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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
管理番号 1334479 
審判番号 不服2017-8375 
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-06-08 
確定日 2017-11-09 
事件の表示 商願2016-79259拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第9類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年7月25日に登録出願され,その後,指定商品については,当審における同29年6月8日付け手続補正書により,第9類「コンピュータ,コンピュータが組み込まれた数値制御装置,コンピュータアプリケーションソフトウェア,コンピュータを利用した設計用アプリケーションソフトウェア,コンピュータを利用した製造用アプリケーションソフトウェア,コンピュータアプリケーションソフトウェアを記憶させた記録媒体,その他の電子応用機械器具及びその部品」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4335017号商標(以下「引用商標」という。)は,「FLASH」の文字を標準文字で表してなり,平成10年7月3日に登録出願,第9類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同11年11月12日に設定登録されたものであり,その後,同21年11月4日に存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。
なお,引用商標に係る指定商品については,商標登録の一部取消し審判により,指定商品中「オゾン発生器,電解槽」について取り消すべき旨の審決がされ,その確定登録が同21年8月6日にされた結果,第9類「理化学機械器具,測定機械器具,電気磁気測定器,映画機械器具,光学機械器具,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,消防艇,磁心,抵抗線,電極」となっているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲のとおり,青色の幾何学的な図形の部分(以下「図形部分」という。),及びその右横にややデザイン化されているものの「OS」及び「FLASH」の欧文字を「-」(ハイフン)で結合して「OS-FLASH」の文字(以下「文字部分」という。)を灰色で横書きに表してなると容易に理解,認識される部分とからなるものであるところ,図形部分と文字部分とは,その構成態様から,視覚上,分離して看取されるものである。
そして,本願商標の構成中の図形部分は,特定の意味合いを認識させるものではないことから,特定の称呼及び観念を生じないものである。
次に,本願商標の構成中の文字部分についてみるに,これらは,「-」(ハイフン)を介して,同書,同大にまとまりよく一体的に表されているものであるところ,その構成中の「OS」の文字は,本願の指定商品との関係においては,「Operating System」の省略形として,「オーエス」と発音される「基本ソフト」の意味(丸善出版株式会社発行第2版略語大辞典)を有するものであり,また「FLASH」の語は,「フラッシュ」と発音される「閃光」の意味を有する英語として,一般に広く知られているものである。
さらに,本願商標を構成する「OS」の文字と「FLASH」の文字との間の「-」(ハイフン)を殊更に捨象して認識するものとみるべき特段の事情は見いだせない。
そうすると,本願商標は,その構成中の文字部分がまとまりよく一体的に表されていることにより,特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるものというのが相当であるから,その構成文字に相応して,「オーエスフラッシュ」の称呼のみが生ずるというのが相当であり,また,特定の観念を生ずることのないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「FLASH」の欧文字を標準文字で表してなり,その構成文字に相応して,「フラッシュ」の称呼を生じ,「閃光」の観念を生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると,外観については,本願商標と引用商標は,それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって,文字の書体,文字つづり,色彩の有無及び図形の有無において著しい差異があるから,両商標は外観上,明確に判別されるものである。
次に,称呼については,本願商標からは「オーエスフラッシュ」の称呼を,引用商標からは「フラッシュ」の称呼を生ずるものであるところ,両称呼は,構成音及び構成音数において明らかな差異を有し,それぞれを称呼した場合には,語調,語感を異にし,互いに聴別し得るものである。
そして,観念については,本願商標は特定の観念を想起させないものであるのに対し,引用商標は「閃光」の観念を生ずるものであり,両商標は,観念上,比較することはできないものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,観念において比較できないとしても,外観及び称呼において明らかに相違するものであるから,これらを総合的に勘案すれば,取引者,需要者に与える印象,記憶が異なり,両商標を同一又は類似の商品に使用した場合においても,商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標が類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標(色彩については,原本参照のこと。)


審決日 2017-10-30 
出願番号 商願2016-79259(T2016-79259) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
T 1 8・ 263- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 高橋 梨理子箕輪 秀人 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 酒井 福造
網谷 麻里子
商標の称呼 オオエスフラッシュ、フラッシュ 

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