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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W3841
審判 全部申立て  登録を維持 W3841
管理番号 1341282 
異議申立番号 異議2016-900351 
総通号数 223 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-07-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-11-04 
確定日 2018-06-07 
異議申立件数
事件の表示 登録第5871345号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5871345号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5871345号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成27年11月16日に登録出願、第38類「インターネットその他の通信網により電子媒体・電子情報をアップロード・投稿・展示・掲示・付加・ブログ・共有その他の方法で提供する放送,電気通信(放送を除く。),放送,報道をする者に対するニュースの供給,電話機・ファクシミリその他の通信機器の貸与」及び第41類「インターネットその他の通信網による教育又は娯楽に関する動画の提供,インターネットその他の通信網による教育又は娯楽に関する電子出版物の提供,当せん金付証票の発売,技芸・スポーツ又は知識の教授,献体に関する情報の提供,献体の手配,セミナーの企画・運営又は開催,動物の調教,植物の供覧,動物の供覧,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,美術品の展示,庭園の供覧,洞窟の供覧,書籍の制作,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),放送番組の制作における演出,映像機器・音声機器等の機器であって放送番組の制作のために使用されるものの操作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),競馬の企画・運営又は開催,競輪の企画・運営又は開催,競艇の企画・運営又は開催,小型自動車競走の企画・運営又は開催,音響用又は映像用のスタジオの提供,運動施設の提供,娯楽施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,興行場の座席の手配,映画機械器具の貸与,映写フィルムの貸与,楽器の貸与,運動用具の貸与,テレビジョン受信機の貸与,ラジオ受信機の貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,ネガフィルムの貸与,ポジフィルムの貸与,おもちゃの貸与,遊園地用機械器具の貸与,遊戯用器具の貸与,書画の貸与,写真の撮影,通訳,翻訳,カメラの貸与,光学機械器具の貸与」を指定役務として、同28年7月7日に登録査定、同年8月5日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由において引用する商標は、以下の4件の登録商標(以下、これらをまとめて「引用商標」という。)であり、いずれも現に有効に存続しているものである。
1 登録第653278号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:昭和35年5月24日
設定登録日:昭和39年9月16日
指定商品:第9類「録音機械器具,テープレコーダー」
2 登録第1261190号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:昭和46年2月18日
設定登録日:昭和52年4月1日
指定商品 :第9類「ビデオテープレコーダー,ビデオテープレコーダー用カメラ,ビデオテープレコーダー用モニターテレビジョン」
3 登録第4748211号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
優先権主張:2003年2月28日 シンガポール共和国
登録出願日:平成15年4月4日
設定登録日:平成16年2月20日
指定商品 :第7類「食器洗浄機,電気式ワックス磨き機,電気洗濯機,電気掃除機,電気ミキサー,フードプロセッサー(電気式のもの),電気式ジュース絞り機,ミシン,芝刈機,電動式カーテン引き装置,起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,電機ブラシ」、第9類「留守番電話機,デジタルカメラ,ビデオカメラ,オーディオテープ,デジタルオーディオディスク(未記録のもの),ビデオテープ,デジタルビデオディスク(未記録のもの),電話用器具,電話の受話器,電話の送話器,移動電話機,携帯電話機,携帯電話機の部品及び附属品,無線電話機,コンパクトディスク(未記録のもの),CD-ROM(読取り専用記憶媒体),イヤフォン,コンパクトディスクプレーヤー,コンパクトディスクレコーダー,ビデオCDプレーヤー,携帯用コンパクトディスクプレーヤー,デジタル-アナログオーディオコンバーター,デジタル音声・映像受信機,デジタル放送受信用チューナー,スピーカー,音声周波機械器具用リモートコントローラ,映像周波機械器具用リモートコントローラ,時計付