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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W1237
審判 全部申立て  登録を維持 W1237
審判 全部申立て  登録を維持 W1237
審判 全部申立て  登録を維持 W1237
管理番号 1330302 
異議申立番号 異議2016-900296 
総通号数 212 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-08-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-09-16 
確定日 2017-06-22 
異議申立件数
事件の表示 登録第5858948号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5858948号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5858948号商標(以下「本件商標」という。)は、「PIT-UP」の文字を横書きしてなり、平成27年8月10日に登録出願、第12類「アクセルペダル,陸上の乗物用の付属品及び部品,架空コンベヤー,自動車並びにその部品及び附属品,自転車,オートバイ・自転車,陸上の乗物用の駆動原動機,電動式乗物,陸上の乗物用の内燃機関,モペット,陸上の乗物用の電動機,オートバイ用原動機,陸上の乗物用の原動機,遠隔操作式乗物(おもちゃを除く。),牽引車,トラクター,三輪車,船舶,手押車,車いす,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),鉄道車両並びにその部品及び附属品,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」及び第37類「建設工事,自動車・二輪自動車などの整備(燃料補給作業・修理),自動車の洗車,乗物の洗浄,乗物への潤滑油の充填,乗物の整備,乗物の磨き又は乗物のつや出し,乗物の修理,機械器具設置工事,磨耗又は部分的に破損したエンジンの修理,磨耗又は部分的に破損したモーターの修理,乗物の修理に関する情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同28年5月27日に登録査定、同年6月17日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する国際登録第955050号商標(以下「引用商標」という。)は、「UP!」の文字を横書きしてなり、2007年8月22日Germanyにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2008年(平成20年)1月23日に国際商標登録出願、第12類「Motorized land vehicles and their parts included in this class; trailers for vehicles and their parts included in this class; engines for land vehicles; tires for vehicle wheels, rims for vehicle wheels, complete vehicle wheels and their parts; motorized vehicles, motorized scooters; motorized automobiles.」を指定商品として、平成21年12月4日に設定登録されたものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証(枝番号含む)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号に該当する理由
ア 商標の類似性
(ア)本件商標
本件商標は、「PIT」と「UP」の欧文字をハイフンで繋いだ構成からなる結合商標である。
本件商標は、指定商品及び指定役務について需要者・取引者の間に広く認識された引用商標と同一視できる商標と他の文字又は図形等が結合した商標であるから、その自他商品識別標識として機能する部分は、「UP」である。
また、「PIT」は、「ピット」と称呼し、「(名詞)給油・修理のための場所、自動車修理所などに設けられた油差し・修理用の場所、(動詞)給油・修理のためにピットに寄る」等の意を表す英語として我が国において一般に広く知られているところ(甲3の1、甲4の1及び甲4の3)、自動車を取り扱う分野にとどまらず、他の乗物を取り扱う分野においても、給油・点検・修理・交換等をするための場所を表わす語として、広く使用されている(甲5?甲8)から、指定商品及び指定役務との関係で、「PIT」の部分は、限りなく自他商品の識別力が弱い。
そうとすれば、本件商標は、その指定商品及び指定役務に使用したとき、需要者・取引者が、当該商品の出所を表示したものと看取・認識する部分は、「UP」であるとみるべきである。
よって、本件商標は、自他商品の出所識別標識としてその機能を果たす部分は「UP」であって、これが本件商標の要部である。
(イ)引用商標
引用商標「UP!」は、申立人が自動車の商標として2007年から使用し、本件商標の出願日(平成27年(2015年)8月10日)前には周知・著名となっていた。
(ウ)商標の類否
本件商標と引用商標の類否について検討すると、両者は、全体の外観に違いが見られるものの、その要部は「UP」であるからほぼ同一であり、書体も特殊なものでもないことから、その外観は類似するというべきであり、「UP」から生ずる「アップ」の称呼と「上へ、上の方へ、上昇」等の観念も共通するものである(甲3の2及び甲4の2)。
してみれば、本件商標は、引用商標と要部の外観が類似し、称呼と観念を共通にするものであるから、引用商標と類似の商標である。
イ 引用商標の周知著名性と独創性
引用商標「UP!」は、申立人が商品「自動車」について使用し、本件商標の登録出願日前には、需要者間において、申立人の取扱いに係る商品を表示する商標として広く認識され周知著名となっていたものである。
