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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
審判 全部申立て  登録を維持 W25
管理番号 1331486 
異議申立番号 異議2017-900058 
総通号数 213 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-09-29 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-02-20 
確定日 2017-08-10 
異議申立件数
事件の表示 登録第5897032号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて,次のとおり決定する。 
結論 登録第5897032号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5897032号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1に示すとおりの構成よりなり,平成28年5月10日に登録出願,同年10月11日に登録査定され,第25類「被服,履物」を指定商品として,同年11月18日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する商標は,以下の2件の登録商標(以下,これらの商標をまとめて「引用商標」という。)であり,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4952253号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
登録出願日:平成17年1月7日
設定登録日:平成18年5月12日
指定商品 :第3類,第16類及び第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品
(2)登録第5204481号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
登録出願日:平成20年7月11日
設定登録日:平成21年2月20日
指定商品 :第25類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

3 登録異議の申立ての理由
申立人は,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,同法第43条の2第1号により,その登録は取り消されるべきであると申立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。
(1)本件商標について
本件商標は,顔の輪郭を表すと思しき円図形内に,縦長楕円形で表された右目,2本の弧線で表された左目,弧線で表された口,及び口の上端部に短い線で描かれた口元を配置してなる構成を有する。
(2)引用商標について
ア 引用商標1は,円図形内に縦長楕円形で表された右目,2本の弧線で表された左目,弧線で表された口,及び口の上端部に短い線で描かれた口元を配置してなる構成を有する。
イ 引用商標2は,縦長楕円形で表された右目,2本の弧線で表された左目,弧線で表された口,及び口の上端部に短い線で描かれた口元を配置してなる構成を有する。
(3)本件商標の商標法第4条第1項第11号該当性
ア 本件商標と引用商標1の対比
本件商標は,上記(1)のとおりの構成を有し,その外観は「左目でウインクする人の笑顔」を簡潔に表現したものである。また,このような外観により,本件商標からは,「左目でウインクをする人の笑顔」のような観念が容易に認識される。
一方,引用商標1は,上記(2)アのとおりの構成よりなり,その外観は「左目でウインクする人の笑顔」を簡潔に表現したものであると認識されるものであり,また,こうした外観により,「左目でウインクする人の笑顔」のような観念が生じるものである。
本件商標と引用商標1とは,「円で表された顔の輪郭」,「縦長楕円形で表された右目」,「2本の弧線で表された左目」,「弧線で表された口」,「口の上端部に短い線で描かれた口元」といった基本的な構成要素において極めて近似しており,商標全体の外観及びそこから生じる観念において共通している。
なお,本件商標と引用商標1との間の外観上の差異点として,「口」を表す弧線の長さ,「口元」を表す線の数における違いはあるものの,上述した両商標の基本的構成要素における共通点がもたらす商標の外観及び観念に与える影響は小さい。加えて,本件商標における「口」及び「口元」を表す線の構成は,あたかも引用商標1における「口」及び「口元」を表す線の全体の左半分を単純に削除しただけのような構成を有しており,本件商標は,引用商標1と比較して独自性のある特徴部分を何ら含んでいない。その他,各構成要素の大きさや配置における微差はあるものの,こうした微細な変更により引用商標1との類似を免れるとするのは妥当ではない。
また,本件商標の指定商品の第25類「被服,履物」は,引用商標1の指定商品中,第25類「被服,履物」と同一である。
以上より,本件商標と引用商標1とは,外観及び観念において類似であり,その指定商品も同一又は類似であるから,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。
イ 本件商標と引用商標2の対比
本件商標は,上記(1)のとおりの構成よりなり,その外観は「左目でウインクをする人の笑顔」を簡潔に表現したものであり,また,このような外観により,本件商標からは「左目でウインクをする人の笑顔」のような観念が容易に認識される。
引用商標2は,上記(2)イのとおりの構成よりなるが,当該構成は「顔の輪郭を表す円図形」が省略されている点を除けば,引用商標1とほぼ同一の構成であるといえる。引用商標2の外観は,「左目でウインクをする人の笑顔」を簡潔に表現したものであると認識されるものであり,また,こうした外観により,「左目でウインクをする人の笑顔」のような観念が生じるものである。
本件商標と引用商標2とは,「縦長楕円形で表された右目」,「2本の弧線で表された左目」,「弧線で表された口」,「口の上端部に短い線で描かれた口元」といった基本的な構成要素において極めて近似しており,商標全体の外観及びそこから生じる観念において共通している。
なお,本件商標と引用商標2との間の外観上の差異点として,「口」を表す弧線の長さ,「口元」を表す線の数における違いはあるものの,上述した両商標の基本的構成要素における共通点がもたらす商標の外観及び観念に与える影響は小さい。加えて,本件商標における「口」及び「口元」を表す線の構成は,あたかも引用商標2における「口」及び「口元」を表す線の全体の左半分を単純に削除しただけのような構成を有しており,本件商標は,引用商標1と比較して独自性のある特徴部分を何ら含んでいない。その他,各構成要素の大きさや配置における微差はあるものの,こうした微細な変更により引用商標2との類似を免れるとするのは妥当ではない。
また,本件商標の指定商品の第25類「被服,履物」は,引用商標2の指定商品中,第25類「被服,履物」と同一である。
以上より,本件商標と引用商標2とは,外観及び観念において類似であり,その指定商品も同一であるから,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断
(1)本件商標について
