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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W091134
審判 全部申立て  登録を維持 W091134
審判 全部申立て  登録を維持 W091134
管理番号 1326095 
異議申立番号 異議2016-900248 
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-04-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2016-08-15 
確定日 2017-03-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5849945号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5849945号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5849945号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、2014年(平成26年)11月7日に英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成27年5月1日に登録出願、第9類「喫煙器具用加熱式電子装置のバッテリー,喫煙器具用加熱式電子装置のバッテリーチャージャー,バッテリーチャージャー,喫煙器具用加熱式電子装置のUSB充電器,喫煙器具用加熱式電子装置の車用充電器,バッテリー」、第11類「家庭用電熱用品類」及び第34類「紙巻たばこ,たばこ,たばこ製品,ライター,マッチ,喫煙用具,たばこを加熱し、気化させることにより喫煙するための電子式・電気式手持型喫煙用具」を指定商品として、同28年4月1日に登録査定がされ、同年5月13日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する登録第5843794号商標(以下「引用商標」という。)は、「HEAT NOT BURN TECHNOLOGY」の欧文字を横書きしてなり、2014年(平成26年)6月19日にスイス連邦においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成26年8月18日登録出願、第9類「電子たばこ用バッテリー,電子加熱式手持型喫煙器具用バッテリー,電子加熱式手持型喫煙器具用バッテリーチャージャー,電子加熱式手持型喫煙器具用USB接続方式の充電器,電子たばこ用カーチャージャー,電子加熱式手持型喫煙器具用カーチャージャー,充電器,消火器及び付属品」、第11類「蒸気発生装置」及び第34類「たばこ(未加工品又は加工品),葉巻たばこ,紙巻たばこ,シガリロ,手巻きたばこ,パイプ用たばこ,かみたばこ,かぎたばこ,クレテック(丁子入り紙巻たばこ),スヌース(煙の出ないたばこ),その他のたばこ製品,代用たばこ(医療用のものを除く。),紙巻きたばこ用紙,シガレットチューブ,フィルター,たばこ入れの缶,たばこケース及び灰皿,パイプ,たばこ紙巻き器,ライター,その他の喫煙用具,マッチ,加熱式手持型喫煙器具用のニコチンを浸み込ませた粉砕加工、破砕加工その他の加工されたたばこ,加熱して使用されることを目的とするたばこ製品,たばこを電子的に加熱する手持型喫煙器具,電子加熱式手持型喫煙器具,電子たばこ,伝統的なたばこの代替品として用いられる電子たばこ,ニコチン吸入用電子加熱式手持型喫煙器具,たばこ・たばこ製品・代用たばこを熱して蒸散させる手持型喫煙用具,電子たばこ用喫煙用具,充電可能な電子式手持型喫煙器具,たばこ用火消用具及び付属品,電子たばこ用部品及び付属品,加熱式手持型喫煙器具用部品及び付属品,再充電可能な電子シガレットケース」を指定商品として、同28年4月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、同法第43条の2第1号により、その登録は取り消されるべきであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第5号証(枝番を含む。)を提出した。
(1)商標の類似性
本件商標と引用商標とは、いずれも4つの英単語で構成され、そのうち前半の3つの英単語「HEAT NOT BURN」の文字が共通し、該3語の文字部分は、平易な英単語を英語の文法に則さない組み合わせを用いた特徴的な、かつ、リズミカルで一体として把握しやすいフレーズとなっており、該文字部分から「熱するが燃やさない」といった観念が生じ得ること、及び、一般に需要者は、商標の前半部分の言葉に着目しやすく、該部分が重要な部分と考えられるところ、両商標はその前半部分の「HEAT NOT BURN」が同一であることから、需要者に混同を生じさせること明らかである。
また、両商標は、4つの英単語から構成され、全体として冗長であるから、前半に位置し、一体として把握しやすい前半3語の文字部分のみに着目して取引に資されることも少なくなく、この点は、両商標の商標公報において、「【称呼(参考情報)】」の欄に、一連の称呼とともに、前半3語の文字に相応する「ヒートノットバーン」の称呼が掲載されていることからも裏付けられ(甲1、甲2の1)、上記と同様に冗長な商標に関して、その前半部分をもって把握されると判断した審決例も存する。