(ア)引用商標「UP!」は、申立人が、2007年9月のフランクフルトモーターショー(ドイツ国)で、将来を担う小型自動車の提案「ニュースモールファミリー」のコンセプトカーとして発表した自動車の名称(商標)として採択したものであり、同年10月に開催の東京モーターショーにおいてもこの「UP!」を出展し、同年11月のロサンゼルスオートショー(米国)では燃料電池を搭載した「UP!」を出展している(甲9)。
(イ)「UP!」は、従来にない独特のデザイン、高い品質及び安全性を備えた車であること等が相まって、2012年1月には、当該年次(2011年)に発売された世界中の量販車の中から、最もデザイン性に優れた車に与えられる「日本カーデザイン大賞」の「ゴールデンマーカー・トロフィー」を受賞し(甲10)、2012年4月には、25力国66人のトップジャーナリストから構成される審査委員会により、「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー 2012」(World Car of the Year)にも選出され(甲11)、2012年11月には日本における二大カー・オブ・ザ・イヤーの一つである「RJCカー・オブ・ザ・イヤー=インポート賞」(NPO法人・日本自動車研究者・ジャーナリスト会議(ROC)主催)を受賞(甲12)、2013年には特定非営利活動法人 日本自動車殿堂(JAHFA)より「2012?2013 日本自動車殿堂 インポートカーオブザイヤー」及び「2012?2013 日本自動車殿堂 カーデザインオブザイヤー」を受賞(甲13)、そして2013年と2014年の2年連続で、株式会社イードの日本国内60万人の登録会員ユーザーによる実生活で得た所有車の実燃費データをもとに算出される実燃費ランキング”e燃費アワード”において第1位を獲得(甲14)するなど、自動車の需要者・取引者に限らず日本全国において優秀な自動車として広く知られるようになり、瞬く間に周知・著名性を獲得したものである。
(ウ)自動車「UP!」は、2011年から欧州で販売が開始され、日本においては2012年10月1日の販売開始となったが、発売開始月に外国メーカー車モデル別登録台数で首位を獲得し(甲15)、年間(1月?12月)の外国メーカー車モデル別新車登録台数においても、実質3ヵ月間しか発売期間がなかったにもかかわらず第16位となり、そして翌2013年は第5位を獲得し、その後も2014年に第9位、2015年に第17位と、常にベスト20位以内に入っている(甲16)。
(エ)「UP!」は、申立人の子会社「フォルクスワーゲングループジャパン株式会社」が全国に展開するディーラーを始めとして、自動車を取り扱う販売店(中古車販売店を含む)にて2012年10月以降販売されているのみならず、販売された車は、「UP!」のマーク(商標)が付された状態で市中を始め日本各地で使用され走行し、また、駐車場等に置かれていることからすれば、需要者・取引者のみならず一般人も目にするところであり馴染みのあるものとなっている。
(オ)以上の事実からすれば、引用商標「UP!」は、本件商標の登録出願日前には、申立人の商標として周知著名なものとなっていたことは疑念のないところである。
ウ 商品の類否について
本件商標の第12類の指定商品中、「アクセルペダル,陸上の乗物用の付属品及び部品,自動車並びにその部品及び附属品,自転車,オートバイ・自転車,陸上の乗物用の駆動原動機,電動式乗物,陸上の乗物用の内燃機関,モペット,オートバイ用原動機,陸上の乗物用の原動機,遠隔操作式乗物(おもちゃを除く。),トラクター,三輪車,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),鉄道車両並びにその部品及び附属品」(甲1)は、引用商標の指定商品、第12類「Motorized land vehicles and their parts included in this class;trailers for vehicles and their parts included in this class;engines for land vehicles;tires for vehicle wheels,rims for vehicle wheels,complete vehicle wheels and their parts;motorized vehicles,motorized scooters;motorized automobiles.」と同一又は類似する商品である(甲2)。
エ まとめ
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似し、その指定商品も引用商標の指定商品と同一又は類似するものを含んでいるから、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号に該当する理由
混同を生ずるおそれについて
(ア)商標の類似性
本件商標は、前記したとおり、申立人の著名な登録商標とほぼ同一の商標と他の文字又は図形等を結合した商標であり、「PIT」は自他商品の識別力が限りなく弱いので、自他商品の出所識別標識としてその機能を果たす部分は「UP」であって、これが本件商標の要部である。本件商標の指定商品及び指定役務は、引用商標の商品と密接な関連にあるので、本件商標をその指定商品及び指定役務に使用する場合、申立人若しくは申立人と何らかの関係ある事業者の業務に係る商品であると混同するおそれがある。
他方、引用商標は、前記のとおり、申立人又は申立人商品を示すものとして、本件商標の登録出願日前には、申立人の商標として周知著名なものとなっていた。
そこで、本願商標と引用商標の類否を検討すると、両者は、その構成等が前記したとおりであるから、全体の外観に違いが見られるものの、その要部は「UP」でほぼ同一であり、書体も特殊なものでもないことから、その外観は類似するというべきであり、「UP」から生ずる「アップ」の称呼と「上へ、上の方へ、上昇」等の観念も共通するものである。
そうすると、本件商標を指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する需要者・取引者が、「UP」から生ずる称呼及び観念並びにその記憶等から引用商標を連想又は想起するとみるのが相当であるから、本件商標は、引用商標と類似するというべきものである。
(イ)引用商標の周知著名性及び独創性
