• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
審判 全部申立て  登録を維持 W30
管理番号 1328059 
異議申立番号 異議2016-900373 
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-06-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-11-25 
確定日 2017-04-21 
異議申立件数
事件の表示 登録第5877479号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5877479号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5877479号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成28年2月23日に登録出願、第30類「茶,コーヒー,ココア,菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,肉まんじゅう,調味料,穀物の加工品,パスタソース,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ」を指定商品として、同年7月27日に登録査定され、同年8月26日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立てにおいて引用する国際登録第1293498号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、2015年10月29日にBeneluxにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張し、2016年(平成28年)2月9日に国際商標登録出願、第30類「Coffee; coffee in filter packing; portioned coffee; instant coffee; coffee-based beverages; coffee substitutes; iced coffee; coffee extracts; coffee essences; coffee flavourings; tea; instant tea; tea-based beverages; tea substitutes; tea extracts; tea essences; tea flavourings; iced tea; herbal infusions, other than for medicinal use; infusions consisting of tea, herbs, fruits, spices or flavourings or a combination of these products, other than for medicinal use; cocoa; cocoa-based beverages; chocolate-based beverages; sugar; honey; natural sweeteners; edible ices, ice.」を指定商品として、同年11月25日に設定登録されたものであり、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第10号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標について
本件商標は、「OR」の文字のモノグラムであり、「R」の文字の縦棒部分が「O」の文字と一体化されている。
本件商標からは、平易な英単語「or」が想起されるといえるから、本件商標は、「オア」の称呼及び「?か、または、あるいは」等の観念を生じるものである(甲3)。
イ 引用商標について
引用商標は、黒塗りの背景及び「L’OR」の文字のモノグラムであり、フランス語の定冠詞「L’」及び「金」の意味を有するフランス語の単語「OR」から構成されている。
しかしながら、我が国におけるフランス語の浸透度は低く、これらの単語が我が国において一般的に知られているとはいい難い。
そうすると、需要者、取引者は、引用商標が「L’」及び「OR」の2語からなること、「L’」の文字が「OR」の文字に冠された格別の意味を有しない語であることまでは認識し得るとしても、フランス語の発音や意味まで想起するとは考え難い。むしろ、「OR」の部分からは、英単語「or」が想起されるものと推認される。このため、引用商標については、その構成中「OR」の部分が要部に相当し、また、この部分から英単語「or」に由来する「オア」の称呼及び「?か、または、あるいは」等の観念が独立して生じると解すべきである。
ウ 本件商標と引用商標との比較
本件商標と引用商標の要部とは、いずれも「OR」の文字からなり、「R」の文字の縦棒部分が「O」の文字と一体化したモノグラムである点において共通している。そのため、両商標は外観において類似するものであることが明らかである。
また、上記ア及びイのとおり、本件商標と引用商標の要部からは、いずれも「オア」の称呼及び「?か、または、あるいは」等の観念が生じる。そのため、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念において、類似するものである。
エ 小括
上記アないしウのとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても類似する商標である。
そして、本件商標の指定商品中、少なくとも第30類「茶,コーヒー,ココア,菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,肉まんじゅう」は、引用商標に係る第30類の指定商品と同一又は類似する商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 引用商標の周知性について
(ア)申立人は、引用商標を使用した焙煎したコーヒー豆、インスタントコーヒー、コーヒーマシン用カプセル式コーヒー等の商品を、フランス、スペイン、オランダ、ベルギー等の欧州諸国をはじめ、オーストラリア、ニュージーランド等の国々で販売している(甲4)。
(イ)申立人の商品は、とりわけフランスにおいてテレビ、雑誌及びインターネット等を通じた宣伝広告が盛んに行なわれており、極めて高い知名度を有している。
(ウ)調査会社によって作成された報告書によると、申立人が2015年度にフランスにおいて、引用商標に係る商品の印刷物やテレビCM等の宣伝広告に要した費用は、約560万ユーロ(約6億8千万円)に上る(甲5?甲7)。
(エ)フランスの各誌やインターネット等において、引用商標に係る商品に関する記事が度々掲載されている(甲8の1?12)。
(オ)調査会社によって作成された、フランスにおけるコーヒー関連主要各ブランドの認知度及び各ブランドに関し、需要者がいずれの種類のコーヒー関連商品を想起するかに関するアンケート結果に係る報告書によると、フランスにおける引用商標の認知度は、2015年の時点で90パーセントに上る(甲9)。
