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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
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管理番号 1334546 
異議申立番号 異議2017-900152 
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-05-15 
確定日 2017-10-26 
異議申立件数
事件の表示 登録第5921792号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5921792号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5921792号商標(以下「本件商標」という。)は,「DYNACOIL」の欧文字と「ダイナコイル」の片仮名とを二段に横書きしてなり,平成28年8月10日に登録出願,同年12月27日に登録査定,第25類「履物」を指定商品として,同29年2月10日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
商標異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立てにおいて引用する登録第2035990号商標(以下「引用商標」という。)は,「DYNACOIL」の欧文字を横書きしてなり,昭和60年11月6日に登録出願,第24類に属する登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同63年3月30日に設定登録されたものであり,その後,2回にわたり,商標権の存続期間の更新登録がされ,平成20年9月24日に,指定商品を第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」とする指定商品の書換登録がされ,現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標について,商標法第4条第1項第10号,同項第11号,同項第15号,同項第19号及び同項第7号に違反して登録されたものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第16号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第10号該当性を裏付ける事実
(1)申立人の商標「DYNACOIL」(以下「申立人商標」という。)は,NASA(アメリカ航空宇宙局)の技術を採用し,申立人のグループ会社の「Kagaroos U.S.A.,Inc」が開発した衝撃吸収システムを靴底に用いたシューズに,1986年頃から長年使用してきた商標である。
そして,申立人商標は,NASAのスピンオフ事例(民間技術移転の成功事例)として紹介され,かつ,「DYNACOIL」の文字について,商標を示す「TM」の記号に関連して,「Dynacoil is a trademark of KangaROOS USA,Inc.」(「Dynacoil」は,KangaROOS USA Inc.の商標である」)ことを明示して事例紹介がされ,その記事は,1986年1月1日に最初に公表され,現在でもNASAの関連公式ウェブサイトにおいて掲載がされている(甲3)。
(2)我が国の大手インターネット通販サイトである,amazon.com,Yahoo!JAPANショッピング,楽天市場における申立人商標を使用したシューズ商品の販売における商品紹介等の欄では,共通して,「DYNACOIL」は,NASA技術を採用してKagaroos U.S.A.,Incが開発した衝撃吸収システム又はこれを使用したKangaROOSブランドのシューズ商品に関係する表示として紹介されている(甲8?甲10)。
また,東京の靴販売店PASSOVER(TOKYO),大阪の靴販売店HANGARのウェブサイト,香川県高松市のセレクトショップGG-STOREのウェブサイト,及び北信越地方において複数の靴販売店舗(30店)を有する株式会社ワシントン靴店が運営するインターネットの靴通販サイトParadeのウェブサイトでも,同様の事実が紹介されている(甲11?甲14)。
(3)現在では,申立人商標の商標権は,上記グループ会社から申立人に移転登録され,申立人名義で,世界中に商標登録を得ている(甲5?甲7)。
(4)申立人商標を使用したシューズ商品は,米国のみならず,特に欧州を中心に人気が高まり,その事実は,我が国の需要者の間でも広く知られ,申立人が1979年に立ち上げたシューズブランド「KangaROOS」を使用した商品(ランニングシューズやスニーカーなど幅広いシューズ商品)の中でも,上記衝撃吸収システムを用いた高機能商品の,特にスニーカーの分野では,高い名声を得ているものであって,申立人商標は,遅くとも本件商標が出願された2016年8月10日よりも前に,日本を含む世界における履物等の需要者の間で広く知られている(甲2,甲3,甲8?甲14)。
(5)本件商標は,周知・著名な申立人商標と同一である「DYNACOIL」の欧文字を含み,外観が近似し,併記された片仮名の「ダイナコイル」は,欧文字の音訳であることから,称呼は同一である。
そして,「DYNACOIL」の欧文字は,インターネット等を通じた上記の紹介記事等により,履物等の分野では,申立人の商品を容易に想起させるため,本件商標は,申立人商標と観念が類似し,全体として時と処を異にして離隔的に観察した場合,両商標は,相紛れるおそれのある類似する関係にあるというべきである。
また,本件商標の第25類「履物」は,申立人商標が使用されている主たる商品と同一の関係にあたる。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に違反して登録されたものである。
