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審判番号(事件番号) データベース 権利
無効2017680002 審決 商標

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審決分類 審判 一部無効 商4条1項7号 公序、良俗 無効としない W35
管理番号 1342143 
審判番号 無効2017-890008 
総通号数 224 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-08-31 
種別 無効の審決 
審判請求日 2017-01-30 
確定日 2018-07-09 
事件の表示 上記当事者間の登録第5820605号商標の商標登録無効審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5820605号商標(以下「本件商標」という。)は、「千鳥屋」の文字を縦書きしてなり、平成26年10月27日に登録出願された商願2014-90361に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、平成27年3月23日に登録出願され、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同28年1月22日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定役務中、第35類「飲食料品中の菓子、パン、サンドイッチ、中華まんじゅう、ハンバーガー、ピザ、ホットドッグ、ミートパイの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第39号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、上記役務について、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されているものであるから、商標法第46条第1項第1号により、その登録が無効とされるべきものである。
2 詳細な理由
(1)請求人と被請求人の関係
ア 請求人及び請求人の代表者について
請求人の代表者である原田家の三男(以下「三男C」という。)は、原田家の先祖が寛永7年に佐賀県で創業した和菓子屋「千鳥屋」の後継者の一人であり、昭和48年1月1日に大阪府及び兵庫県を中心とした関西一円で「千鳥屋」という屋号で和菓子の製造販売を行い、昭和61年11月11日に会社を設立し、以来、大阪府、兵庫県を中心として関西一円で菓子製造販売業を行っている。
イ 被請求人(千鳥屋総本家株式会社)及び原田家の長男(以下「長男A」という。)について(審決注:本件商標に係る商標登録第5820605号の商標権者(被請求人)は、長男Aから株式会社千鳥屋総本家(その後「千鳥屋総本家株式会社」に表示変更)へ移転、その後、平成29年1月4日受付の移転登録申請書により原田Rとなり、さらに、同年4月19日受付の移転登録申請書により、株式会社千鳥饅頭総本舗及び原田Mに一部移転されている。)
千鳥屋総本家株式会社(以下「旧総本家」という場合がある。)の代表者である原田家の長男Aは、上記和菓子屋「千鳥屋」の後継者の一人であり、昭和39年に東京を中心とした関東一円で「千鳥屋」という屋号で和菓子の製造販売を行い、以来、東京を中心として関東一円で菓子製造販売業を行っていた者であるが、該「千鳥屋」は、平成28年5月16日付で東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、GLIONグループに営業譲渡し、同年7月15日付で千鳥屋総本家株式会社(以下「新総本家」という場合がある。)となっている。
ウ 上記和菓子屋「千鳥屋」と請求人及び被請求人との関係について
上記和菓子屋「千鳥屋」は、長男A及び三男Cらの父親(以下「父M」という。)が飯塚市に店舗を移転させて営業を開始し、その後福岡に工場及び店舗を多数展開して飛躍的に発展させた。昭和29年に父Mの死後、この「千鳥屋」の事業を承継して発展させたのが長男A及び三男Cらの母親(以下「母T」という。)である。父M及び母Tには、男子として長男A、二男(以下「二男B」という。)、三男C、四男(以下「四男D」という。)の4名がおり、これら息子が各々両親の事業である和菓子製造販売業に携わるようになったため、長男Aは東京で「千鳥屋」の屋号で和菓子製造販売業を営み、二男Bと四男Dが福岡県で両親の上記「千鳥屋」の事業を承継し、三男Cは、上述のとおり、大阪及び近畿地区で「千鳥屋」の事業を承継し、現在に至っている。
(2)三男C及び長男A他が共有の「千鳥屋」関係の商標について
三男C、長男A他が共有の「千鳥屋」関係の商標(登録第410105号商標(以下「共有商標1」という。)、登録第1811505号商標(以下「共有商標2」という。)及び登録第1811506号商標(以下「共有商標3」という。))は、別掲1のとおりである(甲1?甲3)。
(3)被請求人のみが所有する「千鳥屋」関係の商標について
登録第5555562号商標「千鳥屋」(以下「長男商標1」という。)、登録第5555563号商標「CHIDORIYA」(以下「長男商標2」という。)、登録第5555564号商標「千鳥屋」(以下「長男商標3」という。)、登録第5763475号商標「千鳥屋」(以下「長男商標4」という。)及び本件商標である登録第5820605号商標「千鳥屋」(甲4?甲8:なお、これら登録商標は、いずれも長男Aの出願に係るものであり、その権利者は、別掲2のとおり、本件審判事件の請求日(平成29年1月30日)の前後で、登録第5555564号商標以外は、その権利が移転されている。)
(4)請求人が出願中の「千鳥屋」関係の商標について
請求人は、商標「チドリヤ」(商願2016-37825:以下「請求人商標1」という。)、商標「CHIDORIYA」(商願2016-37826:以下「請求人商標2」という。)、及び商標「千鳥屋」(商願2016-40333:以下「請求人商標3」という。)を出願している(甲9?甲11:それぞれの出願日及び指定商品は別掲3のとおりである。)。
そして、上記請求人商標1ないし請求人商標3は、いずれも長男商標1ないし長男商標3及び本件商標を引用として、商標法第4条第1項第11号に該当するとの拒絶理由通知を受け、現在審査に係属中である。すなわち、被請求人以外は、「千鳥屋」「CHIDORIYA」及び「チドリヤ」の各商標を指定商品「菓子」について権利を取得することができない状態にある。
(5)代理人高良弁理士(以下「代理人高良」という。)について
代理人高良は、共有商標2及び共有商標3の出願時及び登録時の代理人の跡を引き継いで「千鳥屋」関係の委任を受け、その代理業務を行っており、現在も長男Aの代理人として活動しており、「千鳥屋」関連の商標に最も詳しく、最も関与している代理人である。
(6)長男A及び代理人高良が行った一連の行為
ア 共有に係る「千鳥屋」関係の商標を消滅させる行為
上記(2)に示したように、共有商標1ないし共有商標3は、共同権利者の一人であり、「千鳥屋」の商標を長年使用してきた請求人の代表者である三男Cの知らない間に、この権利は消滅している。三男Cは、権利消滅した上記3件の登録商標の権利者4名のうちの一人である。そして、権利消滅した上記3件の登録商標の更新登録申請手続等に関与したのが代理人高良である。
イ 故意に書換登録申請手続を行わず10年後に消滅させる行為
