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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W41
管理番号 1326048 
審判番号 不服2016-10824 
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-07-19 
確定日 2017-03-28 
事件の表示 商願2015-66522拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「原宿駅前ステージ」の文字を標準文字で表してなり,第3類,第8類,第9類,第14類ないし第16類,第18類,第20類,第21類,第24類ないし第26類,第28類,第35類,第38類,第41類及び第45類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成27年7月14日に登録出願されたものである。
その後,指定商品及び指定役務については,原審における平成28年1月26日提出の手続補正書及び当審における同年7月19日提出の手続補正書により,最終的に,第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,コンサートの企画・運営及び開催,演芸の上演,演劇の上演,歌及び音楽の演奏,歌唱の実演,音楽グループによる生演奏,舞台における演劇・演芸の上演,舞踊・演芸・演劇又はミュージカルの演出又は上演,ショー又はコンサートの演出又は上演,ライブパフォーマンスにおける演芸の上演又は音楽の演奏,オーケストラ及びコンサートによる演奏,ダンスの上演・実演及び演出,キャラクターショウに関する興行の企画・運営又は開催及びこれらに関する情報の提供,コンサート演奏の形態の娯楽の提供,娯楽の提供,ライブによる娯楽の制作」と補正された。

2 原査定の拒絶の理由
本願商標は,「原宿駅前ステージ」の文字を標準文字で表してなるところ,(1)「原宿」の文字は,「東京都渋谷区東部の地区」の地名として,また,「原宿駅」は「東京都渋谷区神宮前一丁目にある東日本旅客鉄道(JR東日本)山手線の鉄道駅」として広く知られていること,(2)鉄道等の駅前には,各種のライブやイベントなどのために,特設ステージが設けられることが少なからず認められること,を総合的に考慮すると,本願商標に接する取引者,需要者は,「原宿駅の駅前に開設されたステージ(舞台)」の意味を直ちに認識するものというべきあり,本願商標をその指定役務中,第41類「映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,コンサートの企画・運営及び開催,演芸の上演,演劇の上演,歌及び音楽の演奏,歌唱の実演,音楽グループによる生演奏,舞台における演劇・演芸の上演,舞踊・演芸・演劇又はミュージカルの演出又は上演,ショー又はコンサートの演出又は上演,ライブパフォーマンスにおける演芸の上演又は音楽の演奏,オーケストラ及びコンサートによる演奏,ダンスの上演・実演及び演出,キャラクターショウに関する興行の企画・運営又は開催及びこれらに関する情報の提供,コンサート演奏の形態の娯楽の提供,娯楽の提供,ライブによる娯楽の制作」に使用した場合,当該役務の提供場所を表示したものとして認識するにとどまり,自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものとみるのが相当である。
したがって,本願商標は,役務の提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり,商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審の判断
本願商標は,「原宿駅前ステージ」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字全体から「(JR東日本が運営する山手線の駅の一である)原宿駅の駅前にあるステージ(舞台)」程の意味合いを想起させる場合があるとしても,直ちに本願商標の指定役務の提供の場所を表したものとして理解,認識されるものとは認め難く,当審において職権をもって調査するも,「原宿駅前ステージ」との文字自体が,本願商標の指定役務の提供の場所を示す語として取引上普通に使用されている事実も見いだすことができなかった。
他方,請求人が提出した証拠によれば,「原宿駅前ステージ」の文字は,請求人の運営する,東京都渋谷区神宮前に所在する常設の劇場の名称であることが認められ(甲18,19),2015年8月24日のオープン以来,ダンスの上演やファッションショーの会場として利用され,インターネットでの映像公開を通じて日本全国を営業地域としている(甲20?23)。同劇場は,座席数が約100席,年間の公演数は287回(2016年2月?2017年1月予定,甲24),売上げは7400万円以上であり,公式ホームページやブログなどを通じた広告(甲25?28)のほか,スポーツ紙,一般紙,業界紙,雑誌,インターネット等における記事(甲29?109)にも掲載,紹介されている。特に,同劇場をホームグランドとする女性アイドル・グループ「原宿駅前パーティーズ」が,同劇場にて行った2015年11月3日開催のライブイベント及び同年12月24日開催のクリスマス公演は,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の一であるLINEの動画生配信で,それぞれ,120万視聴(甲33)及び128万8000視聴(甲34)という記録的な視聴数を達成したことが認められる。そのため,同劇場は,少なくとも本願商標の指定役務との関係においては,請求人の運営する常設劇場の名称として,相当程度知られているといえる。
以上のことを併せて考慮すると,本願商標は,これに接する需要者,取引者が,単に役務の提供の場所を表示したものと理解するにすぎないというよりは,請求人の運営する常設劇場の名称であるものと理解するというのが相当であり,役務の提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということはできない。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決日 2017-03-13 
出願番号 商願2015-66522(T2015-66522) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W41)
最終処分 成立  
前審関与審査官 吉野 晃弘 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 阿曾 裕樹
田村 正明
商標の称呼 ハラジュクエキマエステージ 
代理人 齊藤 誠一 

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