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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) X35
管理番号 1326019 
審判番号 取消2016-300251 
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2016-04-13 
確定日 2017-03-06 
事件の表示 上記当事者間の登録第5232766号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5232766号商標の指定役務中、第35類「マッサージ器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については、その登録は取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5232766号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成19年6月21日に登録出願、第35類「衣料品・飲食料品及び生活用品に係る各種商品を一括して取り扱う小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,茶・コーヒー及びココアの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,手動利器・手動工具及び金具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,燃料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,印刷物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,宝玉及びその模造品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,録画済みビデオディスク・ビデオテープ・CD-ROM及びDVDの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,写真立ての小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ドライバーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,アイスクリーム製造機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,マッサージ器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気式ヨーグルト製造機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,空気清浄機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ガラス製のボトル用包装容器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花瓶の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,風鈴の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,金属製の彫刻及び書画の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年5月22日に設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録は、同28年4月26日にされており、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、同25年4月26日ないし同28年4月25日である(以下「要証期間」という。)。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を審判請求書及び審判事件弁駁書において、要旨以下のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定役務中、第35類「マッサージ器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「取消請求役務」という。)について、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2 弁駁の理由
(1)被請求人自身も認めるように、被請求人が行っている事業は「オンラインショッピングモールの運営」である。
乙第1号証として提出されたウェブサイトは、商品名をクリックすることにより当該商品を販売する第三者の別サイトヘアクセスすることができる仕組みを提供するのみであり、被請求人がウェブサイトに掲載された商品の小売等を行っているわけではなく、答弁書にも「商品の決済は別サイトに委ねる」とあるとおり、需要者による実際の商品の購入は、第三者の別サイトにて行われる。
被請求人は、直接商品を販売する百貨店のような総合小売業を営んでいるとはいえず、被請求人の商標は、店舗における「ショッピングカート、従業員の制服などに使用される商標」であるともいえないものであり、被請求人の提供する役務は、小売業者等により提供される総合的なサービス活動とは異なるものである。
また、被請求人のウェブサイトでは、商品を実際に販売する第三者のウェブサイトをショップとして紹介している(甲3)。被請求人のウェブサイトは、文字通りオンライン上の「ショッピングモール」であり、いわゆる「商店街」として運営されており、各ショップに商品の販売場所を提供するのみであって、運営者自身が小売や販売業務に関与しているわけではない(甲4)。つまり、被請求人のウェブサイトは、実際に商品を販売している別サイトの一覧を表示し、容易にアクセスできるようにすることで、当該ウェブサイト上において需要者に各ショップの情報を提供し、各ショップに販売場所を提供しているにすぎない。
したがって、被請求人が本件商標を使用して提供する役務は、第35類「インターネットにおけるショッピングモール事業の運営及び管理」又は「インターネットウェブサイトにおけるショッピングモール形式で提供する商品の販売に関する情報の提供」等であり、取消請求役務には該当しない。
(2)被請求人は、乙第3号証ないし乙第6号証により、本件商標が要証期間に使用されていたと主張するが、上記(1)のとおり、本件商標は小売等役務についての使用ではないため、要証期間の使用であっても、取消請求役務についての使用を示す証拠とはならない。
