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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
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審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1333428 
異議申立番号 異議2017-900146 
総通号数 215 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-11-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-05-08 
確定日 2017-09-30 
異議申立件数
事件の表示 登録第5919952号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5919952号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5919952号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成28年7月28日に登録出願,同年12月19日に登録査定,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,同29年2月3日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
商標異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第1073689号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,2010年10月20日にPeople’s Republic of Chinaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2011年(平成23年)3月28日に国際商標登録出願,第25類「Clothing, namely, T-shirts, shirts, athletic uniforms, undershirts, underpants, dresses, pajamas; shoes; hats; shawls; hosiery; coats; belts (clothing); trousers; skirts; gloves (clothing); children’s clothing; bathing suits; waterproof clothing; theatrical costumes; wedding dresses.」を指定商品として,同年12月22日に設定登録されたものであり,当該商標権は,現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号,同項第19号及び同項第7号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標は,デザインされた欧文字の「TREND & MOCO」を3段併記し,やや小さめの平仮名の「とれもこ」を四段目に併記してなるものであり,その構成中の「MOCO」の欧文字から「モコ」の称呼を生じることは明らかである。
他方,引用商標は,「MO&Co.」の文字を書してなるものであるから,「MO」と「Co.」の間に「&」があるものの,「MO」と「Co.」を切り離して発音するものではなく,一体不可分の「モコ」の称呼を生じるものである。
してみれば,本件商標と引用商標は,共に「モコ」の称呼を生じること明らかであるから,その称呼において類似の商標である。
よって,本件商標と引用商標の称呼は,語数,語調及び語感が類似し,称呼上,相紛れるものであり,これらは出所の混同が生じるものである。
イ 本件商標は,「TREND & MOCO とれもこ」を四段併記にてなるものである。
他方,引用商標は,「MO&Co.」をデザインして書してなるものの,需要者が引用商標から抽出される外観は,造語である「MOCO」の単語であると想起するものである。
よって,本件商標と引用商標は,外観上,差異がなく,類似するものである。両商標を時と所を異にして観察した場合において,本件商標と引用商標は,外観上,識別することができず,取引上,相紛れるものであり,これらは出所の混同が生じるものである。
ウ 本件商標と引用商標は,観念的に類似するものである。
需要者をして,本件商標と引用商標から抽出される観念は,同じものを想起する。
(2)本件商標と引用商標の指定商品は,前記第1及び第2のとおりであるから,同一又は類似のものである。
(3)以上から明らかなように,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
2 商標法第4条第1項第19号について
(1)引用商標は,中華人民共和国その他の外国において広く認識されている。
(2)申立人は,引用商標を2003年から使用しており,中国,香港,台湾,メキシコ,マレーシア,カナダ,南アフリカ,フランス,フィンランド,ニュージーランド,デンマーク,シンガポール,オーストラリア,イタリア等の40の国や地域において既に商標登録されている(甲1)。
その他の多数の国や地域にも商標登録出願中である(甲2)。
引用商標の指定商品は,国際分類表第25類に属するものであり,世界中で権利を取得しているか,又は取得しようとしているものである。
(3)日本においても,引用商標が付された商品がインターネットを中心に販売されており,当該商品を容易に見いだすことができ,特にこの分野について有名な企業の商標と認識されている。
(4)申立人は,2003年に,被服等ファッションの専門メーカーとして中国において設立され,それらに関連する商品を,研究,開発,生産する,世界で著名な企業である(甲3)。
