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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W11
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W11
審判 査定不服 観念類似 登録しない W11
審判 査定不服 商品(役務)の類否 登録しない W11
管理番号 1338337 
審判番号 不服2017-8532 
総通号数 220 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-06-13 
確定日 2018-03-07 
事件の表示 商願2016-110599拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「nanoMisty Pro」の文字を標準文字で表してなり,第11類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年10月11日に登録出願され,その後,指定商品については,当審における同29年12月8日受付の手続補正書により,第11類「化粧水・美容液を微細なミスト状にする美容用の家庭用電熱用品類,美容院用又は理髪店用の機械器具(「椅子」を除く。)」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5484104号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成23年9月2日登録出願,第3類「せっけん類,化粧品,香料類」及び第21類「化粧水噴霧器及びその附属品,その他の液状化粧品噴霧器及びその附属品,化粧用具」を指定商品として,同24年4月6日に設定登録され,現に有効に存続している。

3 当審の判断
(1)商標の類否判断について
商標法第4条第1項第11号に係る商標の類否は,対比される両商標が同一又は類似の商品又は役務に使用された場合に,当該商品又は役務の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決すべきであるが,そのためには,両商標の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合し,当該商品又は役務に係る取引の実情を踏まえつつ全体的に考察すべきである(最高裁昭和39年(行ツ)第110号参照)。
この点に関し,図形や文字等の複数の構成部分を組み合わせた結合商標については,経験則上,各構成部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められない場合,取引の実際において,一部の構成部分のみによって称呼,観念されることも少なくないといえる。このことから,結合商標の構成部分の一部が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などは,当該構成部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標と比較して商標の類否を判断することができるものである(最高裁昭和37年(オ)第953号,最高裁平成3年(行ツ)第103号,最高裁平成19年(行ヒ)第223号参照)。
上記の観点から,本願商標と引用商標との類否について判断する。
(2)本願商標
本願商標は,前記1のとおり,「nanoMisty Pro」の文字を標準文字で表してなり,「nanoMisty」及び「Pro」の各文字部分を一文字分のスペースを介して組み合わせた結合商標である。
そして,本願商標の構成中の「nanoMisty」の文字部分は,「10億分の1」を意味する「nano」及び「霧の(深い),ぼんやりとした」等の意味を有する「Misty」(以上,ジーニアス英和辞典第5版参照)の文字を組み合わせたものといえるが,これらが広く一般に親しまれた平易な英語であるとはいえず,また,「nanoMisty」の文字が,本願商標の指定商品を取り扱う業界において,商品の品質等を表すものといえる実情も見いだせないから,全体として直ちに特定の意味合いを想起させるものとはいえない。
一方,本願商標の構成中の「Pro」の文字部分は,別掲2によれば,「プロ(の),専門家(の)。professionalを短くした形。」の意味を有する広く一般に親しまれた平易な英語であり(別掲2(1)),また,本願商標の指定商品を取り扱う業界においては,「専門家用の商品」,「専門家用の商品と同等の高い品質を有する」ほどの意味合いにおいて,商品の内容や品質の誇称表示として使用されている(別掲2(2)?(7))ものであるから,当該文字部分は,商品の出所識別標識として機能しないか又はその機能は極めて弱いものといえる。
してみれば,本願商標は,その構成中の「nanoMisty」と「Pro」の文字部分がそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められず,かつ,「nanoMisty」の文字部分が,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべきであるから,本願商標は,その構成中の「nanoMisty」の文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することができるものである。
したがって,本願商標からは,構成全体から生じる「ナノミスティプロ」の称呼のほか,要部である「nanoMisty」の文字部分から「ナノミスティ」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというのが相当である。
(3)引用商標
引用商標は,別掲1のとおり,「ナノミスティ」の片仮名と「NANO MISTY」の欧文字を上下二段に併記してなるものであるから,引用商標からは,「ナノミスティ」の称呼が生じ,特定の観念は生じないというのが相当である。
(4)本願商標と引用商標の類否
本願商標の要部と引用商標とを対比すると,外観においては,片仮名の有無,欧文字部分のスペースの有無及び欧文字部分の大文字小文字の差異があるものの,両者は共に態様上の特徴が認められない普通の書体で表されていることに加え,本願商標の要部と引用商標の欧文字部分のつづりが共通であることに鑑みれば,両者における上記相違が,看者に対し,出所識別標識としての外観上の顕著な差違として強い印象を与えるとはいえない。
そして,称呼においては,両者は,「ナノミスティ」の称呼を共通にする。
また,観念においては,両者は共に特定の観念を生じないものであるため,両者を比較することができず,観念によって区別することはできない。
そうすると,本願商標の要部と引用商標は,「ナノミスティ」の称呼を共通にし,その外観において,称呼の共通性を凌駕するほどの顕著な差異があるとはいえず,また,観念によって区別できるものではないことから,これらの外観,称呼及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合勘案すれば,両者は,相紛れるおそれのある類似するものというべきである。したがって,本願商標と引用商標は,類似する商標であるというのが相当である。
そして,本願商標と引用商標の指定商品は類似するものである。
(5)小括
以上によれば,本願商標と引用商標とは,互いに類似する商標であり,また,本願商標と引用商標の指定商品も類似するものである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は,本願商標の構成中の「nanoMisty」の文字部分は,本願の家庭用商品に使用する場合,「微細なミスト状にする」ほどの意味合いを容易に与える識別力の弱い語であり,「Pro」の文字部分も「玄人(達人)(器具について擬人化された表現)」ほどの意味合いを与える識別力の弱い語であるから,本願商標は,識別力が弱い語同士が全体として一体に結合した語と把握されるべきであり,その構成文字に相応して「ナノミスティプロ」の称呼のみが生じ,「ナノの大きさの霧を生成する玄人(達人)(器具について擬人化された表現)」ほどの意味合いを暗示させるとし,本願商標と引用商標とは非類似の商標である旨主張する。
しかしながら,本願商標の構成中の「nanoMisty」の文字部分が,直ちに特定の意味合いを想起させるものとはいえない一方,「Pro」の文字部分は,商品の出所識別標識として機能しないか又はその機能は極めて弱いものといえ,両者は外観及び観念上,それを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものと認められず,かつ,「nanoMisty」の文字部分が,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべきであるから,「nanoMisty」の文字部分を要部として抽出することができることは,上記(2)で述べたとおりである。また,「Pro」の文字部分が,請求人主張のごとき意味合いを生じることを裏付ける証拠の提出はなく,独自の見解といわざるを得ない。
したがって,請求人の主張は,その前提において妥当といえず,採用することはできない。
(7)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するから,登録することはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(引用商標)