長男A及び代理人高良は、共有商標1ないし共有商標3については、「チロリアン」(甲13)の場合と同様に委任を受けて書換登録申請手続をできたにも係わらず、故意にその手続を行わず、10年後の存続期間満了日(平成27年9月27日)に権利を消滅せしめている。
ウ 長男A以外は「千鳥屋」関係の商標を取得できないようにする行為
(ア)長男A及び代理人高良は、共有商標1が平成24年4月2日に、共有商標2及び共有商標3が平成27年9月27日に権利が消滅することを知っているので、長男A以外の他人が「千鳥屋」関係の商標を取得することができないようにするために、長男商標1ないし長男商標3を平成23年12月21日に出願している。
これによって、長男A及び代理人高良は、共有商標1ないし共有商標3が存続期間満了によって消滅したことを長男A以外の権利者が知ったとしても、長男商標1ないし長男商標3の存在によって、商標「千鳥屋」、「CHIDORIYA」及び「チドリヤ」を第30類の「菓子、パン」を指定商品として商標登録出願を行ったとしても、長男A以外は誰も権利を取得することができない状態とすることに成功したのである。
(イ)さらに、長男A及び代理人高良は、共有商標2及び共有商標3の存続期間満了日の約1年前(平成26年10月27日)に、本件商標を出願し、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について権利を取得している。本件商標は、類似商品・役務審査基準(国際分類第10版対応)」(甲15)の施行後の出願なので、本件商標の指定役務は、「菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」に類似するものとなる。
これによって、商標「千鳥屋」については、長男Aは、商標権の効力の範囲内すなわち類似の範囲として指定商品「菓子、パン」について実質的に商標を使用することができるようになり、長男A以外の共有商標1ないし共有商標3の共同権利者については、先使用権に基づいた限定的な使用しかできないようにした。
(ウ)事実、請求人商標1ないし請求人商標3は、長男商標1ないし長男商標3及び本件商標の4件が先登録として引用され、商標法第4条第1項第11号に該当するとの拒絶理由通知を受けており、商標登録を取得することが困難な状態にある。
(7)代理人高良の関与
代理人高良が関与した案件は、共有商標1ないし共有商標3及び長男商標1ないし長男商標3である。そして、代理人高良は、共有商標1ないし共有商標3について、共同権利者である請求人代表者三男Cに連絡することもなく、商標権存続期間更新登録申請書提出の手続のみを行い、書換登録申請の手続を行っていない。
また、共有商標2及び共有商標3の各商標権については、何れも所定の期間内に書換登録の申請がなされていないので、存続期間の満了の日である平成27年9月27日に消滅することとなる、という事実を知りながらも、権利消滅するという最も重大な事実を請求人の代表者三男Cに連絡していない。
さらに、長男Aの代理人として、長男商標1ないし長男商標3の権利を取得し、商標「千鳥屋」について、長男Aのみが、商標権の効力の範囲内すなわち類似の範囲として指定商品「菓子,パン」について使用することができるように便宜を図るという行為を行っている。
(8)代理人高良の上記一連の代理業務は、「弁理士法第3条(職責)弁理士は、常に品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行わなければならない。」及び「弁理士法第二十9条(信用失墜行為の禁止)弁理士は、弁理士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。」に明らかに違反するものである。
(9)さらに、長男Aの会社、旧総本家は、平成28年5月16日付で東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、GLIONグループに営業譲渡されている(甲16)。そして、同年7月15日付で新総本家から取引先に案内書(甲17)が送付されている。
(10)また、長男Aが個人で単独所有する登録商標は、本件商標を除いて全てがGLIONグループの新総本家に同年7月15日付で譲渡移転されている(甲18)。長男商標1、長男商標2、長男商標4及び本件商標は、甲第18号証の項番55ないし58にそれぞれ明記してある。
(11)そして、甲第12号証に記載の登録商標8件中で本件商標を除く7件は共有に係るために、GLIONグループに営業譲渡されていない。しかしながら、上記(10)に記載したとおり長男Aが個人で単独所有する登録商標は全てGLIONグループの新総本家に移転されている。一方、約50年もの間使用され続けて来た共有商標1、約30年もの間使用され続けて来た共有商標2及び共有商標3は、共同権利者の一人である長男Aとその代理人高良の一連の背信的行為によって、消滅している。
(12)このような結果になったのは、長男Aの代理人高良が共有商標1ないし共有商標3について、書換登録申請手続を行うことなく、そして、この書換登録申請手続を行わなかったことによって、存続期間満了時に権利が消滅することを知りながら、長男A以外の共同権利者に連絡することもなく、さらには権利が消滅するのを意図的に利用して、本件商標の他、長男商標1ないし長男商標3を長男Aのためだけに取得したからである。
(13)知財高裁判決(平成27年(行ケ)第10022号:甲19)においては、「被告はA及び原告の過失によって生じた旧A商標に係る商標権の消滅という事態を意図的に利用して、原告使用商標に係る商標権を自ら取得し不当な利益を得ようとしたのであり、いわばA及び原告の上記過失に乗じて背信的な行為に及んだのである」と断定し、商標法第4条第1項第7号に該当する商標との判決を下している。
この判決を本件商標に照らし合わせてみれば、長男A及び代理人高良は、共有商標1ないし共有商標3について、更新手続のみを行い、他の共有者に権利は存続しているものと思わせておき、その裏で書換登録申請手続を行わないことによって、次回存続期間満了時に権利が消滅するという書換制度の効果を意図的に利用し、故意に権利を消滅せしめ、権利消滅前に本件商標他長男商標1ないし長男商標3を出願し、長男Aのためだけに権利を取得するという行為に及んだのであるから、このような長男A及び代理人高良の行為は、上記判決の行為を遥かに凌駕する行為であり、許されるものではない。
(14)以上のとおり、長男A及びその代理人高良の上述の背信的な行為は、共同権利者に対する重大な義務違反(民法第644条の善管注意義務違反)であるのみならず、適正な商道徳に反し、著しく社会的妥当性を欠く行為というべきであり、また、代理人高良の背信的な行為は、弁理士としての品位を汚し、不公正かつ不誠実なものであり、弁理士の信用又は品位を害する行為に該当し、その結果、千鳥屋を屋号として約50年以上もの間営業している老舗和菓子屋の最も大事な商標「千鳥屋」が他人の所有物となったことによる損害は計り知れず、その責任は重大であり、これに基づいて被請求人を権利者とする本件商標を認めることは、公正な取引秩序の維持の観点からみても不相当であって、「商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護する」という商標法の目的(同法1条)にも反するというべきであり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号規定の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当して登録されたものである。