ラジオ受信機,カセット式ビデオテープレコーダー,カセット式ビデオテーププレーヤー,CD-ROMプレーヤー,デジタルビデオディスクプレーヤー,デジタルビデオディスクレコーダー,デジタルビデオディスク受信機,デジタルビデオディスクチェンジャー,ビデオディスクチェンジャー装置,チューナー,テープレコーダー,レコードプレーヤー,カセット式テーププレーヤー,発光ダイオードを用いた電光表示装置,蛍光管式電光表示装置,イコライザー,コンパクトディスクチェンジャー,ラジオ受信機付カセットテーププレーヤー,ラジオ受信機及びコンパクトディスクプレーヤー付カセットテープレコーダー,デジタルオーディオコンバーター,マイクロホン,アンテナ,接続器,デコーダー,増幅器,ヘッドホン,変成器,カラーテレビジョン受信機,液晶を用いたテレビジョン受信機,プラズマディスプレイを備えたテレビジョン受信機,プロジェクタ型テレビジョン受信機,その他のテレビジョン受信機,液晶を用いたモニターテレビジョン受信機,ビデオプロジェクター,乗物用ナビゲーション装置,その他の電気通信機械器具,航海用計器・計測装置,船舶装備用信号装置,デジタルプラズマディスプレイパネル,液晶を用いたコンピュータモニター,陰極線管を用いたコンピュータモニター,電子式卓上計算機,その他の電子応用機械器具及びその部品,カメラその他の写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,電池,バッテリー充電器,充電器,その他の配電用叉は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,音響式警報器,火災報知器,ガス漏れ警報器,盗難警報器,タイムレコーダー,計算器,金銭登録機,写真複写機,タイムスタンプ,オゾン発生器,業務用テレビゲーム機,測定機械器具,電気磁気測定器,電線及びケーブル,磁心,抵抗線,電極,自動車用シガーライター,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,スロットマシン,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第11類「空気調和装置,空気冷却装置,業務用空気脱臭装置,業務用空気清浄機,業務用除湿機,空気加熱器,その他の暖冷房装置,業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,衣類乾燥器,加湿器,空気清浄機,除湿機,電気トースター,電気コーヒー沸かし,家庭用電気式揚物機,ヘアドライヤー,洗面所用電気式手乾燥装置,電気式暖房装置,家庭用オーブンレンジ,電子レンジ,電磁調理器,ホットプレート,電気冷蔵庫,電気冷凍庫,ルームクーラー,家庭用エアコンディショナー,家庭用電気湯沸かし器,食品蒸し器(家庭用電熱用品類に属するものに限る。),家庭用製パン機,その他の家庭用電熱用品類,冷凍機械器具,業務用衣類乾燥機,業務用電気湯沸かし器,その他のボイラー,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,浄水装置,家庭用浄水器,汚水浄化槽,家庭用ごみ焼却炉,太陽熱利用温水器,電球類及び照明用器具,洗浄機能付き便座,家庭用汚水浄化槽,火鉢類」
4 登録第4933841号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:「AKAI」(標準文字)
登録出願日:平成17年7月7日
設定登録日:平成18年3月3日
指定商品 :第9類「アシジメーター(電池用),電池用充電器,蓄電池,蓄電池(乗物用),アルカリ電池,陽極電池,点火用電池,携帯電話用電池,懐中電灯用電池,バッテリーボックス,電槽,ボタン型電池,ビデオカメラ用電池,コードレス電話機用電池,円筒状電池,ガルヴァーニ電池,高圧型電池,リチウム電池,リチウムイオン電池,アルカリマンガン電池,ニッケルカドミウム電池,コードレス電話機用ニッケルカドミウム電池,円筒状ニッケルカドミウム電池,ニッケル金属水素化物電池,柱状電池,再充電可能な電池,酸化銀電池,太陽電池,酸化亜鉛電池,その他の電池,携帯電話機用充電器,蓄電池用グリッド,電池用電極板」

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号又は同第19号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消すべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第68号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 引用商標の周知著名性について
申立人は、赤井電機株式会社(以下「赤井電機」という。)が使用する周知著名商標「AKAI」の商標権者であり、引用商標1から引用商標4のほか、日本及び世界100か国以上で、その商標登録を所有している(甲6)。
赤井電機は、昭和4年に設立、昭和29年からテープレコーダーの生産を始め、昭和31年から輸出を開始し、昭和47年頃には約130か国に販売網を確立するようになり、輸出開始当初から、自社ブランド「AKAI」(引用商標1)を使用している。その結果、テープレコーダーのAKAI(アカイ)として、世界的な名声を有するようになり、商標「AKAI」は、日本及び外国における需要者の間に広く認識されるようになった(甲9?甲12)。赤井電機は、2000年に経営破たんしたが、世界各国でAV機器や家電製品などの製造、販売を継続して行っており、今でも音響機器関係者やオーディオ愛好家を中心として、「AKAI」ブランドの信用と名声は根強く存在し続けている(甲13)。