(2)指定商品の同一・類似性
本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、本件商標の指定商品中、第9類及び第34類の商品のほか、第11類に属する「家庭用電熱用品類」についても、出願の経緯及び他の指定商品からして、たばこ・喫煙用の装置を広くカバーするものであることは明白であるから、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と類似する商品に該当する。
(3)結語
以上のとおり、本件商標は、引用商標と類似する商標であり、また、その指定商品も同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

4 当審の判断
(1)本件商標
本件商標は、別掲のとおり、横長方形の底辺右部がおよそ3分の1ほど曲線で膨らみをもった黒塗りの図形と、その黒塗りの図形内の膨らみを持たせた部分に灰色のグラデーションにより二重の円とともにその中心に白い丸い点を有する図形及びその図形の左部に白色で「HEAT NOT BURN SYSTEM」の欧文字を横書きした構成からなるところ、本件商標のように商標の構成中に文字及び図形の構成要素を有する商標においては、必ずしも構成全体を一体のもとして把握するものではなく、構成の一部をもって取引に資される場合も少なくない。
そこで、本件商標についてみるに、その構成中の図形部分からは、特定の称呼及び観念が生じるものということができず、一方、その構成中、「HEAT NOT BURN SYSTEM」の欧文字部分(以下「本件欧文字部分」という。)は、その指定商品の分野において、特定の意味で一般に広く知られているともいえないことから、本件欧文字部分は、一種の造語であると看取されるものであり、取引者、需要者に対し、商品の出所を識別する標識として支配的な印象を与えるものというべきであるから、本件商標は、本件欧文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することができるものである。
そして、本件欧文字部分は、同じ書体、同じ大きさで、各4つの英単語の間隔も等しく、横一連に表され、外観上まとまりよく一体に看取し得るものである。また、本件欧文字部分に相応して生じる「ヒートノットバーンシステム」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
また、本件欧文字部分を構成する「HEAT」、「NOT」、「BURN」及び「SYSTEM」の文字は、それぞれ「熱する。温める。」、「・・・でない。・・・しない。」、「燃やす。焼く。」及び「制度。仕組み。方式。」等を意味するものとして、我が国でも親しまれた平易な英単語(「ジュニア・アンカー英和辞典第6版」 株式会社学研プラス発行)であって、本件商標の指定商品との関係において、上記単語の複数の組み合わせからなる語が、取引上一般に使用されている実情を見いだすこともできず、その構成の一部分又はその構成全体から直ちにまとまった意味合いを認識させるものとはいい難い。そして、本件欧文字部分を構成する各語も、その指定商品との関係において、構成中のいずれかの文字部分が強く印象に残るとか、商品の出所識別標識としての機能に著しい差異がある等の事情は見いだせない。
そうとすると、本件欧文字部分は、殊更、特定の文字部分のみに着目されるというよりは、「HEAT NOT BURN SYSTEM」の横一連の構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識、理解されるとみるのが自然である。
したがって、本件商標は、本件欧文字部分の構成文字に相応して「ヒートノットバーンシステム」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないというべきである。
(2)引用商標
引用商標は、上記2のとおり、「HEAT NOT BURN TECHNOLOGY」の欧文字を横書きしてなるところ、当該文字は、同じ書体、同じ大きさで、各4つの英単語の間隔も等しく、横一連に表され、外観上まとまりよく一体に看取し得るものである。また、引用商標の文字全体に相応して生じる「ヒートノットバーンテクノロジー」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
また、引用商標を構成する「HEAT」、「NOT」、「BURN」及び「TECHNOLOGY」の文字は、それぞれ「熱する。温める。」、「・・・でない。・・・しない。」、「燃やす。焼く。」及び「科学技術。工学。」等を意味するものとして、我が国でも親しまれた平易な英単語(前出「ジュニア・アンカー英和辞典第6版」)であって、引用商標の指定商品との関係において、上記単語の複数の組み合わせからなる語が、取引上一般に使用されている実情も見いだすことはできず、その構成の一部分又はその構成全体から直ちにまとまった意味合いを認識させるものとはいい難い。そして、当該欧文字部分を構成する各語も、その指定商品との関係において、構成中のいずれかの文字部分が強く印象に残るとか、商品の出所識別標識としての機能に著しい差異がある等の事情も見いだせない。