3 弁駁書における主張
(1)悪意の出願について
被請求人は、答弁書で「請求人の主張は、本件商標がいわゆる『悪意の出願』によるものであって商標法4条1項7号に該当するとするものである。」と主張しているが、請求人は「悪意の出願」によるものであるとは言っていない。
すなわち、被請求人は、4者共有に係る本件商標について、書換申請登録を行わないことによって存続期間満了と同時に権利が消滅するという法律の運用を利用して、他の共有者の権利をかすめとって独占したものであり、その行為によって取得された商標が「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当すると主張しているのである。
(2)代理人高良の背信的行為、重大な義務違反及び弁理士法違反について
答弁書では、代理人高良の背信的行為、重大な義務違反及び弁理士法違反についての答弁が全く存在せず、全ての行為を長男Aが考えたものであって、代理人高良はその指示に従って業務を行ったという趣旨の答弁しか存在しない。
請求人は、代理人高良が弁理士としての品位を保持し、業務に関する法令及び実務に精通して、公正かつ誠実にその業務を行い、弁理士の信用又は品位を害するような行為を行っていなければ、このような無効審判を請求することもなく、約50年もの間使用され続けてきた共有商標1ないし共有商標3を消滅させることなど決してなかったと思っている。
したがって、請求人は、代理人高良が自分の行った業務行為について、弁理士法に照らして、公正かつ誠実にその業務を行ったと思っているのか、その答弁を求めるものである。
(3)商標出願・登録行為の商標法第4条第1項第7号非該当性について
ア 被請求人は、答弁書で、乙第4号証(長男Aの平成29年4月14日付陳述書(以下、「長男陳述書」という。)を引用し、「全相続人が合意して相続手続を行い、指定商品書換登録申請の共同申請人として申請を行うことは極めて困難であると判断し、共有商標1ないし共有商標3についての指定商品書換登録申請は行わないこととした。」と長男Aが陳述している旨述べている。
一方、平成9年(家イ)第4096号遺産分割調停申立事件の平成14年3月22日付けの第55回期日調書(一部成立)(甲20)の財産目録、並びに、同申立事件の平成15年11月13日付けの調書(成立)(甲21)の財産目録には、本件商標及びその他の登録商標が一切存在しない。
すなわち、遺産相続で紛争していたのは甲第20号証及び甲第21号証に記載の財産目録に示される不動産等の財産だけであり、登録商標の相続についての紛争は一切発生していない。登録商標について遺産相続で紛争していたのであれば、財産目録に表示されているはずであるが、それすら存在しない。
遺産相続で紛争していなかったことを示す別の証拠として提示した甲第22号証は、甲第12号証の項番4の登録第1921933号「西村千鳥屋」について、不動産等の遺産相続で紛争中に、当事者である全相続人7名が遺産分割協議書を作成し、平成13年3月9日に共同申請人として申請した相続による商標権の持分移転登録申請書である。
登録商標について遺産相続で紛争していた事実は存在せず、実際に登録第1921933号「西村千鳥屋」については遺産分割協議書を提出しており、その後に書換登録申請手続を行っているのに、長男Aは「全相続人7名が合意できる形で相続交渉をまとめて相続手続を行い、指定商品の書換登録申請を行うことは、極めて難航することが予想され」及び「全相続人が合意して相続手続を行い、指定商品書換登録申請の共同申請人として申請を行うことは極めて困難である」との陳述を行っているが、この陳述が虚偽であることは、甲第20号証ないし甲第22号証によって明らかである。
イ 長男陳述書(乙4)の中で述べているように、長男Aは商標法に関する知識に長けているのであるから、平成14年3月28日に存続期間更新登録申請を行わなければ、同年4月2日に商標権は消滅するので、その消滅後に以前と同等の内容の商標権を4名(長男A、二男B、三男C及び四男D)の登録名義人で改めて取得する方が適切な条件でかつ負担に堪えられる程度の労力及び費用で確実に行えたはずである。しかし、長男Aは、書換申請を行わず、更新登録申請だけを行い、10年後の商標権消滅を待って同等の内容の商標権を取得しようと考えたと述べているが、同年4月2日に存続期間更新登録申請を行わずに商標権を消滅させるという選択肢はなかったのか、10年後の消滅を待って再出願及び登録を行う方がリスクは高く、現実的ではないと思慮するが、10年後に行うことに決定した理由について、その答弁を求める。
ウ 三男Cは、更新登録申請が行われていることを確認しているので、商標権は有効に存続していると思って安心していた。ところが、共有商標1ないし共有商標3は、存続期間満了によって次々と消滅し、本件商標他長男商標1ないし長男商標3を出願した長男Aだけがその千鳥屋に関する権利を独占し、さらには、その権利がGLIONグループの新総本家に譲渡されていったので、請求人は驚き、それを阻止しようとしたのである。
エ 長男陳述書(乙4)の中で、長男Aは、「商標『千鳥屋』は四者(本件四者)が何れも使用を必要とするものであり、その商標権は等しい持分で共有されるべきである。」と述べているが、商標「千鳥屋」以外の登録商標であって四者が千鳥屋創業当時から使用しており、何れも使用を必要とする商標「千鳥と宝船の絵」(甲23、甲24)、商標「チロリアン」(甲13、甲27)、及び商標「薄露(うすつゆ)」(甲29)に関し、請求人に対して強い懸念を抱かせるに十二分な行動を長男Aは取っている。
オ 答弁書で、三男Cが「千鳥屋宗家(乙7)」、「江戸千鳥(乙12)」、「博多千鳥(乙13)」を取得した行為について、「本件四者のうち三男C及びその関係者を除く三者に、商標出願及び登録の関し、三男C及びその関係者に対する強い懸念を抱かせるに十二分なものであった。」と述べている。
しかしながら、(a)三男Cが屋号及び商号を「千鳥屋」から「千鳥屋宗家」(乙7)へ変更した経緯、(b)商標「千鳥総本家」(乙11)の出願の6年前の平成16年5月7日に、長男Aは、商標「東京千鳥屋宗家」(甲33)を出願し、三男Cが商標「宗家千鳥」(甲34)を登録後に、長男A他は、商標「総家千鳥屋」(甲35)を出願していること。(c)「江戸千鳥」(乙12)及び「博多千鳥」(乙13)は、単に大都市の古い呼び名と「千鳥」を合体させた造語を出願し登録しただけであって、これらの登録商標を付した商品を福岡及び東京地区で販売するなどの行為を行ったことはないことから、全く根拠のない言いがかりである。
また、答弁書で、「乙第4号証の4.(3)に述べるように、本件四者において予め協議することは、何らかの望ましからざる商標出願・登録の行為が行われて商標『千鳥屋』の商標権の本件四者による等しい持分での共有化を公平にかつ確実に実現することが妨げられるという懸念を払拭することができなかった。」と述べている。
しかしながら、長男Aが行った長男商標1ないし長男商標4及び本件商標の出願行為こそが、望ましからざる商標出願・登録の行為であり、商標「千鳥屋」の商標権の本件四者による等しい持分での共有化を公平にかつ確実に実現することを不可能としたのである。
その一方で、被請求人原田Rは、商標「CHIDORIYA」指定商品第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(甲31)を平成28年7月21日付けで出願している。また、甲第31号証の出願日は、平成28年7月22日の民事再生手続による事業譲渡に関する連絡があった日の前日である。
