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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20152726 審決 商標
不服201513171 審決 商標
不服201411133 審決 商標
不服201616164 審決 商標
不服20152591 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W2039
管理番号 1325954 
審判番号 不服2016-12534 
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-08-19 
確定日 2017-02-17 
事件の表示 商願2015-15379拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「宅配トランク」の文字を横書きしてなり、第20類「通信手段を備えた宅配ボックス,その他の宅配ボックス,通信手段を備えた宅配自動管理ロッカー,その他の宅配自動管理ロッカー,錠(電気式又は金属製のものを除く。)」及び第39類「荷物の保管,家具の保管,物品の保管,鉄道による輸送,車両による輸送,航空機による輸送,船舶による輸送,配達物の一時預かり,倉庫の提供,荷物の宅配並びにこれに関する媒介又は取次ぎ」を指定商品及び指定役務として、平成27年2月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『宅配トランク』の文字を普通に用いられる態様により表してなるところ、その構成中、『宅配』の文字部分は、『自宅配達の略。商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達すること。』を表す語であり、『トランク』の文字部分は、『乗用車の後尾にある荷物入れ。』を表す語であることから、本願商標全体として『商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達する際に用いられる荷物入れ』程の意味合いが容易に認識されるものである。そして、商品や新聞・雑誌・荷物などの配達に用いられる原動機付自転車等の車両の後尾にある荷物入れを『宅配トランク』と称している例が見受けられることを考慮すると、本願商標を、本願の指定役務中、第39類「車両による輸送」及び「荷物の宅配」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、該役務がそれぞれ『車両による輸送に用いられる荷物入れ』及び『荷物の宅配に用いられる荷物入れ』であると認識、理解するにとどまり、単に、役務の提供の用に供する物を、普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認められる。したがって、この本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋(要旨)
当審において、請求人に対し、平成28年10月12日付けで通知した審尋により、別掲の実情を示し、本願商標は、本願の指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、該商品が、「宅配されたものを収納しておくための収納庫」であることを認識するにすぎず、また、本願の指定役務中、「荷物の保管,家具の保管,物品の保管,配達物の一時預かり,倉庫の提供,荷物の宅配並びにこれに関する媒介又は取次ぎ」に使用したときは、該役務が、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」であることを認識するにすぎず、自他商品役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであるから、本願商標は、その商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるとして、請求人に対し、意見を求めた。

4 審尋に対する請求人の意見(要旨)
審尋において、提示された使用例から理解できることは、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」に関する記述的表示は、「宅配トランクルーム」、「宅配トランクルームサービス」又は「宅配型トランクルーム」が現実の取引においては一般的であるということであり、「宅配トランク」の語が自他商品・役務の識別標識として機能する語であることを明らかにするものである。
そして、本願商標は、請求人の創出に係る造語として理解、把握することが自然であることは、「宅配トランクルーム」、「宅配トランクルームサービス」又は「宅配型トランクルーム」の語が記述的表示に該当するものであり、さらに、「宅配トランク」の語に関する使用例が実質的に存在しない事実からも明らかである。
