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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない W4145
管理番号 1326030 
審判番号 不服2016-12017 
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-08-09 
確定日 2017-03-10 
事件の表示 商願2015- 46809拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、「フォトツアー」の文字を書してなり、第41類及び第45類に属する役務を指定役務として、平成27年5月19日に登録出願され、その後、その指定役務については、原審における同年11月17日付け手続補正書により、第41類「写真の撮影,アルバムの制作,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),音楽・映像を記録した記録媒体の原盤の制作・静止画及び動画の編集,音響・映像・静止画及び動画の制作並びに演奏又は上映」及び第45類「婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供並びにこれに関する情報の提供,結婚式・結婚披露宴に関する助言,結婚式・結婚披露宴の企画・運営又は開催,ウェディングドレスの貸与その他の衣服の貸与,婚礼(結婚披露を含む。)のための身飾品又は頭飾品の貸与その他の身飾品又は頭飾品の貸与,ファッション情報の提供,結婚又は交際を希望する者への異性の紹介,施設の警備,身辺の警備」に補正されたものである。

第2 当審における拒絶理由通知
本願商標は、「フォトツアー」の文字を書してなるところ、その構成中の「フォト」の文字は「(photographの略)写真。」等の意味を、また、「ツアー」の文字は「回遊。周遊旅行。小旅行。旅行会社などが企画する団体旅行。」等の意味をそれぞれ有する語(いずれも、株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)として、一般に親しまれ、よく知られているものである。
そして、本願の指定役務を取り扱う業界において「フォトツアー」の文字が、「写真撮影を目的とした旅行」程の意味合いで使用されていることは、以下に示した新聞記事情報及びインターネット情報からも裏付けられるものである。
1 新聞記事情報(下線は合議体が付与。)
(1)2016年3月6日付け「毎日新聞(地方版)」に、「無料パンフ:観光スポット『再発見』 大津市が1万部作成 /滋賀」の表題の下、「『なんでだろう?でめぐる、大津&浜大津ツアー。』と銘打ち、カップルと40?50代の男性、30?40代の女性をターゲットにした。カップル向けには琵琶湖や近江神宮などを舞台にしたフォトツアー、男性向けには銭湯や立ち飲みを楽しむ商店街巡りなどを紹介。」の記載がある。
(2)2015年9月11日付け「西部読売新聞(朝刊)」に、「外国人カップル 挙式誘致 まず香港対象 福岡市が婚姻証明書=福岡」の表題の下、「福岡市は、訪日外国人が日本で婚姻の手続きをすると、本国での婚姻が成立する『リーガルウェディング』の受け付けを始めた。・・・市によると、香港では結婚前に海外で写真を撮影するウェディングフォトツアーが流行しており、結婚にかける費用も年々増えているという。市は、香港のこうした結婚事情に着目し、昨秋頃から、現地のブライダル事業者と協力して、フォトツアーを誘致したり、リーガルウェディングの制度を整えたりしてきた。」の記載がある。
(3)2013年2月17日付け「西部読売新聞(朝刊)」に、「[よみうり生活本舗]格安の宿 お茶の間交流 ゲストハウス」の表題の下、「市の中心部に近い高台にあり、2階建て住宅を和風に改装。女性用の振り袖や浴衣、男性用の単衣(ひとえ)など約250点をそろえており、着付け込みで1着5250円から。スタッフが市内を案内しながら写真撮影する『フォトツアー』(2時間まで1万円)もあり、宿泊者でなくても受け付ける。」の記載がある。
(4)2012年3月25日付け「朝日新聞(朝刊)」に、「(変わる伊豆箱根観光:1)集客へ、ジオパーク活動進む /静岡県」の表題の下、「・・・県と地元自治体、観光協会などが取り組む『伊豆半島ジオパーク構想』だ。昨年3月には伊東市や伊豆市など13市町が推進協議会を設立した。ジオガイドを養成し、見どころの『ジオサイト』を撮影する『ジオフォトツアー』や、海上からの『ジオクルーズ』などを展開。」の記載がある。
(5)2011年2月24日付け「朝日新聞(朝刊)」に、「長崎情報 /長崎県」の表題の下、「デジタルカメラの初心者で、写真を撮ることを楽しみたい人が対象。カナダと長崎で活躍する写真家の西澤律子さんが構図のヒントの講義や、町歩きフォトツアー、写真へのアドバイスをする。」の記載がある。
(6)2006年10月28日付け「日本経済新聞(朝刊)」に、「旅行各社、写真の腕磨くツアー、中高年に的、プロ同行も。」の表題の下、「旅行会社のクラブツーリズム(東京・新宿)が昨年度に国内外で実施した写真撮影ツアーの参加者は二年前に比べ二一%増。今年度も伸びている。・・・日本旅行ではバスを使った『南紀の秘境フォトツアー』(JR大阪駅発、日帰り、おとな一人一万三千八百円)などが人気という。 」の記載がある。