長男Aの陳述どおり、共有化の話を進めていたのであれば、商標「CHIDORIYA」(甲31)を出願する必要は全くないと思われるが、出願を行っている。おそらく、長男商標2の指定役務が「飲食料品(菓子及びパンを除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のように、「菓子及びパンを除く」と限定してあったので、本件商標の指定役務「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に合わせるために、再度出願したものと推測される。
カ 共有化すると言いながら一切行動していない事実
(ア)本件商標の異議申立期間は平成28年4月23日であるが、長男商標1ないし長男商標3に関しては、平成25年2月8日登録、公報発行日は同年3月12日であり、異議申立期間経過日は平成25年5月12日である。したがって、長男商標1ないし長男商標3の異議申立期間経過日の平成25年5月12日以降に一部譲渡の申し出を行うことが十分にできたにも関わらず、その申し出を行っていない。なぜ、この時点で申し出を行わなかったのか、答弁を求める。
(イ)本件商標の公報発行日は平成28年2月23日であり、異議申立期間経過日は同年4月23日である。これについても、異議申立期間経過日以降に一部譲渡の申し出を受けていない。なお、長男商標1ないし長男商標3の異議申立期間中に異議申立などなかったのだから、本件商標についても異議申立期間が経過するのを待つ必要はなく、登録後速やかに一部譲渡の申し出を行えばできたにも関わらず、それすら行っていない。
(ウ)請求人が一部譲渡の申し出を受けたのは、平成29年1月12日であり、請求人代理人が電話により受けた。正式には、平成29年1月16日にファックスにて受けたのみである。これ以前に一部譲渡の申し出は存在しない。
この申し出を受けた時点で、請求人は、平成28年4月1日に請求人商標1及び請求人商標2を、平成28年4月7日に請求人商標3を、それぞれ出願しており、さらに、長男商標1ないし長男商標3の登録商標を無効にすべく、無効審判(無効2016-890031、無効2017-890001、無効2017-890002)を請求し、さらに本件商標を無効にすべく準備を進めていた時である。
突然、請求人代理人宛に電話で「心配されている『千鳥屋』の商標権は、長男Aが、基本的に三男C様を含めた原田家関係の4者のみで共有できるように以前より手続を進めているので、この点の心配には及ばない。株式会社千鳥屋宗家様及び三男C様も『千鳥屋』の商標権の共有者として加わることをお望みだと思うが、この点の確認をお願いする。」と言われた。しかし、請求人代理人は、請求人の特許庁に対する手続のみの代理人であり、請求人である株式会社千鳥屋宗家並びに三男C氏の顧問弁理士でもなければ、権利等に取得に関する代理権の受任も受けていない。したがって、請求人代理人は、三男C氏に確認し、書面を下さいとお願いしたのである。
請求人代理人は、無効にできる確信があり、無効審判を請求したのである。また、商標権は独占権なので、請求人商標1ないし請求人商標3については、権利を取得し、独占するつもりであることはいうまでもない。
この独占しようとする行為は、長男A自身が商標「チロリアン」(甲13)、商標「千鳥と宝船の絵」(甲24)及び商標「薄露(うすつゆ)」、並びに長男商標1ないし長男商標3の登録商標及び本件商標を事実上独占したのと同じ行為である。
長男Aは、無効審判(平成28年5月20日付 同年6月10日副本送達 無効2016-890031)(乙15)を受領した時点で、一部譲渡の申し出をすることができたにも関わらず、それすら行っていない。
(エ)請求人は、商標「千鳥屋」がGLIONグループの傘下にある新総本家を除くものが使用を必要とするものであることを十二分に認識しているからこそ、無効審判(無効2016-890031、無効2017-890001、無効2017-890002、無効2017-890008)を請求し、さらに請求人商標1ないし請求人商標3を出願し、その権利化を目指しているのである。
このような無用な行為を行わなければならないように仕向けたのは、被請求人の代理人である代理人高良であることは明白である。代理人高良の行った数々の背信的な行為は、共同権利者に対する重大な義務違反(民法第644条の善管注意義務違反)であるのみならず、適正な商道徳に反し、著しく社会的妥当性を欠く行為というべきであり、また、代理人高良の数々の背信的な行為は、弁理士としての品位を汚し、不公正かつ不誠実なものであり、弁理士の信用又は品位を害する行為に該当し、その結果、千鳥屋を屋号として約50年以上もの間営業している老舗和菓子屋の最も大事な商標「千鳥屋」が他人の所有物となったことによる損害は計り知れず、その責任は重大であることを認識すべきである。
キ 持ち分の共有化について
(ア)答弁書では、「長男Aが止むを得ず本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受けた目的?菓子に使用する商標『千鳥屋』の商標権について、本件四者による等しい持分での共有化を公平にかつ確実に実現することにある」と述べている。
しかしながら、このことを示す証拠は一切存在しない。存在するのは、長男Aが本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受け、本件商標権を独占して本件四者のうち長男A及びその関係者以外の三者を排除したことを示す証拠だけである。
特に、長男商標3に係る無効審判請求(乙15)時に、今回のような共有化の申し出があったならば、請求人は、受諾したと思うが、上記無効審判請求(乙15)に対する平成28年7月19日付け答弁書(甲38)の中で、被請求人は「請求人が本件審判請求についてどのような利害関係を有するかは不明である。請求人が本件審判請求について利害関係を有するものでない。」と言明しており、共有化の話なども全く存在しない。
(イ)答弁書で、「長男Aは、前述のとおり本件商標権の四者共有化を、請求人を含む他の三者に対し申し出ている。」と述べ、また、株式会社千鳥鰻頭総本舗は総本舗陳述書(乙18)及び株式会社千鳥屋本家の代表取締役である原田Mは、本家陳述書(乙19)を提出しているが、この申し出を行った時期並びに総本舗陳述書及び本家陳述書の作成時期は、回答書(甲39)を受領し、そこに代理人高良の行った背信的な代理業務についての詳細が記載してあることを知った時点以降であり、これ以前に、他の三者に対し申し出を行ったという証拠も、共有化の話を具体的に進めていたという事実を示す証拠も一切存在しない。
また、旧総本家の長男Aの妻宛てに送信した代理人高良のメールを証拠として提出しているが、代理人高良から長男Aの妻に対して、何故このようなメールが送信されたのか、その前後の経緯が全く不明であり、メールの内容自体も全く理解できない。
(ウ)さらに、唐突に「1952年登録の商標『千鳥屋』?母T様の持分は相続財産となりました。」と、甲第20号証の財産目録(1)?(8)に相続財産として一切記載されていていないにも関わらず、登録商標が相続財産であったかの如く述べ、長男陳述書(乙4)と同様の内容が記載してある。
そして、長男Aが本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受けた意図(目的)は、長男Aが独占した商標を原田Rへ独占的に譲渡するということであり、共有化がその目的でないことは本メール(乙20)に明確に記載されている。
(4)まとめ