したがって、本願商標は、これを本願指定商品及び指定役務に使用したとしても、自他商品、役務の識別標識としての機能を十二分に発揮するものである。

5 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、「宅配トランク」の文字を横書きしてなるところ、その構成中の「宅配」の文字は、「商品や新聞・雑誌・荷物などを家まで配達すること。」の意味を有する語であり、「宅配便」の略称としても使用されている語である。
また、「トランク」の文字は、「家具・美術品などを保管しておく収納庫。」の意味を有する語であり、「トランクルーム」の略称(いずれも、株式会社岩波書店「広辞苑第六版」)としても使用されている語であって、両語は、共にごく親しまれている語といえるから、全体として、「宅配便用の収納庫」程の意味合いを容易に理解させるものである。
そして、「不在時に宅配されたものを収納しておくための収納庫」や、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」が、それぞれ、「宅配トランク」、「宅配型トランクルーム」等と称され、「宅配」及び「トランク」の文字と共に使用又は説明されている実情があることは、別掲に示すとおりである。
そうとすれば、「宅配トランク」の文字は、「不在時に宅配されたものを収納しておくための収納庫」や、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」を認識させるものというのが相当である。
してみれば、本願商標を、その指定商品中、「宅配ボックス,宅配自動管理ロッカー」に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、該商品が、「不在時に宅配されたものを収納しておくための収納庫」であることを認識するにすぎず、また、本願の指定役務中、「荷物の保管,家具の保管,物品の保管,配達物の一時預かり,倉庫の提供,荷物の宅配並びにこれに関する媒介又は取次ぎ」に使用したときは、該役務が、「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」であることを認識するにすぎないから、本願商標は、自他商品役務の識別標識としての機能を果たし得ないものであって、その商品の品質及び役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と判断するのが相当である。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
(2)請求人の主張について
請求人は、「『宅配トランク』の語は、構成上一体不可分の商標であることから、一種の造語として認識、把握するのが自然といわなければならない。そして、当審において通知した審尋で引用した使用例は、いずれも本願商標を構成する『宅配トランク』の語に関する使用例ではなく、この事実がまさに、本願商標は請求人の創出に係る造語であるという事実を裏付けているものである。」旨、主張する。
しかしながら、商標法第3条第1項第3号は、取引者、需要者に指定商品の品質等を示すものとして認識され得る表示態様の商標につき、それゆえに登録を受けることができないとしたものであって、その表示態様が商品の品質等を表すものとして必ず使用されているものであるとか、現実に使用されている等の事実は、同号の適用において必ずしも要求されないものと解すべきであり、過去の判決例(東京高等裁判所平成12年(行ケ)第76号 同年9月4日判決、東京高等裁判所平成13年(行ケ)第208号 同年12月26日判決参照)においても、同号の適用が指定商品の品質等を表すものとして、普通に使用されているものであることを要件とはしていないものである。
そして、「宅配」及び「トランク」の文字が、一般的にごく親しまれている語であることからすると、請求人の創作した造語として、認識されるとはいい難いものであって、また、「宅配」及び「トランク」の文字が、本願の指定商品及び指定役務との関係において、それぞれ「宅配便」及び「トランクルーム」を意味する語として、普通に使用されていることが、別掲に示す事実よりうかがえるものであるから、これらを組合せた本願商標からは、「不在時に宅配されたものを収納しておくための収納庫」及び「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」の意味合いを理解、認識されることは、上記(1)で認定、判断したとおりである。
