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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W37
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W37
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W37
管理番号 1334525 
審判番号 不服2017-10927 
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-07-24 
確定日 2017-12-04 
事件の表示 商願2016-59118拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第37類「建設工事,建築設備の運転,暖冷房装置の修理又は保守,貯蔵槽類の修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,電動機の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守」を指定役務として,平成28年6月1日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下の(1)ないし(5)のとおりであり,いずれの商標権も,現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5572569号商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,平成24年5月1日に登録出願,第37類「建設工事,建設工事に関する助言,建設設備の運転・点検・整備,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,照明用器具の修理又は保守,水質汚濁防止装置の修理又は保守」を指定役務として,同25年4月5日に設定登録されたものである。
(2)登録第5702243号商標(以下「引用商標2」という。)は,「AIR」の欧文字を横書きしてなり,平成26年1月27日に登録出願,第37類「太陽光発電装置の修理又は保守」のほか,第36類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同年9月12日に設定登録されたものである。
(3)登録第5809974号商標(以下「引用商標3」という。)は,別掲3のとおりの構成からなり,平成26年1月27日に登録出願,第37類「太陽光発電装置の修理又は保守」のほか,第36類及び第42類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同27年12月4日に設定登録されたものである。
(4)登録第5880172号商標(以下「引用商標4」という。)は,別掲4のとおりの構成からなり,平成28年3月23日に登録出願,第37類「建設工事,建築設備の運転・点検・整備,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,電動機の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守」のほか,第35類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同年9月9日に設定登録されたものである。
(5)登録第5880173号商標(以下「引用商標5」という。)は,別掲5のとおりの構成からなり,平成28年3月23日に登録出願,第37類「建設工事,建築設備の運転・点検・整備,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,電気通信機械器具の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守,電動機の修理又は保守,配電用又は制御用の機械器具の修理又は保守,発電機の修理又は保守」のほか,第35類ないし第45類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務を指定役務として,同年9月9日に設定登録されたものである。
以下,引用商標1ないし5をまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲1のとおり,デザイン化して顕著に表した「N」の欧文字と,その内部の右下部分に「AIR」の欧文字を白抜きで表した部分(以下,これらを「N図形」という。)と,内部に連続した枝葉の図形を左右に白抜きで表した黒塗りの肉太円輪郭を,N図形の右部分の上下からその全体を囲むように配した構成からなるものである。
そして,本願商標の構成中のN図形部分は,「N」の欧文字と,内部の「AIR」の欧文字とが一体化して表されているものであり,これに接する需要者,取引者は,N図形全体をもって一体不可分のものと認識し,把握するとみるのが自然であるから,N図形部分は,「エヌエアー」又は「エアーエヌ」の称呼を生じ,特定の意味合いを有しないものということができる。
また,その構成中,肉太円輪郭の図形部分からは,特定の称呼及び観念を生じないものである。
そうすると,本願商標は,その構成中,N図形部分から「エヌエアー」又は「エアーエヌ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は,別掲2のとおり,上段に「air」の欧文字を大きくやや縦長に横書きし,その下段には「YOSHITANI」の欧文字を小さく横書きしてなるところ,構成各文字から「エアーヨシタニ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものであるが,その構成中の顕著に表された「air」の欧文字から「エアー」の称呼をも生じ,該文字は「空気」を意味する英語であるから,「空気」の観念を生じるものである。
そうすると,引用商標1は,「エアーヨシタニ」及び「エアー」の称呼を生じ,「空気」の観念を生じるものである。
イ 引用商標2について
引用商標2は,前記2のとおり「AIR」の欧文字を横書きしてなるところ,これより「エアー」の称呼を生じ,「空気」の観念を生じるものである。
ウ 引用商標3について
引用商標3は,別掲3のとおり,「AIR」の欧文字を横書きし,その下段に「All Importance of Room」の欧文字を小さく横書きし,これらの右側には,三本の波状の帯線図形を,黒色及び灰色で表してなるところ,その構成各文字からは,「エアーオールインポータンスオブルーム」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものであるが,その構成中の顕著に大きく表された「AIR」の欧文字から「エアー」の称呼をも生じ,該文字は「空気」を意味する英語であるから,「空気」の観念を生じるものである。
そうすると,引用商標3は,「エアーオールインポータンスオブルーム」及び「エアー」の称呼を生じ,「空気」の観念を生じるものである。
エ 引用商標4及び引用商標5について
引用商標4及び引用商標5は,別掲4及び別掲5のとおり,薄青色,白色及び薄緑色で表された直角三角形様の図形の下に,「AKASAKA」,「INTERCITY」及び「AIR」の欧文字を,異なる大きさで三段に表してなるところ,その構成中の各文字から,「アカサカインターシティエアー」の称呼を生じ,該文字部分は特定の意味合いを有しない一種の造語ということができ,また,その構成中の直角三角形様の図形部分からは,特定の称呼及び観念を生じないものである。
そうすると,引用商標4及び5は,「アカサカインターシティエアー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は,上記(1)のとおり,デザイン化した「N」及びその内部に白抜きで表された「AIR」の欧文字(N図形)と,円輪郭の図形からなるものである。
他方,引用商標1は,上記(2)アのとおり,「air」及び「YOSHITANI」の欧文字からなるものであり,引用商標2は,上記(2)イのとおり,「AIR」の欧文字を横書きしたものであり,引用商標3は上記(2)ウのとおり,「AIR」及び「All Importance of Room」の欧文字と三本の波状の帯線図形から構成されるものであり,引用商標4及び引用商標5は,上記(2)エのとおり,「AKASAKA」,「INTERCITY」及び「AIR」の欧文字と直角三角形様の図形から構成されるものである。
そして,本願商標と引用商標とは,図形の有無及びそれぞれの構成態様,構成各文字の相違により,明らかに区別し得るものであり,外観上,相紛れるおそれはない。
また,本願商標から生じる「エヌエアー」及び「エアーエヌ」の称呼と,引用商標から生じる「エアー」,「エアーヨシタニ」,「エアーオールインポータンスオブルーム」及び「アカサカインターシティエアー」の称呼とは,その構成音数,構成音の差異により,明瞭に聴別し得るものであって,称呼上,相紛れるおそれはない。
さらに,観念については,本願商標は,特定の観念を生じないものであるから,引用商標と比較することができず,両商標は,観念上,類似するとはいえないものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれからみても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)


別掲2(引用商標1)


別掲3(引用商標3)


別掲4(引用商標4。色彩については原本を参照されたい。)


別掲5(引用商標5。色彩については原本を参照されたい。)


審決日 2017-11-15 
出願番号 商願2016-59118(T2016-59118) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W37)
T 1 8・ 263- WY (W37)
T 1 8・ 261- WY (W37)
最終処分 成立  
前審関与審査官 佐藤 松江 
特許庁審判長 田中 亨子
特許庁審判官 平澤 芳行
小林 裕子
商標の称呼 エヌエアー、エヌ、エアー、エイアイアアル 
代理人 須田 元也 

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