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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W32
審判 全部申立て  登録を維持 W32
審判 全部申立て  登録を維持 W32
管理番号 1333436 
異議申立番号 異議2017-900226 
総通号数 215 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-11-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-07-07 
確定日 2017-10-20 
異議申立件数
事件の表示 登録第5938227号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5938227号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5938227号商標(以下「本件商標」という。)は、「夢」の文字を標準文字で表してなり、平成27年2月26日に登録出願、第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒」を指定商品として、同29年3月24日に登録査定され、同年4月7日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人が引用する商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する商標は次のとおりであり(以下、それらをまとめて「引用商標」という。)、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4048212号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の態様 「ドリーム」と「DREAM」の文字を二段に横書きしてなるもの
指定商品 第33類「洋酒,果実酒」
出願日 平成7年11月1日
設定登録日 平成9年8月22日
(2)登録第4244841号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の態様 「ドリーム」と「DREAM」の文字を二段に横書きしてなるもの
指定商品 第32類「ビール」
出願日 平成9年7月2日
設定登録日 平成11年2月26日
(3)登録第5462116号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の態様 「DREAM」の文字を標準文字で表してなるもの
指定商品 第32類「ビール,ビール風味の麦芽発泡酒」及び第33類「洋酒,果実酒」
出願日 平成23年6月21日
設定登録日 平成24年1月13日

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当し、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第12号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)本件商標について
本件商標は、漢字「夢」を標準文字で表してなり、その構成文字から「ユメ」の称呼、観念を生じる。
(2)引用商標について
引用商標1及び2は、片仮名「ドリーム」と欧文字「DREAM」を二段併記してなり、「ドリーム」の称呼及び「夢」、「ドリーム」の観念を生じる。
引用商標3は欧文字「DREAM」を表してなり、「ドリーム」の称呼及び「夢」、「ドリーム」の観念を生じる。
(3)「DREAM」が「夢」の観念を生じることについて
「DREAM」は中学2年の英語の授業で学ぶ平易な英単語であり、一般需要者であればそれが「夢」の意味を有することを知っている。このようなことから、「DREAM」を見た需要者はすぐさま「夢」の観念を感知する。そのため、特許庁の審決においても、「ドリーム」、「DREAM」から「夢」の観念が生じると判断され(甲5、甲6)、「ゆめ」及び「ゆめシリーズ」と「DREAM/ドリーム」は類似すると判断されている(甲7、甲8)。
なお、過去において類似する商品・役務に関し「夢」と「ドリーム」とが併存して登録された例があるようだが、それらの多くは5年以上前に登録されたものであり、その後我が国での英語の理解レベルが大きく向上していることや、東京オリンピックに向けて英語教育がさらに盛んになっていることを考慮し、現時点での需要者の英語の理解の程度、社会及び取引の実情に鑑みると、もはや妥当な判断とはいえないと考えられる。
(4)本件商標と引用商標との類似について
上述のとおり、本件商標からは「夢」の観念を生じ、引用商標からも「夢」の観念を生じる。
よって、本件商標と引用商標とは、観念において類似するものである。
実際、特許庁及び裁判所において、「博物館」と「MUSEUM」、「RISING SUN/ライジングサン」と「ASAHI」、「天使」と「ANGEL」、「Afternoon Tea」と「午後の紅茶」、「天使のスイーツ」と「エンゼルスイーツ」など、日本語と英語の違いはあるが同じ意味合いを有する語同士である商標が類似と判断されている(甲9)。「DREAM」と「夢」も、日本語と英語でそれぞれ同じ意味を有する語であるから、観念はほぼ同一であり、類似する。
さらに、特許庁商標審査基準によれば、観念の類否においては商標構成中の文字や図形等から、需要者が想起する意味又は意味合いが、互いにおおむね同一であるか否かを考察するとされており(甲10)、かかる基準に照らせば「dream」と「夢」は観念類似と判断されてしかるべきである。
商標使用の実際においても、「夢」と「ドリーム」とは、ほぼ同義の言葉としてとらえられ、理解されており、登録商標において「夢」を言い換えた言葉として「ドリーム」が、一つの商標の中で同時に使用されている(甲11)。
これらの登録例において、各出願人は「夢」と「DREAM」とをほぼ同義ととらえていると考えられる。たとえば、「ドリームダイアリー/夢日記」、「夢市場/Dream Market」、「銀の夢/SILVER DREAM」においては、それぞれ日本語に対する英語の翻訳として「ドリームダイアリー」、「Dream Market」、「SILVER DREAM」を記載している。よって、「夢」と「DREAM」とは明らかにほぼ同義の語として認識されており、観念において同一の語であるといえる。
実際の取引社会において、「夢」と「ドリーム」とをほぼ同義の語として使用している例にはいとまがない(甲12)。
これらの事実から、一般社会において「夢」と「ドリーム」とは同じ観念を生じると認識され、取り扱われているといえる。何よりも、本件商標権者が「マスターズドリーム」と「醸造家の夢」を同義の言葉として自ら述べていることからも、「ドリーム」と「夢」とは同義であるといえる。
したがって、「夢」と「ドリーム」とは観念を同一とする類似する商標である。
(5)むすび
上記のとおり、本件商標は引用商標と類似する商標であって、その指定商品も引用商標の指定商品と類似する。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。

4 当審の判断
(1)本件商標
上記1のとおり、本件商標は、「夢」の文字を標準文字で表してなり、該文字に相応し「ユメ」の称呼及び「夢」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
上記2のとおり、引用商標1及び2は、「ドリーム」と「DREAM」の文字からなり、引用商標3は「DREAM」の文字からなるものであるから、引用商標はいずれも各文字に相応し「ドリーム」の称呼及び「夢」の観念を生じるものである。
(3)本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標との類否を検討すると、まず外観において、本件商標は「夢」の文字からなるのに対し、引用商標は「ドリーム」と「DREAM」、又は「DREAM」の文字からなるから、両者は、その構成文字に顕著な差異を有し明瞭に区別できるものである。
次に、本件商標から生じる称呼「ユメ」と引用商標から生じる称呼「ドリーム」とを比較すると、両者は、構成音が明らかに異なり相紛れるおそれのないものである。
そして、観念においては、両者は「夢」の観念を共通にするものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、観念を共通にするものの、外観においては明瞭に区別でき、称呼においては相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。
また、他に本件商標と引用商標とが類似するというべき事情も見いだせない。
してみれば、本件商標と引用商標は、両者の指定商品は同一又は類似するものの、両者は上述のとおり非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
なお、申立人は過去の審判決例を挙げているが、商標の類否の判断は、査定時又は審決時における取引の実情を勘案し、その指定商品の取引者・需要者の認識を基準に対比される商標について個別具体的に判断されるべきものであるから、それらをもって上記判断が左右されるものではない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-10-12 
出願番号 商願2015-17402(T2015-17402) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W32)
T 1 651・ 262- Y (W32)
T 1 651・ 263- Y (W32)
最終処分 維持 
前審関与審査官 大島 康浩 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 松浦 裕紀子
小松 里美
登録日 2017-04-07 
登録番号 商標登録第5938227号(T5938227) 
権利者 サントリーホールディングス株式会社
商標の称呼 ユメ、ム 
代理人 橋本 千賀子 
代理人 大貫 絵里加 
代理人 塚田 美佳子 
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