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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1342185 
異議申立番号 異議2017-900320 
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-08-31 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-10-23 
確定日 2018-07-05 
異議申立件数
事件の表示 登録第5966183号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5966183号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5966183号商標(以下「本件商標」という。)は,「G-Next」の欧文字を標準文字で表してなり,平成28年12月22日に登録出願,第25類「被服,洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,作業服,防寒ジャケット,合羽,雨着,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,タイツ,キャミソール,ティーシャツ,和服,アイマスク,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,防寒手袋,ネックウォーマー,靴カバー,ナイトキャップ,帽子,ニット帽,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。),スニーカー,ブーツ,防寒靴,長靴,仮装用衣服,水上スポーツ用特殊衣服,ウインドサーフィン用シューズ」を指定商品として,同29年5月10日に登録査定,同年7月28日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立てに引用する登録商標は,以下の引用商標1ないし4である(以下,引用商標1ないし4をまとめて「引用商標」という。)。
(1)引用商標1
商標の構成 NEXT
登録番号 商標登録第2272314号
登録出願日 昭和60年2月27日
設定登録日 平成2年10月31日
指定商品 第20類,第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(2)引用商標2
商標の構成 ネクスト
登録番号 商標登録第2272315号
登録出願日 昭和60年2月27日
設定登録日 平成2年10月31日
指定商品 第20類,第24類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(3)引用商標3
商標の構成 NEXT(標準文字)
登録番号 商標登録第4845247号
登録出願日 平成16年3月26日
設定登録日 平成17年3月11日
指定商品 第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(4)引用商標4
商標の構成 NEXT(標準文字)
登録番号 商標登録第5406709号
登録出願日 平成19年6月30日
設定登録日 平成23年4月15日
指定役務 第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

3 登録異議申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号,同項第15号及び同項第8号に該当するものであるから,その登録は,同法第43条の2第1号により,取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号の該当性について
本件商標は,「G」の欧文字と「Next」の語をハイフンで介した構成よりなるものである。他方,引用商標1,引用商標3及び引用商標4は,「NEXT」の欧文字のみからなる商標である。
本件商標の欧文字部分はハイフンを介して結合されているため,「G」と「Next」とに視覚上分離して看取されるばかりでなく,これが全体として特定の意味合いを有する一連の語句として一般に知られているものではないので,常に一体不可分のものとして把握すべき格別の事情があるとは思われない。とりわけ,後述(2)のとおり,引用商標が世界的に著名になっている点を考慮すれば,本件商標の「Next」の語に着目して「ネクスト」の称呼を生ずる可能性は極めて高い。
加えて,本件商標中「G」の文字は,商品の品番や等級などを表示する記号,符号として取引者,需要者に認識され理解されるものであり,自他商品識別機能を果たし得ない。
そうすると,本件商標は,その構成中の「Next」部分が自他商品の識別標識として把握され,この部分に相応し,単に,「ネクスト」の称呼をも生じ,「次の」,「隣の」等の観念を生じる。
他方,引用商標1,引用商標3及び引用商標4は,「NEXT」の欧文字を書してなるものであり,そして引用商標2は,「ネクスト」の片仮名を書してなるものであるから,引用商標からは,いずれも「ネクスト」の称呼を生じ,「次の,隣の」等の観念を生じること明らかである。
してみると,本件商標と引用商標とは,「ネクスト」の称呼及び「次の,隣の」等の観念を共通にするから,全体の外観の差異を考慮するとしても,類似の商標というべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4項第1項第11号に該当する。
(2)本件商標の商標法第4条第1項第15号の該当性について
ア 申立人の周知性について
申立人は,衣料等の製造販売を業とするイギリス法人である。申立人のグループ会社「ネクスト ピーエルシー」(以下「ネクスト社」という)のホームページに記載のとおり,1982年2月に「NEXT」ブランドの婦人服,婦人靴,アクセサリーを販売する1号店をオープンし,その後,紳士服,子供服及び家庭用品へと展開し幅広い商品を継続して取扱っており,現在ではイギリス及びアイルランドに500以上の店舗並びに日本を含む世界40か国において約200の店舗を有する。さらに,1999年にはオンラインショップが開始され,現在では,イギリス国内のみならず日本を含む世界約70か国においてオンラインショッピングを提供している(甲6)。
