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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W35
管理番号 1334452 
審判番号 不服2017-9944 
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-07-05 
確定日 2017-10-31 
事件の表示 商願2016-17922拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「CRAVITON」の欧文字を標準文字で表してなり、第35類「飲食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,酒類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,広告スペースの貸与又は提供,広告業,経営の診断又は経営に関する助言,市場調査又は分析,商品の販売に関する情報の提供,広告用具の貸与,コンピュータデータベースへの情報編集及び情報構築,コンピュータデータベースの管理」を指定役務として、平成28年2月19日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4669490号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GRAVITON」の欧文字と「グラビトン」の片仮名を上下二段に書してなり、第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、平成15年5月9日に設定登録されたものである。
(2)登録第4678113号商標(以下「引用商標2」という。)は、「GRAVITON」の欧文字と「グラビトン」の片仮名を上下二段に書してなり、「工業用粉類,人工甘味料」を含む第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年5月30日に設定登録されたものである。
(3)登録第4946365号商標(以下「引用商標3」という。)は、「GRAVITON」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類及び「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を含む第42類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成18年4月21日に設定登録されたものである。
(4)登録第5031929号商標(以下「引用商標4」という。)は、「GRAVITON」の欧文字と「グラビトン」の片仮名を上下二段に書してなり、第10類、「食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きているものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物,豆,クロレラ・ブルーベリー・にんにく・黒酢・ウコン・コラーゲン又はグルコサミンを主成分とする粒状・顆粒状・液状・錠剤状・粉末状またはカプセル状の加工食品」を含む第29類及び「茶,コーヒー及びココア,氷,菓子及びパン,調味料,香辛料,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,コーヒー豆,穀物の加工品,アーモンドペースト,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,ハチミツ・ローヤルゼリー又はプロポリスを主成分とする粒状・顆粒状・液状・錠剤状・粉末状またはカプセル状の加工食品」を含む第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成19年3月9日に設定登録されたものである。
以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、上記1のとおり、「CRAVITON」の欧文字を書してなるところ、該文字は、一般の辞書等に掲載がなく、特定の意味合いを有しない造語と理解されるものであるから、これを称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字表記又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して、「クラビトン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
ア 引用商標1、2及び4について
引用商標1、2及び4は、上記2(1)、(2)及び(4)のとおり、「GRAVITON」の欧文字と「グラビトン」の片仮名を上下二段に書してなるところ、下段の片仮名が上段の欧文字の読みを特定したものとみるのが自然であるから、「グラビトン」の称呼を生じるものである。
また、「グラビトン」の文字は、一般の辞書等に掲載がなく、「GRAVITON」の文字が、英語で「重力量子」の意味を有する語であるとしても、我が国においては、その意味合いで広く一般に知られているとはいえず、特定の意味合いを有しない造語と理解されるものというのが相当であるから、引用商標1、2及び4は、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標3について
引用商標3は、上記2(3)のとおり、「GRAVITON」の欧文字を書してなるところ、該文字は、上記アと同様に、特定の意味合いを有しない造語と理解されるものというのが相当である。
そうすると、引用商標3は、その構成文字に相応して、「グラビトン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
ア 本願商標と引用商標1、2及び4は、それぞれ、上記(1)及び(2)アに述べたとおりの構成からなるところ、本願商標が欧文字のみからなるのに対し、引用商標1、2及び4は欧文字と片仮名の二段書きからなることに加え、欧文字部分の対比においては、語頭の「G」と「C」の文字に差異を有するものであるから、外観上、相紛れるおそれはない。
つぎに、称呼においては、本願商標から生じる「クラビトン」の称呼と、引用商標1、2及び4から生じる「グラビトン」の称呼とは、語頭の「ク」の音と「グ」の音に差異を有するところ、該差異音は、母音「u」を共通とする「ク」の清音と濁音という近似した音の関係にあるものの、5音からなる短い称呼のうち、聴覚しやすい語頭に位置する音であるから、この差異が称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相違したものとなるというのが相当であり、本願商標と引用商標1、2及び4とは、称呼上、相紛れるおそれはない。
さらに、観念については、本願商標と引用商標1、2及び4は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標1、2及び4とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といえる。
イ 本願商標と引用商標3は、それぞれ、上記(1)及び(2)イに述べたとおりの構成からなるところ、両商標は、語頭の「G」と「C」の文字に差異を有するのみで、一見、近似した印象を与えるものであるが、語頭でもあり、通常の注意力をもってすれば、外観上、相紛れるおそれはない。
つぎに、称呼においては、本願商標から生じる「クラビトン」の称呼と、引用商標3から生じる「グラビトン」の称呼とは、上記アと同様に、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調、語感が相違したものとなるというのが相当であるから、本願商標と引用商標3とは、称呼上、相紛れるおそれはない。
さらに、観念については、本願商標と引用商標3は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標3とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのない非類似の商標といえる。
(4)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標と引用商標とが類似するものとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2017-10-16 
出願番号 商願2016-17922(T2016-17922) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W35)
T 1 8・ 263- WY (W35)
T 1 8・ 261- WY (W35)
最終処分 成立  
前審関与審査官 中山 寛太堀内 真一安達 輝幸 
特許庁審判長 青木 博文
特許庁審判官 松浦 裕紀子
原田 信彦
商標の称呼 クラビトン 
代理人 辻田 朋子 

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