以上のように、被請求人が提出した答弁書の「7.理由」には、本件審判請求書に対する答弁は存在せず、長男Aが「悪意の出願」を行ったのではなく、将来的に共有化を意図していたという虚偽の答弁に終始し、本件無効審判請求前に実際に共有化に向けて行動していたという事実を示す証拠等の提出もなく、回答書(甲39)受領後に始めて共有化に向けて行動を開始したという事実及び証拠しか提出しておらず、長男A及び代理人高良が行った剽窃的な行為並びに代理人高良の行った数々の背信的な行為についての答弁すら存在しない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されているものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第25号証を提出した。
1 請求人の主張
請求人は、本件商標の登録について、共有権利者である請求人に無断で、被請求人単独にて本件商標の登録出願を行ったものであり、公正な取引秩序を混乱させるおそれのある剽窃的なものであるとして、本件商標が商標法第4条第1項第7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当し、同法第46条第1項第1号により無効にすべきであると主張する。
請求人の主張は、本件商標の登録がいわゆる「悪意の出願」によるものであって商標法第4条第1項第7号に該当するというものである。
2 本件商標の商標法第4条第1項第7号非該当性
(1)本件商標の出願人であり当初の登録名義人であった長男Aは、次のような事情(乙4)により、本件商標の出願を必要とすると考えた。
ア 父Mが昭和29年に亡くなって以降、飯塚市・福岡市を中心とする千鳥屋の経営トップ並びに東京及び大阪をそれぞれ中心とする千鳥屋を含む全千鳥屋グループの総帥を長年にわたり務めていた母Tが、平成7年に亡くなった後、長男Aは、原田家の長男として、共有商標1等の千鳥屋グループ全体に関わる商標登録について代理人により手続を行う際に、共有者である兄弟を代表する立場を務めた。
イ 共有商標1ないし共有商標3の登録名義人は、何れも母T並びに長男A、二男B、三男C及び四男Dの4名であり、それらについての書換登録申請は、何れも、母Tの持分について相続による商標権移転登録の手続を行った上で、商標権者全員が共同で申請を行う必要があると理解していた。
しかしながら、母Tの不動産等の財産相続に関する相続人(前記4名及びその他3名)同士の紛争の経験から(乙5、乙6)、共有商標1ないし共有商標3について、全相続人7名が合意できる形で相続交渉をまとめて相続手続を行い、書換登録申請を行うことは、極めて難航することが予想され、更には、相続に関する裁判等を含めた膨大な労力及び費用を要するおそれがあって事実上極めて困難であると判断すると共に、少なくとも自分自身について、自己にとって適切な条件で(かつ負担に堪えられる程度の労力及び費用で)全相続人が合意して相続手続を行い、共同申請人として書換登録申請を行うことは極めて困難であると判断し、書換登録申請は行わないこととした。
ウ 共有商標1について書換登録申請をしなかった場合や書換登録が認められなかった場合には、次の商標権存続期間の更新を行うことはできず、存続期間満了の時点で商標権が消滅することは理解していた。
しかしながら、菓子に使用する商標「千鳥屋」について新たに商標登録出願を行い、その出願について新たに審査を受けて、以前と同等の内容の商標権を改めて取得することは可能であるから、書換登録申請を行わず、共有商標1の商標権の消滅後に同等の内容の商標権を再取得し、「千鳥屋」の事業を行っており商標「千鳥屋」を菓子等について使用している者によりその商標権を共有することが現実的な選択であると考えた。
(2)長男Aは、本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受けた。
請求人は、かかる行為について、いわゆる「悪意の出願」によるものであって商標法第4条第1項第7号に該当すると主張するが、この点についての長男Aの意図(目的)は、次のとおりである(乙4)。
「菓子についての商標『千鳥屋』は、菓子の製造・販売を主とする『千鳥屋』に関する事業に長年にわたり携わり、自ら使用し若しくは経営する会社に使用させてきた長男A、二男B、三男C及び四男D(すなわち、共有商標1における前記4名の登録名義人)又はこれら4名それぞれの関係者の4者(以下「本件4者」という。)が何れも使用を必要とするものであり、その商標権は等しい持分で共有されるべきものである。」という考えに基づき、菓子(「菓子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む。以下同じ。)に使用する商標「千鳥屋」の商標権について、本件4者による等しい持分での共有化を公平にかつ確実に実現することにある。
なお、請求人がいう「共有権利者」の意味するところは必ずしも明らかではないが、本件4者と同等の内容を意味するものと解される。
(3)新規出願は、菓子についての商標「千鳥屋」の使用を必要とする本件4者が予め協議して共同で行うことが望ましかったことはいうまでもない。
ア しかしながら、「千鳥屋」に係る商標について次のような経緯があった(乙4)。
(ア)母Tが平成7年に亡くなった後も、長男A、二男B、三男C及び四男Dの4名は、一体性のある「千鳥屋」の事業の要であったハウスマークとしての商標「千鳥屋」を共同で使用していたところ、本件4者のうち三男Cは、平成14年に、商標「千鳥屋」以外のハウスマークとして、商標「千鳥屋宗家」を、他の3名に相談も了解もなく出願して登録した(乙7)。
(イ)そのため止むを得ず、他の3名である長男A、二男B及び四男Dも、それぞれのハウスマークとして商標「ちどりやそうほんけ\千鳥屋総本家」(長男A)、商標「千鳥饅頭総本舗」(二男B)及び商標「ちどりやほんけ\千鳥屋本家」(四男D)を出願・登録(乙8?乙10)し、それぞれ、商標「千鳥屋」と併せて使用することとなった。
(ウ)さらに、三男Cは、平成22年8月31日に、商標「千鳥屋総本家」を使用する総本家の菓子販売の営業に大きな影響を及ぼしかねない商標「千鳥総本家」を出願したが、この出願は、登録には至らなかった(乙11)。
(エ)その他にも、二男B及び四男Dは「博多」で代表される福岡市を中心とする地域で、長男Aは「江戸」に対応する東京を中心とする地域で、それぞれ「千鳥屋」の事業を行っていたのに対し、大阪を中心とする地域で「千鳥屋」の事業を行っていた三男Cが平成13年に、何れも菓子を指定商品とする商標「江戸千鳥」及び商標「博多千鳥」を出願して商標登録を行った(乙12、乙13)。
イ 三男Cによる、これらの商標出願及び登録の行為は、本件4者のうち三男C及びその関係者を除く3者に、商標出願及び登録に関し、三男C及びその関係者に対する強い懸念を抱かせるに十二分なものであった。
そのため、本件4者において予め協議することは、何らかの望ましからざる商標出願・登録の行為が行われて商標「千鳥屋」の商標権の本件4者による等しい持分での共有化を公平にかつ確実に実現することが妨げられるという懸念を払拭することができなかった。
そこで、本件4者による等しい持分での共有化を公平にかつ確実に実現する上で、自分が単独で必要な商標登録出願を行い、その出願に基づいて商標登録がなされて登録異議申立期間が経過した後で、三男C及びその関係者を含む3者に対し一部譲渡を申し出て共有化するという方法をとることは止むを得ないと考え、長男Aは、本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受けたのである。