2 商標法第4条第1項第11号該当性を裏付ける事実
申立人は,引用商標の商標権者であり,引用商標は,本件商標と同じ文字構成であるから,本件商標は,引用商標と類似するというべきである。
他方,本件商標の指定商品である第25類「履物」は,引用商標の指定商品である第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」とは厳密には異なり,我が国の類似商品・役務審査基準によれば,審査上は,類似すると推定される同一の類似群の商品ではない。
しかし,「履物」と「運動用特殊靴」は,同じ靴に関する商品であり,例えば,スニーカーとランニングシューズとは,ランニングシューズの中にファッション性を高めたカジュアルシューズに近い商品も存在するといった取引実情を考慮すれば,同じカテゴリーの商品として販売される場合があることは周知の事実といえ,同一又は極めて近似する本件商標と引用商標が使用された場合,これらの商品間において混同を生ずる可能性が高く,指定商品も類似する関係にあるというべきである。
例えば,申立人商標を使用したシューズ(甲9)は,一見しただけでは,靴底部分だけでなく,靴のいわゆる甲部を含めて,ランニングシューズであるかカジュアルシューズであるか,明確には区別し難いというべきである。
したがって,本件商標は,引用商標と類似し,その指定商品も引用商標の指定商品と類似する関係にあるから,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
3 商標法第4条第1項第15号該当性を裏付ける事実
(1)申立人商標が使用されたスニーカー等のシューズは,遅くとも本件商標が登録出願された2016年8月10日よりも前に,日本を含む世界における履物等の需要者の間で広く知られ,特にスニーカーファンの間では,高い名声を得ているものである(甲2,甲3,甲8?甲14)。
そして,上記のとおり,本件商標は,申立人商標と類似性が高く,「DYNACOIL」の文字は,申立人が創った造語であり,少なくとも履物等の分野では独創性がある。
また,本件商標の指定商品と,申立人の業務に係る商品等との間の性質,用途又は目的における関連性の程度は,少なくとも,スニーカーが関係する点では高いといえ,商品等の取引者及び需要者の共通性もある。
かかる取引の実情などに照らし,本件商標の指定商品の取引者及び需要者において普通に払われる注意力を基準にして判断した場合,本件商標と申立人商標は,相紛れるおそれのある類似する関係にあるというべきである。
(2)さらに,申立人の独占的サブライセンシーである「Pentland USA Inc.」と,本件商標権者との間で,引用商標に関するライセンス契約がされていた時期(2004年?2007年)があり(甲15,甲16),この事実は,毎日新聞,日刊工業新聞等でも報じられた(甲1,甲2)。
(3)このような状況において,本件商標を,申立人商標が周知・著名となっている「履物」に使用した場合は,その商品の出所が申立人であると誤認するか,または,その商品が申立人と経済的,組織的に何かしらの関係を有する者の事業に係る商品であるかのように混同を生じるおそれがあるというべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものである。
4 商標法第4条第1項第19号該当性を裏付ける事実
(1)申立人商標は,上記のとおり,遅くとも本件商標が出願された2016年8月10日よりも前に,日本を含む世界における履物等の需要者の間で広く知られており,加えて,申立人の独占的サブライセンシーと本件商標権者との間で,引用商標に関するライセンス契約がされていた時期があり,この事実は,日本の新聞でも報じられた。
そして,申立人商標は,NASA(アメリカ航空宇宙局)の技術を応用して申立人グループ会社が開発したシューズ用衝撃吸収システム又はこれが使用されたシューズの名称として知られている申立人の周知・著名な商標であり,現在もなおNASAの関連ウェブサイトで紹介され,日本の多くの靴等の通販サイトでも紹介されている。
(2)本件商標権者は,我が国において,引用商標が第25類「運動用特殊衣服,運動用特殊靴」のみを指定商品として登録され,第25類「履物」を含まないことを奇貨として,申立人又はその関係者の承諾を得ずに,第25類「履物」について先取り的に出願したものであって,上記の過去のライセンス契約の事実からも明らかなとおり,申立人商標を我が国で最もよく知る取引者の一つである本件商標権者が,周知・著名な申立人商標と同一又は類似する商標を不正の目的をもって使用するものとして登録出願したというべきである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
5 商標法第4条第1項第7号該当性を裏付ける事実
本件商標は,本件商標権者が,申立人又はその関係者等の承諾を得ずに登録出願したものであり,「DYNACOIL」の欧文字は,NASA(アメリカ航空宇宙局)がその技術を民間移転した成功例として現在でも公式に紹介をし,そして,日本の複数の取引者が,申立人商標を使用したシューズ商品の販売に際して,かかる事実を認識し,一般需要者向けにも紹介している事実がある。
そのような中で,本件商標権者が,申立人又はその関係者等に無断で本件商標を登録出願し登録を得た行為は,仮に,本件商標権者に不正の目的がなかったとしても,これを客観的にみれば,いわゆる信義誠実の原則に反し,穏当を欠くものであって,かつ,本件商標を日本国の商標として登録することは,我が国と米国政府との間の国際信義に反するものといわなければならない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標と引用商標について
本件商標は,上記第1のとおり,「DYNACOIL」の欧文字と「ダイナコイル」の片仮名とを二段に横書きしてなるところ,その構成各文字からは,「ダイナコイル」の称呼を生じ,「DYNACOIL」の欧文字及び「ダイナコイル」の片仮名は,いずれも特定の意味を有しない一種の造語といえるものであるから,特定の観念を生じないものと認められる。