ネクスト社は,ロンドン証券取引所の上場企業であり(甲7),ネクスト社を含むグループ全体の2017年度の年間総収入は41億ポンド(約6,250億円)であり,税引前の利益は7億9千万ポンド(約1,203億円)にも達するイギリス最大級の製造販売グループである(甲6)。
ネクスト社は,2012年7月にイギリスのロンドンで開催されたロンドンオリンピック及びロンドンパラリンピックにおいて,衣料・ホームウェアの公式サプライヤーに選ばれ,開会式及び閉会式においてイギリス代表の男子選手,女子選手や組織委員らが着用するユニフォームやスーツを提供するほか,選手村で使用される寝具類等を提供した(甲8,9)。
日本においては,ゼビオ株式会社(以下「ゼビオ社」という。)が,1996年,英国の製造小売りチェーンである申立人と業務提携契約を締結し,「next」の名称で自由が丘,横浜,仙台等において12店舗を運営し,NEXT製品を継続して販売している(甲10?12,14?16)。
申立人は,日本国内向け公式ウェブサイトにおいて,「next」ブランドの婦人服,紳士服,乳幼児服,及び,子供服を販売するオンラインショップを運営している(甲13)。
引用商標は,申立人により本件商標の登録出願日前,商品「洋服」等について使用された結果,取引者や需要者間で既に周知著名の域に達しており,また,本件商標の登録査定時においても同様に周知著名であった。
イ 出所の混同について
本件商標は,引用商標とつづりが同一の欧文字の「Next」を明瞭に含んでいる。
本件商標をその商品について使用する場合には,これに接する需要者や取引者は,周知著名になっている申立人の引用商標を連想,想起し,その指定商品があたかも申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であると誤認し,申立人の業務にかかる商品であるかのごとくに出所について混同を生ずるおそれがあることは明らかである。
したがって,本件商標は商標法第4条第1項第15号の規定に該当する。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第8号の該当性について
申立人「Next Holdings Limited」(ネクスト ホールディングス リミテッド)はイギリス法人であり,その名称中「Holdings」(ホールディングス)の語は,持ち株会社という意味で普通に使用されている語であり,「Limited」(リミテッド)の語は,「有限会社」を意味する組織の種類を表わした語である。
したがって,法人名称の要部は「Next」であり,申立人は「Next」(ネクスト)及び「next」と略称されている。さらに,ゼビオ社のウェブサイト(甲11)においても,申立人が「next社」と記載されていることからして,「Next」,「NEXT」,「next」及び「ネクスト」は,申立人らの商品及び役務の商標として使用されていると同時に,申立人の名称の略称としても使用されていることは明白である。
また,本件商標の登録出願前及び登録査定時において,申立人の名称の略称が「被服」等の需要者及び取引者間において周知著名となっていたことは上述のとおりである。
したがって,本件商標は,他人である申立人及びその関係会社の名称の著名な略称である「Next」を明瞭に含むものであり,また,申立人らの承諾も得ていないのであるから,商標法第4条第1項第8号に該当する。
(4)まとめ
以上のように,本件商標は,商標法第4条第1項第11号,同項第15号及び同項第8号の規定に違反して登録されたものであるから,商標法第43条の3第2項の規定によりこの登録を取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は,「G」と「Next」の欧文字を「-」(ハイフン)を介して「G-Next」と標準文字で表してなるところ,これらは同一の書体,同一の大きさで外観上まとまりよく一体的に表されており,また,構成文字全体より生ずると認められる「ジーネクスト」の称呼も格別冗長というべきものではなく,よどみなく一連に称呼し得るものであるから,たとえ,ローマ字の1字が特定の商品の品番,型式又は規格等を表示するための記号又は符号として一般的に使用される場合があるとしても,かかる構成にあっては,本件商標に接する取引者,需要者をして,殊更に前半部の「G」の文字部分を省略して,後半部の「Next」の文字部分のみに着目し,当該文字部分より生ずる称呼をもって取引に当たるというよりも,むしろ,その構成全体をもって一体不可分のものと認識,把握し,商取引に当たるものとみるのが自然である。
そうすると,本件商標は,その構成全体をもって特定の意味を有しない一種の造語を表したものとみるのが相当であるから,その構成文字全体に相応して,「ジーネクスト」の称呼を生じ,特定の観念を生じない。
イ 引用商標
引用商標1,3及び4は,「NEXT」の欧文字を表してなるものであり,引用商標2は,「ネクスト」の片仮名を表したものであるから,それぞれ構成文字に相応して「ネクスト」の称呼を生じ,「次の,隣の」の観念を生じる。
ウ 本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標1,3及び4とは,それぞれ上記ア及びイのとおりの構成であって,両商標は,構成中の「Next(NEXT)」の欧文字部分のつづりを共通にするが,語頭の「G-」の文字の有無という明らかな差異を有することからすれば,外観上,容易に区別し得るものといえる。また,本件商標と引用商標2とは,その文字種(欧文字と片仮名)が異なることから,外観上,容易に区別し得るものといえる。
次に,本件商標から生じる「ジーネクスト」の称呼と引用商標から生じる「ネクスト」の称呼とを対比すると,両者は,「ネクスト」の音を共通にするが,語頭において「ジー」の音の有無という明らかな差異を有するから,両称呼は容易に聴別し得るものである。
観念においては,本件商標は,特定の観念を有しないから,引用商標と比較できない。
そうすると,本件商標と引用商標とは,観念においては比較することができないとしても,外観及び称呼において容易に区別できるものだから,いずれの点においても相紛れるおそれのない,非類似の商標というべきである。
エ 小括
以上のとおり,本件商標と引用商標とは,非類似の商標というべきであるから,その指定商品について比較するまでもなく,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