(3)以上より、被請求人が本件商標を使用しているとして提出した証拠は、第35類「インターネットにおけるショッピングモール事業の運営及び管理」等に係るものであり、取消請求役務についての使用を証明するものではない。
したがって、被請求人は、小売等役務である、取消請求役務についての本件商標の使用を証明したとはいえない。
(4)むすび
以上のとおり、乙第1号証ないし乙第6号証で示された使用は、商標法第50条第2項に規定された「登録商標の使用」には該当しない。
よって、不使用取消審判においては、被請求人が請求にかかる登録商標の使用について証明責任を負うところ、被請求人提出の証拠は、要証期間の本件商標の使用の事実を証明するものではない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、審判事件答弁書において要旨以下のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第6号証を提出した。
1 被請求人使用に係る商標及び役務
被請求人は、現在も継続的にオンラインショッピングモールである「ソネットポイントモール」(以下、単に「ポイントモール」という場合がある。)を運営しているが、このウェブサイト上では、第三者が製造する「足もみマッサージ器」や「マッサージ器モミ玉マッサージロール」などのマッサージ器が掲載され、販売されている(乙1)。
上記オンラインショップの画面左上には、本件商標が表示されており、オンラインショップの出所を表示する識別標識として使用されていることが明らかである(乙1)。
被請求人が運営するオンラインショップでは、商品の決済は別サイトに委ねるものの、需要者が商品を購入することにより被請求人が提供するサービスへ還元可能なポイントであるソネットポイントを獲得できる仕組みをとっており、商品の種別を超えた多様な商品の品揃えと商品の陳列、これを販売するための独自の販売形態によって、付加価値の高いサービスを提供している。
商標法上は、多品種の商品を扱う総合小売店における店舗名として使用される商標や、ショッピングカート、従業員の制服などに使用される商標のように、個別の商品との具体的関連性が見いだしにくい態様で使用される商標は、商品の出所を表示するものではなく、小売業者等により提供されるサービス活動の出所を表示するものと考えられる。また、小売役務制度は、個別の行為としては商標法上の「役務」に該当しないものとされていた小売業者等によるサービス活動を、総合的なサービス活動として商標法上の役務とみなすこととなり、小売業者等により使用される商標を商標法上の役務として保護することができるようになることを目的として導入された制度である(乙2)。このような小売役務の制度趣旨にかんがみれば、被請求人によるポイントモールにおける本件商標の使用態様は、取消請求役務についての使用であるといえる。また仮に当該役務そのものには該当しない場合でも、その下位概念に含まれる行為であるから、上記小売役務の制度の趣旨にかんがみて取り消されるべきではない。
2 本件商標の使用時期
被請求人が運営するポイントモールは、2008年10月1日にリニューアルオープンして以降(乙3)、現在まで継続的に存続しているところ(乙1、乙4)、当該オンラインショップは、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」などと連携して商品を購入できるシステムとなっており(乙1)、要証期間である2015年時点では、代表的な対応サイトとして、「楽天市場」や「Yahoo!ショッピング」が挙げられている(乙5)。これらのサイトは、多種多様な商品を扱うサイトであることから、要証期間に上述のような「マッサージ器」が掲載され、販売されていたことは明らかである。その一例として、2015年6月9日時点で、「エアーマッサージャーEW-NA84-RP」なる商品が「楽天市場」上で販売されていたことを示す証拠(乙6)を提出する。
3 むすび
以上のとおり、本件商標は、要証期間内に、取消請求役務について、日本国内で使用をしていたものであるから、商標法50条1項の規定により取消されるべきであるとする請求人の主張は理由がない。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出した証拠について
(1)乙第1号証は、2016年6月2日を印刷日とする、被請求人が運営する「ソネットポイントモール」のウェブサイトであるところ、その1ページの左上部には、「S」の文字をデザイン化したと思しき黄色の図の右側中央部に、緑の球体を配した図形部分とその右側に「So-net」の欧文字を配した別掲2のとおりの構成からなる商標(以下「使用商標」という。)が表示されており、その下部には、「マッサージ器」を含む商品一覧として、商品の写真と共に「ミッシェルクラン マッサージクッション 押し モミ マッサージ・・・/10,020円(税込)・92pt/Yahoo!ショッピング」、「マッサージ器 もみ玉 マッサージロール/13,347円(税込)/123pt/Yahoo!ショッピング」の記載があり、その他同様に様々なマッサージ器の写真が値段及びポイント数の表示とともに掲載されている。
(2)乙第3号証は、「So-netとヤマダ電機のポイントモール:日日是マイレージ:So-netブログ」の表題のウェブサイトであるところ、「1.ソネットポイントショッピング」の見出しの下、「今回お送りするのは、2008年10月1日にオープンした、So-netのショッピングモール『ソネットポイントショッピング』です!・・・このページを見ると、新たに誕生というよりは、リニューアルオープンという感じ。」の記載がある。
(3)乙第4号証は、2015年8月2日の日付けのある「WAXTRACKS」の表題のウェブサイトであるところ、「ネットショッピングは『ポイントモール』経由で!」の見出しの下、「『ポイントモール』とは、クレジットカード会社やポイント発行企業が運営しているサイトです。通常のネットショップのサイトにアクセスするのではなく、『ポイントモール』を経由して買い物をすると、通常獲得できるショッピングサイトのポイント、クレジットカードのポイントとは別に、『ポイントモール』からのポイントも獲得できます。・・・よく使いそうなサイトだけ紹介しておきます。」の記載があり、その下部に、「ソネットポイントモール(ソニー)」及びインターネットアドレスの表示がある。
(4)乙第5号証は、2015年11月29日付けの「実際の速度は800M以上! NURO光の実測や評判は?」の表題のウェブサイトであるところ、その2ページに、「ログインするだけで貯める ソネットポイントモールとは」の見出しの下、「ソネットポイントモール/このサービスでポイントを貯めることで気をつけることは、一点。まず、So-netにログイン/そしてソネットポイントモールを経由して買い物するだけです。」の記載があり、また、3ページに「代表的な対象ショップ」の見出しの下、「2015年現在、人気があり代表的なソネットポイントモール対応サイトを調べてみました。」の記載に続き、「楽天市場では1000円(税抜)に付き、5ptが付与されます。」「Yhaoo!ショッピンでも、同じように1000円(税抜)で5ptが付与されます。」などの記載がある。