別掲2(証拠調べ通知書で通知した事実)
(1)初級クラウン英和和英辞典第11版
「pro」:プロ(の),専門家(の)。professionalを短くした形。
(2)タカラ・ビューティーメイト株式会社のウェブサイト
「PLASMACLUSTER ION 14 PRO」のページに,「静電気を防ぎ,うるおい持続のプラズマクラスタードライヤー 風速アップ,より軽く,よりスリムに,プロ仕様としてさらに進化」との記載がある。
http://takara-beautymate.jp/haircare/pci14pro/
(3)株式会社マクロスのウェブサイト
「イオンドライヤー スペシャル・プロ」のページに,「多彩な切替スイッチで憧れのプロスタイリング」との記載がある。
https://macros.ne.jp/product/ion_dryer_specialpro/
(4)サロンプラネットのウェブサイト
「EXD-1501 遠赤マイナスイオンプロドライヤー」のページに,「『EXD-1501 遠赤マイナスイオンプロドライヤー』は,風速18m/sを超えるプロ仕様の大風量。」との記載がある。
http://www.salon-planet.jp/product/17668
また,同ドライヤーの写真中に,「EXD1501 PROFESSIONAL HAIR DRYER」との記載がある。
http://www.salon-planet.jp/resources/upload/products/H12-00020_m.jpg
(5)ビービーラボラトリーズのウェブサイト
「エステの現場から生まれたサロン向け商品?Pro.シリーズ?」と題するページに,「2012年,プロのエステティシャンの声により誕生したフェイシャルエステティック用マッサージゲル『PHマッサージゲルPro.』を第一弾とし,プロによるプロのために開発されたBbラボラトリーズ初の業務用シリーズのこと。」との記載がある。
https://ec.bb-lab.com/items/line/L0004
また,同じウェブサイトの「美顔器」「BbフェイシャルケアPro.」のページに,「サロンクオリティのトリートメントをご自宅で」との記載,並びに,「VIBE」の項に,「エステシャンのハンドマッサージをご自宅で再現できます。」との記載がある。
https://ec.bb-lab.com/items/10580
(6)BCA PRODUCTS株式会社のFacebookのページ
「『BCAKO』ビーシーエーアコプロドライヤー」の紹介文に,「とても小さく軽いのに,プロ用のハイパワー!」との記載がある。
https://ja-jp.facebook.com/bcaproduct/posts/121477654689832
(7)ヤーマンのウェブサイト
「ダブルピーリングプロ」のページ中,「★高機能ダブルケア★」の項に,「『ダブルピーリングプロ』はそのウォーターピーリングに加えて,イオン導入・導出,マイクロカレントを搭載して,エステ級の本格ケアを自宅でできるよう開発しました!」との記載,並びに,「エステで行う本格ウォーターピーリングがご自宅で!」との記載がある。
https://www.ya-man.com/shop/commodity/0000/ib36p1ym/
(合議体注:証拠調べ通知時の(7)のURLは変更された。そのため,更新後のURLに修正するとともに,「ヤーマンダイレクト」を「ヤーマン」に改め,「『商品について』の項に,」を削除した。)



審理終結日 2017-12-22 
結審通知日 2018-01-09 
審決日 2018-01-22 
出願番号 商願2016-110599(T2016-110599) 
審決分類 T 1 8・ 261- Z (W11)
T 1 8・ 263- Z (W11)
T 1 8・ 262- Z (W11)
T 1 8・ 264- Z (W11)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 矢澤 一幸森山 啓 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 冨澤 武志
大森 友子
商標の称呼 ナノミスティプロ、ナノミスティ、ナノ、ミスティ、プロ、ピイアアルオオ 
代理人 佐藤 富徳 
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