(4)本件商標に係る商標権(以下「本件商標権」という。)の共有化の申し出については、本件商標の登録を受けた後、登録異議申立期間(平成28年4月23日まで)が経過して異議申立がなかったことを確認した上で、本件4者のうち他の3者に対し、一部譲渡することを申し出るべきところであったが、経営していた会社、すなわち旧総本家の経営状態が悪化し、平成28年5月16日付で東京地方裁判所に対し民事再生手続開始の申立を行い、同19日付で東京地方裁判所より再生手続開始決定を受けるという状況であったため、予定のとおりに進めることができなくなった(乙4)。
その後、旧総本家の事業を承継する新総本家が設立され、本件商標権は承継会社に移転された。
さらにその後の平成28年12月27日に、本件商標権について、承継会社から現権利者である原田R(長男Aの孫)への移転登録申請が行われ、平成29年3月6日に移転登録済通知を受領した。原田Rへの移転は、長男Aが破産手続開始申立を予定していたという理由(乙14)と、原田Rが承継会社に対して本件商標権についての通常使用権を許諾するという理由による。
この間の平成29年1月10日に、本件請求人から請求された長男商標3に対する無効審判(乙15)の手続において、平成28年10月14日差出しの請求人の回答書に、その回答書作成の時点で本件商標等の菓子に関する「千鳥屋」の商標権が承継会社に移転されていた点について強い懸念が表明されていた。
そのため、長男Aは、そのような懸念等を払拭すべく、代理人高良から、平成29年1月12日に電話で、同16日にファックスで、「長男商標1ないし長男商標3及び本件商標は、当然に原田家関係の4者のみで共有すべきものと考えており、この点は先週中に四男D及び原田K(株式会社千鳥饅頭総本舗の代表者)の賛同を得ている。この点について株式会社千鳥屋宗家及び三男Cにも賛同いただけると思うので、代理人高良宛のファックスにて確認をお願いする。引き続き4者のみの共有とするための手続を進める。」旨などを、上記無効審判の請求人代理人を通じて請求人及びその代表者である三男Cに伝えた(乙16)。
長男Aは、上記のように三男C及び請求人に、本件商標権等の共有化に対する賛同の確認をお願いしたが、回答も質問もなく、逆に、請求人は、請求人商標3を出願しつつ(乙17)、本件無効審判の請求(平成29年1月30日付)に及んだものである。
これにより、請求人及び三男Cは、菓子についての商標「千鳥屋」について、本件4者の何れもが使用(又は使用許諾)を必要とするものであることを十二分に認識しているにもかかわらず、本件商標権の本件4者による共有化を望んでおらず、逆に、商標「千鳥屋」について請求人による商標権独占を意図していることが明白になったといわざるを得ない。
(5)このように、長男Aが止むを得ず本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受けた目的(意図)は、上記(2)において述べたとおりであり、本件商標が商標法第4条第1項第7号に該当しないことは明らかである。
(6)請求人は、上記(4)で述べたファックスを受領した後も、長男Aが本件商標の新規出願を単独で行い、単独で商標登録を受けた意図(目的)を、本件商標権を独占して本件四者のうち長男A及びその関係者以外の3者を排除することにあると決め付けている。
しかしながら、長男A及び被請求人は、本件4者のうち被請求人又はその関係者以外の3者が本件商標を指定役務について使用することを阻止する行為や、本件商標権を独占する意図の表明は一切行っていない。
かえって、(a)長男Aは、前述のとおり本件商標権の4者共有化を、請求人を含む他の3者に対し申し出ていること、(b)株式会社千鳥饅頭総本舗及び株式会社千鳥屋本家の代表取締役である原田M(四男Dの長男)は、共有商標1ないし共有商標3の書換登録申請は行わず、新たな出願をしてそれらと同等の商標権を再取得し、その後本件4者による等しい持分で共有化することなどについて同意していること(乙18、乙19)、(c)代理人高良は、長男Aが本件商標の新規出願を単独で行い単独で商標登録を受けた意図は先ず自ら商標「千鳥屋」の出願を行って登録し、然るべき時期に他の男性兄弟3名の共有とするということであった旨、及び商標「千鳥屋」は「男性兄弟4名」それぞれにとって重要な商標であり、これが第三者の手にわたらないようにするための具体的な方策等を、旧総本家の長男Aの妻にメールにより伝えていること(乙20、乙21)に鑑みれば、本件商標が前記(5)のとおり、商標法第4条第1項第7号に該当しないものであることに疑問の余地はない。
(7)なお、被請求人は、株式会社千鳥饅頭総本舗及び原田Mと同様に、本件商標権の共有者として三男C又はその関係者が加わることを拒むものではないが、前述のとおり、現時点において三男C及びその関係者は共有化を希望しているとは認められない。
したがって、先ずは本件4者のうち三男C及びその関係者以外の3者(原田R、株式会社千鳥饅頭総本舗及び原田M)による共有化を行うことは止むを得ないが、菓子に使用する商標「千鳥屋」の商標権については、長男A、株式会社千鳥饅頭総本舗及び原田Mと同様に、本件4者による等しい持分での共有化を公平に実現することが最も望ましいと考えており、今後もこれを実現すべく努めたいと考えている(乙4、乙18、乙19)。
4 むすび
以上のように、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものではなく、商標法第46条第1項第1号に該当しない。

第4 当審の判断
1 請求人が本件審判を請求する利害関係を有することについては、当事者間に争いがなく、また、当審は請求人が本件審判を請求する利害関係を有するものと認める。
以下、本案に入って審理する。
2 商標法第4条第1項第7号該当性について
(1)和菓子屋「千鳥屋」について
請求人及び被請求人提出の証拠によれば、次の事実を認めることができる。
1630年に佐賀県で創業した和菓子屋「千鳥屋」は、昭和2年に福岡県飯塚市に本拠を構え、その後、昭和24年に福岡市に、昭和39年に東京に、昭和48年に大阪に本格的に進出し事業を拡大した。
昭和29年に父Mを亡くした後、事業を承継し事業を拡大した母Tが平成7年に他界した後、長男Aが東京で千鳥屋総本家株式会社(旧総本家)を(平成28年まで)、二男Bが福岡で株式会社千鳥饅頭総本舗を、三男Cが西宮市で千鳥宗家株式会社を、四男Dが飯塚市で株式会社千鳥屋本家をそれぞれ設立し別法人として経営している。
また、母Tの遺産相続を巡り上記4人と他の3人の兄妹7人での紛争があった(甲16、乙4、乙5、乙6)。
(2)「千鳥屋」、「チドリヤ」及び「CHIDORIYA」商標について
ア 母T、長男A、二男B、三男C及び四男Dの共有に係る商標は、「千鳥屋」の文字を縦書きした共有商標1、「チドリヤ」の文字を横書きした共有商標2及び「CHIDORIYA」の文字を横書きした共有商標3であり、いずれも書換登録申請がされず、更新申請のみがされ、共有商標1は平成24年4月2日付けで、共有商標2及び共有商標3は平成27年9月27日付けで存続期間満了によりその権利は消滅している。
イ 長男Aが登録出願し、登録された商標について(甲4?甲8)
長男Aが登録出願し、登録された商標は、「千鳥屋」の文字を標準文字で表した長男商標1及び長男商標3、並びに「CHIDORIYA」の文字を標準文字で表した長男商標2、「千鳥屋」の文字を縦書きした長男商標4(本件商標の原出願)及び本件商標である。
ウ 請求人が出願中の商標について(甲9?甲11)。
請求人が出願中の商標は、「チドリヤ」の文字を標準文字で表した請求人商標1、「CHIDORIYA」の文字を標準文字で表した請求人商標2及び「千鳥屋」の文字を標準文字で表した請求人商標3である。