してみれば、「宅配トランク」の文字からなる本願商標は、これを造語として認識するというよりは、「宅配」、「トランク」のそれぞれの意味合い及び別掲に示す商品又は役務の存在、並びに、それらの商品又は役務の内容を説明する際の「宅配」及び「トランク」の語の使用例からすれば、上記のとおり容易に「不在時に宅配されたものを収納しておくための収納庫」及び「宅配便を利用して荷物を集荷し、保管、収納する役務」の意味合いを認識するものとみるのが相当であり、「宅配トランク」の文字は、本願の指定商品中、「宅配ボックス,宅配自動管理ロッカー」及び指定役務中、「荷物の保管,家具の保管,物品の保管,配達物の一時預かり,倉庫の提供,荷物の宅配並びにこれに関する媒介又は取次ぎ」の特徴、質等を表すにとどまるものといわなければならない。
また、請求人は、本願商標は造語として認識されるとする主張のみで、なんら証拠の提出がない。
よって、請求人の上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 審尋において通知した本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界における「宅配」、「トランク」及び「宅配トランク」等の文字の使用例について
1 本願の指定商品及び指定役務との関係における「宅配トランク」の文字の使用例について
(1)「YOMIURI ONLINE」のウェブサイトにおいて、「『浦和品質』◆Serena Haim常磐公園◆家具付きコーディネート+リノベMS ◆浦和駅歩9分 物件情報」の見出しの下、「宅配トランクも充実しています。」の記載とともにその写真が掲載されている。
(http://realestate.yomiuri.co.jp/m/yolp_bukken_saitama-chukomansion-86126859.html)
(2)「パークハビオ赤坂タワー」のウェブサイトにおいて、「SERVICE サービス」の見出しの下、「宅配トランクサービス」の項に、「季節家電品やゴルフバック、洋服、本などを温度・湿度の管理された倉庫でお預かりいたします。」の記載がある。
(http://www.parkhabio-akasaka-tower.com/common.html)
(3)「山を歩こう!山野草を楽しもう!NO.2」のウェブサイトにおいて、「南生協病院・『よってて横丁』オープンまつり 15/04/06」の見出しの下、「メールポストと宅配トランク」の記載とともにその写真が掲載されている。
(http://blogs.yahoo.co.jp/tunetyan_m/12903416.html)
2 本願指定役務との関係における「宅配トランク」、「宅配型トランクルーム」等、並びに、「宅配」及び「トランク」の文字の使用例について
(1)「土曜引越センター」のウェブサイトにおいて、「便利な宅配トランクルームで!」の見出しの下、「土曜引越センターオリジナルの引越しサービス、宅配トランクルームでお預り、保管、お届けする宅配トランクルームサービス。お建替、リフォームの家財保管はこれで決まりです!」の記載がある。
(http://www.do-you-hikkoshi.jp/)
(2)「Chenoa/シュノア」のウェブサイトにおいて、「シュノアストレージ」の見出しの下、「箱で預ける・・・グレイボックスや超大型ボックスに入れて、高品質ストレージで保管したい方」として、「シュノア・ストレージは『箱に詰めて、宅配便で出し入れする』新発想の宅配トランクルーム。お客さまの大切なモノを厳重なセキュリティでお預かりする業界最高水準の安心ストレージ。」の記載がある。
(http://chenoa.jp/)
(3)「宅配型トランクルームサービス/宅トラ」のウェブサイトにおいて、「自分での搬入・搬出が不要!宅配型トランクルーム」の見出しの下、「宅配型トランクルームってなに?」と題して、「通常のトランクルームサービスでは利用者ご自身が車などでトランクルームまで荷物を運び出し入れを行いますが、宅配トランクルームは利用者がWEBで指示するだけでトランクルームから荷物を配送するサービスです。」の記載がある。
(https://www.takuhaitrunk.com/)
(4)「HOME’Sトランクルーム」のウェブサイトにおいて、「宅配型トランクルームとは?」の見出しの下、「宅配型トランクルームとは、最近注目を浴びているレンタル収納サービスです。 利用者が自分で荷物の出し入れをするのではなく、専門スタッフや宅配便を利用して荷物の出し入れを行います。専用のWebページや、スマートフォンのアプリなどから手軽に依頼ができること、 宅配型なので荷物の大きさや量を気にせず出し入れができること、一般的なトランクルームのように空室を気にする必要がないのもポイントです。 大型の荷物を預けたい方や車を持っていない方におすすめのサービスです。」の記載がある。
(https://www.homes.co.jp/trunkroom/transport/)
