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審決分類 審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W12
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W12
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W12
審判 全部申立て  登録を取消(申立全部取消) W12
管理番号 1336351 
異議申立番号 異議2016-900344 
総通号数 218 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2018-02-23 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-10-24 
確定日 2017-12-08 
異議申立件数
事件の表示 登録第5873233号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5873233号商標の商標登録を取り消す。
理由 第1 本件商標
本件登録第5873233号商標(以下「本件商標」という。)は,「PARSONS XTREME GOLF」の欧文字を横書きしてなり,2015年(平成27年)7月27日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して,平成28年1月12日に登録出願,第12類「自動車用ナンバープレート枠,自動車用ブラインド,自動車用日よけ」を指定商品として,同年2月26日に登録査定,同年8月12日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立てに引用する登録1231859号商標(以下「引用商標」という。)は,「Golf」の欧文字を横書きしてなり,1973年(昭和48年)5月29日にドイツ連邦共和国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して,昭和48年11月29日に登録出願,第12類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同51年11月4日に設定登録され,その後,同62年2月24日,平成9年2月27日及び同18年9月26日に商標権存続期間の更新登録がされ,さらに,同19年4月4日に,指定商品を第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴム貼り付け片」とする指定商品の書換の登録がされ,当該書換の登録がされた指定商品について,同28年10月4日に商標権存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議申立ての理由の要点
申立人は,登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証から甲第22号証を提出した。
引用商標「Golf」は,申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして,本件商標の出願前から取引者,需要者の間に広く認識されている。
本件商標は,「PARSONS XTREME GOLF」の欧文字を表した構成からなるところ,これに接する取引者,需要者は,その構成中の「GOLF」の文字部分から,申立人の自動車「Golf」を容易に連想,想起するから,本件商標の指定商品との関係においては,「GOLF」の文字部分が商標の要部となる。
そうすると,本件商標の要部である「GOLF」と引用商標の「Golf」とは,つづりを同じくすることから外観において近似し,称呼及び観念を共通にする類似の商標であり,その指定商品も同一又は類似のものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。

第4 当審における取消理由の要旨
当審において,本件商標権者に対して,「本件商標は,その構成及び称呼が冗長といえるばかりでなく,構成中の『GOLF』の文字が,申立人の業務に係る商品『自動車』を表示するものとして,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されている引用商標と同一のつづりからなり,同文字部分が取引者,需要者に商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるといえるから,同文字部分を要部として抽出し,引用商標と比較することができる。そうすると,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれがある類似の商標であり,本件商標の指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似するものである。したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の3第2項の規定により,その登録を取り消すべきものである。」旨の取消理由を平成29年4月4日付けで通知し,相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与えた。

第5 本件商標権者の意見
本件商標権者は,前記第4の取消理由に対して意見を要旨次のように述べ,証拠方法として乙第1号証から乙第9号証を提出した。
1 本件商標について
(1)本件商標の外観について
取消理由において,本件商標の外観を極めて冗長な構成と認定しているが,この程度の構成は,欧文字を横書きしてなる商標においては冗長な構成とはいえず,本件商標は,「PARSONS」,「XTREME」及び「GOLF」の間に若干のスペースはあるものの,同一の書体及び同一の大きさで外観上まとまりよく一体的に表されている商標であり,また,全体が17文字以上の商標について「(外観上)まとまりよく一体的」と認定されている審決例(乙1?乙4)があることからも,17文字の欧文字から構成されている程度で冗長な構成と判断することは誤りであり,本件商標が外観上の一体性を有することは明らかといえる。
