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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W14
審判 全部申立て  登録を維持 W14
管理番号 1328056 
異議申立番号 異議2016-900350 
総通号数 210 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-06-30 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-11-04 
確定日 2017-04-21 
異議申立件数
事件の表示 登録第5871112号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5871112号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5871112号商標(以下「本件商標」という。)は、「LUMINOUS JEWELRY」の欧文字を標準文字で表してなり、平成28年2月11日に登録出願、第14類「身飾品」を指定商品として、同年7月1日に登録査定され、同年8月5日に設定登録されたものである。

第2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件商標は商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当するとして引用する商標は、次のとおりであり、いずれの商標権も現に有効に存続しているものである。
1 登録第4763995号商標
商標の構成:LUMINOX(標準文字)
登録出願日:平成15年8月22日
設定登録日:平成16年4月16日
指定商品 :第14類「時計,時計バンド,文字盤,その他の時計の部品及び附属品」
2 登録第4811667号商標
商標の構成:別掲のとおり
登録出願日:平成13年1月29日
設定登録日:平成16年10月22日
指定商品 :第14類「時計,時計バンド,文字盤,その他の時計の部品及び附属品」
3 登録第5566193号商標
商標の構成:別掲のとおり
登録出願日:平成24年10月19日
設定登録日:平成25年3月15日
指定商品 :第9類「サングラス,眼鏡フレーム,サングラス及び眼鏡用ケース,その他の眼鏡」
第18類「ハンドバッグ,スーツケース及びトランク,汎用かばん,旅行かばん,化粧品入れ用かばん(中身のないもの),化粧品入れ用クラッチバッグ(中身のないもの),ティッシュケース(中身のないもの),ベルトバッグ,財布,鍵や小銭を入れるためのポーチ,旅行用衣服かばん,ナイロン製ショッピングバッグ,トートバッグ,ストウアウェイスーツケース,ダッフルバッグ,アタッシュケース,学生かばん,傘,ナップザック,かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」
(以下、上記1を「引用商標1」、上記2及び3をあわせて「引用商標2」、それらをまとめて「引用商標」という。)

第3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は同法第43条の3の規定により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第18号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 商標法第4条第1項第15号について
(1)引用商標の周知・著名性について
申立人は、本件商標の出願前から商品「時計」及び「タオル、帽子、ハンドウオーマー、ポーチ」等について引用商標を広く使用しており(甲5、甲6)、中でも特に「腕時計」は高性能で優れたデザインの腕時計として雑誌等で広く紹介されている(甲7、甲8)。また、引用商標の商品は、その機能性及びデザイン性から2014年3月7日21時から放映のフジテレビ金曜プレステージ ドラマ「執着 捜査一課・澤村慶司2」において人気俳優が身に付けるほか、テレビ番組において幅広く着用され、視聴者が目にする機会も多い(甲8)。
申立人は株式会社リベルタを正規販売店(甲9)として東京、名古屋、大阪、福岡に直営店を展開するほか、引用商標の商品は全国各地の多数の取扱店にて販売されている(甲10)。申立人及び株式会社リベルタは、多数の雑誌にタイアップ記事を掲載するとともに、イベントの提供、出展を行い、7誌1イベントにつき、2,000万円程の多額の広告宣伝費を費やし、大々的に引用商標を使用した宣伝広告を行っている(甲11、甲12)。申立人は店舗デザインやユニフォームにも費用を投じ、藤井大丸及び福岡の店舗の工事費用合計額は1,600万円を超え(甲13、甲14)、2011年の東京、名古屋、福岡、横浜、大阪の小売販売高は1億円を超える(甲14)。
また、国内外において申立人の商品は人気が高く、この人気と周知性に便乗して、申立人の商標権を侵害する模倣品が数多く出回り、税関による輸入差止申立によって水際取締りを行う必要が生じるほどである(甲9、甲15)。