(7)2006年6月22日付け「朝日新聞(朝刊)」に、「(あわわールド)フォトツアー 小島に町おこしヒント 有賀仁美 /徳島県」の表題の下、「先週の日曜、フォトツアーに参加しました。・・・今回のフォトツアーは幸田さんが講師をしている『ペアーレ徳島』写真講座の『校外学習』として企画されたもので、受講生のみなさんに交じって、大人の遠足を味わってきました。」の記載がある。
(8)2004年9月1日付け「朝日新聞(夕刊)」に、「朝日カルチャーセンター マリオン」の表題の下、「デジカメ『富士山一周フォトツアー』那和秀峻氏。10月13日水曜撮影、16日土曜午前講評会。バス代込み1万1800円。」の記載がある。
2 インターネット情報(下線は合議体が付与。)
(1)「株式会社オールアバウト」による「AllAbout 恋愛・結婚」のウェブサイトにおいて、「名所を巡ってロケ撮影『フォトツアー』人気の秘密」の見出しの下、「いまや、海外ウェディングカップルの81%が行う『フォトツアー』。・・・」、「『フォトツアー』とは海外ウェディングをおこなうエリアのビーチや街中など、絵になるスポットに出かけていき、プロのカメラマンに写真を撮ってもらうもの。・・・」等の記載がある。
(http://allabout.co.jp/gm/gc/464643/)
(2)「Bali Phototour」のウェブサイトにおいて、「フォトツアーとは」の見出し下、「フォトツアーとは、お客様のご希望に合わせてカメラマンが同行し、ウェディングやご旅行、パーティーなどの思い出を撮影するサービスです。」の記載がある。
(http://phototourbali.com/page2.html)
(3)「株式会社エヌワンツアー」のウェブサイトにおいて、「フォトツアーとは」の見出しの下、「エヌワンツアーのフォトツアーは、海外旅行のオプションとして追加できるツアーです。」との記載がある。
(http://photo.n-1tour.jp/about)
(4)「株式会社みんなのウェディング」のウェブサイトにおいて、「非日常な瞬間を。海外フォトツアーってどんなもの?」の見出しの下、「・・・『海外フォトツアー』がどんなものなのか、またどうやったら実施できるのかをご紹介します。・・・」等の記載がある。
(http://www.mwed.jp/articles/242/)
(5)「株式会社ニコン」のウェブサイトにおいて、「『ニッコールレンズフォトツアー』は、写真好きなニコンユーザーの皆さまを、日本各地から選りすぐった魅力のフォトツアーへとご招待するニコンならではのプレミアムなキャンペーンです。写真家の講師と一緒に、本ツアーならではの貴重な被写体と出会える撮影体験をお楽しみいただいています。」の記載がある。
(http://www.nikon-image.com/sp/nikkor_tour_report/about/index.html)
(6)「ゴー・スペイン」のウェブサイトにおいて、「結婚式 フォトツアー」の見出しの下、「挙式はせずにフォトツアーのみご希望のカップルに フォトツアーとは挙式前後の記念写真の撮影です。」の記載がある。
(http://go-spain.888j.net/wedding/fototour.html)
(7)「JTBニュージーランド」のウェブサイトにおいて、「ウェディングフォトツアー」の見出しの下、「思い出ウェディングフォトツアーは、お姫様気分で、幸せの日の気持ちをそのままに、お写真に残します!」の記載がある。
(http://jtb-newzealand.com/mywedding/?page_id=1173)
(8)「東京ディズニーリゾート・ブログ」のウェブサイトにおいて、「七五三祝いや年賀状にも!『ディズニーフォトツアー』のとっておきの活用術☆」の見出しの下、「『ディズニーフォトツアー』とは、パークの魅力や絶好のフォトスポットを知り尽くしたカメラマンキャストが専属で同行して、ご家族や大切な方と東京ディズニーランドで過ごすひとときを、特別な写真に残してくれるステキなサービスなんです!」の記載がある。
(http://www.tokyodisneyresort.jp/blog/151110/)
以上からすれば、「フォトツアー」の文字からなる本願商標を、本願の指定役務中、第41類「写真の撮影,アルバムの制作,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),音楽・映像を記録した記録媒体の原盤の制作・静止画及び動画の編集,音響・映像・静止画及び動画の制作並びに演奏又は上映」及び第45類「婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供並びにこれに関する情報の提供,結婚式・結婚披露宴に関する助言,結婚式・結婚披露宴の企画・運営又は開催」に使用しても、該文字からは「写真を目的とした旅行」程の意味合いを表したものと理解するものであるから、これに接する需要者は、「写真撮影を目的とした旅行に関する役務」であると理解するにとどまるものであり、自他役務の識別標識として認識し得ないものである。
してみれば、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。

第3 拒絶理由に対する請求人の意見(要旨)
請求人は、前記第2の拒絶理由通知に対して、平成28年12月13日付けの意見書を提出し、要旨以下の主張をしている。
