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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1332409 
異議申立番号 異議2017-900109 
総通号数 214 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-10-27 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-04-04 
確定日 2017-09-14 
異議申立件数
事件の表示 登録第5911061号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5911061号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5911061号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成28年4月4日に登録出願,同年11月15日に登録査定,第25類「被服(『和服』を除く。)」を指定商品として,同29年1月6日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第1073689号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成からなり,2010年10月20日にPeople’s Republic of Chinaにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,2011年(平成23年)3月28日に国際商標登録出願,第25類「Clothing, namely, T-shirts, shirts, athletic uniforms, undershirts, underpants, dresses, pajamas; shoes; hats; shawls; hosiery; coats; belts (clothing); trousers; skirts; gloves (clothing); children’s clothing; bathing suits; waterproof clothing; theatrical costumes; wedding dresses.」を指定商品として,同年12月22日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号,同項第19号及び同項第7号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)称呼について
本件商標は,「MOCO」の文字を書してなるものであるから,これより「モコ」の称呼を生ずることは明らかである。
他方,引用商標は,「MO&Co.」の文字を書してなるものであるから,「MO」と「Co.」の間に「&」があるものの,「MO」と「Co.」を切り離して発音するものではなく,一体不可分の「モコ」の称呼が生じる。
してみれば,本件商標と引用商標は,共に「モコ」の称呼を生じること明らかであり,語数・語調・語感が類似するから,称呼において相紛れるものである。
(2)外観について
本件商標は,「MO」及び「CO」の文字を二段に併記してなるものである。
他方,引用商標は,「MO&Co.」をデザインして書してなるものの,需要者は,引用商標の外観から,造語である「MOCO」の単語を想起するものである。よって,本件商標と引用商標は,外観上差異がなく,両商標を時と所を異にして観察した場合において,相紛れるものである。
(3)観念について
本件商標と引用商標は,これらに接する需要者は,同じものを想起するから,観念において類似する。
(4)本件商標と引用商標の指定商品は,同一又は類似のものである。
(5)したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。
2 商標法第4条第1項第19号について
本件商標は,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,中国その他の外国における需要者に広く認識されている商標と,同一又は類似の商標を,不正の目的で使用するものであり,商標法第4条第1項第19号に該当するものである。その理由は,以下のとおりである。
(1)申立人は,引用商標を2003年から使用しており,中国,香港,台湾,メキシコ,マレーシア,カナダ,南アフリカ,フランス,フィンランド,ニュージーランド,デンマーク,シンガポール,オーストラリア,イタリア等の40の国や地域において既に商標登録されている(甲1)。その他の多数の国や地域にも商標登録出願中である(甲2)。引用商標の指定商品は国際分類表第25類に属するものである。
(2)日本においても,引用商標が付された商品がインターネットを中心に販売されており,引用商標が付された商品を容易に見出すことができ,特にこの分野について有名な企業の商標と認識されている。
申立人は,2003年に被服等ファッションの専門メーカーとして中国において設立され,それらに関連する商品を,研究,開発,生産する,世界で著名な企業である(甲3)。
申立人は,引用商標を2003年に独自に考案し,継続的かつ広範に使用し,地道な努力を重ね,ようやく引用商標が世界中に普及してきており,実質的な評判や高い信頼を得て,申立人が貿易を行う世界各国の間で周知・著名性を獲得するに至った。
このように,申立人は,中国その他の外国において,引用商標を付した商品を多角的に販売しており,多くの需要者が引用商標を知るところである(甲4)。
以上の事実からすれば,引用商標は,本件商標の登録出願日の時点で,申立人の業務に係る商品を表示するものとして,需要者の間に広く認識されていたものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものである。
3 商標法第4条第1項第7号について
本件商標権者は,申立人の引用商標が中国その他の外国で獲得した顧客吸引力や信頼等の不正の利益を得る目的,申立人に損害を与える目的で,不正の目的をもって本件商標を使用する若しくは使用しようとするものであることは明白である。本件商標は,申立人が中国その他の外国において獲得した顧客吸引力,信頼をただ乗りしようとするものである。
このことは,ただ単に引用商標を知っていたというレベルを超え,極めて悪質なものであり,社会の一般的道徳観念に反するものといえる。このような登録出願は,健全な法感情に照らし条理上許されないというべきであるから,本件商標は,「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当する。また,本件商標の登録が許されるのであれば,商標法の目的に著しく反する結果となる。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に違反して登録されたものである。