(3)本件商標の出願手続きの経緯について
本件商標は、平成26年10月27日に登録出願された商願2014-90361に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、長男Aを出願人とし、平成27年3月23日に、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、登録出願されたものである。
そして、上記出願は、共有商標2及び共有商標3を引用商標として、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の拒絶理由通知が送付され、「引用商標は、何れも所定の期間内に書換登録の申請がなされておらず、両商標権は、存続期間の満了の日である平成27年9月27日に消滅することとなるから、両引用商標に係る商標権の消滅の後に登録査定を要望する。」旨の上申書が提出され、引用商標である共有商標2及び共有商標3の権利消滅後の同28年1月6日に登録査定、同月22日に設定登録されている。
また、本件商標の商標権は、長男Aから平成28年7月15日付けで「株式会社千鳥屋総本家」(その後「千鳥屋総本家株式会社」に表示変更)へ移転、その後、同29年1月4日付けで長男Aの孫である原田Rへ移転され、さらに、同年4月19日付けで株式会社千鳥饅頭総本舖及び四男Dの長男である原田Mに一部移転されている。
(4)商標法第4条第1項第7号該当性
商標法第4条第1項第7号は、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」として、商標自体の性質に着目した規定となっていること、商標法の目的に反すると考えられる商標の登録については同法4条1項各号に個別に不登録事由が定められていること、及び、商標法においては、商標選択の自由を前提として最先の出願人に登録を認める先願主義の原則が採用されていることを考慮するならば、商標自体に公序良俗違反のない商標が商標法4条1項7号に該当するのは、その登録出願の経緯に著しく社会的妥当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないような場合に限られるものというべきである。そして、同号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれ」を私的領域にまで拡大解釈することによって商標登録出願を排除することは、商標登録の適格性に関する予測可能性及び法的安定性を著しく損なうことになるので、特段の事情のある例外的な場合を除くほか、許されないというべきである。
そして、特段の事情があるか否かの判断に当たっても、出願人と、本来商標登録を受けるべきと主張する者との関係を検討して、例えば、本来商標登録を受けるべきであると主張する者が、自らすみやかに出願することが可能であったにもかかわらず、出願を怠っていたような場合や、契約等によって他者からの登録出願について適切な措置を採ることができたにもかかわらず、適切な措置を怠っていたような場合は、あくまでも、当事者同士の私的な問題として解決すべきであるから、そのような場合にまで、「公の秩序や善良な風俗を害する」特段の事情がある例外的な場合と解するのは妥当でない(平成14年(行ケ)第616号、平成19年(行ケ)第10391号)。
以下、上記した観点によって、請求人の主張において、本件商標に特段の事情があるか否かを検討する。
ア 請求人は、「長男A及び代理人高良は、共有商標1ないし共有商標3について、更新手続のみを行い、他の共有者に権利は存続しているものと思わせておき、その裏で書換登録申請手続を行わないことによって、次回存続期間満了時に権利が消滅するという書換制度の効果を意図的に利用し、故意に権利を消滅せしめ、権利消滅前に本件商標他長男商標1ないし長男商標3を出願し、長男Aのためだけに権利を取得するという行為に及んだのであるから、このような長男A及び代理人高良の行為は、許されるものではない。そして、長男A及びその代理人高良の上述の背信的な行為は、共同権利者に対する重大な義務違反(民法第644条の善管注意義務違反)であるのみならず、適正な商道徳に反し、著しく社会的妥当性を欠く行為というべきであり、また、代理人高良の背信的な行為は、弁理士としての品位を汚し、不公正かつ不誠実なものであり、弁理士の信用又は品位を害する行為に該当し、その結果、千鳥屋を屋号として約50年以上もの間営業している老舗和菓子屋の最も大事な商標『千鳥屋』が他人の所有物となったことによる損害は計り知れず、その責任は重大であり、これに基づいて被請求人を権利者とする本件商標を認めることは、公正な取引秩序の維持の観点からみても不相当である。」旨を主張する。
イ しかしながら、長男Aが、書換登録申請をしない場合に次回の更新登録申請ができないことを承知しており請求人を含む他の3兄弟の了承を得ずに単独で本件商標他長男商標1ないし長男商標3を出願しを登録を行ったとしても、長男A及びその関係者が本件商標を独占して請求人及びその関係者をはじめ和菓子屋「千鳥屋」の事業を行っている者に対し、商標「千鳥屋」、商標「チドリヤ」及び商標「CHIDORIYA」(以下、これらをまとめて「千鳥屋商標」という。)の使用の禁止を求めるなどして本件商標の使用を独占しようとしたなどの証左は見いだせない。
また、請求人の提出した証拠によっては、長男Aが、長男Aのためだけに権利を取得しようとして、本件商標その他長男商標1ないし長男商標3を出願した事実を客観的に裏付ける証拠を見いだすことはできないものであり、その他、本件商標の登録出願の経緯に社会的妥当性を欠くなど、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないというべき事情も見いだせない。
そして、長男Aは、陳述書(乙4)において、「『千鳥屋商標』は、長男A、二男B、三男C及び四男D又はその関係者が等しい持ち分で共有すべきものである。」旨を述べており、少なくとも現状においては、長男A、二男B及び四男D又はその関係者は、三男Cを含む4者(又はその関係者)で本件商標を共有することに同意し(乙16、乙18、乙19)、かつ、現在においては、本件商標の権利者は、三男Cを除く、上記、長男A、二男B及び四男Dの関係者の共有となっている。
また、請求人は、請求人商標1ないし請求人商標3を出願し、これらの商標権を取得し「千鳥屋商標」を独占する意図である旨述べており、「千鳥屋商標」が、長男A、二男B及び四男D又はその関係者の事業において使用されている実情を承知した上で、請求人がこれら商標を出願していることからすれば、請求人は、長男A、二男B及び四男Dと対立していることがうかがえるものの、長男Aの代理人高良は、長男商標1ないし長男商標3及び本件商標について、本件審判の請求前(平成29年1月12日及び16日)に、請求人の代理人に対し、本件商標を含む「千鳥屋商標」を兄弟4人(又はその関係者)の共有にする手続きを行う旨の電話及びファックス(乙16)を行っており、長男Aに請求人を排除する意図があるものとは認められず、この点からしても長男Aによる一連の出願手続き及びその経緯に社会的妥当性を欠くなどの事情は無いものというべきである。
してみれば、本件商標を含む千鳥屋商標に係る紛争は、上記1に記載の母Tの遺産相続に端を発するものと推認でき、兄弟による私的な問題といわざるを得ないものであり、かつ、上記3に記載の長男Aによる本件商標の登録出願の手続は適正に行われたものであって、その審査において共有商標2及び共有商標3を引用した拒絶理由通知が送付され、これら引用商標の消滅後に登録査定及び設定登録された本件商標の出願から登録に至るまでの手続きの経緯について、何らの違法性も認められないものである。