インターネット情報については、情報の安定性・信頼性が、新聞・雑誌等の紙媒体における情報と比べて、著しく劣るものといわなければならず、公明正大な審査及び審理を旨とする商標行政において該インターネット情報に重きをおいた商標審査・審理は非合理的なものである。そのため、本拒絶理由通知におけるインターネット情報には証拠力はなく、本願商標の自他商品識別力の存在を否定する根拠とは到底なりえない。
また、本拒絶理由通知においては、新聞記事情報について「フォトツアー」の使用例としてたった8件のみを提示しているが、当該新聞記事情報は、いずれも文中において表記されているにすぎず、需要者又は取引者に対して、本願指定役務の内容を直接看取せしめるように使用しているものではない。
さらに、需要者又は取引者は「フォトツアー」という構成全体より自他役務の識別標識として認識、把握するものであり、これを「フォト」と「ツアー」の両語に分断した上で各々の意味内容を把握しその意味内容を組み合わせた上で理解し看取するといった極めて迂遠な認知のプロセスは、簡易迅速を尊ぶ現代の取引実情においてはそぐうものではない。本願商標はいずれの辞書・事典類に掲載されておらず、特定の観念を生じさせない請求人創出に係る造語である。そのため、本願商標は自他役務の識別標識として十分に機能するものである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものではない。

第4 当審の判断
1 商標法第3条第1項第6号該当性について
本願商標は、「フォトツアー」の文字を書してなるところ、前記第2の当審における拒絶理由通知に示したとおり、その構成中の「フォト」の文字は「(photographの略)写真。」等の意味を、また、「ツアー」の文字は「回遊。周遊旅行。小旅行。旅行会社などが企画する団体旅行。」等の意味をそれぞれ有する語として、一般に親しまれ、よく知られているものである。
そして、本願の指定役務を取り扱う業界において、「フォト」の文字と「ツアー」の文字を結合させた、「フォトツアー」の文字が、「写真撮影を目的とした旅行」程の意味合いで普通に使用されている実情がある。
そうすると、「フォトツアー」の文字からなる本願商標を、本願の指定役務中、第41類「写真の撮影,アルバムの制作,技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),音楽・映像を記録した記録媒体の原盤の制作・静止画及び動画の編集,音響・映像・静止画及び動画の制作並びに演奏又は上映」及び第45類「婚礼(結婚披露を含む。)のための施設の提供並びにこれに関する情報の提供,結婚式・結婚披露宴に関する助言,結婚式・結婚披露宴の企画・運営又は開催」に使用しても、該文字からは「写真を目的とした旅行」程の意味合いを表したものと理解するものであるから、これに接する需要者は、「写真撮影を目的とした旅行に関する役務」であると理解するにとどまるものであり、自他役務の識別標識として認識し得ないものである。
してみれば、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標というのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、当審における拒絶理由通知に対し、上記第3のとおりの意見を述べ、「拒絶理由通知におけるインターネット情報には証拠力はなく、新聞記事情報もわずかであるから、本願商標の識別力の存在を否定する根拠とはなり得ず、本願商標は、辞書・辞典類に掲載もなく、全体として特定の観念を生じさせない請求人創出に係る造語といえる。」旨を主張している。
しかしながら、近年におけるインターネットの普及状況によれば、様々な情報が取得できるものであって、そのすべての情報に証拠力がないなどということはできないものであり、拒絶理由通知において示した証拠は、本願の指定役務に係る業界において、請求人以外の多数の者がインターネットのウェブサイトで「フォトツアー」の文字を使用している実情、さらには、複数の新聞記事に「フォトツアー」の文字が掲載されている実情を挙げたものである。
そうすると、その需要者においては、本願商標である「フォトツアー」の文字が、辞書等において記載がないとしても、一般によく知られた「フォト」及び「ツアー」の各文字を結合した「フォトツアー」の文字全体からは「写真を目的とした旅行」程の意味合いを容易に認識させるものであり、これを、本願の指定役務中、上記1に記載した役務に使用しても、「写真撮影を目的とした旅行に関する役務」であると理解するにとどまるものである。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
審理終結日 2016-12-19 
結審通知日 2017-01-06 
審決日 2017-01-18 
出願番号 商願2015-46809(T2015-46809) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (W4145)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 中束 としえ
木住野 勝也
商標の称呼 フォトツアー 
代理人 橘 哲男 
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