以上の事実に照らせば、引用商標は、申立人の業務に係る商品「時計」及びその関連商品を表示するものとして取引者、需要者の間で広く知られた商標となっていることは明らかである。
(2)本件商標と引用商標との類似性について
ア 本件商標は、「LUMINOUS JEWELRY」の欧文字を標準文字で表してなる商標であり、「LUMINOUS」と「JEWELRY」の文字の間にはスペースが配されている。「JEWELRY」の文字部分は、その指定商品「身飾品」との関係から識別力を有さず、「LUMINOUS」の文字部分に需要者は着目して取引されるといえる。したがって、「LUMINOUS」の文字部分が本件商標の要部となり、「ルミノウス」又は「ルミナス」の称呼が生じる。
イ 引用商標1は、「LUMINOX」の欧文字を標準文字で表してなるものであり、その構成から「ルミノックス」の称呼が生じる。
ウ 両商標を比較すると、引用商標1の語尾の欧文字が「X」であるのに対し、本件商標の語尾の欧文字は「US」という差異にすぎず、外観において相紛らわしいほどに類似している。
称呼においても第1音、第2音及び語尾音が共通しており、第3音も「ルミノウス」の称呼においては同一音の「ノ」であり、「ルミナス」の称呼においては同じナ行に属する「ナ」は「ノ」と近似する上、引用商標1の第4音の促音はそれ自体独立した一音として明確に発音されないため、両者は類似する商標である。
本件商標と引用商標1において共通する「LUMINO」の部分は「光」を意味し、他の言葉と結合して「光」に関連する言葉を構成する(甲16)。したがって、引用商標1からは「光」の意味が想起され、「LUMINO」の語から派生した本件商標「LUMINOUS」からは「光る」の観念が生じるため(甲16)、本件商標と引用商標1は観念において類似する。
エ 引用商標2は、下方丸めた2角を有する四角形の中の上段に「LUMI」、下段に「NOX」の欧文字を配するものであり、その構成から「ルミノックス」の称呼が生じる。本件商標は、前述のとおり、引用商標2の文字部分と相紛らわしく、称呼・観念において類似するものである。
オ 本件商標の指定商品「身飾品」及び引用商標の使用商品「腕時計」等のさほど大きくない商品においては、表記される商標も自ずと小さく、本件商標と引用商標の差異が語尾の文字にすぎないことから、一般的な需要者は共通する「LIMINO」の部分に着目し、誤認、出所の混同を生じることは明らかである。
(3)本件商標の指定商品と申立人の商品との関連性
本件商標の指定商品である「身飾品」は、美しくみせるために使用される装身具であり、イヤリング、ネックレス、ネクタイピン等が該当する。「身飾品」及び引用商標に係る指定商品「時計、サングラス、ハンドバッグ等」は、ファッション業界においては、同一事業者が取り扱う可能性の高い商品であり、密接に関連する商品である。特に「腕時計」及び「身飾品」は同一事業者によって製造販売されることも多く(甲17)、同一エリア内で取り扱われ(甲18)、極めて密接な関連性を有している。
そして、申立人の引用商標は、ファッション雑誌にも掲載されることが多く(甲7、甲8、甲11)、男女を問わずファッションに関心を持つ需要者には、「腕時計」もアクセサリーの一部であり、装身具という用途において、両商品の需要者は共通する。また、前述のとおり、申立人は引用商標をタオル、帽子、ポーチ等においても使用している。これらの商品は、ファッション関係のメーカーが取り扱う可能性が高く、アクセサリーなどの「身飾品」と需要者を共通にする場合が多い。
そうすると、申立人とは無関係の者が引用商標と類似する本件商標を使用することにより、需要者は同人及びその提供する商品が申立人と何らかの関係があるものであると誤認・混同するおそれがあるのは明らかである。
(4)出所の混同
以上の事情に照らせば、本件商標をその指定商品「身飾品」に使用した場合は、これに接する取引者及び需要者は、引用商標を連想・想起し、当該商品は申立人又は申立人と何らかの関係がある営業主の業務に係る商品であると誤認を生じるおそれがある。
(5)結論
したがって、本件商標が本件指定商品に使用された場合、本件指定商品の分野の需要者は、申立人の業務に係る商品と誤認し、出所について混同を生じるおそれがあることが明らかであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
2 商標法第4条第1項第19号について
(1)引用商標の周知・著名性について
上記1(1)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願日前より日本国内及び外国における需要者の間に広く認識されている商標である。
(2)本件商標と引用商標との類似性について
上記1(2)のとおり、本件商標と引用商標とは類似する商標である。
(3)不正の目的について
前述のとおり、引用商標は我が国及び外国において、本件商標の出願時において周知・著名であって、本件商標は引用商標と極めて類似するものである。
そして、引用商標は造語よりなるものであるから、本件商標は、他人の周知な商標を不正の目的をもって使用するものと推認される。
(4)結論