そして,引用商標は,上記第2のとおり,「DYNACOIL」の欧文字を横書きしてなり,これからは,「ダイナコイル」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(2)本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標との類否を検討すると,本件商標は,「DYNACOIL」の欧文字と「ダイナコイル」の片仮名とを二段に横書きしてなるものであり,その構成中には,引用商標と同一のつづりの「DYNACOIL」の欧文字を含むものであるから,両商標は,外観上,近似した印象を与えるものである。
そして,本件商標及び引用商標からは,「ダイナコイル」の同一の称呼を生じるものであり,両商標は,特定の観念を生じないものの,「DYNACOIL」の欧文字を同じくするものであるから,観念において,異なることのないものである。
そうすると,本件商標と引用商標とは,外観において近似し,称呼及び観念において相紛れるおそれのある類似の商標と認められる。
(3)本件商標の指定商品と,引用商標の指定商品との類否について
本件商標は,第25類「履物」を指定商品とするところ,商品「履物」は,「草履・下駄・靴など,足にはくものの総称。」(広辞苑第六版)であって,主として日常の歩行の際に使用するための商品である,革靴,サンダル靴,スニーカー,婦人靴,子供靴等が含まれ,広く一般に,履物類を取扱う店舗で販売される商品である。
これに対し,引用商標の指定商品中の第25類「運動用特殊靴」は,スポーツの種類に用途が限定される,ゴルフ靴,サッカー靴,スキー靴等,専ら各種のスポーツをする際に限って使用する特殊な履物であって,スポーツ用品を取り扱う専門の店舗で販売される商品である。
そうすると,本件商標の第25類「履物」と,引用商標の指定商品中の第25類「運動用特殊靴」とは,用途及び販売場所を異にし,かつ,「履物」は,日常使用され,需要者は広く一般の者であるのに対し,「運動用特殊靴」は,各種のスポーツを行う際に使用され,需要者は各種のスポーツを行う者であるから,両商品は,需要者の範囲も異なるものと認められる。
また,本件商標の指定商品と,引用商標の「運動用特殊衣服」とは,明らかに類似しない商品といえるものである。
したがって,本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは,非類似の商品というべきものである。
(4)まとめ
以上のとおり,本件商標の指定商品は,引用商標の指定商品と類似しないものであるから,本件商標と引用商標とが類似の商標であるとしても,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 申立人商標(DYNACOIL)の周知性について
申立人は,申立人商標を,NASA(アメリカ航空宇宙局)の技術を採用し,申立人グループ会社の「Kangaroos U.S.A.,Inc」が開発した衝撃吸収システム(甲3,甲4)を靴底に用いたシューズに,1986年頃から使用してきたものであり,我が国においては,引用商標について,2004年から2007年の間,申立人のサブライセンシーと本件商標権者との間で,ライセンス契約をしていた(甲15,甲16)。
そして,本件商標の登録出願前の2014年(平成26年)10月16日付けの「GG-store」のウェブサイト(甲13)には,「KangaROOS」の商品「スニーカー」が紹介され,その商品「スニーカー」の靴底の外側に「DYNACIOL」の欧文字が表示された写真とともに,「『DYNACOIL』という,NASAでも使用されているテクノロジーを搭載。安定性,クッション性を両立したソールとなっています。」と記載された。
しかしながら,申立人商標を付した申立人の商品「スニーカー」について,日本国内及び外国における販売数,売上高,営業の規模,広告宣伝の方法,期間及び規模等を示す具体的資料は何ら提出されていない。
そうすると,申立人が提出した証拠からは,申立人商標が,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「スニーカー」を表示するものとして,日本国内及び外国において広く認識されていたということはできない。
3 商標法第4条第1項第10号該当性について
本件商標と申立人商標とは,上記1(2)に記載と同様の理由により,相紛れるおそれのある類似の商標であって,申立人の業務に係る商品「スニーカー」は,本件商標の指定商品に含まれるものである。
しかしながら,申立人商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「スニーカー」を表示するものとして,日本国内及び外国において広く認識されていたということはできない。
そうすると,本件商標は,商標法第4条第1項第10号該当性の前提を欠くものといわなければならない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第15号該当性について
本件商標と申立人商標とは,相紛れるおそれのある類似の商標であって,申立人の業務に係る商品「スニーカー」は,本件商標の指定商品に含まれるものである。
しかしながら,申立人商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「スニーカー」を表示するものとして,日本国内において広く認識されていたということはできない。
そうすると,本件商標は,これを本件商標権者が,その指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者が,申立人商標ないし申立人を想起又は連想することはなく,その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように,商品の出所について混同を生じさせるおそれがあったとはいえないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第15号に該当しない。