そして、「千鳥屋」の文字からなる本件商標は、その構成自体が非道徳的、卑わい、差別的、矯激又は他人に不快な印象を与えるような文字からなるものではなく、それを指定役務について使用することが社会公共の利益に反し、社会の一般的道徳観念に反するものともいえないものであり、かつ、他の法律によって、その商標の使用等が禁止されているものではないし、特定の国若しくはその国民を侮辱し、又は一般に国際信義に反するものでもない。
また、請求人が主張する、本件商標に係る事情については、あくまで当事者同士の問題として解決すべきものであって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号の「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれ」がある商標と解するということは妥当ではない。
加えて、請求人は、代理人高良の業務行為、共有商標1ないし共有商標3について書換登録を行わずに更新申請のみを行った理由、及び長男商標1ないし長男商標3について異議申立て期間経過後に権利の一部譲渡の申し出を行わなかった理由に関する答弁を求めているが、本件商標については、上記のとおり判断されるものであるから、請求人の求める上記答弁の提出は必要ないものと判断した。
ウ したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当しない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものではないから、同法第46条第1項の規定に基づき、その登録を無効にすべきでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(三男C及び長男A他が共有の「千鳥屋」関係の商標)
(1)登録第410105号商標(共有商標1)
商標の態様:千鳥屋(縦書き)
指定商品 :第43類「菓子及び麺ぽうの類」(審決注:区分は出願当時有効な区分。)
出願日 :昭和25年10月14日
設定登録日:昭和27年4月2日
存続期間の更新登録申請日:平成14年3月28日(最新)
権利者 :母T、長男A、二男B、三男C、四男D
存続期間満了による権利消滅:平成24年4月2日
(2)登録第1811505号商標(共有商標2)
商標の態様:チドリヤ
指定商品 :第30類「菓子、パン」(審決注:区分は出願当時有効な区分。)
出願日 :昭和58年12月9日
設定登録日:昭和60年9月27日
存続期間の更新登録申請日:平成17年9月6日(最新)
権利者 :母T、長男A、二男B、三男C、四男D
存続期間満了による権利消滅:平成27年9月27日
(3)登録第1811506号商標(共有商標3)
商標の態様:CHIDORIYA
指定商品 :第30類「菓子、パン」(審決注:区分は出願当時有効な区分。)
出願日 :昭和58年12月9日
設定登録日:昭和60年9月27日
存続期間の更新登録申請日:平成17年9月6日(最新)
権利者 :母T、長男A、二男B、三男C、四男D
存続期間満了による権利消滅:平成27年9月27日

別掲2(被請求人のみが所有する「千鳥屋」関係の商標)
(1)登録第5555562号商標(長男商標1)
商標の態様:千鳥屋(標準文字)
指定役務 :第35類「飲食料品(菓子及びパンを除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
出願日 :平成23年12月21日
設定登録日:平成25年2月8日
権利者 :原田R(審決注:長男Aから株式会社千鳥屋総本家(その後「千鳥屋総本家株式会社」に表示変更。)へ移転、その後、平成29年1月4日付けで原田Rに移転)
(2)登録第5555563号商標(長男商標2)
商標の態様:CHIDORIYA(標準文字)
指定役務 :第35類「飲食料品(菓子及びパンを除く)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
出願日 :平成23年12月21日
設定登録日:平成25年2月8日
権利者 :原田R(審決注:長男Aから株式会社千鳥屋総本家(その後「千鳥屋総本家株式会社」に表示変更。)へ移転、その後、平成29年1月4日付けで原田Rに移転)
(3)登録第5555564号商標(長男商標3)
商標の態様:千鳥屋(標準文字)
指定商品 :第30類「茶,コーヒー及びココア,調味料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ」
出願日 :平成23年12月21日
設定登録日:平成25年2月8日
権利者 :長男A
(4)登録第5763475号商標(長男商標4:本件商標の原出願。)
商標の態様:千鳥屋(縦書き)
指定役務 :第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供」
出願日 :平成26年10月27日
設定登録日:平成27年5月15日
権利者 :千鳥屋総本家株式会社(審決注:平成28年7月15日付けで長男Aから株式会社千鳥屋総本家(その後「千鳥屋総本家株式会社」に表示変更。)へ移転
(5)登録第5820605号商標(本件商標)
商標の態様:千鳥屋(縦書き)
指定役務 :第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」
出願日 :長男商標4を原出願として平成27年3月23日に分割出願
設定登録日:平成28年1月22日
権利者 :原田R、株式会社千鳥饅頭総本舖、原田M(審決注:長男Aから株式会社千鳥屋総本家(その後「千鳥屋総本家株式会社」に表示変更。)へ移転、その後、平成29年1月4日付けで原田Rに移転、さらに、平成29年4月19日付けで株式会社千鳥饅頭総本舖及び原田Mへ一部移転。)

別掲3(請求人が出願中の「千鳥屋」関係の商標)
(1)商願2016-37825(請求人商標1)
商標の態様:チドリヤ(標準文字)
指定商品 :第30類「菓子」
出願日 :平成28年4月1日
(2)商願2016-37826(請求人商標2)
商標の態様:CHIDORIYA(標準文字)
指定商品 :第30類「菓子」
出願日 :平成28年4月1日
(3)商願2016-40333(請求人商標3)
商標の態様:千鳥屋(標準文字)
指定商品 :第30類「菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ」
出願日 :平成28年4月7日


審理終結日 2017-11-07 
結審通知日 2017-11-10 
審決日 2017-12-01 
出願番号 商願2015-26506(T2015-26506) 
審決分類 T 1 12・ 22- Y (W35)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 白鳥 幹周 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 山田 正樹
中束 としえ
登録日 2016-01-22 
登録番号 商標登録第5820605号(T5820605) 
商標の称呼 チドリヤ、チドリ 
代理人 高橋 浩三 
代理人 高良 尚志 
代理人 高良 尚志 
代理人 高良 尚志 
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