前記したとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時には、申立人又は申立人商品を表すものとして広く一般に知られていたものであって、周知・著名性を獲得するに到っていたといえるものである。
そして、引用商標の周知・著名性は、現在においても継続していることは明らかである。
(ウ)商品の関連性
本件商標の指定商品中、第12類「架空コンベヤー,陸上の乗物用の電動機,牽引車,船舶,手押車,車いす,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」び第37類の「建設工事,自動車・二輪自動車などの整備(燃料補給作業・修理),自動車の洗車,乗物の洗浄,乗物への潤滑油の充填,乗物の整備,乗物の磨き又は乗物のつや出し,乗物の修理,機械器具設置工事,磨耗又は部分的に破損したエンジンの修理,磨耗又は部分的に破損したモーターの修理,乗物の修理に関する情報の提供」は、引用商標に係る商品「Motorized land vehicles and their parts included in this class;trailers for vehicles and their parts included in this class;engines for land vehicles;tires for vehicle wheels,rims for vehicle wheels,complete vehicle wheels and their parts;motorized vehicles,motorized scooters;motorized automobiles.」と同一又は類似の関係にあるとはいえないが、これらの指定商品及び指定役務中、第12類「架空コンベヤー,陸上の乗物用の電動機,牽引車,荷役用索道,カーダンパー,カープッシャー,カープラー,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」は、乗物の点検・修理・交換等に際して使用されるもの、或いは修理・交換されるものであり、また第37類の「建設工事,自動車・二輪自動車などの整備(燃料補給作業・修理),自動車の洗車,乗物の洗浄,乗物への潤滑油の充填,乗物の整備,乗物の磨き又は乗物のつや出し,乗物の修理,機械器具設置工事,磨耗又は部分的に破損したエンジンの修理,磨耗又は部分的に破損したモーターの修理,乗物の修理に関する情報の提供」は、まさに乗物の点検・修理・交換等に関して提供される役務であるから、商品の生産者、販売者、取り扱い系統、材料、用途並びに役務の提供者、提供手段、目的、提供に関連する物品との関係で、申立人の商品「自動車」とは極めて密接な関係にある。
したがって、本件商標の指定商品及び指定役務に係る需要者は、引用商標に係る需要者と共通することは明らかであるので、本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標の商品は関連性がある。
イ まとめ
以上のとおり、本件商標は、指定商品及び指定役務に使用した場合、これに接する需要者・取引者が、申立人の使用に係る引用商標を連想し、当該商品等が申立人の業務に係る商品等又は申立人との間にいわゆる親子会社や系列会社等の緊密な営業上の関係若しくは「UP」の表示による商品化事業を営むクループに属する関係にある営業主の業務に係る商品等であると誤信し、商品の出所について誤認するものであるので、「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」にあたる。
加えて、本件商標の指定商品及び指定役務への使用は、申立人の商標等表示の持つ顧客吸引力へのただ乗り希釈化を招く結果を生じさせるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号の「混同を生ずるおそれがある商標」にあたるものである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、前記1のとおり、「PIT-UP」の文字からなるところ、その構成文字は、同書、同大で、まとまりよく一体に表され、これから生じる「ピットアップ」の称呼も「ッ」の促音を含む6音と短く、よどみなく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標は、「PIT」と「UP」をハイフン「-」でつなげた構成であるとしても、いずれかの文字部分が独立して看者の注意を惹くような構成態様とはいえず、どちらかの部分が特に強く支配的な印象を与える文字構成ということもできないものである。
また、その構成中の「PIT」の文字が「(地面の)穴、くぼみ、(カーレースの)ピット(給油や整備をする所)」などの意味を有し、「UP」の文字が「上へ、上方へ」の意味を有する英語(甲4の1、2:ジーニアス英和辞典(第3版)(大修館書店))であるとしても、本件商標は、「PIT-UP」の構成文字全体をもって、特定の意味合いを生じない一体不可分の造語を表したものとして認識、把握されるとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、その構成中「UP」の文字部分を分離抽出し他の商標と比較検討することが許されないものといわなければならない。
してみれば、本件商標は、その構成文字に相応して「ピットアップ」の称呼のみを生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、前記2のとおり、「UP」の文字と感嘆符「!」を組み合わせて「UP!」と表してなるものであるところ、該「UP」の文字は、「上へ、上方へ」の意味を有するものであり、また、「!」の部分は、感嘆符として理解されたとしても、特定の意味合いや、特定の称呼を有しないものである。
そうすると、引用商標は、該「UP」の文字に相応し「アップ」の称呼を生じ、「上へ、上方へ」の観念を生じるというのが相当である。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標の類否を検討すると、外観においては、両者は、上記ア及びイのとおりであって、その構成態様が明らかに異なり、外観上、相紛れるおそれのないものである。
