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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W03 |
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管理番号 | 1341160 |
審判番号 | 不服2017-9715 |
総通号数 | 223 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2018-07-27 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2017-07-03 |
確定日 | 2018-06-07 |
事件の表示 | 商願2015-85188拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第3類「皮膚・頭皮・頭髪・爪の手入れ用剤,皮膚・頭皮・頭髪・爪に塗布する化粧品,せっけん類,香料,薫料,香水類,エッセンシャルオイル,化粧品,医療用でない化粧品」を指定商品として、平成27年9月3日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録商標は、次の2件であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらの登録商標をまとめていうときは、「引用商標」という。)。 (1)登録第2080646号商標(以下「引用商標1」という。)は、「ヴィザージュ」の文字を横書きしてなり、昭和55年5月9日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同63年9月30日に設定登録され、その後、平成21年6月17日に、指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものである。 (2)登録第4122301号商標(以下「引用商標2」という。)は、「ヴィサージュ」の文字を横書きしてなり、平成6年10月25日に登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,化粧品」を指定商品として、同10年3月6日に設定登録されたものである。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、別掲のとおり、「LE BI-PHASE」の文字と「VISAGE」の文字とを上下二段に書してなるところ、その構成各文字は、いずれも同じ書体及び大きさをもって表されており、また、各段の文字は、それぞれ幅が異なるものの、中心をそろえて左右のバランスがよく見えるように配置されていて、いずれかの文字のみが看者に対して強く支配的な印象を与えるものともいい難い。 ところで、本願の指定商品、特に香水類や化粧品を取り扱う業界においては、商標等にフランス語を用いることがしばしば見受けられるところ、本願商標は、その構成中、上段の文字の冒頭に、フランス語の定冠詞として一般に理解される「LE」があり、これに続く「BI」も「二、双」等を意味するフランス語の接頭辞として一般に理解されるといえることに加え、これら以外の「PHASE」及び「VISAGE」も既成のフランス語であることから、その構成全体がフランス語からなるものとして理解される場合も少なからずあるとみるのが相当である。 そうすると、本願商標は、視覚上、その構成全体がまとまりある一体的なものとして看取、把握され、フランス語で表されたものと理解されるものであり、フランス語の読みに倣って「ルビファーズビザージュ」の称呼を生じるとはいえるものの、特定の意味合いを想起させるものとまではいい難い。 してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応する「ルビファーズビザージュ」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標 引用商標1及び引用商標2は、それぞれ、前記2のとおり、「ヴィザージュ」の文字及び「ヴィサージュ」の文字を横書きしてなるものであるところ、両文字は、いずれも辞書類に載録されている既成の語ではなく、特定の意味合いを想起させる語として一般に知られているものでもない。 してみれば、引用商標1及び引用商標2は、それぞれの構成文字に相応して、「ヴィザージュ」及び「ヴィサージュ」の称呼を生じるものであり、いずれも特定の観念を生じないものである。 (3)本願商標と引用商標との類否 本願商標と引用商標とは、それぞれ、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであり、文字種及び構成文字において顕著な差異があるから、外観上、相紛れるおそれはなく、また、本願商標から生じる「ルビファーズビザージュ」の称呼と引用商標から生じる「ヴィザージュ」又は「ヴィサージュ」の称呼とでは、音の構成及び音数において明らかな差異があるから、称呼上、相紛れるおそれはない。 さらに、本願商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することはできない。 したがって、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであるとしても、外観及び称呼において相紛れるおそれはないものであるから、これらを総合勘案すれば、非類似の商標というべきである。 (4)まとめ 以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標 ![]() |
審決日 | 2018-05-28 |
出願番号 | 商願2015-85188(T2015-85188) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
WY
(W03)
T 1 8・ 263- WY (W03) T 1 8・ 262- WY (W03) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 赤星 直昭、大橋 良成 |
特許庁審判長 |
金子 尚人 |
特許庁審判官 |
石塚 利恵 田中 敬規 |
商標の称呼 | ルビファーズビサージュ、ルビファーズ、レビフェーズ、ビファーズ、ビフェーズ、ビサージュ、ビサージ、ファーズ、フェーズ、ビザージュ、サージュ、サージ、ザージュ |
代理人 | 田中 克郎 |