そうとすると、引用商標は、殊更、特定の文字部分のみに着目されるというよりは、「HEAT NOT BURN TECHNOLOGY」の横一連の構成文字全体をもって一体不可分の造語よりなるものと認識、理解されるとみるのが自然である。
したがって、引用商標は、その構成文字全体に相応して「ヒートノットバーンテクノロジー」の一連の称呼のみを生じ、特定の観念は生じないというべきである。
(3)本件商標と引用商標との類否
本件商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、両商標は、図形の有無などその構成上明らかな差異を有するほか、本件商標の要部である「HEAT NOT BURN SYSTEM」の文字部分と引用商標を構成する「HEAT NOT BURN TECNOLOGY」の文字との比較においても、両商標とも語頭から3語の「HEAT NOT BURN」の文字までは同じであるものの、4語目の「SYSTEM」と「TECNOLOGY」の文字部分が異なっており、両商標は、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本件商標の要部である本件欧文字部分に相応して生じる「ヒートノットバーンシステム」の称呼と、引用商標を構成する文字から相応して生じる「ヒートノットバーンテクノロジー」の称呼とは、その音数及び音構成が明らかに相違するものであるから、両称呼は、それぞれ一連に称呼しても、互いに聞き誤るおそれはない。
また、観念においては、両商標は、上記のとおり特定の観念を有しないものであるから、観念において比較することができず、類似するとはいえないものである。
そうすると、本件商標の要部である本件欧文字部分と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれはないものである。 そして、本件商標のその他の構成要素を勘案しても、両商標が類似の商標であると判断すべき特段の事情は見いだせない。
したがって、本件商標と引用商標とは、非類似の商標というべきである。
(4)小活
以上のとおり、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当するということはできない。
(5)申立人の主張について
申立人は、両商標は、4つの英単語から構成され、全体として冗長であり、英語の文法に則さない語の組み合わせを用いた特徴的、かつ、リズミカルで、一体として把握しやすい前半3語の「HEAT NOT BURN」の文字部分にのみ着目して取引に資されることは少なくなく、特許庁における審決例においても、両商標と同様に冗長な商標に関して、商標全体だけでなく、その前半部分をもって把握されると判断した例が少なくない旨主張する。
しかしながら、両商標の構成中「HEAT NOT BURN」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情も見いだせないことは上記(1)及び(2)で述べたとおりである。そして、特許庁における他の審決例を挙げて、両商標もこれと同様にその前半部分である「HEAT NOT BURN」をもって把握され判断されるべきである旨の主張についても、両商標と審決例の商標とではその構成等において相違し、事案を異にするものであるから、同一に論ずることは適切ではなく、また、そもそも商標の類否判断は、当該商標の査定時又は審決時において、その商標が使用される商品における取引の実情等を考慮し、本件の事案に即して本件商標と引用商標とを対比することにより、個別具体的に判断されるべきものであって、過去の審決例等の判断に拘束されるものではないから、請求人の主張は、採用することができない。
(6)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲(本件商標)


異議決定日 2017-03-07 
出願番号 商願2015-42388(T2015-42388) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W091134)
T 1 651・ 263- Y (W091134)
T 1 651・ 262- Y (W091134)
最終処分 維持 
前審関与審査官 海老名 友子矢澤 一幸 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 真鍋 伸行
酒井 福造
登録日 2016-05-13 
登録番号 商標登録第5849945号(T5849945) 
権利者 ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(ブランズ)リミテッド
商標の称呼 ヒートノットバーンシステム、ヒートノットバーン 
代理人 達野 大輔 
代理人 栃木 順子 
代理人 中山 真理子 
代理人 和田 信博 
代理人 秋山 朋子 
代理人 稲垣 朋子 
代理人 竹中 陽輔 
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