次に、称呼においては、本件商標から生じる「ピットアップ」と引用商標から生じる「アップ」の称呼とは、それぞれ、6音と3音という構成音数の差異を有し、かつ、語頭における「ピット」の有無の差異を有するから、両者は、称呼上、明らかに聴別し得るものである。
さらに、観念においては、本件商標から特定の観念が生じないことから、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
エ 申立人の主張について
申立人は、「本件商標は、需要者、取引者間に広く認識された引用商標と同一視できる商標と他の文字等が結合した商標であり、自他商品の識別標識として機能するのは「UP」である。「PIT」は、「給油・修理のための場所」等を意味し、指定商品、指定役務との関係では識別力が弱い」旨主張している。
しかしながら、下記(2)イのとおり、引用商標の周知性は認められないものであり、また、本件商標の構成中「PIT」の文字が上記意味合いを有するとしても、具体的な商品又は役務の品質等を理解させるものとはいえず、本件商標の指定商品又は指定役務との関係において、識別力が弱いということはできない。
そして、本件商標は、上記アのとおり、その全体をもって一体不可分の造語を表したものとみるのが相当であるから、申立人の主張は採用できない。
オ 小括
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
ア 本件商標と引用商標の類似性
前記(1)ウのとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の別異の商標である。
イ 引用商標の著名性について
(ア)申立人の提出する証拠及び同人の主張によれば、以下のとおりである。
a 2007年9月、フランクフルトモーターショーでコンセプトカーとして「concept up!」を発表した後、同年10月に東京モーターショーで「space up!」を出展し、同年11月にロサンゼルスオートショーで「space up! blue」を出展した(甲9)。
b 2012年1月、申立人の自動車「up!」が、自動車デザイン専門誌「CAR STYLING」主催による「日本カーデザイン大賞」で「ゴールデンマーカー・トロフィー」を受賞(甲10)。
c 同年4月、申立人の自動車「up!」が「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2012」を受賞(甲11)。
d 同年11月、申立人の自動車「up!」が「RJCカーオブザイヤーインポート」を受賞(甲12)。
e 2013年には、特定非営利活動法人日本自動車殿堂から「インポートカーオブザイヤー」及び「カーデザインオブザイヤー」を受賞(甲13)。
f 自動車「up!」は、日本において2012年10月から販売開始され、2013年には外国メーカー車モデル別新車登録台数で第5位、2014年には同第9位、2015年には同第17位となっている(甲15、甲16)。
(イ)上記(ア)によれば、申立人が製造する自動車「up!」は、2012年から2013年にかけて、「ゴールデンマーカー・トロフィー」、「ワールド・カー・オブ・ザ・イヤー2012」、「RJCカーオブザイヤーインポート」、「インポートカーオブザイヤー」、「カーデザインオブザイヤー」等の賞を受賞し、日本においては、2012年10月から販売が開始されていることが認められる。
しかしながら、申立人が提出した証拠からは、本件商標の登録出願時(平成27年8月10日)及び登録査定時(平成28年5月27日)における申立人の自動車「up!」の販売台数や、宣伝広告状況は不明であり、2012年(平成24年)当時に自動車に関する各種賞を受賞していたとしても、毎年、相当数の自動車が開発、製造、販売される業界にあって、その当時の該自動車「up!」への注目度、関心度がその後も継続していたというような事情は見いだせない。
そうすると、申立人が製造する自動車「up!」は、我が国における発売当初は、需要者、取引者の間で一定程度知られていたとしても、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、引用商標が、我が国の需要者、取引者の間で、申立人の自動車を表示するものとして、広く知られ著名になっていたものということはできない。
ウ 出所の混同について
上記のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者に広く認識されていたとはいえないものであり、また、本件商標は、引用商標とは上記(1)のとおり、非類似であって別異のものとして認識、把握されるものといえる。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用した場合、取引者、需要者が引用商標を連想、想起することはないというべきであり、その商品及び役務が申立人又は同人と経済的、組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品及び役務であるかのごとく、その出所について混同を生ずるおそれがないものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)むすび
本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-06-12 
出願番号 商願2015-76811(T2015-76811) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W1237)
T 1 651・ 262- Y (W1237)
T 1 651・ 261- Y (W1237)
T 1 651・ 271- Y (W1237)
最終処分 維持 
前審関与審査官 齋藤 貴博佐藤 松江 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 中束 としえ
山田 正樹
登録日 2016-06-17 
登録番号 商標登録第5858948号(T5858948) 
権利者 ゴゴロ・インコーポレイテッド
商標の称呼 ピットアップ 
代理人 鮫島 睦 
代理人 勝見 元博 
代理人 江崎 光史 
代理人 田崎 恵美子 
代理人 佐久間 洋子 
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