(2)本件商標の称呼について
本件商標から自然に生じる「パーソンズエクストリームゴルフ」の称呼は,取消理由において,15音と冗長にわたると認定されているが,欧文字からなる商標において,その称呼が15音程度ならば格別冗長とはいい難く,たとえやや冗長であるとしても,よどみなく一連に称呼することが十分に可能であるといえる。また,称呼が15音以上の商標について一連に(一気に)称呼できると認定されている審決例(乙5?乙8)がある。このことからも,本件商標が称呼上の一体性を有することは明らかであって,法の適用の衡平及び予測可能性という観点からも,本件商標もこれらと同様に取り扱われるべきである。
(3)本件商標の観念について
「PARSONS」及び「XTREME」の欧文字は,特定の意味合いを有するものとして我が国において知られているものではなく,本件商標の指定商品との関係において十分に識別力を有する語であり,「GOLF」の欧文字は,「(スポーツとしての)ゴルフ」を意味する英単語である。そして,「GOLF(Golf)」の欧文字が申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして,我が国の自動車に関連する商品及び役務を扱う分野の取引者,需要者の間で広く認識されているとしても,「PARSONS」及び「XTREME」の欧文字は十分に識別力を有する語であることから,「PARSONS」,「XTREME」及び「GOLF」の語の間の識別力の軽重に大きな差は存しない。したがって,本件商標を構成する各語の意味合い,識別力の軽重,外観上及び観念上の一体性を考慮すると,本件商標は全体として既成の親しまれた観念を生じない造語として認識されるものといえる。
(4)以上のとおり,本件商標は外観上まとまりよく表されたものであって,これより生ずる 「パーソンズエクス卜リームゴルフ」の称呼も格別冗長ではなく,無理なく一連に称呼し得るものであって,かつ,全体として既成の親しまれた観念を生じない造語として認識されるべきものであることから,本件商標はその構成全体をもって一連一体としてのみ把握される商標であることは明らかである。
2 本件商標の要部の認定について
「GOLF(Golf)」の語が申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして,我が国の自動車に関連する商品及び役務を扱う分野の取引者,需要者の間で広く認識されているとしても,本件商標は全体としてまとまりのよい外観構成であって,称呼も格別冗長とはいえないものであることから,構成全体をもって一連一体としてのみ把握されることは前述のとおりであり,本件商標はその構成中「GOLF」部分のみを分離して観察することは取引上不自然であると思われるほど各構成部分(「PARSONS」,「XTREME」及び「GOLF」)が不可分的に結合していると認められる。
また,本件商標の構成中「PARSONS」及び「XTREME」の語は指定商品との関係で十分に識別力を有することから,「GOLF」部分のみが出所識別標識として強く支配的な印象を与えるということも,「PARSONS」及び「XTREME」から出所識別標識としての称呼,観念が生じないといった事情も存在しない。
したがって,本件商標は構成全体でのみ機能する商標であって,「GOLF」部分が要部とはならないことは明らかである。
以上のとおりであるから,「本件商標は,その構成中の『GOLF』の欧文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断し得る」とした認定は誤りであって,本件商標と引用商標の類否は,本件商標全体と引用商標を比較して判断すべきである。
3 引用商標について
引用商標は「Golf」の欧文字を横書きしてなり,「ゴルフ」の称呼及び「(スポーツとしての)ゴルフ」又は「申立人の業務に係る自動車のブランド名(Golf)」の観念が生じることは取消理由に記載のとおりである。
4 本件商標と引用商標の対比について
(1)外観について
本件商標と引用商標は,構成文字の相違,構成文字数の相違といった明らかな差異を有し,両者は外観上明らかに区別することが可能である。
(2)称呼について
本件商標から生じる「パーソンズエクス卜リームゴルフ」の称呼と,引用商標より生じる「ゴルフ」の称呼とは,前半部において「パーソンズエクス卜リーム」の音の有無に差異を有し,全体の構成音数,構成音において顕著な差異を有するものであるから, 両商標は明瞭に聴別し得るものであり,称呼上相紛らわしいものではない。
(3)観念について
本件商標からは特定の観念が生じず,引用商標からは「(スポーツとしての)ゴルフ」 又は「申立人の業務に係る自動車のブランド名(Golf)」といった観念が生じることから,観念においては比較することができない。
(4)以上のとおり,本件商標と引用商標とは外観,称呼及び観念の何れにおいても類似するものではない。
5 過去の登録異議申立て
本件商標権者は,本件商標と同じ構成からなる商標「PARSONS XTREME GOLF」について過去に異議申立てを請求されており,その登録維持の決定において,本件商標について上記と同様の認定がされた例(乙9)があり,本件商標の審理に当たって,十分参酌されてしかるべきである。
6 結語
以上のように,本件商標と引用商標とは,たとえそれぞれの指定商品が相抵触するとしても,商標は非類似であるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。

第6 当審の判断
1 引用商標の著名性
(1)申立人の提出した証拠及び主張によれば,以下の事実を認めることができる。
ア 申立人は,欧州大手のドイツ自動車メーカーであり(甲4,甲5等),1974年(昭和49年)にドイツ国内で,引用商標を付した商品「自動車」(以下「申立人商品」という場合がある。)の販売を開始し,その後,引用商標を付したシリーズ車を次々発売し,2013年(平成25年)6月の時点において,申立人商品の世界累計生産台数は,3000万台を超えている(甲3,甲4)。