商標「AKAI」の使用実績として、赤井電機は、スポンサー活動も積極的に行ってきており、スポンサー及びスポンサーの業務に係る商品又は役務とともに、商標「AKAI」の宣伝マークが目立って表示されており、宣伝・広告の実績もある(甲14?甲66)。また、周知著名性を示す文献もあり(甲7、甲8、甲67)、さらに、各国での判決・審決により、商標「AKAI」は周知著名であることが認められた(甲68)。
2 出所の混同について
引用商標「AKAI」は、日本及び世界各国で、「オーディオ機器」の商標として周知著名であるところ、本件商標の要部は「AKAI」であり、その外観及び称呼「アカイ」は、本件商標と同一であり、観念の相違はない(観念は生じない)ことから、離隔認識を主とする商標として本件商標を引用商標と識別することは困難である。
したがって、たとえオーディオ機器以外の非類似の商品又は役務であっても、そこに本件商標が使用されれば、需要者が、赤井電機の業務に係る商品又は役務であると認識する可能性があり、仮に認識しなくても、赤井電機の関連会社あるいはグループ会社等何らかの関係のある事業者の商品又は役務に係るものであるとの認識が生じる。それは商品又は役務の出所について混同を生じさせ得ることになる。
3 不正の目的について
本件商標の要部である「AKAI」は、数多くの書体があるにも関わらず、引用商標の書体と同一と言えるほど共通しており、これは、故意に、周知著名商標である引用商標「AKAI」を模倣したとしか思われない。このような本件商標の構成には、引用商標の名声にただ乗りし、その顧客吸引力を利用しようとする意図が看取される。
また、本件商標の権利者は、本件商標に係る事業を行っている所在地が不明であり、登録地番には営業所は存在しないと推測され、商標の使用権も設定されていないことから、権利者は、本件商標に係る事業を行っておらず、登録出願には不正の目的があるのではないかと推認することができる。
4 まとめ
以上によれば、本件商標は、商標法第4条第1項第15号又は同第19号に違反して登録されたものであるから、取り消されるべきである。

第4 当審の判断
1 引用商標「AKAI」の周知著名性について
(1)申立人の主張及び甲各号証について
ア 申立人は、日本及び世界各国で商標登録をしており、引用商標のほかにも関連する登録商標を所有している(甲6)。
イ 赤井電機は、昭和4年(1929年)に設立、昭和29年(1954年)からテープレコーダーの生産を開始し、同時期に国産初の「オープンリールテープレコーダーキット」を発売して、昭和31年(1956年)からアメリカに輸出を開始した。そして、昭和45年(1970年)以降、輸出製品すべてに「AKAI」のブランドが付けられた(甲8、甲9、甲11)。そして、赤井電機は、アメリカ、ヨーロッパなどの海外で高級テープレコーダーの代名詞となった(甲10、甲12)。
しかしながら、申立人が提出した甲第8号証ないし甲第12号証は、昭和40年から昭和60年代のものであることから、商標「AKAI」が、赤井電機の商品「オーディオ機器(テープレコーダー)」を表示する商標として、該年代頃に日本国内又は外国において、ある程度知られていたことはうかがい知ることができるとしても、申立人の主張する2000年(平成12年)の赤井電機の経営破たん前又はそれ以降の期間について、赤井電機又は申立人による、日本国内又は外国における営業規模や広告実績が明らかではない。
また、申立人が、引用商標を含む「AKAI」関連の登録商標を有しているとしても、申立人が、経営破たんした赤井電機の事業を承継したなど、申立人と赤井電機の事業の継続性が確認できる証拠の提出はない。
ウ 申立人は、海外におけるスポーツイベントのスポンサー実績や広告実績(甲14?甲66)を提出している。
しかしながら、上記スポンサー実績(甲14?甲29)は、主に1980年から1990年代のものが中心であり、上記広告実績(甲30?甲66)は、オマーン、イスラエル、サウジアラビア、UAE、中国、インド等の各国での広告例を示すにすぎず、それぞれの国において、どの程度の期間及び規模の広告宣伝を行ったのか明らかではないことに加え、これらの証拠は海外における広告の実績であるから、商標「AKAI」についての我が国の需要者の認識を評価することはできない。
エ 申立人は、ロシアにおいて2006年6月14日から22日に実施された商標「AKAI」の周知性調査の報告書によれば、ロシアの人々に商標「AKAI」が広く認識されている旨主張し、甲第67号証を提出している。
しかしながら、該報告書は、調査の具体的手法や設問設定など、同調査が客観性を保った信用に足る調査であることが示されていないため、これが直ちにロシアにおける引用商標の著名性を示すものということはできない。
オ 申立人は、バングラデシュ、チェコ、ドミニカ、フランス、イタリア、ラトビア、リトアニア、トルコ及びオーストラリアの各国での裁判等において「AKAI」の商標の周知著名性が認められている旨主張し、甲第68号証を提出している。
しかしながら、これらの外国における判断に当審が拘束されるものではないことは明らかであって、かつ、これらの判決の基礎となった事実は、当審において示されていない。
(2)判断