なお,申立人は,過去の審決例を挙げているが,商標の類否の判断は,登録査定時又は審決時における取引の実情を勘案し,その指定商品又は指定役務の取引者・需要者の認識を基準に対比される商標について個別具体的に判断されるべきものであるから,それらをもって上記判断が左右されるものではない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 申立人の使用に係る商標の周知著名性について
証拠及び申立人の主張によれば,以下の事実が認められる。
(ア)申立人は,衣料等の製造販売を業とするイギリス法人であり,申立人のグループ会社であるネクスト社は,1982年2月に「NEXT」ブランドの婦人服,婦人靴,アクセサリーを販売する1号店をオープンし,その後,紳士服,子供服及び家庭用品へと展開し幅広い商品を取扱い,イギリス及びアイルランドに500以上の店舗,及び日本を含む世界40か国において約200の店舗を有している。さらに,1999年にはオンラインショップが開始され,現在では,イギリス国内のみならず日本を含む世界約70か国においてオンラインショッピングを提供している(甲6,16)。
(イ)ネクスト社は,ロンドン証券取引所の上場企業であり(甲7),同社を含むグループ全体の2017年度の年間総収入は41億ポンド(約6150億円,150円/ポンドで換算。以下同じ。)であり,利益は7億9千万ポンド(約1185億円)である(甲6)。
(ウ)申立人は,我が国において,1996年(平成8年)にゼビオ社と業務提携契約を締結した(甲10,11)。そして,ゼビオ社は,「next」の名称の店舗を東北地方に2店,関東地方に7店,近畿地方に2店及び九州地方に1店の計12店運営している(甲12,15)。このうち,東京原宿の店舗は,2014年(平成26年)7月18日に開店した(甲16)。
(エ)申立人は,日本国内向け公式ウェブサイトにおいて,「next」の商標を表示して,婦人服を販売している(甲13)。
(オ)上記(ア)ないし(エ)によれば,申立人及びそのグループ会社であるネクスト社は,我が国において,申立人に係るウェブサイト及び申立人の我が国における業務提携先であるゼビオ社が出店した国内12の店舗において,申立人の業務に係る商品「被服」等について,「next」の欧文字からなる商標(以下「申立人使用商標」という。)を使用していることをうかがい知ることはできる。しかしながら,申立人が我が国において業務提携するゼビオ社についても,「next」の名称の店舗を全国に12店舗を有するにすぎず,しかも,東京原宿の店舗については,同店が2014年(平成26年)に開店したことが認められるとしても,その他の店舗については,その開店時期等は明らかでない。また,申立人は,我が国における商品の販売数量,売上高,広告宣伝の状況等,引用商標及び申立人使用商標の著名性を具体的に裏付ける証拠も何ら提出していないから,申立人の提出に係る証拠のみをもってしては,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,引用商標及び申立人使用商標が,申立人の業務に係る商品を表示する商標として,我が国における取引者,需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
イ 出所の混同の有無
上記アのとおり,引用商標及び申立人使用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品を表示する商標として,我が国における取引者,需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
しかも,本件商標は,上記(1)ウのとおり,引用商標及び申立人使用商標とは,非類似の商標であり,外観及び称呼において容易に区別できるものだから,互いに相紛れるおそれのない別異の商標というべきものである。
以上よりすると,本件商標は,その指定商品と申立人の業務に係る商品とが関連性を有するとしても,本件商標を,その指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者が,引用商標を連想,想起するとは考え難く,該商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのごとく,その出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第8号該当性について
引用商標及び申立人使用商標は,上記(2)アのとおり,申立人又は申立人の業務を表示するものとして,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていたと認めることができない。また,「NEXT(next)」の表示が,本件商標の登録出願日及び登録査定日の時点において,申立人を指し示す略称として,我が国の需要者の間で,広く知られていたことを示す具体的な証拠はない。
そうすると,本件商標に接する我が国の需要者において,その構成中に,申立人の略称が含まれると認識するものとは考え難い。
したがって,本件商標は,他人の著名な略称を含む商標ということはできないから,商標法第4条第1項第8号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号,同項第15号及び同項8号のいずれにも違反して登録されたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
異議決定日 2018-06-25 
出願番号 商願2016-147246(T2016-147246) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W25)
T 1 651・ 271- Y (W25)
T 1 651・ 23- Y (W25)
T 1 651・ 261- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 豊島 幹太山本 敦子 
特許庁審判長 小出 浩子
特許庁審判官 阿曾 裕樹
早川 文宏
登録日 2017-07-28 
登録番号 商標登録第5966183号(T5966183) 
権利者 株式会社ワークマン
商標の称呼 ジイネクスト、ネクスト 
代理人 特許業務法人 清水・醍醐特許商標事務所 
代理人 高柴 忠夫 
代理人 棚井 澄雄 
代理人 恩田 俊郎 
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