イ 日本における申立人商品の販売開始は,1975年(昭和50年)であり(甲3,甲5),申立人グループの日本法人による2014年(平成26年)3月28日付け「Press Information」には,「国内でもJAIA(日本自動車輸入車組合)が1988年に統計を開始して以来26年間,ゴルフシリーズとして販売No.1をキープするなど,日本でもっとも親しまれている輸入車です。」との記載がある(甲3)。また,同2015年(平成27年)1月8日付け「Press Information」には,「JAIA発表の『外国メーカー車モデル別新車販売台数』では,『ゴルフシリーズ』が年間登録台数31,410台を記録し,27年連続で第1位に輝いています。」との記載があり(甲6),日本自動車輸入車組合の「外国メーカー車モデル別新車登録台数順位の推移:年度/2006年度?2015年度」(甲7)もこれを裏付けているといえ,日本で発売を開始して以来,少なくとも本件商標における登録査定時(平成28年2月26日)まで,継続的に販売されている(甲7,甲8,甲10等)。
ウ 申立人商品は,市販を前提として日本国内で発表される乗用車の中から,年間を通じて最も優秀な車を選定する「日本カー・オブ・ザ・イヤー」において,第25回(2004-2005年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに,第28回(2007-2008年)の特別賞に,第30回(2009-2010年)のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに,第34回(2013-2014年)には,輸入車として初めて日本カー・オブ・ザ・イヤーに選定された(甲11,甲12)。その他,「日本自動車殿堂カー・オブ・ザ・イヤー」において,2005年のインポート・テクノロジー・オブ・ザ・イヤーに,2009-2010年,2013-2014年及び2016-2017年のインポート・カー・オブ・ザ・イヤーに選定されるなどした(甲12?甲14)。
エ 「英和商品名辞典」(初版 第3刷 1991年,株式会社研究社発行)及び「新英和大辞典」(第6版 第6刷 2008年6月,株式会社研究社発行)において,「Golf(ゴルフ)」は,申立人の製造する小型乗用車として掲載されている(甲17,甲18)。また,申立人商品に関する雑誌やこれを特集した雑誌も,本件商標の登録出願前には複数発行されていた(甲19,甲20)。
(2)上記(1)で認定した事実を総合すると,引用商標は,本件商標の登録出願時には,申立人の業務に係る商品「自動車」を表わすものとして,我が国の自動車に関連する商品及び役務を取り扱う分野の取引者,需要者の間に広く認識されていたものといえ,その周知性は,本件商標の登録査定時においても継続していたものと認められる。
2 本件商標と引用商標の類否について
(1)本件商標
本件商標は,前記第1のとおり,「PARSONS XTREME GOLF」の欧文字を横書きしてなるところ,該文字は,全体が17文字よりなり,極めて冗長な構成といえるばかりでなく,これより生ずると認められる「パーソンズエクストリームゴルフ」の称呼も15音と冗長にわたるものである。さらに,本件商標中,語頭の「PARSONS」の欧文字部分は,「聖職者。(英国国教会の)教区牧師。」等を意味する「parson」の複数形であること(ランダムハウス英和大辞典(第2版)株式会社小学館)が英語の辞書に掲載されているとしても,我が国において親しまれたものではなく,また,中間に位置する「XTREME」の欧文字部分は,英語の辞書に掲載がなく,「PARSONS」と同様,特定の意味を有するものとして,我が国において知られているものではない。一方,末尾に位置する「GOLF」の欧文字部分は,「(スポーツとしての)ゴルフ」を意味する英単語(前出,ランダムハウス英和大辞典(第2版))として,我が国の一般の需要者によく知られているものであるばかりか,上記1で認定したとおり,申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして,我が国の自動車に関連する商品及び役務を取り扱う分野の取引者,需要者の間に広く認識されている引用商標と欧文字による同一のつづりからなるものである。
してみると,本件商標をその指定商品について使用した場合,本件商標の構成中「GOLF」の欧文字部分が,取引者,需要者に対し,商品の出所を識別する標識として強く支配的な印象を与えるものというべきであり,かつ,その全体の構成及び称呼も冗長であることから,本件商標は,その構成中の「GOLF」の欧文字部分を要部として抽出し,この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断し得るものである。
したがって,本件商標は,構成文字全体を称呼した場合の「パーソンズエクストリームゴルフ」の称呼を生ずるほか,その構成中の「GOLF」の欧文字部分より,「ゴルフ」の称呼をも生ずるものであって,かつ,「(スポーツとしての)ゴルフ」又は「申立人の業務に係る自動車のブランド名(Golf)」の観念を生ずるものである。
(2)引用商標
引用商標は,前記第2のとおり,「Golf」の欧文字を横書きしてなるものであるから,その構成文字に相応して,「ゴルフ」の称呼及び「(スポーツとしての)ゴルフ」又は「申立人の業務に係る自動車のブランド名(Golf)」の観念を生ずるものである。
(3)本件商標と引用商標との対比
ア 外観
本件商標の構成中,要部として認識される「GOLF」の欧文字部分と引用商標とは,語頭の「G」の欧文字を同じくし,他の文字は同じ欧文字のつづりであって,大文字であるか小文字であるかの差異にすぎないものであるから,外観上近似した印象を与えるものである。
したがって,本件商標は,引用商標と外観において類似する商標であるといえる。
イ 称呼
本件商標の構成中,要部として認識される「GOLF」の欧文字部分と引用商標とは,「ゴルフ」の称呼を共通にするものである。
したがって,本件商標は,引用商標と称呼において類似する商標であるといえる。
ウ 観念
本件商標の構成中,要部として認識される「GOLF」の欧文字部分と引用商標とは,「(スポーツとしての)ゴルフ」又は「申立人の業務に係る自動車のブランド名(Golf)」の観念を共通にするものである。