以上のとおり、申立人が提出した甲各号証からは、引用商標が、赤井電機の商品「オーディオ機器(テープレコーダー)」を表示する商標として、おおよそ1970年から2000年頃までは、ある程度知られていたことをうかがい知ることができるとしても、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国において、申立人の業務に係る商品を表すものとして、需要者の間に広く認識されているものと認めることができない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)本件商標と引用商標の比較
本件商標は、薄い灰色で縁取られた黒色の長方形内に、その縁取りと同じ色で「AKAI」の欧文字を書してなるところ、該文字は辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有しない一種の造語として理解されるものである。
一方、引用商標は、それぞれ、「AKAI」の欧文字を書してなるところ、該文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを有しない一種の造語として理解されるものである。
してみれば、両商標は、それぞれの構成文字に相応して「アカイ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そこで、本件商標と引用商標とを比較すると、外観においては、本件商標は、薄い灰色で縁取られた黒色の長方形の図形部分があるものの、該図形部分は「AKAI」の文字の背景図であり、本件商標に接する需要者は、自他役務の識別標識として看取される「AKAI」の文字部分に着目するものである。
そして、本件商標の文字部分と引用商標は、共に「AKAI」の文字であって、その綴り字が同一であることから、両者は、外観上、類似するものである。
また、称呼においては、両商標からは、共に「アカイ」の称呼が生じるものであるから、称呼上、同一である。
さらに、観念においては、両商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、観念において比較できないとしても、外観において類似するものであって、称呼を同一にするものであるから、両商標は、類似の商標というべきである。
(2)本件商標と引用商標との指定商品及び指定役務の比較
本件商標の指定役務、例えば、第38類の電気通信に関連する種々の役務及び第41類の興行の企画・運営又は開催に関連する種々の役務と、商品「オーディオ機器(テープレコーダー)」を含む、第7類、第9類及び第11類に属する商標登録原簿記載のとおりの引用商標の指定商品について比較すると、両者は、それぞれの業界を異にする役務と商品であって、何ら関連するところがない分野であることから、その需要者、業種等を全く異にするものである。
そうすると、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品との関連性は低いものである。
(3)小括
本件商標は、前記1のとおり、その登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国における周知著名性を認めることができず、上記(2)のとおり、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品との関連性は低いものであるから、たとえ本件商標と引用商標が類似するとしても、本件商標をその指定役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者が、引用商標又は申立人を連想、想起するようなことはないというべきであり、該役務が申立人又は申立人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第19号該当性について
申立人は、本件商標と引用商標の書体の近似さ、及び本件商標の権利者が、本件商標に関する事業を行っていないことから、その出願に不正の目的があったことが推認できる旨を主張するが、綴りが共通する商標を採択することや現在その商標を使用していないことが、直ちに商標権者の不正の目的と結びつくものではない。
その他、申立人の提出する証拠によっては、本件商標が不正の利益を得る目的、他人たる申立人に損害を加える目的その他の不正の目的をもって使用するものであることを認めるに足る具体的な証拠は見出すことができない。
そうすると、本件商標は、前記1のとおり、その登録出願時及び登録査定時において、我が国又は外国における周知著名性を認めることができないものであり、たとえ本件商標と引用商標が類似するとしても、上記のとおり不正の目的をもって使用するものであるということもできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標

別掲2 引用商標1

別掲3 引用商標2

別掲4 引用商標3



異議決定日 2017-05-24 
出願番号 商願2015-117551(T2015-117551) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W3841)
T 1 651・ 222- Y (W3841)
最終処分 維持 
前審関与審査官 高橋 厚子渡邉 あおい 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 真鍋 恵美
中束 としえ
登録日 2016-08-05 
登録番号 商標登録第5871345号(T5871345) 
権利者 上村 祐樹
商標の称呼 アカイ 
代理人 特許業務法人竹内・市澤国際特許事務所 
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