(カ)調査会社による引用商標のブランド調査報告書によると、引用商標に係るコーヒーマシン用カプセル式コーヒーの総売上量は2015年度に約1,520トン、2016年度に約1,579トンであり、2016年度におけるフランスでのコーヒーマシン用カプセル式コーヒーの総売上量3,349トンのうち、引用商標に係る商品は47.1パーセントのシェアを占めている(甲10の1)。また、引用商標に係る焙煎済みコーヒー豆の総売上量は2015年度に約261トン、2016年度に約447トンであり、2016年度におけるフランスでの焙煎済みコーヒー豆の総売上量5,634トンのうち、引用商標に係る製品は7.9パーセントのシェアを占めている(甲10の2)。
(キ)以上の状況からすると、本件商標が出願された2016年2月23日の時点において、引用商標は、外国、とりわけフランスにおいて著名であったといえ、少なくともその事実については、我が国の需要者等に認識されていたことが容易に推認される。
イ 出所の混同を生じるおそれについて
上記のとおり、引用商標は、外国、とりわけフランスにおいて著名であったといえ、少なくともその事実については、我が国内の需要者等に認識されていたことが容易に推認される。
そして、本件商標と引用商標の要部は、いずれも「OR」の文字からなり、「R」の文字の縦棒部分が「O」の文字と一体化したモノグラムである点において共通している。
このため、少なくとも、本件商標がその指定商品である「コーヒー」等に使用された場合、申立人の商品との間において、出所混同が生じるおそれがあることが明らかである。
ウ 小括
したがって、本件商標は、「他人の業務に係る商品又は役務と混同を生ずるおそれがある商標」に相当するため、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知性について
ア 申立人提出の甲各号証、同人の主張によれば、次の事実を認めることができる。
(ア)申立人の運営するウェブサイトには、引用商標及びコーヒーマシン用カプセル式コーヒーが掲載されている(甲4)。
(イ)申立人は、コーヒーマシン用カプセル式コーヒーのフランスにおける広告用印刷物及びテレビCMに、引用商標を表示している(甲6、甲7)。
(ウ)2015年のフランスにおける引用商標に係る商品のテレビ、雑誌及びインターネット等を通じた宣伝広告費は、約560万ユーロ(約6億8千万円)である(甲5)。
(エ)2015年のフランスにおけるコーヒー関連主要各ブランドの認知度の調査における引用商標の認知度は、90パーセントである(甲9)。
(オ)引用商標に係るコーヒーマシン用カプセル式コーヒーの総売上量は2015年度に約1,520トンであり、また、2016年度におけるフランスでのコーヒーマシン用カプセル式コーヒーの総売上量3,349トンのうち、引用商標に係る総売上量は、約1,579トンであり、そのシェアは、47.1パーセントである(甲10の1)。
(カ)引用商標に係る焙煎済みコーヒー豆の総売上量は2015年度に約261トンであり、また、2016年度におけるフランスでの焙煎済みコーヒー豆の総売上量5,634トンのうち、引用商標に係る総売上量は、約447トンであり、そのシェアは、7.9パーセントである(甲10の2)。
イ 上記アの事実によれば、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る「コーヒーマシン用カプセル式コーヒー」及び「焙煎したコーヒー豆」を表示するものとして、フランスの需要者の間では、ある程度知られていたとみるのが相当である。
しかしながら、引用商標に係る商品の我が国における売上量や宣伝広告活動、シェア等に関する証拠は提出されていない。
そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は、別掲1のとおりの構成からなるものであるところ、これから特定の文字が認識されるものではない。
そうすると、本件商標は、特定の称呼及び観念を生じないものである。
イ 引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、黒色の矩形の内部に、金色の「L」(アポストロフィ「’」付き)、「O」及び「R」の文字をデザイン化したものを配したものと容易に見て取れる構成態様からなるものであるところ、「L’OR(l’or)」の文字がフランス語の成語からなるものであったとしても、我が国で親しまれた語とはいえず、上記(1)のとおり、申立人の業務に係る商品を表示する商標として、需要者の間に広く知られているともいえないから、引用商標は、構成文字に相応して、「エルオーアール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものというべきである。
ウ 本件商標と引用商標の類否について
本件商標と引用商標とは、それぞれ、別掲1及び別掲2のとおりの構成からなるところ、明らかな差異を有するものであるから、外観上、相紛れるおそれはない。
そして、本件商標は、特定の称呼を生じないものであるから、本件商標と引用商標とは、称呼において、相紛れるおそれはない。
さらに、本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、比較することができず、観念上、相紛れるおそれはない。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
エ 小括
上記ウのとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)商標法第4条第1項第15号該当性について
上記(1)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認められないものであり、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その商品の出所について混同を生じるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1 本件商標


別掲2 引用商標 ※色彩については原簿参照



異議決定日 2017-04-13 
出願番号 商願2016-19414(T2016-19414) 
審決分類 T 1 651・ 263- Y (W30)
T 1 651・ 271- Y (W30)
T 1 651・ 262- Y (W30)
T 1 651・ 261- Y (W30)
最終処分 維持 
前審関与審査官 押阪 彩音守屋 友宏 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 小松 里美
松浦 裕紀子
登録日 2016-08-26 
登録番号 商標登録第5877479号(T5877479) 
権利者 株式会社観音屋
商標の称呼 シイアアル、オオアアル、オア、デイアアル 
代理人 鳥巣 実 
代理人 鳥巣 慶太 
代理人 特許業務法人浅村特許事務所 
代理人 中嶋 慎一 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