したがって,本件商標は,引用商標と観念において類似する商標といえる。
(4)小括
以上によれば,本件商標と引用商標とは,その外観,称呼及び観念のいずれの点についても,互いに紛れるおそれがある類似の商標というべきである。
3 本件商標の指定商品と引用商標の指定商品の類否について
本件商標の指定商品は,前記第1のとおり,第12類「自動車用ナンバープレート枠,自動車用ブラインド,自動車用日よけ」とするものである。
これに対し,引用商標の指定商品は,前記第2のとおり,第12類「船舶並びにその部品及び附属品,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにその部品及び附属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,タイヤ又はチューブの修繕用ゴム貼り付け片」とするものである。
してみると,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品中の「自動車並びにその部品及び附属品」と同一又は類似の商品と認めることができる。
4 まとめ
以上のとおり,本件商標は,引用商標と類似する商標であって,かつ,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品中の「自動車並びにその部品及び附属品」と同一又は類似する商品について使用をするものであるから,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものと認める。
5 本件商標権者の意見について
本件商標権者は,「『GOLF(Golf)』の語が申立人の業務に係る商品『自動車』を表示するものとして,我が国の自動車に関連する商品及び役務を扱う分野の取引者,需要者の間で広く認識されているとしても,本件商標は構成全体をもって一連一体としてのみ把握され,かつ,本件商標はその構成中の『GOLF』の文字部分のみを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど各構成文字部分が不可分的に結合しており,さらに,本件商標の構成中の『PARSONS』及び『XTREME』の文字部分が指定商品との関係で十分に識別力を有することから,『GOLF』の文字部分のみが出所識別標識として強く支配的な印象を与えるということも,『PARSONS』及び『XTREME』の文字部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないといった事情も存在しないことから,『GOLF』の文字部分が要部とはならない。したがって,本件商標と引用商標の類否は,本件商標全体と引用商標を比較して判断すべきである。」旨述べ,併せて過去の事例を挙げ,本件商標も同様に判断されるべきである旨主張する。
しかしながら,本件商標は,「PARSONS」,「XTREME」及び「GOLF」の各文字を,スペースを介して横書きしてなるものであるから,三つの語から構成されるものと容易に認識され,また,本件商標は,全体として観念上の一体性を有するものでもないことからすると,その構成中の一部の文字部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど,各文字部分が不可分的に結合しているということはできない。そして,本件商標の指定商品との関係においては,「PARSONS」及び「XTREME」の文字のみならず,「GOLF」の文字も同様に,商品の出所識別標識としての機能を発揮するものであるばかりでなく,「GOLF(Golf)」の文字は,「(スポーツとしての)ゴルフ」を意味する英単語として我が国の一般の需要者によく知られていることに加えて,申立人の業務に係る商品「自動車」を表示するものとして,我が国の自動車に関連する商品及び役務を取り扱う分野の取引者,需要者の間に広く認識されているものである。
そうすると,本件商標をその指定商品について使用した場合,本件商標の構成中の「GOLF」の文字部分が,取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべきであり,かつ,その全体の構成及び称呼も冗長であることから,本件商標は,その構成中の「GOLF」の文字部分を要部として抽出し,この部分のみをもって引用商標と比較して商標の類否を判断し得るものであることは,上記2(1)のとおりである。
また,商標の類否判断は,当該商標の査定時において,本件の事案に即して両商標を対比することにより,個別具体的に判断されるべきものであって,過去の事例の判断に拘束されるものではない。
したがって,本件商標権者の主張は,採用できない。
6 むすび
以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の3第2項の規定により,その登録を取り消すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-07-31 
出願番号 商願2016-2808(T2016-2808) 
審決分類 T 1 651・ 263- Z (W12)
T 1 651・ 262- Z (W12)
T 1 651・ 261- Z (W12)
T 1 651・ 264- Z (W12)
最終処分 取消 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 冨澤 武志
田中 幸一
登録日 2016-08-12 
登録番号 商標登録第5873233号(T5873233) 
権利者 パーソンズ エクストリーム ゴルフ エルエルシー
商標の称呼 パーソンズエクストリームゴルフ、パーソンズエックストリームゴルフ、パーソンズエクストリーム、パーソンズエックストリーム、エクストリームゴルフ、エックストリームゴルフ 
代理人 田崎 恵美子 
代理人 網野 誠彦 
代理人 江崎 光史 
代理人 網野 友康 
代理人 佐久間 洋子 
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