(5)「収納探しの総合サイト/トランクルームドットコム」のウェブサイトにおいて、「宅配型トランクルーム デリバリールーム★トランク 東品川」の見出しの下、「宅配型トランクルーム。保管荷物を宅配便で送付できるので、自分で運搬する必要がありません。荷物1個単位360円?で、必要な分・必要な時だけ預けることもできます。一定容量を定額3,600円で確保することもできます。東京(千代田・中央・港・新宿・渋谷・目黒・大田・世田谷・杉並・中野・豊島・板橋・練馬・江東・北区)、横浜、川崎、埼玉等の方に便利です。」の記載がある。
(http://www.trunk-room.com/detail/100850.html)
(6)「トランクルームの押入れ産業」のウェブサイトにおいて、「保管・集荷・配達ができる『らくらくトランク』サービス開始!」の見出しの下、「トランクルームをご利用する際に、面倒なのは出し入れですよね・・・/車がない・・・電車やバスでは荷物を運ぶのも大変です・・・/そんなお客様の悩みを解決するため、保管・集荷・配達ができるサービスを始めました!/自宅に居ながらお荷物の出し入れができるのでとってもらくらく♪/押入れ産業にすべてお任せください!!」の記載がある。
(https://www.oshiire.co.jp/news/news_5372.html)
(7)「HIROIE【ヒロイエ】」のウェブサイトにおいて、「宅配してくれるトランクルーム/アプリで簡単に収納できるトランクルーム」の見出しの下、「HIROIEの特徴」として、「搬入・搬出作業不要」、「荷物のお預入れは専門のスタッフがお伺いして梱包・配送します。お取り出しも宅配でとっても楽ちん♪」の記載がある。
(http://www.hiroie.jp/)
(8)2003年(平成15年)2月20日付け「日経産業新聞」(24頁)に、「進化するトランクルーム、保管文書を電子化、1日預かりも。」の見出しの下、「月島倉庫(東京・中央)は最低保管料が1日10円の小口・短期預かりサービス『Day?SOKO』を打ち出している。利用者はホームページ上で申し込み、荷物は宅配便などで搬送できるほか、自ら持ち込むことも可能だ。段ボール以外に、トランクやボストンバックなどもこん包すれば預かる。」の記載がある。
(9)2009年(平成21年)4月20日付け「日経MJ(流通新聞)」(11頁)に、「寺田倉庫??女性ブーツ2足から預かり、『身近さ』で主婦取り込み(新発想で勝負)」の見出しの下、「倉庫業大手の寺田倉庫(東京・品川)は洋服や本など小荷物を保管するトランクルームサービスに力を入れる。このほど女性用ブーツを二足から預かる新サービスを始めた。使い方はインターネットで申し込み、宅配便で荷物を送るだけ。都心のマンションに住む主婦の需要を見込む。身近な使い方を提供して、トランクルームの便利さを理解してもらう狙いがある。」の記載がある。
(10)2015年(平成27年)8月3日付け「産経新聞」(大阪夕刊、5頁)に、「【彩前線】トランクルーム おしゃれな内装、気軽に別荘気分」の見出しの下、「阪神電気鉄道も、宅配便で送られてきた書籍などを1カ月単位で預かるサービスを始めた。返還する際も宅配便で自宅まで届ける。書籍の場合、タイトルを登録すれば、1冊単位で取り出しが可能だ。担当者は『身近にトランクルームがない消費者の需要を取り込みたい』としている。」の記載がある。
(11)2015年(平成27年)8月12日付け「東京読売新聞」(朝刊、14頁)に、「思い出の品 預けて保管 集荷・宅配 出し入れ簡単」の見出しの下、「一定の収納スペースを借りるタイプのトランクルームと異なり、保管サービスは1箱単位で物を預けられる。保管する物の量がトランクルームを借りるほどではないが、数箱程度預けたい、という人にとっては便利なサービスだ。使い方は簡単だ。インターネット上の各サービス会社の専用サイトなどで会員登録すると、集荷を依頼できる。預けた荷物は倉庫に保管され、取り出したい場合にはサイトを通じて連絡すれば宅配してもらえる。保管料金や送料などは、クレジットカードで支払うのが一般的だ。」の記載がある。


審理終結日 2016-12-05 
結審通知日 2016-12-09 
審決日 2016-12-21 
出願番号 商願2015-15379(T2015-15379) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W2039)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 赤澤 聡美 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 大井手 正雄
中束 としえ
商標の称呼 タクハイトランク、トランク 
代理人 佐藤 大輔 
代理人 橘 哲男 
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