したがって、本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして日本国内又は外国における需要者の間に広く認識されている商標と類似の商標であって、不正の目的をもって使用をするものであるから、商標法第4条第1項第19号に該当する。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反してなされたものであるから、商標法第43条の3第2項の規定により取り消されるべきである。

第4 当審の判断
1 引用商標の周知性について
(1)申立人提出の甲各号証及び同人の主張によれば、次の事実を認めることができる。
ア 申立人は、我が国において、遅くとも2011年頃には東京、名古屋、福岡、横浜及び大阪に店舗を有し引用商標2を付した腕時計(以下「申立人商品」という。)を販売していた(甲14ほか)。
イ 申立人は、2013年頃から現在まで我が国において、申立人商品に係る広告を雑誌に掲載し、イベントの開催や出展をし、それら広告やイベントにおいては「Luminox」の文字が表示されている(甲7、甲8、甲11、甲12)。
ウ 申立人商品は、日本各地の多数の正規販売元で現在も取り扱われている(甲10)。
エ 申立人は、腕時計のほか、帽子、タオル、ポーチなどについて引用商標2を使用している(甲6)。
オ しかしながら、申立人商品の我が国及び外国における販売数、売上額など販売実績は明らかでない。
また、帽子、タオル、ポーチなど引用商標を使用する商品(以下、これらと申立人商品とあわせて「申立人商品等」という。)の我が国及び外国における販売実績についての主張はなく、証左も見いだせない。
(2)上記(1)のとおり、申立人は我が国において、遅くとも2011年(平成23年)頃から申立人商品を販売し、多数の広告を掲載していることなどの事実からすれば、申立人商品に使用されている引用商標1及び引用商標2は、申立人の業務に係る商品(腕時計)を表示するものとして、我が国の需要者の間にある程度認識されているものと認めることができる。
しかしながら、我が国及び外国における申立人商品等の販売実績を認めるに足りる証左はないから、引用商標は、いずれも本件商標の登録出願の日前ないし登録査定時において、他人(申立人)の業務に係る商品を表示するものとして、我が国又は外国における需要者の間に広く認識されているものと認めることはできない。
なお、仮に、申立人が主張する2011年の小売販売高が事実であるとしても、かかる金額が腕時計の1ブランドの売上げとしてその周知性を基礎付けるほど多額であると認めるに足りる証左は見いだせない。
2 本件商標と引用商標の類否について
(1)本件商標について
ア 本件商標は、前記第1のとおり、「LUMINOUS JEWELRY」の欧文字からなり、該文字に相応し「ルミナスジュエリー」又は「ルミノウスジュエリー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
そして、本件商標は、その構成態様から容易に「LUMINOUS」と「JEWELRY」の2語からなるものと認識されるものであって、かつ「JEWELRY」の語が「宝石」などの意味を有する我が国でも親しまれた英語であり、本件商標の指定商品との関係において、自他商品識別標識としての機能を有しないか、極めて弱いといえるものであるから、「LUMINOUS」の文字部分が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るとみるのが相当である。
そうすると、本件商標は、「LUMINOUS」の文字に相応して「ルミナス」又は「ルミノウス」の称呼も生じ、特定の観念を生じないものである。
イ なお、申立人は、「LUMINOUS」の語から「光る」の観念が生じる旨主張しているが、該語は、「光を発する、光る」などの意味を有する英語である(甲16)ものの我が国で親しまれた語とはいえないから、特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
よって、申立人の主張は採用できない。
(2)引用商標について
ア 引用商標1は、前記第2の1のとおり「LUMINOX」の欧文字からなり、該文字に相応し「ルミノックス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2は、別掲のとおり、下部を丸めた上部に2角を有する四角形の図形の上半分を黒色にし、その中に白色で「LUMI」の欧文字と下半分を白色にし、その中に黒色でややレタリングを施してある「NOX」の欧文字を配した構成態様からなり、その構成中「LUMINOX」の文字に相応し、「ルミノックス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ なお、申立人は、「LUMINOX」の文字は「光」の意味が想起される旨主張しているが、該語が既成語ではないこと、及び「LUMINO」の語が「光」の意味を有する(甲16)としても我が国で親しまれた語とはいえないことからすれば、「LUMINOX」の語は特定の観念を生じないものと判断するのが相当である。
よって、申立人の主張は採用できない。
