当該文字は、「SWEET」の文字と「MONSTER」の文字との間に1文字分の間隙があるものの、同じ書体及び大きさをもって表されていることから、視覚上、まとまりある一体的なものとして看取されるものといえる。
また、本件商標の構成全体から生じる「スイートモンスター」の称呼は、冗長なものではなく、無理なく一連に称呼し得るものである。
さらに、本件商標の構成中、「SWEET」の語は、「甘い」の意味を有するほか、「優しい」といった意味をも有する英語、また、「MONSTER」の語は、「怪物」の意味を有する英語としていずれも我が国で慣れ親しまれ、一般に広く用いられている語であるから、その構成全体をもって、既成の語とはいえないものの、各語の有する意味から「甘い怪物」や「優しい怪物」といった意味合いを想起させるものである(甲304?甲307、「ベーシック ジーニアス英和辞典」(株式会社大修館書店発行))。
そうすると、本件商標は、その構成全体をもって、一連一体の商標と認識されるものであり、その構成中のいずれかの文字部分のみが分離、観察されることはないというべきである。
してみれば、本件商標は、その構成全体から「スイートモンスター」の称呼を生じ、「甘い怪物、優しい怪物」の観念を生じるものである。
イ 申立人商標について
申立人商標は、上述のとおり、「MONSTER」の文字からなるものであるから、「モンスター」の称呼及び「怪物」の観念を生じるものである。
ウ 本件商標と申立人商標との類否について
本件商標と申立人商標とは、それぞれ、上記ア及びイのとおりの構成からなり、「SWEET」の文字の有無という明らかな差異があるから、外観上、相紛れるおそれはない。
また、本件商標から生じる「スイートモンスター」の称呼と申立人商標から生じる「モンスター」の称呼とを比較すると、両称呼は、「スイート」の音の有無という明らかな差異があるから、称呼上、相紛れるおそれはない。
さらに、本件商標は「甘い怪物、優しい怪物」の観念を生じるものである一方、申立人商標は「怪物」の観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と申立人商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
(3)本件商標の指定商品と申立人商品との関連性
申立人商品は、上述のとおり、清涼飲料の一種というべきものであり、本件商標の指定商品中、第30類「tea;coffee」のような飲料と関連する商品とは、その流通経路において一定程度の関連性があるとはいえるものの、それ以外の商品については、一般的にその商品の性質、用途、目的において直接的な関連性があるとはいえず、その商品の製造者、販売者、需要者層についても重複又は密接に関連しているものとはいい難い。
(4)出所の混同のおそれについて
申立人商標は、上記(1)のとおり、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示する商標として、我が国の需要者間で広く認識されていたものではなく、また、申立人商標は、上記(2)のとおり、本件商標とは非類似の商標であって、別異の商標というべきものであり、さらに、本件商標の指定商品と申立人商品とは、上記(3)のとおり、相互に密接な関連性があるとはいえないことからすれば、これらを総合勘案した場合、本件商標をその指定商品に使用したときに、これに接する需要者が、申立人商標を連想又は想起するようなことは考え難い。
そうすると、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、取引者及び需要者をして、申立人商標を連想又は想起することはなく、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第7号該当性について
本件商標は、上記2(2)アのとおり、「SWEET MONSTER」の文字を横書きしてなるものであり、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、きょう激又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではない。
また、本件商標は、これをその指定商品に使用することが社会公共の利益や社会の一般的道徳観念に反するものではなく、さらに、その使用が他の法律によって禁止されているもの、外国の権威や尊厳を損なうおそれがあって、国際信義に反するものでものでもない。
加えて、本件商標の登録出願の経緯について、社会的妥当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして容認し得ないなどといったことを具体的に示す証拠の提出もない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
4 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】


異議決定日 2018-04-24 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W30)
T 1 651・ 271- Y (W30)
最終処分 維持 
特許庁審判長 金子 尚人
特許庁審判官 小松 里美
田中 敬規
登録日 2015-11-23 
権利者 GLAMCO CO., LTD.
商標の称呼 スウイートモンスター、スイートモンスター、モンスター 
代理人 柳田 征史 
代理人 伊藤 寛之 
代理人 奥野 彰彦 
代理人 SK特許業務法人 
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