5 商標法第4条第1項第19号該当性について
申立人は,「本件商標権者は,我が国において,引用商標が・・・第25類『履物』を含まないことを奇貨として,申立人又はその関係者の承諾を得ずに,第25類『履物』について先取り的に出願したものであって,過去のライセンス契約の事実からも明らかなとおり,申立人商標を我が国で最もよく知る取引者の一つである本件商標権者が,周知・著名な申立人商標と同一又は類似する商標を不正の目的をもって使用するものとして登録出願したというべきである。」旨主張している。
しかしながら,引用商標については,申立人と本件商標権者との間で,2004年(平成16年)から2007年(平成19年)の間にライセンス契約があったとしても,その期間は,長くても約3年であって,かつ,当該契約の解除から相当の期間が経過しているものである。
そして,申立人が提出した証拠からは,本件商標の登録出願について,本件商標権者が,申立人又はその関係者からの許可が必要であるとすべき特段の事情及び本件商標権者が本件商標を日本国内において不正の目的を持って使用するものと認めるに足る具体的事実を見いだすことができない。
また,申立人商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「スニーカー」を表示するものとして,日本国内及び外国において広く認識されていたということはできない。
したがって,本件商標と申立人商標とが類似の商標であって,申立人の業務に係る商品「スニーカー」が,本件商標の指定商品に含まれるものであるとしても,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
6 商標法第4条第1項第7号該当性について
(1)申立人は,「『DYNACOIL』の欧文字は,NASA(アメリカ航空宇宙局)がその技術を民間移転した成功例・・・日本の複数の取引者が,申立人商標を使用したシューズ商品の販売に際して,かかる事実を認識し,一般需要者向けにも紹介している事実がある。そのような中で,本件商標権者が,申立人又はその関係者等に無断で本件商標を登録出願し登録を得た行為は,・・・いわゆる信義誠実の原則に反し,穏当を欠くものであって,かつ,本件商標を日本国の商標として登録することは,我が国と米国政府との間の国際信義に反するものといわなければならない。」旨主張する。
しかしながら,申立人商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「スニーカー」を表示する商標として,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていたものと認めることができない。
そして,「GG-stre」ウェブサイト(甲13)において,申立人の業務に係る商品「KangaROOS」のスニーカーの紹介に,「『DYNACOIL』という,NASAでも使用されているテクノロジーを搭載。安定性,クッション性を両立したソールとなっています。」の記載があるものの,かかる事実から,本件商標の登録出願時及び登録査定時において申立人商標が,申立人の業務に係るスニーカーの靴底に使用されている,NASA(アメリカ航空宇宙局)の技術を採用して開発した衝撃吸収システムを表すものとして,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていたものということもできない。
その他,申立人が提出した証拠からは,本件商標権者が申立人又はその関係者等に無断で本件商標を登録出願し登録を得た行為が,信義誠実の原則に反し,穏当を欠くものであり,国際信義に反する,とすべき理由及び具体的事実は見あたらない。
(2)本件商標は,上記第1のとおり,「DYNACOIL」の欧文字と「ダイナコイル」の片仮名とを二段に横書きしてなるものであるから,その構成自体が非道徳的,卑わい,差別的,矯激若しくは他人に不快な印象を与えるような文字又は図形でないことは明らかである。
そして,申立人が提出した証拠からは,本件商標が,他の法律によって,その使用等が禁止されている事実,その指定商品について使用することが社会公共の利益に反し,社会の一般的道徳観念に反するものとすべき事情も見あたらない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当しない。
7 むすび
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号,同項第10号,同項第15号,同項第19号及び同項第7号のいずれにも違反してされたものとはいえないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-10-16 
出願番号 商願2016-87112(T2016-87112) 
審決分類 T 1 651・ 222- Y (W25)
T 1 651・ 22- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
T 1 651・ 271- Y (W25)
T 1 651・ 263- Y (W25)
T 1 651・ 261- Y (W25)
T 1 651・ 25- Y (W25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 大塚 順子 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 田中 亨子
小林 裕子
登録日 2017-02-10 
登録番号 商標登録第5921792号(T5921792) 
権利者 オカモト株式会社
商標の称呼 ダイナコイル、ディナコイル 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
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