(3)本件商標と引用商標の類否について
ア 本件商標と引用商標1の類否について
本件商標と引用商標1の類否について、まず、本件商標の構成中それ自体が独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得る「LUNINOUS」の文字部分と引用商標1を比較すると、両者の上記のとおりの外観(構成文字)は、語尾に「US」と「X」の文字の差異を有し、この差異が8文字と7文字という比較的短い文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえず、相紛れるおそれのないものとみるのが相当である。
また、前者から生じる「ルミナス」又は「ルミノウス」の称呼と後者から生じる「ルミノックス」の称呼を比較すると、「ルミナス」と「ルミノックス」においては語尾に「ナス」と「ノックス」、「ルミノウス」と「ルミノックス」においては語尾に「ノウス」と「ノックス」の差異をそれぞれ有し、この差異音は、4音又は5音と促音を含む6音という比較的短い音構成からなる両称呼全体の語調語感に及ぼす影響は少なくなく、両者をそれぞれ一連に称呼しても、かれこれ聞き誤るおそれのないものと判断するのが相当である。
さらに、観念においては、両者は共に特定の観念を生じないものであるから、比較することはできない。
そうすると、両者は、観念において比較することはできないとしても、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して判断すると両商標は非類似の商標といえる。
イ 本件商標と引用商標2の類否について
本件商標と引用商標2を比較すると、両者は、それぞれの構成に照らし、外観上、判然と区別し得る差異を有しており、称呼は上記アと同様の理由によりこれを聞き誤るおそれのないものであり、さらに観念は比較できないから、両商標は、外観及び称呼において、相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して判断すると両商標は非類似の商標といえる。
ウ 小括
以上のとおり、本件商標は、引用商標のいずれとも外観及び称呼において相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
3 商標法第4条第1項第15号該当性について
上記1のとおり、引用商標は、いずれも申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、上記2のとおり、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきものである。
そうすると、本件商標は、商標権者がこれをその指定商品について使用しても、取引者、需要者をして引用商標を連想又は想起させることはなく、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
その他、本件商標が出所の混同を生じさせるおそれがあるというべき事情も見いだせない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものといえない。
4 商標法第4条第1項第19号該当性について
上記1のとおり、引用商標は、いずれも申立人の業務に係る商品を表示するものとして需要者の間に広く認識されているものと認められないものであり、上記2のとおり、本件商標と引用商標とは、外観及び称呼において相紛れるおそれのない非類似の商標である。
また、上記3のとおり、本件商標は、引用商標を連想又は想起させるものではないから、本件商標は不正の目的をもって使用をするものと認めることはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当するものといえない。
5 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号のいずれにも違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録は維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(引用商標2)



異議決定日 2017-04-13 
出願番号 商願2016-19930(T2016-19930) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W14)
T 1 651・ 222- Y (W14)
最終処分 維持 
前審関与審査官 泉田 智宏 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 榎本 政実
平澤 芳行
登録日 2016-08-05 
登録番号 商標登録第5871112号(T5871112) 
権利者 東興電気株式会社
商標の称呼 ルミナスジュエリー、ルミナス 
代理人 安島 清 
代理人 高梨 範夫 
代理人 村上 健次 
代理人 小林 久夫 
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