第4 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本件商標
本件商標は,別掲1のとおり,「MO」及び「CO」の文字を二段に書してなるところ,その構成文字に相応して,「モコ」又は「エムオオシイオオ」の称呼を生じ,「MOCO」の文字は,我が国において親しまれている成語とはいえないことから,特定の意味を有しない造語と認められ,特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は,別掲2のとおり,「MO&Co.」の文字及び記号を一連に横書きしてなるところ,その構成中の「Co.」の文字部分は,「会社」等を意味する英語「company」の省略形として,「カンパニー」と読まれ,我が国においても一般に知られていることからすれば,「エムオオアンドカンパニー」又は「モーアンドカンパニー」の称呼を生じ,我が国において親しまれている成語とはいえないことから,特定の意味合いを有しない造語と認められ,特定の観念を生じないものである。
なお,申立人は,引用商標について「『MO』と『Co.』の間に『&』があるものの,『MO』と『Co.』を切り離して発音するものではなく,一体不可分の『モコ』の称呼が生じる」旨主張している。
しかしながら,引用商標は,別掲2のとおり,「MO&Co.」の欧文字を,まとまりよく一体的に表してなるものであり,その構成中の「&」の部分は,「MO」及び「Co.」の欧文字部分の間に,これらと同じ大きさで表されているものであって,「Co.」の部分も,上記のとおり,「company」の英語を省略して表したものと容易に理解,把握させるものといえる。
そうすると,かかる構成からなる引用商標は,一体のものと理解,認識させるものとみるのが自然であるから,殊更にその構成中の「MO」及び「Co」の欧文字部分のみが着目されるものということはできない。
したがって,申立人の上記主張は採用できない。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 外観について
本件商標は,上記(1)のとおり,「MO」及び「CO」の文字を二段に書してなるのに対し,引用商標は,「MO&Co.」の文字及び記号を一連に横書きしてなるものであるから,両者は「&」及び「.」の有無において相違するだけでなく,その書体及び配置においても顕著な差異を有するものであるから,視覚上,明らかに異なった印象を与えるものであり,外観において互いに紛れるおそれはない。
イ 称呼について
本件商標から生じる「モコ」又は「エムオオシイオオ」の称呼と,引用商標から生じる「エムオオアンドカンパニー」又は「モーアンドカンパニー」の称呼とは,構成音数及び構成音において明らかな差異を有することから,両者を聞き誤るおそれはない。
ウ 観念について
本件商標と引用商標は,いずれも特定の観念を生じないものであるから,観念において相紛れるおそれはない。
エ 小括
以上のとおり,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれのない,非類似の商標というべきである。
したがって,本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似の商品であるとしても,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
2 商標法第4条第1項第19号該当性について
申立人は,引用商標を,第25類の商品について,世界各国で商標登録又は登録出願していること,また,申立人が被服等ファッションの研究・開発・生産を行う世界的に有名な企業であって,引用商標を2003年に独自に考案し,継続的かつ広範に使用した結果,引用商標が世界各国の間で周知・著名性を獲得するに至った旨主張し,甲第1号証ないし甲第4号証を提出している。
そして,当審において職権をもって調査したところ,引用商標は,女性用衣服について使用され,主に中国において販売等されているものと認められる。
しかしながら,上記甲各号証は,申立人の所有する商標の商標登録証の写し並びに商標登録出願及び出願状況一覧表,申立人の業務内容の概要を示すもの,引用商標ととともに,被服類やそれらを取り扱う店舗が表示された画像の写しにすぎないものであって,引用商標が使用された,申立人の業務に係る「被服」等の売上高,広告宣伝の方法,規模等を具体的に把握できる証拠は,何ら提出されていない。
そうすると,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,申立人の業務に係る商品「被服」等を表示するものとして,日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されていると認めることはできない。
さらに,上記1のとおり,本件商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない,非類似の商標である。
また,申立人が提出した証拠からは,本件商標権者が不正の目的で本件商標を使用するものと認めるに足る具体的事実は見あたらない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第19号に該当しない。
3 商標法第4条第1項第7号該当性について
申立人は,「本件商標権者が,引用商標が中国その他の外国で獲得した顧客吸引力や信頼等のただ乗り等不正の利益を得る目的,申立人に損害を与える目的で,不正の目的をもって本件商標を使用するものであることは明白であるから,社会の一般的道徳観念に反する」旨主張する。
しかしながら,上記2のとおり,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時に,我が国において,申立人の業務に係る商品を表すものとして,需要者の間に広く認識されていたものと認められないものであるから,本件商標をその指定商品について登録出願し,使用をすることが,引用商標の顧客吸引力や信頼等にただ乗りする目的等,不正の目的があったものとはいえない。
そして,本件商標は,その構成自体がきょう激,卑わい,差別的若しくは他人に不快な印象を与えるような文字とはいえないし,その指定商品に使用することが社会公共の利益に反し,又は社会の一般的道徳観念に反するものでもない。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第7号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号,同項第19号及び同項第7号のいずれにも違反してされたものとはいえないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)


別掲2(引用商標)


異議決定日 2017-09-04 
出願番号 商願2016-38312(T2016-38312) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W25)
T 1 651・ 222- Y (W25)
T 1 651・ 22- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
T 1 651・ 261- Y (W25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 泉田 智宏 
特許庁審判長 田中 亨子
特許庁審判官 小林 裕子
平澤 芳行
登録日 2017-01-06 
登録番号 商標登録第5911061号(T5911061) 
権利者 株式会社スタッツ
商標の称呼 モコ、エムオオシイオオ 
代理人 北村 周彦 
代理人 庄司 隆 
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