本件商標は,別掲1のとおり,円輪郭の中に,左上には黒塗りの大きな縦長楕円を配し,右上には松葉状に右側に開く2本の短い弧線を配し,右下には円輪郭の中心線下部から右上方向に延び上がる弧線及びその右端に短い棒状の線を配してなる図形を表してなるもので,全体として,円輪郭の人の顔であって,左目をウインクし,口を左側に寄せて左口角を上げた笑顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる印象を与えるものである。
本件商標は,上記のとおり,人の笑顔を表現した図形よりなるところ,そのようなモチーフの描写方法や描写態様は多種多様であり,当該図形部分をして直ちに特定の図案やキャラクターを描いたものとも認識し得ないから,これより特定の称呼及び観念は生じない。
(2)引用商標について
ア 引用商標1について
引用商標1は,別掲2のとおり,円輪郭の中に,左上には黒塗りの縦長楕円を配し,右上には松葉状に右側に開く2本の短い弧線を配し,下側には左右対称の下向きの長い弧線及びその両端に短い棒状の線を配してなる図形を表してなるもので,全体として,円輪郭の人の顔であって,左目をウインクし,左右口角を大きく上げた笑顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる印象を与えるものである。
引用商標1は,上記のとおり,人の笑顔を表現した一態様であるところ,そのようなモチーフの描写方法や描写態様は多種多様であり,当該図形部分をして直ちに特定の図案やキャラクターを描いたものとも認識し得ないから,これより特定の称呼及び観念は生じない。
イ 引用商標2について
引用商標2は,別掲3のとおり,左上に黒塗りの縦長楕円を配し,右上に松葉状に右側に開く2本の短い弧線を配し,下側には下向きの長い弧線及びその両端に短い棒状の線を配してなる図形を表してなるもので,全体として,顔の輪郭なしに目と口のみからなる人の顔であって,左目をウインクし,左右口角を大きく上げた人の笑顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる印象を与えるものである。
引用商標2は,上記のとおり,人の笑顔を表現した一態様であるところ,そのようなモチーフの描写方法や描写態様は多種多様であり,当該図形部分をして直ちに特定の図案やキャラクターを描いたものとも認識し得ないから,これより特定の称呼及び観念は生じない。
(3)本件商標と引用商標の比較
ア 本件商標と引用商標1の比較
本件商標と引用商標1を比較すると,いずれも円輪郭の人の顔であって,左目をウインクしてなる笑顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる点において共通にする。しかし,両商標のいずれにおいても構成上比較的大きな範囲を占める口に相当する部分の表現方法が異なり,本件商標は,口が顔の左側に寄っている印象を与えるのに対し,引用商標1は,口が左右対称にバランスよく広がっている印象を与えるものである。また,両商標の右目に相当する部分の表現方法も異なり,本件商標では右目は比較的大きく描かれ,顔の右側部分にはその他に目立つ構成要素がないことの対比もあって,右目が大きく見開いている印象を与えるのに対し,引用商標1では右目は比較的小さく描かれ,その下の口が大きく描かれていることの対比もあって,右目が小さくつぶらに描かれている印象を与えるものである。
そうすると,本件商標と引用商標1は,左目をウインクした人の笑顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる点において共通するとしても,口及び目より受ける印象の相違から,全体としては異なる表情を描いてなるものと認識,看取させるものである。両商標は,人の表情を目及び口のみで表現するシンプルな構成であることもあり,これらの差異が全体の印象に与える影響は大きく,両商標に時と所を異にして接する場合であっても,全体としては外観上相紛れるおそれがないというべきである。また,両商標は,特定の称呼及び観念は生じないため,相互に比較することができず,称呼及び観念においても相紛れるおそれはない。
そのため,本件商標は,引用商標1とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標ではないから,これらを総合的に勘案しても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
イ 本件商標と引用商標2の比較
本件商標と引用商標2を比較すると,左目をウインクしてなる人の笑顔を,簡潔かつ象徴的に表現してなる点において共通にする。しかし,両商標には,円輪郭の有無という比較的目立つ差異があるばかりか,両商標のいずれにおいても構成上比較的大きな割合を占める口に相当する部分の表現方法が異なり,本件商標は口が顔の左側に寄っている印象を与えるのに対し,引用商標2は口が左右対称にバランスよく広がっている印象を与えるものである。また,両商標の右目に相当する部分の表現方法も異なり,本件商標では右目は比較的大きく描かれ,顔の右側部分にはその他に目立つ構成要素がないことの対比もあって,右目が大きく見開いている印象を与えるのに対し,引用商標2では右目は比較的小さく描かれ,その下の口が大きく描かれていることの対比もあって,右目が小さくつぶらに描かれている印象を与えるものである。
そうすると,本件商標と引用商標2は,左目をウインクした人の笑顔,簡潔かつ象徴的に表現してなる点において共通するとしても,円輪郭の有無において顕著に相違し,口及び目のより受ける印象の相違から,全体としては異なる表情を描いてなるものと認識,看取させるものである。両商標は,人の表情を目及び口のみで表現するシンプルな構成であることもあり,これらの差異が全体の印象に与える影響は大きく,両商標に時と所を異にして接する場合であっても,全体としては外観上相紛れるおそれがないというべきである。また,両商標は,特定の称呼及び観念は生じないため,相互に比較することができず,称呼及び観念においても相紛れるおそれはない。
そのため,本件商標は,引用商標2とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標ではないから,これらを総合的に勘案しても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本件商標は,引用商標とは類似する商標ではないから,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第11号の規定に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定に基づき,維持すべきものである。
よって,結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)



別掲2(引用商標1)



別掲3(引用商標2)



異議決定日 2017-08-01 
出願番号 商願2016-54967(T2016-54967) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W25)
T 1 651・ 263- Y (W25)
T 1 651・ 262- Y (W25)
最終処分 維持 
前審関与審査官 山田 啓之 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 阿曾 裕樹
田村 正明
登録日 2016-11-18 
登録番号 商標登録第5897032号(T5897032) 
権利者 有限会社オーバーザストライプス
代理人 會田 悠介 
代理人 高岡 亮一 
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