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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W05
管理番号 1328084 
異議申立番号 異議2016-685020 
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-06-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-09-20 
確定日 2017-03-27 
異議申立件数
事件の表示 国際登録第1278852号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 国際登録第1278852号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件国際登録第1278852号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり、2015年10月16日にSwitzerlandにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2015年(平成27年)10月27日に国際商標登録出願、第5類「Pharmaceutical preparations.」を指定商品として、平成28年5月25日に登録査定、同年7月15日に設定登録されたものである。
第2 引用商標
商標登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5925588号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2014年12月30日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成27年6月29日に登録出願、第5類「自己免疫性疾患の治療及び予防のための薬剤」及び第16類「薬剤及び疾患の治療及び予防に関する販売促進用及び情報提供用のブローシャ、パンフレット、ニューズレター及び文房具類,その他の印刷物,文房具類」を指定商品として、平成29年2月6日に登録査定、同年2月24日に設定登録されたものである。
第3 登録異議の申立て理由要旨
申立人は、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証を提出した。
1 本件商標の商標法第8条第1項の該当性
(1)先後願関係
引用商標の先願権発生日は2014年12月30日であり、我が国への出願日も2015年6月29日なので、本件商標の優先権発生日及び国際出願日のいずれよりも先になっている。
(2)指定商品の類似性
本件商標の指定商品は「Pharmaceutical preparations.」であり、引用商標の指定商品である「自己免疫性疾患の治療及び予防のための薬剤」と抵触することは明らかである。
(3)本件商標と引用商標の類似性
ア 本件商標は、中心が太く先端が尖った帯を、左に傾いた「K」様に組み合わせた図形からなり、黒と薄いグレーで着色されている。他方、引用商標は、中心が太く先端が尖った帯を、左に傾いた「K」様に組み合わせた図形に、下方からやや上方に向かった帯を付加してなり、黒と薄いグレーに着色されている。引用商標は、帯の数が1本多いものの、両商標は、その形状や配色から、近似した印象の図形からなる。そして、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の称呼や観念を有しないことから、その類否判断は、専ら需要者の外観から受ける「印象、記憶、連想等」に拠ることになる。そうすると、「K」様に組み合わせた部分で共通し、黒と薄いグレーで着色された、印象が近似する両図形は、混同を生じる可能性があり、類似する。
イ 図形相互の類否判断においては、過去の判例においても看者の「印象」を重視して行われ、構成上の相違があっても、強く印象的な部分を共通にすれば、相互に類似すると判断されている(甲4?甲7)。
すなわち、図形相互を全体的に把握し、時と所を違えて離隔的観察をした場合に、出所の混同を生じ得る印象の相違が、類否判断の基礎とされている。
ウ 本件商標と引用商標とは、引用商標の帯図形が1本多いという相違はみとめるものの、全体の色使い、左に傾いた「K」様図形の近似性等に鑑みれば、「商標全体の主たる印象によって商標が記憶される場合が少なくない」ことから「時と処を異にして離隔的に観察する場合、両者は、外観上彼此相紛らわしい類似の商標といわざるを得ない」ものである。この点は、過去の審決においても、同様に審理・判断されている(甲8?甲13)。
2 まとめ
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、全体の色使い、左に傾いた「K」様図形の近似性等が特に需要者の印象に強く残る類似商標であり、また、本件商標は、引用商標に対して、後願・先登録、かつ、指定商品が類似することも明らかである。したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に該当する。
第4 当審の判断
1 商標法第8条第1項の該当性について
本件商標と引用商標は、別掲1及び別掲2のとおり、いずれも具体物を描いたとは認められない図形であり、その全体を濃淡の黒から灰色の濃淡によって段階的に色分けされた構成よりなるものであって、両者からは特定の称呼及び観念は生じない点において共通する。しかしながら、両者には外観において次のような差異が認められる。
(1)本件商標と引用商標との外観における比較
ア 本件商標は、中心が太く先端が尖った帯状の図形を組み合わせ、全体として4叉となる図形であるのに対し、引用商標は、中心が太く先端が尖った帯状の図形を組み合わせ、全体として六叉となる図形であることにおいて相違している。
イ 本件商標の輪郭は明瞭であるのに対し、引用商標の輪郭は毛筆で描かれようにかすれている点において相違する。
ウ 本件商標は、4段階の濃淡の黒から灰色によって色分けされているのに対し、引用商標は、3段階の濃淡の黒から灰色によって色分けされた点において相違する。
(2)小活
以上のとおり、本件商標と引用商標とは、特定の称呼及び観念は生じないから称呼及び観念において類似するとはいえず、外観において複数の相違点を有することから、これらを総合的に判断すれば、両者は、互いに相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第8条第1項に該当しない。
2 申立人の主張
申立人は、本件商標と引用商標とは、引用商標の帯図形が1本多いという相違はみとめるものの、全体の色使い、左に傾いた「K」様図形の近似性等に鑑みれば、両者は近似した印象の図形からなる旨主張する。
しかしながら、上記1(1)アのとおり、本件商標は全体として4叉となる図形であることから、欧文字「K」のような印象を与える場合があるとしても、引用商標は全体として六叉となる図形であることから、欧文字「K」のような印象を与えるとは認められず、むしろ、全体として「羽ばたく鳥」のような印象を与える場合があるといえるものである。
したがって、引用商標が左に傾いた欧文字「K」のような印象を与えることを前提に、本件商標と引用商標とが近似した印象の図形であるとする申立人の主張は採用できない。
3 結論
以上のとおり、本件商標は、商標法第8条第1項に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 【別記】


異議決定日 2017-03-22 
審決分類 T 1 651・ 4- Y (W05)
最終処分 維持 
前審関与審査官 西田 芳子 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 冨澤 武志
田中 幸一
登録日 2015-10-27 
権利者 NOVARTIS AG
代理人 井滝 裕敬 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 石田 昌彦 
代理人 藤倉 大作 
代理人 辻居 幸一 
代理人 熊倉 禎男 
代理人 松尾 和子 
代理人 中村 稔 
代理人 右馬埜 大地 
代理人 廣中 健 
代理人 田中 克郎 
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