申立人は,引用商標を2003年に独自に考案し,継続的かつ広範に使用してきた。地道な努力を重ね,ようやく引用商標が世界中に普及してきており,実質的な評判や高い信頼を得て,申立人が貿易を行っている世界各国や公共の間で周知・著名性を獲得するに至った。
このように,申立人は,中国その他の外国において,引用商標を付した商品を多角的に販売しており,多くの需要者が引用商標を知るところである(甲4)。
(5)以上のような事実からすれば,引用商標は,本件商標の登録出願日である平成28年7月28日時点で,申立人の業務にかかる商品を表示するものとして,需要者の間に広く認識されていたものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
3 商標法第4条第1項第7号について
(1)本件商標権者は,申立人の引用商標が中国その他の外国で獲得した顧客吸引力や信頼等の不正の利益を得る目的,申立人に損害を与える目的で,不正の目的をもって本件商標を使用するものであることは明白である。
(2)本件商標は,申立人が中国その他の外国において獲得した顧客吸引力,信頼をただ乗りしようとするものである。
このことは,ただ単に引用商標を知っていたというレベルを超え,極めて悪質なものであり,社会の一般的道徳観念に反するものといえる。
このような商標登録出願は,健全な法感情に照らし,条理上,許されないというべきであり,したがって,本件商標は,「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当する。
(3)また,本件商標の登録が許されるのであれば,商標法の目的である「商標法第1条 この法律は,商標を保護することにより,商標の使用をする者の業務上の信用の維持を図り,もって産業の発達に寄与し,あわせて需要者の利益を保護することを目的とする。」に,著しく反する結果となる。
(4)したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標について
本件商標は,別掲1のとおり,「TREND」,「&」及び「MOCO」の欧文字及び記号を,同じ書体,同じ大きさで太く顕著に3段に表し,その下に小さく「とれもこ」の平仮名を表した構成からなるところ,「TREND」,「&」及び「MOCO」の欧文字及び記号部分は,同じ書体,同じ大きさで表されており,視覚上,まとまりよく看取されるものであり,また,当該欧文字及び記号部分と平仮名部分は,文字の種類及び書体の大きさが異なるから,常に一体不可分のものであるとして理解されるとはいい難く,それぞれの部分が要部として看取されるものである。
そうすると,本件商標は,上記「TREND」,「&」及び「MOCO」の欧文字及び記号部分から「トレンドアンドモコ」の称呼,並びに,「とれもこ」の平仮名部分から「トレモコ」の称呼を生じるものである。
また,「TREND」の欧文字は,「(一般的な)傾向,動向,流行,はやり」等の意味を有する英語であるが,「MOCO」の欧文字は,特定の語義を有する成語とはいえないから,「TREND」,「&」及び「MOCO」の欧文字及び記号部分からは,特定の観念を生じないものである。
さらに,「とれもこ」の平仮名部分は,特定の意味合いを認識させることのない造語といえるから,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲2のとおり,「MO&Co.」の文字及び記号を,セリフ体で一連に横書きしてなるところ,その構成中の「Co.」の文字部分は,「会社」等を意味する英語「company」(カンパニー)の省略形として使用され,我が国においても一般に知られていることからすれば,引用商標からは,「エムオオアンドカンパニー」及び「モーアンドカンパニー」の称呼を生じ,我が国において親しまれている成語とはいえないから,特定の意味合いを有しない造語と認められ,特定の観念を生じないものである。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観について
本件商標は,上記(1)のとおり,「TREND」,「&」及び「MOCO」の欧文字及び記号を太く顕著に3段に表し,その下に小さく「とれもこ」の平仮名を表した構成からなるのに対し,引用商標は,「MO&Co.」の文字及び記号をセリフ体で一連に横書きしてなるものであるから,両者は,構成文字,書体及び配置において顕著な差異を有するものであり,外観において互いに紛れるおそれはない。
イ 称呼について
本件商標から生じる「トレンドアンドモコ」及び「トレモコ」の称呼と,引用商標から生じる「エムオオアンドカンパニー」及び「モーアンドカンパニー」の称呼とは,構成音数及び構成音において明らかな差異を有するから,両者は,称呼において相紛れるおそれはない。
ウ 観念について
本件商標と引用商標とは,いずれも特定の観念を生じないものであるから,観念において相紛れるおそれはない。
エ 小括
以上のとおり,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれのない,非類似の商標というべきである。
したがって,本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるとしても,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
なお,申立人は,本件商標について,「その構成中の『MOCO』の欧文字から『モコ』の称呼を生ずる」,及び引用商標について「『MO』の欧文字と『Co.』の間に『&』があるものの,一体不可分の『モコ』の称呼を生じる」旨主張する。
しかしながら,本件商標の構成中の「TREND」,「&」及び「MOCO」の欧文字及び記号部分は,別掲1のとおり,同じ書体,同じ大きさでまとまりよく3段に表してなるものであって,かかる構成においては,「MOCO」の欧文字部分のみに着目されるものとすべき特段の事情は見受けられない。