(5)乙第6号証は、「足のマッサージ器エアーマッサージャーEW-NA84-RPを激安で購入するなら!!」の表題のウェブサイトであるところ、その1ページに、2015年6月9日付けで「エアーマッサージャーEW-NA84-RP」の商品が写真と共に紹介されている。また、2ページには、「今のところ」として、「ヨドバシ価格:¥24,680」、「amazon価格: ¥21,345」及び「楽天市場価格:¥21,499」の表示がある。
2 請求人の提出した証拠について
甲第4号証は、被請求人の「So-net/会員特典・ポイント」の表題のウェブサイトであるところ、「ご利用条件」の見出しの下、「本サービスについて」として「本サービスとは、利用者が、弊社の指定するWebサイトを経由して弊社が提携する商品販売業者(以下『提携業者』といいます)のWebサイトにて商品購入等弊社及び提携業者の指定する条件を満たし、弊社及び提携業者が当該条件を満たしたことを承認した場合、弊社の提供するポイントサービスのポイントを弊社が利用者に付与するサービスです。」及び「ポイント付与対象者」として「So-net会員である利用者ご本人に限り、本サービスでのポイントが付与されます。」の記載がある。
3 判断
(1)上記1及び2によれば、被請求人は、「ソネットポイントモール」という名称のポイントモールを、2008年(平成20年)10月にリニューアルオープンして運営しており、該ポイントモールには、商品「マッサージ器」が掲載されていることが認められる(乙1、乙3?乙5)。
また、該ポイントモール(乙1)に表示されている使用商標は、別掲2のとおり、「S」の文字をデザイン化したと思しき黄色の図の右側中央部に、緑の球体を配した図形部分とその右側に「So-net」の欧文字を配した構成からなるものであり、また、本件商標は、別掲1のとおり「S」の文字をデザイン化したと思しき黄色の図の右側中央部に、緑色の球体を配した図形部分とその下部に「So-net」の欧文字を配した構成からなるものであるところ、両商標は、その構成中の図形部分を同一にし、また、「So-net」の文字部分も同一の構成態様であるから、両者は社会通念上同一の商標と認められるものであり、使用商標は、被請求人が運営する上記ポイントモールを表示するものとして、要証期間に使用されていたことが推認できるものである。
しかしながら、被請求人の主張によれば、被請求人のポイントモールでは、利用者が商品を購入することができず、利用者は、購入を希望する商品を、被請求人のポイントモールを経由して、別のウェブサイトで購入し、その結果、被請求人が提供するサービスに還元可能なポイントを獲得できる仕組みのものであって、さらに、乙第1号証、乙第3号証ないし乙第5号証及び甲第4号証の記載内容を総合してみれば、被請求人がポイントモールにおいて提供する役務は、「利用者が、被請求人のウェブサイトを経由して、提携する商品販売業者のウェブサイトで商品購入等の条件を満たし、それが承認された場合に、被請求人の提供するサービスに還元可能なポイントを利用者に付与するサービス」であるところ、これは、商品の小売等役務とはいえないものであって、使用商標を取消請求役務に使用したとは認められない。
また、「マッサージ器」が掲載されていたウェブサイト(乙1)の印刷日である2016年6月2日は、要証期間外であるから、これを、要証期間における本件商標の使用の証拠として採用することはできない。
(2)被請求人の主張等
被請求人は、「小売役務の制度趣旨にかんがみれば、被請求人によるポイントモールにおける本件商標の使用態様は、取消請求役務についての使用であるといえ、また、仮に当該役務そのものには該当しない場合でも、その下位概念に含まれる行為であるから、上記小売役務の制度の趣旨にかんがみて取り消されるべきではない。」旨主張するが、上記(1)に記載のとおり、被請求人によりポイントモールにおいて提供されている役務は、小売等役務であるとはいえないものであって、被請求人が、本件商標を取消請求役務に使用したとは認められない。
また、被請求人が運営するポイントモールが、取消請求役務の下位概念に含まれるとする具体的な根拠及び証拠は何ら明らかにされていない。
よって、被請求人の上記主張は、認めることができない。
その他、被請求人(商標権者)、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、要証期間に、取消請求役務について、本件商標を使用している事実を認めるに足りる証拠の提出はない。
(3)小括
上記のとおり、被請求人の提出に係る乙各号証では、被請求人が、要証期間に本件商標を、取消請求役務に使用した事実を確認できないことから、これらの証拠によっては、商標法第2条第3項各号における本件商標の使用の行為を認めることができない。
4 むすび
以上のとおり、被請求人は、要証期間に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、本件商標を取消請求役務について、使用をしていたことを証明したとはいえず、また、本件商標を使用していないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定役務中「マッサージ器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、その登録を取り消すべきものである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標:色彩については原本参照)



別掲2(使用商標:色彩については乙第1号証を参照)



審理終結日 2017-01-05 
結審通知日 2017-01-10 
審決日 2017-01-25 
出願番号 商願2007-64146(T2007-64146) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (X35)
最終処分 成立 
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 榎本 政実
中束 としえ
登録日 2009-05-22 
登録番号 商標登録第5232766号(T5232766) 
商標の称呼 ソネット、ソーネット、エスオオネット 
代理人 青木 博通 
代理人 柳生 征男 
代理人 飯田 遥 
代理人 特許業務法人深見特許事務所 
代理人 中田 和博 
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