そして,引用商標は,別掲2のとおり,「MO&Co.」の文字及び記号を,まとまりよく一体的に表してなるものであり,その構成中の「&」の記号部分は,「MO」及び「Co.」の文字部分の間に,これらと同じ大きさで表されているものであって,「Co.」の文字部分も,上記のとおり,「company」の英語を省略して表したものと容易に理解,把握させるものといえる。
そうすると,かかる構成からなる引用商標は,一体のものと理解,認識させるものとみるのが自然であるから,殊更にその構成中の「MO」及び「Co」の欧文字部分のみが着目されるものということはできない。
よって,申立人の上記主張は,採用できない。
2 引用商標の周知性について
申立人が提出した甲号証によれば,申立人は,衣料品,皮革製品,靴,眼鏡,芸術作品,化粧品等の卸売及び小売を業とする有限責任会社であって(甲3),「MO&Co.」の文字及び記号からなる商標,並びに,「MO&Co.」の文字及び記号を構成中に含む登録商標等を諸外国で所有し(甲1,甲2),「MOCO&Co.」の文字及び記号を含む表示とともに,被服類やそれらを取り扱う店舗が表示された画像をウェブサイトに掲載した(甲4)。
しかしながら,引用商標を表示した申立人の業務に係る「被服」等について,我が国及び外国における売上高,営業の規模,広告宣伝の方法,内容等を具体的に把握できる証拠は,何ら提出されていない。
そして,当審において調査するも,引用商標は,女性用衣服について使用され,主に中国において販売等されているものと認められるものの,我が国及び外国において周知,著名であるとすべき事情を見いだすことはできなかった。
そうすると,申立人が提出した証拠によっては,引用商標が,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「被服」等を表示するものとして,日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されていると認めることはできない。
3 商標法第4条第1項第19号該当性について
上記2のとおり,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「被服」等を表示するものとして,日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されていると認めることができない。
そして,前記1(3)のとおり,本件商標と引用商標とは,非類似の商標である。
また,申立人が提出した証拠からは,本件商標権者が不正の目的で本件商標を使用するものと認めるに足る具体的事実は見あたらない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
4 商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は,「本件商標権者は,引用商標が中国その他の外国で獲得した顧客吸引力や信頼等のただ乗り等不正の利益を得る目的,申立人に損害を与える目的で,不正の目的をもって本件商標を使用するものであることは明白である・・・このことは,ただ単に引用商標を知っていたというレベルを超え,極めて悪質なものであり,社会の一般的道徳観念に反する」旨主張する。
しかしながら,上記2のとおり,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,日本国内において,申立人の業務に係る商品を表すものとして,需要者の間に広く認識されていたものと認められないものであって,本件商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,本件商標をその指定商品について登録出願し,使用をすることが,引用商標の顧客吸引力や信頼等にただ乗りする目的等,不正の目的があったものとはいえない。
そして,申立人が提出した証拠からは,本件商標権者が,申立人に損害を与える目的で,不正の目的をもって本件商標を使用するものとすべき具体的事実を見いだすことができない。
また,本件商標は,その構成自体がきょう激,卑わい,差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字とはいえないし,その指定商品に使用することが社会公共の利益に反し,又は社会の一般的道徳観念に反するものでもない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当しない。
5 まとめ
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第7号,同項第11号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものとはいえないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)






別掲2(引用商標)






異議決定日 2017-09-22 
出願番号 商願2016-80778(T2016-80778) 
審決分類 T 1 651・ 22- Y (W25)
T 1 651・ 263- Y (W25)
T 1 651・ 222- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
T 1 651・ 261- Y (W25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 波方 美奈子 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 平澤 芳行
田中 亨子
登録日 2017-02-03 
登録番号 商標登録第5919952号(T5919952) 
権利者 株式会社ブランチ・アウト
商標の称呼 トレンドアンドモコトレモコ、トレンドモコトレモコ、トレンドアンドモコ、トレンドモコ、トレンド、モコ、トレモコ 
代理人 庄司 隆 
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